戦争と平和(6)

戦争と平和〈6〉岩波文庫「戦争と平和(6)」( トルストイ)を読む。
これで完結となるが,面白いのは,巻末に付いている「戦争と平和Q&A」と「アルバム トルストイの生涯」。Q&Aでは,トルストイの生まれや育ち,軍隊生活,歴史観などがわかりやすくまとめられており参考になった。
今回の藤沼 貴訳は,格別新味があるといった感じは受けなかったが,読みやすい訳文で,息抜きのコラムなども工夫されていたため,楽しく読み通すことができた。30年前の学生時代,オードリー・ヘップバーンをイメージしながら長編恋愛小説として読んだときと比べて,自分自身の本書に対する気分も変わってしまったが,あらためてトルストイのスケールの大きさに感服した次第。
この次,岩波文庫で新たな「戦争と平和」を通読するとき,自分はどうなっているんだろうと考えてみたが,そんな機会はもう来ないかもしれないな。