新販売システム

新文化紙によると,日書連の提案を受けるかたちで,講談社は黒柳徹子著『窓ぎわのトットちゃん』と,いとうひろし著『だいじょうぶ だいじょうぶ』の既刊2点のオリジナル新装版を返品ゼロの完全買切・満数配本の特別条件で発売する。組合書店から9月25日までに注文を受け,総部数を決定してから製本する。目標発行部数は最低各2万部,講談社から各取次会社,各取次会社から各書店への出し正味は通常通りで,参加組合書店へのマージンが40%になるよう報奨金を支払う,とのこと。
この日書連の提案というのは,書店店頭の活性化を図るための「新販売システム」のことで,「書店マージンの拡大」「適正配本」を目的に,「受注生産」「満数配本」「完全売り切り(返品ゼロ)」を目指すもの。事前に書店から注文を取り,総部数を決定してから製本。書店への配本については希望通りの満数配本で,完全に売り切って返品はゼロという,従来の手法にはなかった画期的な試み。また,この企画は書店自らの手で選んだ良書を普及させる読書推進運動でもあるという。