新訳「戦争と平和」 先週来,風邪をこじらせて高熱が続き情けない状態でしたが,ようやく調子が戻りつつある感じです。 岩波文庫の新刊「戦争と平和(1)」を読みました。新訳ということで,若干現代的な言葉遣いで優しい感じに訳されており,優雅な場面は良いのですが,戦いの場が少々迫力不足になったことと,全体的に重量感,格調に乏しく,途中しばしば挿入されているコラム欄(ロシア文学豆知識みたいなもの)もそれを助長しています。まあ,それは無い物ねだりで,この大作に取っつきやすくなったことは歓迎すべきことですね。