ドストエフスキーの「罪と罰」とトルストイの「戦争と平和」は、ロシア文学の代表的な作品で、早くから各社文庫にも収録され、多くの読者を得てきた。いずれも長編であるが、一度読み始めると、とても途中で止めることができない面白さ….だと思うのだが、文庫本の売れ行きを見てみると、両者にはかなりの違いがある。(いずれもAmazonの本カテゴリーの売上順位)
「罪と罰」(ドストエフスキー)は、さすがにポピュラーな作品だけあって、「戦争と平和」に対して売り上げ自体は多い。しかし、分冊ごとの売上を見てみると、
■新潮文庫 上 23,477位 下 45,720位
■岩波文庫 上 4,790位 中 16,407位 下 9,666位
■光文社古典新訳文庫 1 4,818位 2 12,870位 3 13,215位
3社とも2巻目以降は明らかに失速しており、最初の巻だけ購入して、2巻目以降は買わない読者が多いことが分かる。とくに以前から全巻が書店に並んでいた新潮、岩波に対して、最近出た光文社の場合は、出た順番に購入する人が多かっただろうから、一層顕著にその傾向が出ている。
これに対して、「戦争と平和」(トルストイ)は、ずっと大部であるから、全体的に順位は低いものの、
■新潮文庫 1 12,610位 2 11,529位 3 30,127位 4 11,961位
■岩波文庫 1 196,552位 2 153,718位 3 157,657位 4 158,751位 5 154,281位 6 154,336位
と両社とも最終巻までコンスタントに売れている。岩波文庫など6巻まではかったように同程度の順位で、読み通したかどうかは別として、最後まで購入した読者が多かったことが分かる。
「戦争と平和」のほうが、読み始める時の「覚悟」が決まっていると言うべきだろうか。
はじめまして。
今年ロシアに行って来て、ロシアに非常に興味を持ちました。ロシア文学にはかねてから興味があり、戦争と平和vs罪と罰 は大変興味を持っており、読ませていただきました。
私も、ブログに、ロシアの歴史、文学とペテルブルグについて、現地に行って感じたことも含めて書いてみました。是非読んでいただけるとうれしいです。
よろしかったらブログに感想などなんでも結構ですので、コメントをいただけると感謝致します。
拝見しました ロシアに行って来られてのは羨ましいです 文学だけでなくバレエでもオペラでもロシアは懐が深いですね