「最長片道切符の旅」続き

最長片道切符の旅 (新潮文庫)
宮脇 俊三
新潮社
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「最長片道切符の旅」は日本の国鉄路線を北から南まで34日間かけて一筆書きで乗り切る形になっているが、そのうち6日間は北海道にあてられている。

赤字縮小といわれつつも、今では廃線となってしまった道内の路線が、まだ生き残っていた1978年。私も宮脇さんの時刻表2万キロに触発され、道内の路線を乗りつぶしていたため、本書に描かれている路線風景には、懐かしいところも多い。

ちなみに、宮脇さんは、これを連続した34日間で乗り終えたわけではなく、途中東京の自宅に戻ってきて、後日前回の続きから乗り始めるというときもある。あくまで最長であって最速ではない。

また、現在はコンピュータで探索される最長経路も当時は手計算であり、宮脇さんは光畑茂氏の計算によるルートを採用している。この光畑ルートは近年の研究でも、当時としては間違いなく最長片道ルートであったことが証明されている。