サド「ジュスチーヌまたは美徳の不幸」

ジュスチーヌまたは美徳の不幸 (岩波文庫)
サド
岩波書店
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岩波文庫の新刊,サド「ジュスチーヌまたは美徳の不幸」を読む。『孤児になり,修道院を追われたジュリエットとジュスチーヌのふたり。姉は美貌を利用しすすんで淫蕩に身を任せ,やすやすと出世を果たすが,純真な妹ジュスチーヌは,美徳をかたく守りつづけたために,くりかえし悪徳にもてあそばれる。バスチーユの牢獄の中で執筆され,革命後パリで刊行された思想小説。』 というわけで,本邦初訳です。

ご存じの通り,ジュスチーヌは,美徳の不幸,ジュスチーヌ(本書),新ジュスチーヌと3部作あるわけですが,それぞれ独立したものではなく,構成を変えながら,内容を膨らましていったわけですね。もちろん,表現も一層過激になっていきます。