2003年11月

11月28~30日

なんと,11月も終わりです。我が家のプレ忘年会ということで,子供連れで夕飯を食べに行ったのだが,
案内された個室にカラオケが無い。「カラオケ付きの部屋を予約したんですが?」と言ったところ,「ウチの店にカラオケ部屋は無いんですけど?
??」。カミサンが間違えてほかの店に予約していたらしい。というより,案内する前に名前が違うのに気づけよ・・・というわけで,
急遽予約した近くの店に移動し,それから4時間歌いまくり。子供のポケモンの歌を何十回も聴かされて,悪い夢見そうな感じでした。
岩波文庫「虚栄の市 2」がようやく進捗し,次の本を探す余裕が出てきました。

 

11月26~27日

ハッキリしない天気が続くなか,岡山に出張していました。機中で読もうと思い,光文社の新刊
「田中康夫が訊く食の極み」
(田中康夫)を持っていったのですが,よく寝てしまい,
結局行き帰りの電車で読むことに。本書は,フランス料理,イタリア料理,スペイン料理,日本酒,ワイン,焼酎など,
その道の達人23人から,それらを味わう上でのポイントやマナーについて指南を受けるというもの。以前出た
「田中康夫が訊く-どう食べるかどう楽しむか」
の続編ですな。今回は知事らしさを前面に出し,
長野県産の食材にとくにこだわった内容となっています。マナーなど,基本的なところも押さえており,意外に実用的。ついでに,
食べ物だけではなく,銀座の高級クラブでの作法,などというのもありました。これだけは,
お値段の点であまり実用的とは言えませんが。

 

11月25日

将棋の棋士の書いた本には,たとえ将棋自体に興味のない人でも楽しめるものが多い。それは,
棋士の特殊なライフスタイルが覗き見られるということのほかに,天才的な思考マシンのような棋士が対局中,
様々な思いが入り乱れて迷いに迷っているという意外性によるところが大きい。小学館文庫「好機の視点」
(羽生善治)も,そんな将棋好きでなくても楽しめる本の1冊。
著者が初めて名人位についた1992~95年に行われた対局について,自ら印象的なものを取り上げて解説している。当時,
リアルタイムで雑誌に連載された「奮戦日記」であり,名人自身,「今,振り返ってみると恥ずかしい部分も多く,
封印してしまいたい気持ちです」と言う通り,戦いぶりも書きぶりも若々しいが,
自信と不安の間で戦い続ける日々を極めて素直に書いており,好感が持てる。棋譜も充実しているので,将棋に詳しい人なら,
もちろんより楽しめよう。

 

11月20~24日

3連休いかがお過ごしだったでしょうか。我が家では,
インテリア関係のショップとオモチャ屋に行こうということで横浜へ。子供は,オモチャといえばテレビゲーム,
デュエルマスターズのカードゲーム,ベイブレード,レゴ,とこの辺がメインなのですが,とりあえずクリスマス前だし,
親も好きなレゴなら無難だろうという作戦か?,大きなお城のレゴセットを購入。さすがに一人では組み立てるのが難しく,
もっぱら私が奮闘して,ほぼ完成。ほかに,忘年会用の会場探しや案内状の作成など,早くも年末のような慌ただしい気分でおります。
この間,「虚栄の市 2」を読みました。


「グループほんだな」さん
より「「私達は対戦形式の400字書評サイト「ほんだな」を運営しています。
本好きが集まって本と書評を出し合っています。細々と続けて最近ようやく240冊を超えました。ぜひ一度あそびにいらしてください。」
とのご案内をいただきました。対戦・・・というので,同じ本を読み感想を持ち合って戦うのかと思いましたら,そうではなく,
「先手が一冊の本を手にして話しかけたら,後手は別の本を持ってきて返事をします。原則として一人対一人,一冊対一冊の対戦。
勝ち負けはありません。」とのこと。これを毎週続けるのはなかなか大変だろうと思いますが,興味のある方は参加されてはいかがですか?

 

11月19日

神保町のスターバックスに行こうと,ぶらぶら歩いていたら,老舗の奥野書店が店じまいしていてビックリ。
大正時代から,70年以上続いていたとのこと。岩波文庫の新刊「一茶 七番日記(上)」(丸山一彦校注)を購入。といっても,
まだ「虚栄の市 2」が読み終わらないので,しばらくは塩漬け。帰宅途中,買い忘れていた「コロコロコミック12月号」を購入。

 

11月17~18日

岩波文庫の新刊,「虚栄の市 2」(サッカリー)と「山の旅 大正・昭和篇」(近藤信行編)を購入。
所用で新宿から東海大学へ行く電車の中で読もうと思ったのだが,「虚栄の市」を50頁ほど読んだところで気力が続かずに挫折。
「山の旅」に持ち替え,槇 有恒による1921年アイガー東山稜初登頂の歴史的な記録などを読む。学生時代,
北海道の山歩きをした程度で,ちょっとしたハイキングでも息切れするこの頃ですが,
我が国登山界のパイオニア達の活躍ぶりにはあらためて感銘を受けました。

 

11月14~16日

週末は,幕張メッセへ。息子がベイブレード日本一決定戦(の特別予選)に参加するためですが,
強力なHMSの前に8月の大会では結構勝ち抜けたEGベイも惨敗。急遽HMSに乗り換えて出場するも時間切れ。午後の勝ち抜きフリーバトル
(大人も参加可能・・・黒づくめの衣装で妖しい雰囲気のオジサンがとても弱っちいのでうけていた)ではそこそこ善戦しましたが,
まあ今回は練習・・・ということで。本人も上級生に混じって,結構楽しく遊べたので,納得していたよう。
同時に開催していたデュエルマスターズの試合の方にも興味津々だったので,いずれそちらに参戦,なんていうことになると怖ろしい。

 

11月13日

江戸川乱歩の続きとえい文庫の新刊「ハッセルブラッドの時間」(藤田一咲)を読んでいます。
「写真とハッセルブラッドをこよなく愛する著者が,ハッセルブラッドの楽しさ,すばらしさを自身の経験を通して軽妙に,
ときには哲学的に語る。ハッセルブラッド愛好家だけでなく,すべての写真好き,カメラ好き,そしてエッセイ好きに贈る,
見て読んで楽しいエッセイ全32編書き下ろし+全未発表作品132点」。ハッセルブラッドとは,中判のスウェーデン製高級カメラ。
プロのファッション写真家などに多く使われています。ライカや国産カメラの文庫本はたくさんありますが,
ハッセルに関する本は珍しく,楽しめました。デジカメの高性能化により,普通の写真はデジカメで充分,と感じつつあるのですが,
中判,大判カメラでじっくりと被写体に向かい合う・・・というのには相変わらず魅力を感じます。

 

11月11~12日

「戦国史新聞―乱世の激動を伝える天下無双の大号外!」というのを読んだ。戦国時代にもし新聞があったら,
ということで,各地での戦いを新聞形式で報道するというもの。本能寺の変や徳川幕府の成立などは,号外になっている。内容(文章)
はちょっと軽すぎるかなと思えるが,歴史新聞は4冊目とのことなので,好きな人がいるのね。ほかに,
光文社文庫江戸川乱歩全集の新刊「幻影城」を購入。探偵小説の定義と類別,倒叙探偵小説,英米探偵小説界の展望,
探偵作家としてのエドガー・ポー,探偵小説純文学論を評す,怪談入門など,乱歩による「探偵小説評論集」。分厚くて読みでがある。
当分(2,3日?)は電車読書のネタができた。

 

11月10日

岩波アクティブ新書の新刊「人生に必要な30の腕時計」(ガンダーラ井上)を読む。カメラや時計など,
アナログを愛するフリーライターの著者が,人生の様々な場面にふさわしい時計を紹介。転勤してきた上司の引っ越しを手伝うとき,
友人の結婚式で司会を頼まれてしまったとき,婚約者の父親と初めて顔を合わせるとき,などなど,
私などすべて一つの時計で済ませているので考える余地なしですが,こういうことに気を遣っている人もたくさんいるんだろうな,
ということに感心する本。アナログばかりでなく,懐かしい音叉腕時計,LED表示のデジタル時計などの話題もあります。

 

11月5~9日

週末,近くのKO附属中・高の学園祭に行ってきました。山の中をよくこれだけ切り開いたな(大学も含めて)
と思う抜群の環境ではありますが,私自身は古くさい学生街が性に合っているので,
なにやら世間から隔離されているようなキャンパスは,もう少し刺激がないと落ち着かないんじゃないかなぁと心配。生徒達は,
一生懸命考えた企画を,少々もてあまし気味でこなしており,好感が持てました。日曜日夕方には選挙へ。雨模様の中,
投票所は結構賑わっており,当地では関心が高かったように思えました。もっとも,単身所帯などほとんどいない街ですから当然かも。
この間,買った本?はといえば,虎ノ門のビジネス書店で見つけたポケモンの4コマコミック集
「ポケモン4コマ大百科 ギャグスターズ全2冊」(やましたたかひろ)。もちろんポケモン狂の息子用ですが,一緒に読んでいて,
結構笑えるものもあり楽しめました。

 

11月4日

出版月報によると,本年7月の文庫本発行点数は619点,発行部数は1041万冊,平均単価は595円で,
前年比1.8%減とのこと。集英社文庫(久しぶりだな)の新刊「文体とパスの精度」(村上龍,中田英寿)を読む。昨年,
単行本で出たものに,新しいメールでのやり取りを少し追加した改訂文庫版。村上龍と中田選手のメール交換を含む対談集だが,
中田選手が極めて率直にサッカーへの思いを語っているので,読んでいて気持ちがよい。
自分の中の柔らかいコアな部分を守るために必要だったので自然に「強さ」が身に付いた,と中田選手自ら語っているが,
並はずれた向上心の強さ,負けず嫌い,責任感,何より子供の頃から自分が何をすべきか,常に考えながらサッカーをしてきたこと,
その積み重ねが,いまの中田選手を作り上げたことがよく分かる。サッカー選手が何を考えてプレーをしているか。
単純な興味から読みはじめても,中田選手の魅力に惹きつけられてしまう本。

 

11月2~3日

週末は,近所の大学の学園祭に行ったり,海で砂遊び?したり,ボケッとしていました。この間,
書店で前から気になっていた「マイコンヒストリーあるパワーユーザーが体験した,パソコン戦争の軌跡と未来」(高安正明,
ソフトマジック社)を読みました。気になっていた,というのは,大学時代MZ-80を愛用していた私に(私たちの世代に)
ピッタリの本だからで,また,購入を躊躇していたのは,著者が私よりだいぶ年下なので,
時代のズレがあるのではないかと思ったからです(この時期の数年の違いは大きいでしょうから)。読んでみると,
マイコン登場以前の経緯もうまく整理されており,それは杞憂だったわけですが,何よりも,当時の8ビット機や,
NECのシリーズのユーザーにとっては,懐かしい話ばかりで,そうだったんだよねー,と一人納得。大いに楽しませてもらいました。

 

11月1日

「Yahoo!オススメ」で,コレクションサイトの特集をやるので,本サイトも紹介したいとのこと。それは嬉しいのですが,
私自身はコレクターとは言えそうもないので,文庫本の愛好者が集まる場所,といった感じになれれば良いなと思っています。ともあれ,
今後ともよろしくお願いいたします。