もう片手は? 「春画 片手で読む江戸の絵」

春画 片手で読む江戸の絵 (講談社学術文庫)
タイモン・スクリーチ
講談社
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講談社学術文庫の新刊「春画 片手で読む江戸の絵」を読む。内容は,「「美」ではなく、「欲望」の絵が春画である。独身男たちが溢れた江戸は,遊郭が栄え,艶本が数多板行され,男色が当たり前だった。江戸のセクシュアリティの文脈で捉えなおすと,春画はもう一つの顔を見せる。・・・本書は,枕絵,笑絵,危絵,美人画など,浮世絵の画像を対象に,春画を、「美術」ではなく,江戸の性の文脈で捉え直し,斬新な解釈を提示する。」

1998年に講談社選書メチエで出たものの文庫化で,著者タイモン・スクリーチは,1961年英国にうまれ,オックスフォードを卒業した日本美術史の研究家。学習院大や早大で研究員をつとめ,現在は多摩美大客員教授とのこと。

しかし,片手で読む・・・というのは,ずいぶん意味深であるな,と思う。