1999年12月

12月30~31日

本の雑誌増刊で出たばかりの「おすすめ文庫王国」を読んでいます。本の雑誌編集部が選ぶ1999年度文庫ベスト10,文庫編集者対談,
復刊文庫ベスト10,ジュニア文庫への招待,もっと名著を文庫化せよ!,などなど,薄い雑誌なのに結構盛りだくさん。エンターテイメント本中心で,名著といっても岩波文庫にあるような古典とは,全然関係がないのだけれど….。岩波文庫とちくま学芸文庫,講談社文芸文庫に注目している週刊文春のライター,坪内祐三さんの文庫日本一トーナメントは,ちょっと面白かったな。

 

12月27~29日

小沢昭一さんが,人を育てるのに大切なことは,と聞かれて,「ほめるしかないんじゃないかと思いますね。ほめることによってリラックスさせ,リラックスすれば,その人の能力が最大限に出てくるだろうという,これは僕だけの信仰みたいなものかな」「長所と欠点というのは必ず隣り合わせにある。だから欠点でも何とかほめて,その欠点がもたらす弊害を誰かが堰き止める。」 怒りっぽいカミサンに読ませてやりたいな^^;;。来年はこれでいきましょう!

 

12月26日

あ~,年賀状書いていない^^;;。もういまさらしょうがないから,年が明けてから書くことにしよう。といった調子ですね,この30年間。今年も仕事はあと2日。頑張って締めくくりたいと思います。

 

12月21~25日

クリスマスといっても,息子はまだサンタのプレゼントに「アメが欲しい!」というくらいの歳なので楽。みなさんは,楽しいクリスマスを過ごしましたか? 噂のWindows2000プレリリース版を入れてみました。私の旧パソでも結構まともに動くので嬉しい。このまま2000を使い続けてもいいのですが,グラフィック関係のソフトで一部うまく動かないものがあるので,98も併用しています。

「岩波現代文庫」の件,「岩波文庫は基本的に古典です。それに対して,現代文庫は戦後,とくに高度成長期以後の書物で,私たちがこれからの生き方を考えるために必要な基本書目を収録したいと考えています」「古典を現代によりよく生かすということも現代文庫の大きな機能のひとつと考えています」「岩波文庫だと半永久的に読まれることが基準になるでしょうが,現代文庫はそれでは駄目で,賞味期限というか,射程距離がそれほど長くなくても,時代にチャレンジする本はどんどん入れていかなくては….文庫戦争の時代に,ただいい作品ですよ,おいしいですよといっても,今どうしてもというのがないと,読者はひっぱられない。例えば,藤村の羊羹だって老舗というだけでは,若い人はやって来ない。うまいものマップがたよりですよ」 佐高信氏と岩波書店・小野氏との対談より。

 

12月20日

さて,いろいろバタバタしていて,やっと買ってきました今月の岩波文庫新刊(のうち2冊)。「罪と罰」(中)と「西洋事物起源」(2)を読んでいます。桑原武夫氏は「読書案内」(岩波書店,1956)の中で,読書に親しむ工夫として,『自分の読書力についての自信を強めることが第一で,若い諸君であれば面白い長篇小説,たとえば「赤と黒」や「復活」などを読むのがよい』というようなことをいっていますが,べつに若くなくても,「罪と罰」などを一気に読み終えると,まだ自分にも結構読書力?が残っているなぁ….となんとなくホッとした気持ちになることは確かです。

 

12月17~19日

グリーン車通勤になったので,さぞかし本も読めるだろう,と思っていたのですが,さにあらず。気を抜くと「ギャー!痛てて」となるので,車内でもウトウトしたりできず,普段よりよほど緊張して通勤しています。

今月は,講談社の文庫が面白くて,「都林泉名勝図会(上)京都の名所名園案内」,「日本文壇史総索引・全24巻総目次総索引」,「文字の文化史」,「名僧列伝(2)良寛・盤珪・鈴木正三・白隠」といった内容。あとは河出文庫「滞欧日記」(澁澤龍彦),ちくま文庫「ギボン自伝」などが読みたいところ。正月は出かけようがないので,すこし本の整理などもしたいと思います。

 

12月16日

岩波文庫「鴎外の思い出」のなかに,例のレクラム料理のことが出ています。『明治40年頃観潮楼歌会といわれるのをなすった頃,その御馳走をレクラム料理といいました。会の度ごとに小さなレクラム本を繰返して,今度は何にしようか,と楽しんでいられました』 もっとも鴎外が料理するわけではなく,洋食が一口も食べられない鴎外の母親と著者(妹の喜美子)がその本に忠実に西洋料理を再現したわけですが。

 

12月9~15日

先週来,事故のため通院。月曜日に手術により伸筋腱をつなぎ,骨にはワイヤーが入った状態となっています。痛みはさほどではないのですが,歩きにくいので不自由しています。年末の忙しい時期に,まったく余計なことをして皆に迷惑をかけてしまいましたが,どうにか仕事に戻れそうです。今年の正月は,とくに予定を立てていなかったからよかったものの,旅行の計画でも入れていたら,カミサンにぶっ飛ばされるところでした^^;;。皆さんも師走のあわただしい時期,事故には十分ご注意ください。

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