9月30日
暑い日が続いているので忘れていましたが,もう9月も終わり。いよいよ読書の秋ですね。もっとも最近は,
ほかに何もする事がないときに本でも読もうか,という感じなのか,スポーツや行楽で忙しい秋に,みなさん本を読みましょう!という声が,
あまり聞こえてきませんが….。
9月29日
しかし,岩波文庫に「踊る地平線」(谷 譲次・10月新刊)が登場するというのは,ちょっと意外ですね。彼の
「めりけんじゃっぷ商売往来」,「踊る地平線」,「もだん・でかめろん」や,橘 外男,小栗虫太郎,
香山 滋などを収めた教養文庫のシリーズは,(私もそうですが)集めている人が多いんじゃないかな。プロフィールは,
「1900.1.16(明治33)~1935.6.29(昭和10),小説家。本名は長谷川海太郎、筆名は牧 逸馬・林 不忘・谷 譲次。
新潟県佐渡郡相川町生れの北海道育ち。1918(大正 7)渡米し各地を放浪、オハイオ・ノウザン大学に在学したこともある。
1924(大正13)帰国。心臓麻痺で急死。長谷川四郎の兄」となっています。
9月28日
本棚を整理していたら,倉田百三の文庫本が出てきました。これは20数年前,私が高校生の時,外国航路の船乗りだった父が
「これを読め!」と,なぜか突然段ボール箱いっぱいの文庫本を送ってきた内の1冊です。なかには結構面白く読んだものもあったのですが,
いわゆるスタンダードな作品ばかりで,「出家とその弟子」など,ちょっと当時の私の関心外,といった感じでした。まあ,今となると,
普段子供に接していない父が,自分で選んだ本を何十冊も送った気持ちも,なんとなくわかるのですね。
そういえば尾崎豊の書棚と称する写真にも,倉田百三や吉本隆明が並んでいたな….なにか,
あまりに出来過ぎの感じがしましたけど….。
9月26,27日
先日の休日出勤の代休で,3連休。久しぶりに鎌倉へ行ってきました。夏休み中,
我が家から鎌倉駅までの路線バスが運休^^;;になるほど大渋滞する海沿いの道が,この日はスイスイ。残暑は厳しいものの,一日,
のほほんと過ごしました。
9月25日
復刻版「大戦略IV」を買ってしまった。キューハチでとことんやり込んだゲームなので,涙が出るほど^^;;懐かしい。なんと,
Windows版なのに,マニュアルは往年のPC9801用がそのまま付いてきました(手抜きというか,復刻版たる所以か)。加えて,
動きもかつてのDOS版に比べて,スムーズといえないのも残念。でもやめられない….。
9月23~24日
この週末,4連休という人も多い我が職場ですが,私はカレンダー通り。今年はショパン没後150年ということで,
いろいろCDの特集やポーランド旅行などの企画があるようです。いつもカミサンのあまりに巧い^^;;ショパンに馴らされている私としては,
ピアノ曲だけでもちゃんと通して聴こうと,アシュケナージのショパンピアノ曲全集を購入。円高のおかげ?で,13枚組7500円ほどでした。
来週は毎朝,順番に聴いていこうと思っています。うるさい電車の中で聴くには,実際管弦楽よりピアノ曲の方が聞きやすいんですよね。
9月22日
荷風の小説を読むと,私自身直接知らないかつての東京の街並みに対して,なぜか郷愁を感じますが,「制作」も,
19世紀パリの街並みを詳しく描いていて,なんとも懐かしい雰囲気を醸し出しています。本書は例のルゴン=マッカール叢書の一つですから,
主人公クロードは,「居酒屋」のジュルヴェーズ・マッカールとオーギュスト・ランティエの子供で,ナナの異父兄ということになるなど,
ゾラの諸作品に詳しければ,より物語の背景がよくわかるのでしょう。そうでなくても,セザンヌらをモデルとし,19世紀の後半,
パリの芸術家たちの栄光や挫折をダイナミックに描き,印象派勃興期におけるパリの芸術家生活を追体験させてくれる本書は,
美術に関心がある人にとって,興味深い読み物となるに違いありません。
9月21日
新刊「制作」(ゾラ)を読み始めました。上巻だけ持って出勤したものの,すぐに読み終わってしまい,
下巻も持ってくるべきだった….と後悔。解説によると高村光太郎の抄訳(1910),井上 勇訳(1922)以来,
邦訳が出ていなかったようで,ゾラの作品の中でもあまり知られていないものですね。海外のサイトもいろいろ調べてみましたが,
この作品を詳しく紹介しているところは見つかりませんでした。とても読みやすい訳で,この先が楽しみです。
9月20日
新刊「植物巡礼」(キングドン-ウォード)を読みました。植物探検家のスリルに満ちた生涯の記録,
なんていうイメージで読み始めるとガッカリしますが,東南アジアにおける珍しい植物を巡るエピソードが盛りだくさん。
英国の植物事情に詳しい人には,面白いんでしょうな….。あと,流行の英国風ガーデニングに凝っている人には,
話題づくりに役立つでしょう。しかし,横書きでも句点に.というのは,やっぱり抵抗がありますね。
9月19日
我が家は,サーフィンのメッカ辻堂海岸にあるのですが,このあたりは,サザン・オールスターズが実にマメに取り上げてくれるので,
嬉しいです。『夜風のオン・ザ・ビーチ』
焼けた素肌で夜風に乗って/辻堂あたりで気取ってようじゃん/アナタさえその気になりすりゃあ/Yeah, yeah, yeah,
yeah/I’m a man on the Beach,てな具合で。今日は江ノ島でイルカ・アシカショーを見るべく,
小田急線鵠沼海岸駅まで歩き,一駅だけ電車に乗り,江ノ島水族館へ。水族館といってもいまさら水槽には興味のない我々,
すぐにアシカショーの前列に陣取り,アシカの首にワッカを投げる役を狙う….^^;;。首尾良く大役?を果たした後には,
寝てしまった子供を抱えながら,長い長い死のロードが待っているのでした。
9月18日
片岡義男作品のデーターベースとなっているぼくのホームページを眺めていたら,
いろいろ懐かしいことを思い出しました。片岡さんの作品は,その時々の読者の気分と密接に結びついて,
若い読者が自らのストーリーやライフスタイルを創り出すためのガイドブックともなっていたのですね,当時….。
古い作品を紹介するのは少々気恥ずかしいのですが,ここにある作者自身による自作の解説集はとても面白いので,
片岡作品に馴染みのない方にもお薦めします。
9月17日
当地でも,朝夕は多少涼しさを感じるようになりました。我が家の近くのバス停からは,鎌倉行きの路線バスが出ているので,
ときどきそれに乗って寺社めぐりなど出かけています。ガイドブックを見ていて気がついたのですが,鎌倉でもっとも雨が多いのは5月,
ついで7月,1月,3月,8月なんですね。これはちょっと意外。なんとなく,6月,9月あたりがよく降るかなぁ,などと思っていたのです。
ということで,夏の喧噪が去ったこれからが鎌倉観光の本番ですので,皆さんもぜひ。ついでに江ノ島や湘南海岸を見ていってくださいね。
夏より秋の方が味がありますよ,ほんとに。
9月16日
電子本とは,別の話ですが,インタラクティヴ絵本と呼ばれるものがありますね。パソコン上でページをめくり,
あちこちに隠されているイベントを探しながらお話を進めるという….。海外物ではリビングブックシリーズなどが,はしりでしょうか。
私も最初,このシリーズの「おばあちゃんとぼくと」とか「うさぎとかめ」などを見たとき,これは子供でも大人でも楽しめる全く新しい手法の
「本」だなぁと嬉しくなったのですが,最近,その手の日本語版をいろいろ買い集めてみてみると,正直あまり面白いものがなく,
子供もすぐに飽きてしまいます。やたらグラフィックが細かかったり,派手なイベントがあっても,
結局シンプルな海外製のものの方が長く楽しめる感じ。日本だったら,優れたアニメをもとに,
優秀なインタラクティヴ絵本をたくさん作れそうですが,やはりセンスの問題か….。
9月15日
毎年恒例,講談社「文庫翻訳ミステリー・ベスト10」が始まりました。特製図書カードや,コメントが月刊誌IN・
POCKETに掲載されたら粗品が貰えます。アンケートは,こちらです。
9月14日
はみはみ本のみみは,
ミステリーメインの書評や本のウンチク話が充実しているページ。文庫になった名作情報,コテコテ書店日記,本で本を読む,
ユニークな出版社や書店紹介など,一風変わったコラムが面白い。本の構造に関する説明もちょっとあって,「本のみみ」
がどこなのかもわかります。
土日出勤の代休ということで,またまたディズニーランドに。3歳児と偽って^^;;,ガジェトのゴーコースターに初搭乗。本人,
涎を垂らさんばかりの喜びようで,ジェットコースター好きの私としては,将来楽しみ楽しみ。
9月13日
今日のあなたのキャッチフレーズをやってみたら,
いきなり「あいだみつをは「ウォーリーを探せ」といっしょで,やったもん勝ちだよな,とひがむ×××」というのが出た。ま,
そりゃそうだが….^^;;。あいだみつおって,灰谷健次郎とともに,
私自身は本屋で見かけてもあまり近寄ることはないのですが,カミサンなら,はまりそうだ….。
9月8~12日
日曜日の夜まで,新潟に出張していました。
山崎正和氏によると,「20世紀に入ると,修養は知識を裏付けとする教養に変わる。教養とは即ち知識人であり,読書人であった。・・・・
この流れは1960年ごろまで続いた。出版面では,昭和初年にいわゆる総合雑誌ブームが到来し,昭和2年の岩波文庫を筆頭とする文庫本が,
古典及び基本的な教養書をロングセラーとして発行した。百科辞書もかなり広い市民層にまで普及し,さらに文学全集,
思想全集も大正末期以来の流行であった。この傾向は戦争の波をかいくぐって戦後も続き,1950年代,60年代にも,文学全集,思想全集,
名著全集の類がよく売れ,文庫本の数も増え,総合雑誌も時には数十万という部数を誇ったのである。ところが,
20世紀の後半に至るとこのブームは去り,同時に,知識を身につけた教養人という概念そのものも揺らぎ始める。社会で崇められるのは,
たくさんの情報を持った人となった・・・・それらの情報を駆使する能力があるか否かが現代人の資格として問われることになった。
20世紀の前半と後半では,われわれの文明はかなり変質を来したように思われる。」 情報を得て解釈するためには,
教養がますます必要になるようです….。
9月6~7日
岩波文庫今月の新刊は,植物巡礼(キングドン-ウォード),制作(上・下)(ゾラ),平家物語(3)の4点
(大洋社の新刊文庫一覧では,「製作」となっておりますな)。「植物巡礼」は,プラント・ハンターの回想という副題が示すとおり,
植物探検家キングドン-ウォードが英国の寒冷な気候に耐える植物を採集すべく,人生の大半を費やした東アジアでの植物調査の記録。
サクラソウ,モクレン,シャクナゲ,ユリ,リンドウ,などとの出会いや様々なエピソードを記したもの。「平家物語(3)」は,
いよいよ平家の都落ちと義経入京,さらに一ノ谷の合戦という山場。・・・・ん?岩波のページに「制作」の紹介文がないぞ….。
9月4~5日
ドイツ車を買ってきました。以前から貰い物の国産車があったのですが,どうも乗り心地が悪いということで,
いろいろ乗り比べてみた結果,ドライバー本人の希望を重視して,シンプル&カラフルで丈夫そうなそれにしました。そもそもその日,
買って帰るとは思わなかったので,電車でエッチラオッチラ運ぶのに苦労しました……そう,2歳の息子の三輪車の話です。
9月3日
残暑が厳しいといっても,朝夕の風は,やはり秋の訪れを感じさせますね。我が家の息子も,夏風邪が直ったかと思うと,
いきなりパワー全開となり,カミサンは頭を抱えています….。アイコン連載(現在週刊アスキー連載中)の社会派?レポートマンガ,
水口幸広「カオスだもんね」2,3巻を読みました。
9月2日
文庫本コレクションに「文庫本を読む-参考書籍・
雑誌」を追加しました。
9月1日
かつて1冊の文庫本でも貴重だった時代,文庫本を自分の手で豪華本に装丁し直そうという記事が,雑誌「文庫」
などにたびたび載っています。私自身は,とくに頻繁に読みボロボロになりそうな文庫本にフィルムカバー(フィルムルックスなど)
をかけたことはありますが,せいぜい適当な紙でカバーする程度ですね。
最近はむしろDTPで自作した本の装丁法などを取り上げたら面白いかも。
(装丁芸術の世界)
こんにちは。「」の管理人様。いつも面白い情報をありがとうございます。次の更新を楽しみにしてます!