某飲某食デパ地下絵日記

某飲某食デパ地下絵日記 (文春文庫)
いま,グルメの話題は,都心の裏道にひっそりと佇む知る人ぞ知る一軒家のフレンチ,でもなければ,怪しげなマスターが怪しげな食材を使ってあくまでチープ感メインの無国籍料理,でもなく,ズバリ,デパ地下,そう,デパートの地下食品売り場!かねてそう思っていた私だが,同じようなことをみな考えているらしく,最近情報誌でもデパ地下の人気は高い。そんななか,この手の食を語らせたら現在日本一,東海林さだお氏の新刊「某飲某食デパ地下絵日記」(文春文庫)を読むと,デパ地下ファン垂涎の逸品がこれでもかと並んでいて,いてもたってもいられない気分になってくる(我が職場は銀座のデパートからちょっと離れているのだ)。本書はいつものようなエッセイ+絵ではなく,絵本・カタログスタイルなので,私自身はちょっと食い足りなかったが(もともと小田急デパートの新聞広告だったのだから当然か),今後発表されるであろう詳しい報告にも期待したい。