1998年5月

5月30~31日

久しぶりによい天気でしたが,家のそばから離れられず,図書館に行ったのが唯一,本との接点でした。
私の住んでいる市には4つの図書館・分館があって,それぞれまずまずの蔵書を持っています。
理論的には^^;;夫婦二人分のカードを使って40冊までいっぺんに借りられる計算ですが,実際は数冊の本でも,
いざ返すというときに”どこしまったんだぁ?”と慌てる始末。….ところでサイバラ女史の本が一冊もなかったんだけど,
みんな借りられているのかな???

5月29日

“やっぱり書斎がほしい”という本を読んでいるのですが^^;;,いまどき家の中に真っ当な書斎が持てる人というのは,
よほど恵まれているのではないでしょうか? モデルハウスなど見ても,子供部屋やカミサン用の家事室はあっても,
オヤジ部屋などどこにもありません。書斎の意義は,単に本の収めたり物書きをする机があるというだけでなく,
一人になれる空間があるということです。そのためには書斎コーナー^^じゃなくて,やはり独立した部屋が必要なんですが….。

5月28日

4月刊の谷崎潤一郎「幼少時代」(岩波文庫)をやっと読みました。以前,借り物の全集で少し読んだことがあったのですが,
やっぱりこれは面白いです。臆病で甘えん坊だった子供時代や文学に目覚めた小学生の頃。本書が書かれたのは昭和31年ですが,明治20年代,
日本橋界隈の子供の遊びや学校の様子が詳しく描かれていて,その記憶のよさに驚かされます。谷崎曰く,
「一体老人というものは古いことは案外覚えているもので,つい昨日今日のことの方を忘れがちである」なんだそうです^^。

5月27日

sorimachi古書界の重鎮,故・反町茂雄氏の回顧録「一古書肆の思い出」全6巻が平凡社ライブラリに入りました。
私は元本を持っているのですが,半額以下で手軽に読めるようになったのは歓迎です。この本,国宝・
重文級の古書ばかりを扱ってきた反町氏の,修業時代と戦後混乱期の古書流出時代の思い出を書いたもので,
文庫マニアには縁のない世界ではあります。反町氏の弘文荘は,取り扱う書物からして極めて特殊な古書店ですが,
日本の古典籍に関心のある人にとっては,興味の尽きない本であります(なんかかしこまってしまいますね^^;;)。

5月26日

大したことではないのですが,ごく最近発行された岩波文庫は,カバーの背の部分に定価が入っていませんね。で,
値段は裏表紙を見ないとわからない。★で定価をあらわしていた頃から70年間余り,書棚に納めた状態で値段がわからない,
というのは初めてじゃないでしょうか^^;;。なにか深い陰謀が….。

5月25日

Linksに“高原書店”を追加しました。
各社文庫本の絶版目録や,古書関係のコラムなど,なかなか楽しいページです。

5月22~24日

今週は3連休となりました。「三浦梅園」と「フランス革命序論」をボツボツと読んでいたのですが,「三浦梅園自然哲学論集」は旧版
「三浦梅園集」に比べて格段に読みやすくなりました(厚さも倍増しましたが)。江戸期の科学・哲学に興味がある人には必読の書です。

岩波文庫の新しい小冊子「読書のすすめ第5集」が配られています。岩波文庫訳文の晦渋さや抄本版の必要性(森島通夫)や,
読書には作者の中にある「人の善さ」への信頼が必要(中沢新一)など,9名の読書論を収めています。

5月21日

Reviewに“ヘンリー・
ジェイムズ アスパンの恋文”
を追加。

5月20日

噂の「新・本とつきあう法」(津野海太郎,中公新書)を読みました。本を必要なところだけ破りながら読む,というのは昔からある手法?
だし,私もジーンズのポケットに収まらないような文庫本は破って読むことがあります。
それで気に入れば保存用にもう一冊買うということも….。この新書自体は,電子本やインターネット上の読書,図書館(電子図書館)
などを扱った,ちょっと新しいタイプの読書ガイドです。

5月19日

岩波文庫から出たばかりの「アスパンの恋文」。ヘンリー・ジェイムズのサスペンスものですが,もう読んだ方はいますか?
 私は帰りの電車の中で読み始め,降りる駅についても読み終わらなかったので,そのまま終点までいっちゃおうかと思った….いやぁ,
久しぶりに,やめられない止まらない本でありました。

5月18日

佐賀の古書店「季節書房」さんより,岩波文庫絶版本販売のお知らせがきました。1冊1000円なので,なかなかお買い得かも。
リストはこちらです。

5月16,17日

やっと届きました1998(1)岩波文庫解説目録。クロネコメールの封筒から取り出した途端,「・・・・厚い!」
 去年の目録と比べてページ数はほとんど増えていないのに,厚さは50%増。なぜ???
 よくみると紙質が違うようだ….安い紙使ったな^^;;。

5月15日

落語などで昔の吉原の噺などをきくときに,三谷一馬「江戸吉原図集」(中公文庫)が参考になります。青蛙房などでも,
昔の江戸の生活を描いたものをいろいろ出していますが(高い^^;;),手に入りやすく,
事典としても役立つほど多くの図版が載っているこの本はお買い得です。

・・・最近は吉原大門を「だいもん」と呼ぶ人が多く,鶯谷あたりのタクシーなども,それで通用するそうですが,東京で「だいもん」
というのは芝の大門なので,ここではちゃんと「おおもん」と呼んで,
恥をかかないようにしましょう….てな一部の人にしか役に立たない知識が身に付きます^^。

5月14日

Reviewに“永井荷風の墨東綺譚”を追加。

5月13日

YahooアメリカのYahoo mailは日本語のsubjectが通りませんね。本文はOKですが。
無料メールアカウントもあちこち取っているとなにがなんだかわかりません….。変なアカウントのコレクターというのもいるらしい。
私のメールはこちらです。
ほかのアドレスでメールが届いたら,何か事故があったと思って下さい^^;;。

5月12日

岩波に新しい解説目録を請求しているのですが,まだ送られてきません。最近は,書店に解説目録を置いている出版社も少なくなったし,
各社の目録を揃えるのは手間がかかりますね。
本とは直接関係ないのですが,無糖さん(http://www.mfi.or.jp/mutou/)より,
このページをリンクして下さるとの連絡がありました。高校1年生とのこと。最近,NECの広告で,TK-80の話が出ていて,
懐かしい思いをしている方も多いかと思いますが,私が高校生の頃は,マイコンブームもまだまだで,科学部では大きなプログラマブル電卓?
をコンピュータと称していました^^;;。

5月11日

手狭となった我が家を近々新築すべく,計画を練っているのですが,限りなく限りある敷地と予算で建てなければならないため,
果たして本を置くスペースがどれだけ確保できるのか???です。十数年前に建てたときは,
作りつけの本棚に囲まれた3畳の書庫を作ったのですが,これが足の踏み場もない状態になっているし….。屋根裏の活用など,
なにか工夫しなければならないようです。

5月9~10日

仕事でバタバタしていたせいか,連休明けの3日間がずいぶん長かった気がしました。ようやく壊れたテレビに見切りをつけ,
新しいテレビを買うことに。テレビを見なければ読書時間が増えるか,と思いましたが,あまり効果はありませんでした^^;;。

5月8日

我が家で最近ブームとなっているのは,プラレールです。例の子供向け鉄道おもちゃ。プラレールは40年の歴史があるそうで,
それなら私など,第一世代だったんですね。小学生の頃は開業したばかりの新幹線を走らせて大喜びだったことを思い出しました。最近のは,
いろいろ凝った部品があって,大人でも結構楽しめるのですが,とっても場所をとり,狭い家では大変です^^;;。

5月7日

掲示板にワイルドについて書き込みをいただいたので,吉田健一「英国の近代文学」(岩波文庫)を読んでいます
(本書は英国近代文学の創始者としてワイルドを最初に取り上げているのです)。この文学論は昔から有名で,なかなか勉強にはなるのですが,
読んでいてどうもピッタリとこないというか,迫力に欠ける感じがします。まあ,育ちの良さが合わないのでしょうか^^;;
(吉田氏は吉田茂の息子さんです)。

5月6日

今更ながらですが,江川卓の「夢ワイン」を読んでいます^^;;。いろいろ読んできたワイン本の中では,田崎真也と田中康夫の
「ソムリエに訊け」がよいと思うのですが,これも著者のワイン遍歴が飾らず正直に書かれていて,面白く読めました。

5月4~5日

連休中につき,江ノ島の実家に行って来ました。江ノ島までテクテクと歩き,なかなかよい運動になったのですが,
今日はかなり足腰が痛んでいます。図書館にも顔を出したのですが,連休中の当地の図書館は,学生の姿も少なく快適でありました。

5月3日

Columnに“岩波書店略史”を追加。

5月2日

Columnに“岩波書店の著者検印”を追加。

5月1日

世の中はGW真っ最中,ということで,通勤電車もさすがに空いていました。私はまったくカレンダー通りなので,明日から4連休です。
このページは,企業や大学からアクセスされている方が多いのか,休日や夜間より,平日や昼間のアクセスが多いのです。みなさん,
休み中は読書の時間がとれるのかな?