スコットランド紀行(エドウィン・ミュア)

スコットランド紀行 (岩波文庫 赤 296-1)今週はお盆休みで通勤電車は空いているものの,猛暑続きで外へ出るのも勘弁といった状況。35度なんてもう驚きませんね。新橋界隈など熱風が吹き回り体感温度40度以上じゃないでしょうか。
私も来週は休みを取って北海道へ旅する予定。学生時代は札幌に住んでいたし,その後も仕事でちょくちょく行っていますが,今年は北海道も猛暑のようで,避暑になるかどうか・・・
そんな中,岩波文庫の新刊で本邦初訳「スコットランド紀行」(エドウィン・ミュア)を読みました。著者は,1887年生まれのスコットランドの詩人。1934年にスコットランド各地をクルマで旅したときの記録で,スコットランドとイングランドは違うとよく言われますが,同じスコットランドの中でも土地土地によってずいぶん気質や環境が違い,こだわりがあることがわかります。
当時のスコットランドは,世界恐慌のあおりを受け,不況の真っ只中。労働者と資本家の対立が激化しており,牧歌的な風景の中にも,厳しい社会情勢が描かれています。
ちなみに,著者は夫人と共に,カフカの英語圏における紹介者としても知られています。