ボッコちゃん(星新一)

hoshi.jpgなぜいまさら「ボッコちゃん」なのかというと,子供に読んであげようと思い,我が家の書棚をあさったが見つからないので,買ってきたのだ。
近所の本屋にあったものだが,星新一の文庫本はどうみても売れ残りの風情で,少々寂しい気がした。いまの中学生や高校生は,こういうのを読まないのかな? 埃っぽい本を手にして思ったのは,ストーリーに盛られたアイデアは古くさくならなくても,紙面から感じられる時代は,紛れもない昭和40年代のもので,その時代特有の垢抜けなさ,埃っぽさが若い人にはなじめなくなっているのかもしれないということ。
同時に読んでいる江戸川乱歩の短編のように,思いっきり古ければ,最初から時代劇感覚なので,かえって違和感を感じないで済むのだが。