岩波文庫6月の新刊

岩波文庫6月の新刊(6月15日発売)

失われた時を求めて(4)――花咲く乙女たちのかげにII (岩波文庫)
プルースト
岩波書店
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■花咲く乙女たちのかげにII〈失われた時を求めて 4〉(プルースト)
それから二年後、私はノルマンディーの保養地バルベックに滞在した。上流社交界のゲルマント一族との交際、「花咲く乙女たち」の一人アルベルチーヌの抗いがたい魅惑、ユダヤ人家庭での夕食、画家エルスチールのアトリエで触れる芸術創造の営み。海辺のリゾート地、ひと夏の燦めきを描く、第二部第二篇「土地の名―土地」。(全14冊)

遊戯の終わり (岩波文庫)
コルタサル
岩波書店
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■遊戯の終わり(コルタサル)
肘掛け椅子に座って小説を読みふける男が、ナイフを手にした小説中のもう一人の男に背後を襲われる「続いている公園」、意識だけが山椒魚に乗り移ってしまった男の変身譚「山椒魚」など、崩壊する日常世界を、意識下に潜む狂気と正気、夢と覚醒の不気味な緊張のうちに描きだす傑作短篇小説集。短篇の名手コルタサルの、夢と狂気の幻想譚。

幼年時代 (岩波文庫)
幼年時代 (岩波文庫)

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カロッサ
岩波書店
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■幼年時代(カロッサ)
人生の波にのまれ、世俗になずみ、自分自身から遠ざかってゆくとき、人は再び自分の存在の序章を振り返る。あらゆる瞬間を全的に生き、無上の真摯と信頼をもって生に直面した幼年時代を。カロッサ(1878―1956)は、自分の過去の経験をたどり直し、その意味を繰り返し問い直しながら、根気強く自伝的作品を書き続けた。

頼山陽詩選 (岩波文庫)
頼山陽詩選 (岩波文庫)

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頼 山陽
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■頼山陽詩選
「鞭声粛粛……」、またナポレオン、アンコウ鍋も。歴史の英雄詩で幕末明治の青年の血を沸かせた頼山陽(1780─1832)は、日常生活や家族愛をゆたかにうたう詩人でもあった。中国古典の知識と韻律に精通しながら、誰もが口ずさみたくなる日本漢詩をつくりあげた山陽の、人間的魅力が伝わる新編集でおくる120篇。語注・現代語訳を付す。