ラス・カサス インディアス史

インディアス史〈1〉 (岩波文庫)3月に全7冊が同時刊行された「ラス・カサス インディアス史」。
いっぺんに出すのはいいけど,一通り目を通すだけでも ,なかなか大変。ようやく最後までたどり着き,それなりに大航海を成し遂げた気分だ。
本書は,16世紀スペインのカトリック司祭ラス・カサスが,コロンブスの新大陸発見から始まる(といってもそこにのたどり着くまでの記述も延々と・・・)スペインの中南米での植民政策や先住民に対する残虐な行為を詳細に検証したもの。聖職者としての使命に燃えて,いろいろと非道な行為を語っているが,本書で祖国スペインを告発したことにより,国内の反発はもとより,植民地拡大競争に乗り出した周囲の国々からのスペイン批判の政具とされたり,当時としては大変な問題書となった。
文庫版は先に出版された「大航海時代叢書」版を一部割愛し,7割程度を収録している。叢書版も我が家の書棚にはあるのだが,大して読んだ記憶もないので,今回はリベンジといったところ。なお,ラス・カサスは,同じような植民地での蛮行を告発した「インディアスの破壊についての簡潔な報告」で,以前から岩波文庫ファンにはおなじみだ。

「ラス・カサス インディアス史」への2件の返信

  1. いやいや,これは精読したらいつまでかかるか想像つきません。でも,そもそも不正の糾弾のために書かれた本なので,普通の歴史書と誓って意外に面白かったですよ。

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