中公文庫

陰翳礼讃1973年6月創刊。初めは講談社文庫の発刊に刺激された形で参入し,自社単行本の防衛策という色彩が濃く感じられたが,次第に岩波・
新潮・角川の間隙をぬってノンフィクションに独自の路線を開拓し始め,
中公文庫ファンとも呼ぶべき新しい読者層の獲得に成功する。

「日本の歴史」,「世界の歴史」,「日本の詩歌」,「折口信夫全集」などの自社刊行シリーズものの文庫化も多い。

中公文庫の背表紙は肌色で統一されているので,書棚に並べたときも綺麗に揃う….と思いきや,
その色の濃淡はかなりバラバラである(日焼けしていない新しいものほど濃いとは限らない)。

それでも出版社別ではなく,書名や著者名で並べている書店での識別度は抜群といえる。