岩波文庫10月の新刊

岩波文庫10月の新刊は以下の5点。10月16日発売。

井月句集 (岩波文庫)
井月句集 (岩波文庫)

posted with amazlet at 12.10.18
岩波書店
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■井月句集(復本一郎編)
井上井月(1822-1887)は、天保期から明治初期にかけて信州伊那谷を漂泊、一所不住の数奇な生涯を終えた俳諧師。所謂「月並俳句」の時代とされる近世俳諧の沈滞期にあって、ひとり芭蕉の道を歩いた越格孤高の俳人。井月の発句、俳論を精選して、初めて詳細な注解を付す。また、俳人井月の文業を、最初に世に紹介した高津才次郎、下島勲の井月論を併せて収録する。近世俳諧最後の高峰の全貌を伝える一冊。

尹東柱詩集 空と風と星と詩 (岩波文庫)
尹 東柱
岩波書店
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■尹東柱詩集 空と風と星と詩(金時鐘編訳)
満州移民のプロテスタントの家庭に生まれ、同志社大学在学中、独立運動の嫌疑で逮捕され獄死した尹東柱。当時の社会様相の告発と克服をうたった詩集「空と風と星と詩」24篇、それ以外の作品から13篇を収める。

天体による永遠 (岩波文庫)
オーギュスト・ブランキ
岩波書店
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■天体による永遠(オーギュスト・ブランキ/浜本正文訳)
19世紀稀代の革命家ブランキ(1805-1881)は、パリ・コミューン勃発の前日に逮捕される。トーロー要塞幽閉中に書かれた最後の著作が本書。それは革命論ではなく、宇宙の無限から人間を考察したものだった。想像力を広大な宇宙に飛翔させ、そこでブランキが見たものは? ベンヤミンを震撼させたペシミズムの深淵。

日本近代短篇小説選 昭和篇3 (岩波文庫)
岩波書店
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■日本近代短篇小説選 昭和篇3〔全6巻〕(紅野敏郎ほか編)
「私はいま宇宙と同じ大きさになっているはずである」(埴谷雄高「闇のなかの黒い馬」)-回想と未来、混沌と静謐のあわいに閃き駆けた物語たち。シリーズ「昭和篇」最終巻、花田清輝・幸田文・島尾敏雄らの、昭和27年から45年に発表された13篇を収録。

やし酒飲み (岩波文庫)
やし酒飲み (岩波文庫)

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エイモス・チュツオーラ
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■やし酒飲み(エイモス・チュツオーラ/土屋哲訳)
「わたしは、十になった子供の頃から、やし酒飲みだった」。やし酒を飲むことしか能のない男が、死んだ自分専属のやし酒造りの名人を呼び戻すため「死者の町」へと旅に出る。その途上で出会う、頭ガイ骨だけの紳士、指から生まれた赤ん坊、不帰(かえらじ)の天の町……。神話的想像力が豊かに息づく、アフリカ文学の最高峰。1952年刊。