岩波文庫1月の新刊

岩波文庫1月の新刊(1月17日発売)

アブサロム、アブサロム!(下) (岩波文庫)
フォークナー
岩波書店
売り上げランキング: 30930

■アブサロム,アブサロム!(下)(フォークナー)
奴隷制度が残る時代、ミシシッピの田舎町に、一代で百平方マイルの農場を作り上げたサトペンとその一族の物語。少年時代に受けた屈辱、最初の結婚の秘密、息子たちの反抗、近親相姦の怖れ、南部の呪い……。「白い」血脈の永続を望み、そのために破滅した男の生涯を、圧倒的な語りの技法を駆使してたたみ掛けるフォークナーの代表作。(全2冊完結)

ウェイクフィールドの牧師――むだばなし (岩波文庫)
ゴールドスミス
岩波書店
売り上げランキング: 155082

■ウェイクフィールドの牧師(ゴールドスミス)
英国の片田舎にすむ牧師一家の物語。善良で楽天的な田舎牧師が、破産にはじまり、娘が誘拐されたり、火事に遭ったりと、絶えず災難に見舞われるが、屈することなく、大らかに生きてゆく。世俗的な知恵もある牧師のユーモラスな人柄の魅力が全篇に漲り、英国文化の微妙な滋味を教えてくれるゴールドスミス(1728-74)の佳作。(新訳)

折口信夫古典詩歌論集 (岩波文庫)
岩波書店
売り上げランキング: 418328

■折口信夫古典詩歌論集
「私にとっては寧ろ解釈することが創作する事の様にすら感じられる。」学者にして詩人、ともに比類ない業績をのこした折口信夫が生涯その中核においた歌。遥かに見透しまた限りなく近く、鋭敏な眼は三十一文字に沈潜し読みひらく。「叙景詩の発生」「女房文学から隠者文学へ」など様々な視角から論じた全13編を収録、注を付す。

フランシス・ジャム詩集 (岩波文庫)
フランシス・ジャム
岩波書店
売り上げランキング: 284152

■フランシス・ジャム詩集
マラルメやランボーなど象徴派の巨星たちが登場した後の19世紀末、フランス西南端のピレネー山脈の麓から朝露にも似た澄んだ声が響いて、人々を生命の輝きに満ちた溌溂とした詩世界に導いた。フランシス・ジャム(1868-1938)であった。〈自然と愛の詩人〉の詩作の歩みを伝えるべく、初期から最晩年に至る代表作を精選。