2011年9月の岩波文庫新刊(9/16発売)

9月16日発売の岩波文庫新刊は次の5点です。

後世への最大遺物・デンマルク国の話 (岩波文庫)
内村 鑑三
岩波書店
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■後世への最大遺物・デンマルク国の話(内村鑑三)
普通の人間にとって実践可能な人生の真の生き方とは何か。我々は後世に何を遺してゆけるのか。明治27年夏期学校における講演「後世への最大遺物」はこの根本問題について熱っぽく語りかける。「我々は何をこの世に遺して逝こうか。金か。事業か。思想か。…何人にも遺し得る最大遺物ーそれは高尚なる生涯である」。「デンマルク国の話」を併収。

孫文革命文集 (岩波文庫)
孫文
岩波書店
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■孫文革命文集(深町英夫編訳)
アジアで最初の共和国を建国し、中華民国初代臨時大総統となった孫文の革命家としての言説を集成。清朝統治下、危機にあった中国をどのような構想で、どのような方法で孫文は救おうとしたのか。さまざまな人々に向けられた多種多様な言説を年代順に配列。丁寧な解題・訳注をそれぞれに付して孫文の革命思想の全貌に迫る。

父の死に寄せる詩 (岩波文庫)
ホルヘ・マンリーケ
岩波書店
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■父の死に寄せる詩(ホルヘ・マンリーケ作/佐竹謙一訳)
この世の生のはかなさと死後の名声等を主題としたホルヘ・マンリーケ(1440頃-1479)の追悼詩『父の死に寄せる詩』。〈死〉すなわち死神が、年齢・貴賎を問わず、あらゆる人間を〈死の舞踏〉へと誘い出し、この世の無常さを浮彫りにする作者不詳の『死の舞踏』。死という普遍的なテーマを扱った中世スペイン文学の重要作2篇。

ニコライの日記(中)―ロシア人宣教師が生きた明治日本 (岩波文庫)
ニコライ・カサートキン
岩波書店
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■ニコライの日記(中)〔全3巻〕(中村健之介編訳)
「芽は出つつある。しかし、まことにかぼそい芽だ。」若い教会と伝教者の育成に心をくだき、日本全国を訪ね歩いて人々に語りかけた「ニコライ堂のニコライ」。日清戦争終結と三国干渉、高まる反露感情ー寄せ来る時代の波のなかで記された日々の記録は、その率直な心と日本への深い思い、骨太の姿を映し出す。(全3冊)

白楽天詩選(下) (岩波文庫)
白居易
岩波書店
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■白楽天詩選(下)〔全2巻〕(川合康三訳注)
唐詩に新風を吹き込んだ白居易。地方長官として赴任した三峡・杭州・蘇州など各地の風物をうたい、生涯の友元●(げんじん)と交わした詩で友情の文学を確立。やがて朝廷は醜悪な政争の舞台となり、洛陽に隠棲。風雅を尽くした大邸宅で、物心両面のゆとりを悠々と楽しむ。そこで実現した「閑適(かんてき)」「知足(ちそく)」の精神は、文人理想の生き方として継承される。(全2冊完結)