クック 太平洋探検(2)

クック 太平洋探検〈2〉第一回航海〈下〉岩波文庫の新刊「クック 太平洋探検(2)
第1回航海(下) 」を読みました。
ニュージーランド,オーストラリア, ニュー・ギニアを経て,帰国するまでの記録。座礁による船の損傷や食人種を含む住民との戦いとともに, 熱病により多くの船員を失ってしまいますが,ニュージーランドの海岸線を明らかにして領有を宣言, オーストラリア大陸に上陸し東岸一帯の領有を宣言,ニューギニアとオーストラリアが地続きでないことを確認するなど多くの成果を上げました。 クックは,のちにホークワークスにより編集・ 出版された航海記録が気に入らなかったこと,同行した博物学者バンクスの方が帰国後もてはやされたことなど, いろいろ不愉快なこともあったようですが,翌年,新たな航海を目指すことになります。いずれにしても,クックのこの航海が,当時のヨーロッパ社会に与えた影響は計り知れないものがありました。