アイヴァンホー

アイヴァンホー〈上〉 (岩波文庫)
今月岩波文庫で復刊される「アイヴァンホー」。騎士道物語好きな人にとっては,ワクワクする物語です。アイヴァンホーは,ノルマン支配下のイングランドで,サクソン王家の復興を熱望する大地主セドリックの一人息子として生まれた美しい青年騎士。サクソン王家の血を引くロウィーナ姫と恋仲になったため父に勘当されたアイヴァンホーは,敵のノルマン・リチャード1世(獅子心王)に仕えて十字軍に参加し,数々の武功を立てる。巡礼に身をやつし,何くわぬ顔で父の邸に入ってもてなしを受け,ロウィーナと言葉を交わしたりしていたが,槍試合の日に勝者となったことから正体がばれてしまう。この試合で大けがを受けた彼は,美しいユダヤ娘レベッカに介抱されるが,ロウィーナへの思いは絶ちがたく,やがて勘当が解かれ,ロウィーナ姫と末永く幸せに暮らしました….というめでたいお話。獅子王リチャードが変装する黒衣の騎士や,ロビンフッドなど,とにかく騎士道精神あふれるカッコいい人ばかり出てくるので,クリスマスに読む本としてもお薦め。