生活骨董。

新しい新書シリーズ・PHPエル新書が創刊された。特徴は,各界の著名人がそれぞれの得意な分野について執筆。女性や若い世代も読者ターゲット。従来の新書版より横幅の広い判型。装丁は各企画にあわせて1冊1冊異なるデザイン。表紙・本文にはカラー写真やイラスト。活字は読みやすい14級にした,とのこと(栞の片面が罫線だけというのも面白い。感想でもメモしたらよいのか)。
さっそくその中の一冊「生活骨董。」を読む(モー娘じゃないのにこの。はなんだ?)。著者・麻生圭子といえば作詞家だったのに,いつのまにか京都に移り住んで,京都生活評論家になっているらしい。プロフィールによると,1957年生まれ。大学在学中に結婚し3年で離婚,ベルリンへ渡る。26歳で作詞家デビュー。小泉今日子,吉川晃司などのヒット曲を800曲以上手がける。96年再婚を機に京都に移り,現在は,新聞・雑誌のほか講演など多方面で活躍中。
本書は,「骨董というと,一般的には高くて,知識が必要で,高尚なイメージがあり,興味はあるが買うには腰が引けてしまうという人が多いのではないでしょうか。しかし,この本で提案する「生活骨董」は,けっして敷居の高いものではなく,鑑賞や蒐集を目的としない生活のための骨董であり,些細で質素な道具たちを実生活に取り入れ,使いこなしていくものです。ガラクタ呼ばわりされている古道具でも職人の手によるものであれば,その職人の心が感じられ,使い心地が違うものです。」
しかし,あまたある骨董指南書よりもスノッブな感じがして,なんとなく無理があると感じてしまうのは,
こちらの僻みか。