岩波文庫4月の新刊

岩波文庫4月の新刊は次の4冊(4月16日発売)

聖なる酔っぱらいの伝説 他四篇 (岩波文庫)
ヨーゼフ・ロート
岩波書店
売り上げランキング: 18,000

■聖なる酔っぱらいの伝説 他四篇(ヨーゼフ・ロート/池内 紀訳)
ある春の宵、セーヌの橋の下で、見知らぬ紳士が飲んだくれの宿なしに200フランを恵む―人生の喪失は、かくも軽やかに美しく語られる。ヨーロッパ辺境に生まれ、パリに客死した放浪のユダヤ人作家ロート(1894―1939)が遺した、とっておきの大人の寓話。他に、ナチス台頭前夜をリアルに描いた「蜘蛛の巣」など四篇を収録。

タタール人の砂漠 (岩波文庫)
ブッツァーティ
岩波書店
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■タタール人の砂漠(ブッツァーティ/脇 功訳)
辺境の砦でいつ来襲するともわからない敵を待ちながら、緊張と不安の中で青春を浪費する将校ジョヴァンニ・ドローゴ――。神秘的、幻想的な作風で、カフカの再来と称され、二十世紀の現代イタリア文学に独自の位置を占める作家ディーノ・ブッツァーティ(1906―72)の代表作にして、二十世紀幻想文学の世界的古典。1940年刊。

荷風俳句集 (岩波文庫)
荷風俳句集 (岩波文庫)

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岩波書店
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■荷風俳句集(加藤郁乎編)
小説家が詠んだいわゆる文人俳句の中で、荷風の俳句は今なお独自の魅力を放つ。荷風俳句こそ、江戸情趣を追い求めて、頽廃落魄の趣味を第一とした荷風文学の特質を最もよく伝えるものである。荷風の全俳句の他、狂歌、漢詩、江戸音曲を集成して、俳人荷風の全貌を初めて捉える。詳細な注解を付した。(解題・注解=池澤一郎)

存在と時間(一) (岩波文庫)
ハイデガー
岩波書店
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■存在と時間(一)(ハイデガー/熊野純彦訳)
「存在すること」の意味はなにか。「現存在の存在」とはなにか―1927年、マルティン・ハイデガー(1889―1976)は『存在と時間』を発表、ギリシア以来の「存在」の問いに新たな光を投じ、哲学界の地形を一挙に変容させた。生まれでる思考の彩りをも伝える正確な訳文に、注解・訳注、さらに全体を見通す梗概を付した、画期的な新訳。(全4冊)