光文社文庫

1945年,終戦直後に創業された光文社は,「頭の体操」「冠婚葬祭入門」「日本沈没」など,多くの話題作を送り出してきた「カッパの本」(1954年創刊)で知られ,ミステリー,エンターテイメント系の「カッパ・ノベルス」(1959年創刊)でも,「三毛猫ホームズ」シリーズの赤川次郎,「鉄道ミステリー」シリーズの西村京太郎など,ベストセラーを輩出している。

「光文社文庫」も,はや創刊16周年をむかえ,総発行部数は2億7千万部超えるという。現在流通しているのは700点余りで,毎月十数点を刊行中。最初はギラギラ光る帯が書店の文庫棚では異質に感じ,下品で恥ずかしいと思っていたのに,いまでは格別目立たなくなってしまったのは,岩波を含めほとんどの文庫がテカテカな表紙に変わってしまったせいか。この6月には新シリーズ「知恵の森文庫」もスタートする予定。