1999年10月

10月28~31日

はやいもので,もう10月も終わり。普段野球に興味のない我が家も,ダイエーが優勝したとあっては,
黙っていられない….いざ東戸塚にできたばかりのダイエー全品2割引へ出動。しかし,何にもなかった東戸塚の駅(横須賀線)が,
あれよあれよという間に,にぎやかになってしまいびっくり。わが辻堂など,40年前とどこが変わったのか…という田舎の駅なので,
どうにかならないのかと。もっとも暮らしやすさは,また別の問題なのでしょうが,都会の高層マンション生活も,
一度は味わってみたい気がします。神田では,恒例の古本まつりが,3日まで開催中です。ちょっとのぞいて見るつもり。

週末は,たまってしまった雑誌の整理。アスキーや写真雑誌など,いざ捨てようと思うとなかなか捨てられなかったものを,
思い切って処分。どうせ,一年たてばまた同じ特集をやるんだし….。

 

10月27日

完結した「平家物語」。とてもちゃんと読んだとは言えませんが^^;;,壇ノ浦や建礼門院出家の件などを拾い読み。
丁寧な註がつけられているので,”いつか”読み通してやるぞ….。まあ,岩波の黄帯については,ほとんどそう思っているんだけど。

 

10月26日

岩波文庫の新刊,ベックマン「西洋事物起源」については,以前ダイヤモンド社から出たあの大部の書を覚えている人も多いでしょう。
岩波文庫版でも各500頁の4分冊となかなかのボリューム。「発明の歴史についての論文集」という原題が示す通り,
よくある語源ウンチク本に比べて,かなり固い内容なのですが,街路照明,図書目録,拡声器,ぶどう酒の混ぜもの,馬車,
あぶり出しインク….などなどといっったユニークな(あまり馴染みのない)ものを取り上げていて,なかなか楽しめました。

 

10月25日

GeoCitiesなどの無料ホームページを利用されている方も多いでしょうが,いよいよTripod Japanが29日よりサービス開始とのこと。
すでにフライングで登録が可能になっているようです(27日現在は,アクセス出来なくなっています)。
あえて日本のに登録する意義は….?。

 

10月25日

久しぶりなので,この前はいつ出たんだったか忘れてしまった「近世風俗志(3)」。今回は,女服,娼家,
音曲といった興味深いジャンルを取り上げています。各地の遊廓街の図や娼妓の分類など,実用性はないものの^^;;,
豊富な図とともに詳細に解説されていて,勉強になりました。

 

10月22~24日

新しもの好きの暇人,ということで横浜に新しくできた横浜ジャックモールに行ってきました。しかしこの不況下,
横浜のみなとみらい地区は,まだまだ建築ラッシュが続いており,人も集まってきている。どうなってるんだろう不思議不思議。

岩波文庫の新刊,「新橋の狸先生」(森銑三)を読みました。私の近世畸人伝と副題の付いているように,
あまり世間に知られていないユニークな人物を,埋もれた文献を求め,あるときは実地調査も含めて,巧みな筆で紹介した人物論集。
といっても堅苦しいものではなく,調査探求の過程を追っているうちに,これら見知らぬ人物にだんだん親しみを感じてきます。

 

10月21日

運転免許の書き換えに行きます。優良運転者です。まあ,ほとんど運転していないからなんですけど….。
警察署はウチから歩いていけるのですが,ここの交通課の警察官,やたら愛想がいいというのか,
いつも満面に笑みを浮かべてハイテンションで喋る変な人で,ちょっと調子が狂ってしまいます。

 

10月20日

新刊「踊る地平線」を読んでいます。上巻ということで解説も緒言もなく,この不思議な本の著者は何なんだ???という方には,室謙二
「踊る地平線―めりけんじゃっぷ,長谷川海太郎伝」(晶文社)がお薦めです。あるいは,現代教養文庫のほうが手っ取り早いかな。

奥村さんからの情報(掲示板)で,「『読書子に寄す』は、創刊の時は岩波書店名義で掲載されましたが、
好評に気をよくした岩波さんが創刊の歳の12月ころから自分の名前を入れるようになりました。その時、文章にちょっと手を入れています。
すなわち「読書子に寄す」には2種類ある。そんなことも「文庫博覧会」にはさりげなくふれてあります。」
 文面まで変わったということは知りませんでした。さっそく確かめてみます。

 

10月19日

ということで,岩波文庫の新刊,きょうはさすがに山積みになっていました。今回は5冊なので,
とりあえず2冊買って….とも思ったのですが,結局5冊を袋に入れてもらい,帰ってきました。私の場合,2冊まではカバーを付けて貰う,
3冊以上はレジに行列が出来るといけないので袋にまとめて,という方針?をとっていますが,以前,
冊数分のカバーだけ貰って帰るという人を見かけました。それが一番良いようですが,どっちにしろ家に帰ればカバーなどかけないので,
まあどうでもいいか….^^。

 

10月18日

いやいや,ほんとに寒いですね。そろそろ今月の新刊が出ているかと思って,帰りに書店をのぞいてみたのですが,
岩波文庫新刊のスペースだけ空けてあり,まだ並んでいませんでした。

 

10月16~17日

どうも気候の変化についていけずに風邪気味です。日曜日のカミサンの祖母の法事も,家で留守番していようかと思ったのですが,
久しぶりに逢う人も多いので,どうにか頑張って行って来ました。いまは,Web噂の真相など眺めながら休養中です。

 

10月15日

いまの大学の新入生がどういう本を読んでいるか….ということには別に関心がないけれど,茨城大学のつくった「教養教育のための100冊」
という小冊子
に取り上げられた本は,結構面白い。何が面白いかというと,
読んだことのある本が全然無い….ということなのですね。「茨城大学の学生諸君にこの本をぜひ読んでもらいたいという、
先生方の気持ちだけは受け止めて欲しいと考えます」ということなので,私が茨城大生だったら学生失格ですな….。

 

10月14日

平凡社ライブラリの新刊「はなしか稼業」(三遊亭円之助)。若くして逝った円之助が修業時代や師匠連の想い出話を綴った楽しい読み物。
脳溢血で倒れたあと,リハビリ中に書き続け,亡くなって8年後に公になり話題を呼びました。面白いのは,立川談志の解説で,
こういう破天荒な解説というのは,珍しい。

 

10月13日

将棋の文庫本でもう一つ。河口俊彦「将棋界奇々快々」(NHKライブラリ)は,往年の棋士魂を懐かしみ,
次々と出てくる新人類棋士の強さを不思議がるベテラン棋士による将棋界裏話。一般の人々の将棋離れは,
面白い観戦記が読めなくなったことが一因と指摘しているのは同感。最近の新聞の観戦記など単なる記録で,
読んでもちっとも面白くないんですね。かつては棋士と辛辣な記者が大喧嘩,という時代もあったそうですが,
いまは棋士の顔色をうかがってばかりで,悪いことや楽屋話は全然書かないんですから。また,強い若手棋士が続々と登場しているのは,
彼らに人を驚かすようなオリジナリティがあるわけではなく,高度な情報処理技術を持っている,すなわち負けにくい…という解釈も。

 

10月12日

夫婦あるいは家族で読書の話をよくしている….という人はどれだけいるでしょうか。以前,
ファミリーレストランで食事をしていたら,入ってきた父親,母親,小学生の子供2人という親子連れが,席に着くなり,
それぞれ本を取りだして,一心不乱に読んでいる….というのを見て,気持ち悪い感じがしたのですが,考えてみたら,
私自身は子供の頃から両親や兄弟,カミサンと本の話など,ほとんどしたことがありませんでした
(べつにみんな本を読まなかったという訳ではないのですが)。読書という極私的行為を,とくに身近な人には覗かれたくない,
という気持ちがあるような気もします。夫婦で読書談義をしているページを見て,
そういう夫婦もいるのか,と感心した次第。

 

10月7~11日

楽しい3連休ではありましたが,例の核燃料施設事故の影響で先週末はバタバタしていたため,なんとなく落ち着かない感じでした。
それでも東戸塚(横浜)に新しくできたショッピングセンターや,鉄道の日記念SL祭りなどに出かけ,多少リフレッシュすることができたかな。
鉄道と言えば,宮脇俊三さんの講談社文庫「全線開通版・線路のない時刻表」。かつて新潮社から出ていた「線路のない時刻表」を,
その後の開通状況などを含めて改版したものですが,こんなマイナーチェンジで出版社を変えて出てくるとは,珍しい。

 

10月6日

将棋や麻雀は飛び抜けて弱いものの,棋士・雀士の話は大好き。というわけで,面白かったのが新刊文庫「戦う将棋指し」
(別冊宝島編集部)。冒頭の谷川浩司や中原 誠へのインタビュー,棋士達に思い出の一手やライバルをきいたアンケート,そして古今の名勝負
(木村義雄・坂田三吉,大山康晴・升田幸三など)と,内容は盛りだくさん。棋譜を一つも使わず,棋士達の心情を明らかにした本書は,
将棋ファンじゃなくても興奮できます。※宝島社文庫は,既刊の別冊宝島を再編集したものばかりでなく,楡 周平やソロー「森の生活」など,
ちょっと面白いラインナップで注目しています。。

 

10月5日

古書メールサービス「紫式部」によると,『季節書房』(佐賀県佐賀市)店主の次女,
江頭藍さんがシドニーオリンピック出場権獲得!!・・・
新体操の第23回世界選手権で日本は団体総合で4位に入りシドニー五輪の出場権を獲得しました。この種目では初の五輪切符。
「これまでで最高の演技が出来ました」と江頭主将。尚、オリンピック出場を記念して季節書房では「10月一杯ご注文分に付き送料サービス
(お買いあげ千円以上の方)」を実施しているそうです。

 

10月4日

新橋駅恒例「大古本市」,残念ながら岩波文庫はほとんど見あたりませんでした。魏志倭人伝などが,ポツンと並んでいても….。
それでも,雑書というと言葉は悪いですが,普段見かけないマイナーな本(とくに実用書)がいろいろ出ていたので,
丹念に見れば掘り出し物がありそうです。

 

10月2~3日

横浜みなとみらいに新しくできたワールドポータースに行ってきました。ジェットコースターやシューティングなど,
ちょっと遊ぶとすぐにディズニーランド並の出費を強いられます^^;;。土曜日の夜は,たいへんな賑わいで,長蛇の列の観覧車は諦めました。
※東京・新橋駅恒例「大古本市」が4~6日に行われます。毎回,あまり珍しいものは出ないのですが,
場所柄帰りの電車で読む本を探す人にはピッタリの催しです。月曜日の帰りに覗いて見るつもり。