1999年6月

6月30日

午前中は豪雨,午後からは晴れの一日。金曜日から高山に行くので,天候が心配だったのですが,まあまあ大丈夫そうです。SF・
ファンタジー系のページ「書物の帝国」
そこで知った「TOLLE ET
LEGE」
の日記ページが面白かった。「ら抜き言葉撲滅委員会」というのもやっていて,『「日本語は美しい!」
これが私たちの出発点であり、基本理念です。あなたは「見られる」を「見レル」、「食べられる」を「食べレル」、「居られる」を「いレル」、
「忘れる」を「忘れレル」といった言葉遣いが美しくていい言葉だと感じますか。私たちにはとてもそうは感じられません。醜く、汚く、
そして愚かさの漂う言葉ですらあるように思えます。ほんの少し前までほとんどの人が「見られる」と云っていたのに、どうしてある日から
「見レル」と云うようになったのでしょうか、そして云うようになれるものなのでしょうか。恐らく、
自分たちが毎日使っている日本語に無関心で自分の使っている言葉の美しさが感じられないのでしょう。
私たちにはそのように思われてなりません。私たちは、まず何より日本語は美しいということを感じられる感性を持っていたい、
そして持ち続けたいと強く願っています。そしてその想いは、ただ私たちのみならず、
日本語に関心を持つすべての方に共有して欲しいと願っています。そこで、私たちは「ら抜き言葉」
に象徴される昨今の美しくない日本語の消滅を図るべく、ら抜き言葉撲滅委員会を発足させることとしました。』という主旨のようです。
わたしは,「私たち」の中には,入らないようです^^;;。

 

6月29日

「BookReview」は,夕刊紙
「日刊ゲンダイ」が開設している書評ページ。厳選された本の書評を見ながら,気に入った本を直接注文することができる。
書評の全文検索も可能だ。毎週話題の本をプレゼントするコーナーのほか,自分の書評を投稿して掲載されると図書券が当たるコーナーもある。
ということで,見てみますと,最近文庫で出た「聖書物語」や新訳「君主論」など岩波文庫や新書も結構取り上げられています。

 

6月28日

「本棚の整理をしておいた」とカミサンが言うので見てみると,判型でバッチリ分類してくれたので,何処になにがあるのか,
全然わからなくなりました。大きさじゃなくて,内容の似たもの同士を集めていたんだよ!と言うと,それじゃ見た目が悪いし,
本が横に積んであるのなんて許せない!!とのこと。本棚の整理については,いろいろな流儀があるようですが,どんなに乱雑に見えても,
本人は結構覚えているものです。

 

6月26~27日

文春文庫新刊の「李陵 山月記 檸檬 愛撫 外十六篇」。中島敦と梶井基次郎の短篇集ですが,なぜこんなジョイント本が出るのか? 
思いつくのは,夏休み読書感想文向け作品集,といったものなのですが,いやもっとほかに,ちゃんとした理由があるのかも知れません….。

 

6月25日

鬱陶しい梅雨空が続いています。子供も家の中に閉じ込められて面白くないようで,
値下がりしたので買ってきたドリームキャストのソニック相手にストレス解消しています。近くの図書館も,暇な?子供達でいっぱいのようです。

 

6月24日

・・・子供の本ということで,急に20年ほど前に読んだリンクレター「ほざくなチビッ子」を思い出しました。
文春文庫で出ていた面白い本なのですが,もう書店では見かけないようです。調べてみたら,これを取り上げているサイトがありました。
隠れた人気本なのでしょうか。このインタビュアー,子供に面白い話をさせるきっかけは,「最初に,『ここにくる前に,
ママに言っちゃいけないと言われてきたことはなに?』と聞くこと」だって^^;;。

 

6月23日

ミステリー好きにはお馴染みの内容盛りだくさんMystery Best ???の中に,
「子供を読書好きにするにはどうしたらよいか」というコーナーがあります。我が身に引き比べると,
読書好きになることが良いことなのかどうか疑問ですが….^^。『ドリトル先生航海記』が取り上げられているのは嬉しいけれど,
斉藤惇夫氏の一連の諸作など,日本の児童文学っていうのは,どうもピンとこないんですよね。大人が読んでも,あまり面白いと思えないのです。

 

6月22日

まだ上巻しか出ていないグレーヴスの「さらば古きものよ」。”古きイギリス的伝統を痛烈に批判した自伝”という紹介文には,
今ひとつそそるものがありませんが,読みはじめてみれば,自らの家系を辿る冒頭から,波乱に富んだ少年時代,
軍隊生活の悲惨な現実にも皮肉な笑いを絡めつつ,話のテンポの良さで,一気に最後まで読み通してしまいました。

 

6月21日

日立印刷のサイトに,
東京神田ガイドが載っており,飲食店情報もなかなか詳しく出ています。古書店としては,文庫川村も紹介されています。神田は本の街ですが,
グルメの街でもありますね。やっとの事で稀覯書を見つけ,
近くの渋い喫茶店でコーヒーなぞ飲みながらパラパラとめくる至福のひととき….というのが理想ですが,
実際は時間に追われてドタバタ….残念です。

 

6月18~20日

あたまがボサボサになってしまったので,床屋に行くついでに,岩波文庫の新刊「福沢諭吉家族論集」を買いました。本書は,
諭吉の男女交際論論,女性論,男性論,離婚論などなど,家族に関わる諸作を集めたもの。「女大学」の精神が生きていた時代の平等論,
自由論ですから,当時としては斬新な議論であったろうと思います。読んでみて,なかなか反省すべき点が多かったような….^^;;。
岩波文庫のアタマ(上の部分)が揃っていない(ギザギザである)のに対して,床屋さんから,なぜアタマを刈らないのか!
という投書があったという話もあります。

 

6月15~17日

いやいや真夏並の暑さが続いていますね。完結した「水滸伝」のこと。これは,旧版の吉川訳をもとにしたものですが,今回の「解説」
には,その後の研究の進展や,校閲の過程などが詳しく書かれていて興味深く読みました。まあ,
とりあえず読み切ってホッとしたところです^^。水滸伝については,面白いページがありました。
水滸伝関係の本を探しているようです。

 

6月14日

岩波文庫7月の新刊が発売になります。「さらば古きものよ」は,現代イギリスを代表する詩人,小説家,ロバート・グレーヴズの自伝。
「戦争詩人」として知られるグレーヴズが,旧弊なイギリス的風習を批判したもの。本邦初訳。「福沢諭吉家族論集」は,さきの「近代思想案内」
でも触れられていた諭吉の”女性問題”を中心とした家族論で,「日本婦人論後編」「男女交際論」「日本男子論」などを収録しています。
「水滸伝」は,近年まれにみる順調さ?で刊行され,今月の(9)(10)で完結。

 

6月11~13日

梅雨だというのに,ちっとも雨が降りません。土曜日は,江ノ島に歩いて行き,江ノ島水族館を見てきました。
イルカのショーなどちゃんと見たのは何十年ぶりだろう^^;;。日曜日には,朝早くから本の整理をした後,
また海で砂遊びのつきあい….休日はホントに疲れますね….。

本棚の整理といえば,カミサンの仕事の関係で楽譜が山ほどあるのですが,楽譜の版型は,普通の本棚には中途半端で困りますね。以前は,
専用の書棚を使っていたのですが,今回は私の本と混載?なので,場所取り合戦が大変です。

 

6月10日

「近代日本思想案内」は,岩波文庫別冊の「・・・すすめ」シリーズでは珍しく,共著ではない鹿野政直氏ひとりの執筆です。
幕末から終戦に至る思想史を,各時代の代表的な著作に依ってやさしく解説したもので,たいへん勉強になりました。
戦時下の出版統制にも触れられており,伏せ字によりめちゃくちゃになった岩波文庫「文明論之概略」の,
オリジナル文庫本との比較図も掲載されています。戦前の伏せ字文庫本の収集というのを,どなたかやりませんか….^^;;。

 

6月9日

岩波文庫別冊13「近代日本文学のすすめ」は,明治以降の作品(つまり緑帯ですな)より30冊を取り上げ,
作家や研究者が各10頁ほどで紹介するもの。取り上げられているのは,坊ちゃん,夜明け前,或る女など,お馴染みの作品ばかりですが,
なかなかヴァラエティに富んだ紹介ぶりで面白い。巻末に写真付きの原作者一覧があるのも親切。ちなみに,候補(90作品)
に挙がっていて選外になった作品には,人間失格,野菊の墓,風立ちぬ,五重塔,中原中也詩集などなど。

 

6月8日

本棚を買いに行きました。120cm幅と90cm幅で高さ220cmのを各1本。私の書庫の壁には,気張ってミラ・
ショーンの壁紙^^;;を貼ってあるのですが,全然見えなくなりました….。しかし,本棚の地震倒れ防止金具というのは,
ホントに気休めに過ぎませんね。東海大地震の警戒地域にある我が家。本の下敷きになったら本望だ….とは思わないし。

 

6月7日

「ヤフーら4社、
コンビニで受取・支払可能な書籍専門オンラインショップを設立」
ということで,書籍をインターネットで注文後、
全国7,700店舗余りのコンビニエンスストアで商品の受取と支払ができるようになるようです。実際,私のような内勤のサラリーマンは,
書店に行く時間が,ホントに無いんですよ。仕事帰りにはとっくに閉まっているし….。こういうシステムは便利ですが,
ますます書店から足が遠のいてしまうかも。

 

6月4~6日

丸善に行ったら,創業130周年記念の黄色い万年筆「檸檬」が飾ってあり,梶井基次郎の新潮文庫版「檸檬」
を付けて^^;;28000円だというので,つい買ってしまいそうになりました….。まあ,「檸檬」は丸善に縁の深い作品ですね。
ところで,私が学生の頃はまだ,入学祝いに万年筆を贈るというのは,よくあることだったのに,
いまの学生でちょっと良い万年筆を持っている人は,少ないんじゃないかしら。作家の人も,主流はもうワープロでしょうから,
いま物故作家の資料館に飾ってある万年筆も,将来は,愛用のNEC PC9821NE3 1992モデルなどに変わるんでしょうか。
かく言う私も,安い事務用のしか使っていないんですよ。

 

6月3日

まもなく「岩波ジュニア新書」が創刊20周年を迎えるとのこと。20年前,すでにジュニアじゃなかった私は,
このシリーズをほとんど持っていないのですが,今月刊の「日本古典のすすめ」でも読んで,少し勉強しようかと思います。ところで,「ドン・
キホーテ」の牛島信明による新訳がでますね。6,000円ですが,挿し絵満載とのことで,ちょっと気になります。

 

6月2日

いまさらですが,インターネットラジオというのは,なかなかいいですね。最近は,朝出かけるまでの間,
そのラジオを聞いていることが多いのです。音楽番組もたくさんあって,台湾の「Philharmonic Radio Taipei」など,
クラッシックの有名どころをたくさん流してくれるので気に入っています。ニッポン放送は,
ビートたけしのオールナイトニッポン名作集などという懐かしいものをやっていましたが….。

ある本を注文しようと,いろいろWebブックショップを廻ってみたところ,
書店でよく見かける本なのになかなか検索に引っかかりません。結局,いつもの有隣堂にFAX注文しました。
検索しなければならないような本は,結局うろ覚えなので,うまく検索に引っかからない,という自分の記憶力の悪さを再認識させられた次第。

 

6月1日

ブックレビュー
が新装開店したというので見に行きました。メールサービスもやっていて,「BOOKREVIEWが厳選した本の書評を、
毎週火曜日と金曜日に無料でお届けするメールマガジンです。読書好きの方に役立つ書籍情報等も満載。どなたでも無料でお申込み頂けますので、
ぜひあなたの読書ライフにご活用下さい」とのこと。