2009年06月21日

セザンヌ(ガスケ)

セザンヌ (岩波文庫)岩波文庫「セザンヌ」(ガスケ)を読む。

著者ジョワシャン・ガスケは、セザンヌの幼なじみだったアンリ・ガスケの息子。詩人として、また、セザンヌの若き友人として活躍し、1921年にセザンヌの評伝である本書を出版した。

一読して、普通の伝記とは趣が違うことがわかる。詩的な文体で書かれているためか、なかなか読むのに骨が折れ、自然とじっくり読まざるを得ない。訳者解説にも、従来ガスケは大げさな文体だと批判されてきたと書かれているが、翻訳でも多少その印象が残る。

もっとも、その評伝は本書の前半部分であり、後半はガスケが直接セザンヌから聞いた話や、友人や関係者にあてたセザンヌの手紙などの資料をもとに、「彼が私に語ったこと」と題したセザンヌへの架空のインタビューとなっている。ここでは、モチーフ、ルーブル、アトリエの3章に分けて、セザンヌがその芸術論を大いに「語って」おり、楽しく読むことができた。

本訳書は、1980年に求龍堂から刊行された。今回の文庫化にあたり、人名索引など一部増補されている。

blank_space
コメント
blank_space
コメントする









名前、アドレスを登録しますか?






blank_space
Trackback
blank_space