2004年12月07日

日本一の昆虫屋

近所のショッピングセンターのゲームコーナーにいくと, 子供たちが列をなしているところがある。ムシキングというバーチャルな甲虫バトルゲームらしい。子供なら, 野原で本物の昆虫を追いかけなさい・・・というのは簡単だが,実際にはさてどうやったら昆虫採集が出来るのか, 大人でも判らない人が多くなってしまった。かく言う私も,郊外に住み比較的自然に恵まれているとは思うのだが, 公園でのトンボ採りや庭にやってくるバッタや小さな虫を捕まえるのがせいぜいで,網を担いで遠くに出かける, などというのは小学生以来,ご無沙汰だ。そんな中,御歳101歳となる昆虫界の長老が健在だ。 昆虫採集用具の開発や標本販売で有名な「志賀昆虫普及社」の創設者志賀夘助氏である。氏は,新潟から上京し,昆虫標本屋に奉公, 28歳で「志賀昆虫普及社」を創設。以来,「楽なことなどひとつもなかった」と言いつつも,昆虫一筋の道を歩んできた。 その回想記が,文春文庫の新刊「日本一の昆虫屋 志賀昆虫普及社と歩んだ百一歳」。本書には, 採集のコツや標本の作り方など実用的な情報も書かれているが,90歳を超えてなお,採集旅行にでかけ珍しい蝶に出会って感動する・ ・・淡々とした語り口の中にある氏の情熱には圧倒される。

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