1997年12月20日

1997年12月

Book Review
December 1997

今年最後の締めくくりは,読みやすい^^4点。

荒野の呼び声(ジャック・ロンドン)

海保眞夫による43年ぶりの新訳。旧訳者は岩田欣三。19世紀末,富裕な家でセントバーナードとコリーの間に生まれ育ったバックが, 盗みだされ,ゴールドラッシュに沸くカナダでそり犬として働くことに。過酷な労働と,生死をかけた闘いの中で鍛えられ, バックは次第に野性に目ざめていく。

夢の女・恐怖のベッド(ウィルキー・コリンズ)

推理小説の創始者の一人,コリンズの短篇集。詳しくはここ

ある出稼石工の回想(マルタン・ナド)

コリンズ短篇集の「黒い家」は,石工の家の幼い少女が一人で,荒くれ男たちから命を懸けて家を守る冒険物語だが, これは19世紀パリの出稼ぎ労働者の回想録。著者ナドは,のちに石工仲間に推されてフランス立法議会議員となり, 急進的な共和主義者として知られている。単なる立身出世物語ではなく, 激動のフランス革命時代を一移民労働者の立場から詳細に記述した貴重な記録。

俳談(高浜虚子)

虚子の俳論や日常のさまざまな雑事を綴った1ページそこそこの短文を150余りを集めた文集。「写生」について分かり易く説く。

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