絶版文庫の古書価は,一般に,国文学,歴史,思想関係に高価なものが多く,
外国文学関係に少ないといわれているが,最近では新しい外国文学全集が出ないことや,各社文庫の外国文学部門が縮小(切り捨て)
されたことにより,相当な"名作"でも手に入らない状況となり,いきおい岩波や新潮,角川などの外国文学部門の品切れ書目にも注目が集まっている。
神田の「山陽堂書店」 をはじめとして,稀少な絶版文庫を売り物にしている古書店がいくつかある。稀少とはいうものの, もともと相当な部数が出ている文庫本のこと,たいていのものはこれらの書店を通じて手に入れることができる。 当然価格はそれなりに高価であるが....。(写真は山陽堂書店「岩波文庫2300冊揃」165万円也)
また各社とも絶版文庫を定期的に(岩波の場合は年2回)復刊するようになり,古書価も若干の影響を受けたようだが, 復刊といっても所詮その場限りのものなので,高価な書目は相変わらず"高値安定"が続いている。
岩波文庫の古書価の例
| 著者 | 書名 | 古書価格 |
| ゲーテ | 色彩論 | 8000円 |
| パジェス | 日本切支丹宗門史3冊 | 8500 |
| ラマルク | 動物哲学 | 10000 |
| ラスキン | 建築の七灯 | 10000 |
| ボズウェル | サミュエル・ヂョンスン伝3冊 | 20000 |
| フローベール | 聖アントワヌの誘惑 | 3000 |
| ストリンドベルク | 大海のほとり | 2500 |
| チェーホフ | サハリン島2冊 | 3500 |
文庫本といえども,なかなか侮れないではありませんか。