「魔境アジアお宝探索記-骨董ハンター命がけの買い付け旅」(島津法樹,講談社+α文庫)を読む。
アジア辺境の地で稀少な骨董探しに明け暮れた日々を描いたエッセイ。危険地帯も何のその,あるときには鼻先を銃弾が掠め,壺の中からはコブラがぞろり。それでも懲りずに奥地へ奥地へと進んでいく。
現地仲介人との丁々発止のやりとりや,現地の人々とのふれあい,そしてもちろん貴重な骨董品の数々。さぞかしエキサイティングな日々なんだろうな・・・と想像はするのだが,本書はもっぱら冒険譚が中心で,肝心のお宝骨董に関するウンチク話が少ないので,その方面に関心のある人にとっては,物足りないだろう。素人向けに易しく書いてくれたせいもあって,話が作り物っぽくなってしまい,もうひとつワクワク感が涌いてこない。
もちろん,今まで知らなかったアジア各地での骨董(それも著者が初めて発見したような埋もれた名品)の取り引きについて知りたい方には,続編の「秘境アジア骨董仕入れ旅」(同文庫)とともに,興味深い記録である。
新文化紙によると,大分中心に展開する書店チェーン「明林堂書店」が,負債147億8000万円で経営破たんした。
同社は,大分地裁に民事再生手続きを申請し,25日に保全命令を受けた。現在の店舗数は79店。不採算店の整理や遊休資産の売却などで債務を圧縮,営業を継続しながら再生を目指す。
同社は書店以外にゴルフショップや焼肉店など多角展開していたが,赤字が続き,負債は約120億円(04年時点)に膨らみ,書店部門も96年をピークに減少に転じていた。店舗閉鎖やパートの削減などで対応したが,抜本的な改善にはつながらず,8月31日の手形決済不能となり,今回の事態となった。
ミシュラン・ライフスタイルより,11月に発売予定の「ミシュランガイド東京2009」に関するグッズが9月15日に発売されます。内容は,限定フィギュア,ロゴ入りエプロン,マグカップ,エコバックなどで,全国のバラエティショップ,専門店,書店のほか,三越フランス展でも販売するとのこと。
ミシュランガイド2008は私も買ったのですが,買っただけで★つきレストランに全然行ってないです。2009年版は役に立つよう,頑張りたいと思っています^^
とりあえずは,横浜のcoffee bar ブルーマウンテンでまったりと。
ケータイ世代向けの本というのを読んでみました。ゴマブックスが8月1日に発売した「横書きで名作を読む」ヨコガキ名作文学シリーズの中から,太宰治の「人間失格」。
普段読んだり書いたりする書類でも,大部分が横書きとなっている今,たいして違和感が無いだろう・・・と思ったら大間違いで,私には思ってた以上に読みにくかったです。なんというか,生理的について行けない感じ。どうしても安っぽい感じを免れないんですね。
著作権切れの作品を取り上げていくそうですから,どう料理しようとかまわないとは思うものの,見た目と中身のギャップがかえって若い人の読書欲をそぐようなことにならないかと心配です。固定観念にとらわれすぎた取り越し苦労ならいいのですが。
ただ,オジサンとして,カバーの南沢奈央さんはたいへん気に入りました!
BCLの世界でおなじみの山田耕嗣氏が8月19日夜,67歳で逝去され,本日告別式とのこと。
私のようなラジオ少年,昭和40年代に「ラ製」や「初ラ」を愛読書とし,その後「短波」誌などを読んでいたBCLファンにとって,氏の名前はとてもなじみ深いものでした。BCL関連書籍の執筆のみならず,ログブックなどのグッズで氏が監修されたものもいろいろあった記憶が。
ネット時代になって,ここ20年以上,BCLからは離れていましたが,当時収集したベリカードは,いまでも大事にとってあります。子供のころ,あこがれの地であった秋葉原に,いまでは仕事帰りにちょっと寄っていこうかなんて・・・私も歳をとりましたね。
久しぶりに懐かしい名前を聞いたと思いましたら残念な知らせでした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
最近また,片岡義男のファンだということが,恥ずかしくなくなってきた感じがします^^;: 学生時代,片っ端から片岡氏の本を読み,その後,あれは無かったことに・・・といった気持ちだったのですね。
というのも,最近の片岡氏は,ちょっと風変わりなものばかり書いているからなのですが,新刊「ナポリへの道」(東京書籍)も一風変わった内容です。
本書はナポリ紀行または観光ガイドとして・・・では全くなく,『日本人はどうやってスパゲティ・ナポリタンを「発明」し,食べ,そして発展させてきたのか? スパゲティ・ナポリタンをこよなく愛する著者が,非常な共感と愛情に満ちた体験的・画期的エッセイ』なのです。
8/28刊行予定ですので,パスタ好きの人にはぜひ,お薦めします。
『江戸川乱歩ミステリー 今や「古典」 岩波文庫収録や伝記本』の記事が。
読売新聞によると,『アカデミックな「古典」作品の刊行で知られる岩波文庫に,日本の推理作家で初めて江戸川乱歩の短編集が収録された。岩波文庫で出す基準は古典として認められているもの。大衆文学も今は研究者の視野に入っており自然と決まった。十数年前だったらダメだったかもしれませんが(岩波文庫編集長)』。
岩波文庫には,海外作品として19世紀のポオ「黒猫・モルグ街の殺人事件」などが収録されているが,比較的歴史が浅く娯楽読物と見なされてきた日本の推理小説が,文学の古典と評価されたことは,画期的だとしている。
私は,光文社文庫の全集でこの間読み直したばかりなので,積ん読になりそうです。
今月の重版再開のうち,「星界の報告 他一篇」(ガリレオ・ガリレイ 1976年初版)は,1610年,ガリレオが30倍の望遠鏡で月面や木星の惑星を観察した際の歴史的な記録で,何度読んでもワクワクする本ですが,前回の重版から3年経ってもいないんだから,常備書目にしていればいいのに。最近は相当在庫を減らしているんですかね。
岩波文庫の新刊「セビーリャの理髪師」(ボーマルシェ,鈴木康司訳)を読む。岩波文庫としては,昭和13年刊の「セヴィラの理髪師」(進藤誠一訳)以来,久々の新訳。
ロッシーニのオペラでも有名な作品。作者の生涯は訳者解説に詳しいが,パリの時計職人の親方の息子として生まれ,王室御用職人として宮廷に仕えたボーマルシェは,持ち前の美貌と才気により王女を始めとする女性たちに大人気となり,官吏の未亡人をものにし,官位を買取り,貴族に叙せられる。その後,フランス王室のスキャンダルをもみ消すためにヨーロッパを駆け回り,アメリカ独立戦争が始まると,武器調達のために暗躍。当然,多くの敵もいて,常に訴訟と裁判に明け暮れた人生だった。
「セビーリャの理髪師」を題材にしたオペラは,ロッシーニ以外にも10作以上あり,当時の人気を伺わせる。若い娘ロジーナの後見人バルトロが,その立場を利用し,強引にロジーナと結婚しようとするものの,ロジーナに恋するアルマヴィーヴァ伯爵が身分を隠し,セビリアの理髪師フィガロの助けを得て,なんとかそれを妨害し,ついにロジーナを射止めるというお話し。
オペラで十分承知しているという方でも,本書の解説は一読されたし。
今月の岩波文庫新刊(8/19発売)は,
■江戸川乱歩短篇集(千葉俊二編)
■芸術におけるわが生涯(下)(スタニスラフスキー/蔵原惟人,江川卓訳)
■立原道造・堀辰雄翻訳集
■恋愛指南(オウィディウス/沓掛良彦訳)
の4点。
「立原道造・堀辰雄翻訳集」は,リルケ,シュトルム,アポリネエルなど,両氏が自ら愛する作家の作品を翻訳したもの。立原道造については,学生時代から全集などで詩はもとより,日記や手紙まで読んできましたが,こうして,縁のある堀辰雄とともに一冊に纏められるというのは,嬉しいですね。
岩波文庫の新刊「シェイクスピア物語」(上・下)は,シェイクスピアの生涯を描いたものではなく,文豪チャールズ・ラム,メアリ・ラム姉弟が,若い人たちのために,シェイクスピアの戯曲38篇のなかから20編を選んで,平易な文章で物語化したものです。
収録されているのは,あらし,真夏の夜の夢,冬物語,から騒ぎ,お気に召すまま,ベローナの二紳士,ベニスの商人,シンベリーン,リア王,マクベス,終わりよければすべてよし,じゃじゃ馬ならし,まちがいの喜劇,しっぺい返し,十二夜,アテネのタイモン,ロメオとジュリエット,ハムレット,オセロー,ペリクリーズ。
ラムのまえがきには,シェイクスピアの原文をなるべく取り入れて・・・といったことが書かれており,もちろん日本語訳ではそれが分からないものの,訳文自体はくだけすぎず,子供でも読むことができるよう工夫されていると思います。大人でも,シェイクスピアの作品の名前だけは知っているが,どんな話なんだろう?という方には,ぜひお薦めします。
※シェイクスピア物語は,岩波少年文庫から11編を抜粋したものも出ています。
産経新聞によると,小学館は11月から従来の委託販売制と責任販売制のいずれかを書店が自由に選択できる新しい販売方式をとるとのこと。
昨年の書籍,コミック,ムックを合わせた返品率は38・1%で,30%前後で推移していた30年ほど前に比べ増加が目立ち,返品本の約4分の1は廃棄処分されるため,損失は毎年約1700億円にも上るという。当然,委託販売制による返品が問題になるわけだが,責任販売制にすると注文は鈍る。人気の「ハリー・ポッター」シリーズなど特別で,返品を仕入れの5%までに制限している。
ちなみに,新販売制度では,委託販売の書店マージンは2割,責任販売では約3割。
Amazonから職場にたくさん本が届いているので,きょう帰りに読む本はどれにしようか・・・などと考えていたのですが,たまたまブックカバーがありません。そんなときは普通,薄手のコピー用紙か何かを適当に折って使うわけですが,ホントは格好いい革のカバーがあるといいですね。
それで,書店や文具店で文庫サイズのものを探しているのですが,なかなかアダルトでダンディな私!には,ぴったりきません・・・。
GANZO×趣味の文具箱のコラボで作られたコードバンのレザーカバーなど,贅沢でいいかなと思うのですが,28000円。ダンディだけど財布は空っぽの身には辛いところです。
以前,システム手帳を購入したCカンパニーは,値段も安く,造りも悪く無さそう。
まだ当分迷うことになるかしらね。
「うつうつひでお日記」が文庫化されます(角川文庫8/22),
本書は,漫画家吾妻ひでお氏により,一連の鬱,アル中,失踪に至った裏事情を日記風に描いたもの,非常に怖い本でもありますが,本書を読んで吾妻氏に関心を持たれた方は,「逃亡日記」や「失踪日記」もぜひお読み下さい。
晶文社では,「植草甚一 生誕百年関連フェア」と題して,各地の書店で関連フェアを開催中。
植草甚一の本やグッズ,スクラップ・ブック全41巻など,最近書店で見かけないものも揃えるとのこと。東京では,書泉グランデ,三省堂神保町本店,丸善丸の内本店,八重洲ブックセンター本店,銀座教文館,ジュンク堂書店新宿店,紀伊國屋新宿本店など大手書店で実施中です。
私も一時期,スクラップ・ブックのシリーズを次々と買っていました。いまでは,あまり手にすることも無くなってしまいましたが,100年記念とのことで,ポツポツと懐かしい気持ちで読んでいます。
日本マクドナルドホールディングスは,全国のマクドナルドで20日から商品価格の改定を行うと発表しました。
私はハンバーガーはあまり食べないんですが,100円コーヒーはよく飲み,休憩所かわりに使っているので,余計な小銭のいる今回の120円への値上げは面倒ですね。実際,マックのコーヒーは値段の割に旨いと思うんですよ。少なくともシアトル系の薄いコーヒーよりは,口に合います。
私はサーカスが好きで,とくに空中ブランコが大好き。先日もまた,ボリショイサーカスを見に行ってきました。もっとも,私はただ口をぽかーんとあけて,眺めているだけですが,最近,岩波文庫から出た,モスクワ生まれの演出家,スタニスラフスキーの自叙伝「芸術におけるわが生涯」を読むと,彼がサーカスやオペラ,バレエなどに親しんだ子供の頃から,その観察力の鋭さ,精緻さは,既に充分発揮されていたという感じを受けました。
本書は,旧岩波文庫本(3巻本)で親しく,「はしがき」によると,旧本は江川卓が全文を翻訳し,蔵原惟人がそれに手を入れて,出版の都合で蔵原訳として出されたとのこと。その後,改訳して単行本として出されたときに,両者の共訳となり,今回はその文庫化となります。
幼少期はもとより,演劇学校時代や駆け出しの俳優だった頃の思い出話が面白く,演劇に日頃親しみの無い人でも,一読の価値があります。
※正確には,岩波文庫のスタニスラフスキー「芸術におけるわが生涯」は今回が3度目の岩波文庫入り。最初が島田謹二訳「スタニスラフスキー自伝」(1932年)。ただし,上巻のみ。2度目は,生前最後のロシア語版をもとにした蔵原惟人訳「芸術におけるわが生涯」(全3巻,1953~56年)。その後,1983年に単行本として出た蔵原惟人・江川卓訳(上下2巻)を今回,岩波文庫に収録,となります。
マガジンハウス文庫が,9月に創刊される。最初は,「ブスの瞳に恋してる」( 鈴木おさむ),「もったいない」(プラネット・リンク),「中山式「いいこと日記」をつけよう!」(中山庸子)の3点が10日刊。その後は不定期刊となるらしい。
だけど全然宣伝してなくない?
以前アンケートをとっていた岩波新書創刊70周年記念復刊ですが,復刊書目は以下の通り決まりました。たしかに良い題目が並んでいるとは思いますけれど,これをあらためて買う人がいるとすれば,どんな人なのか???よく分かりません。私の場合,ルポルタージュ 台風十三号始末記を,この機会に読んでみたいと思っています。
◇ 奉天三十年(上・下) クリスティー/矢内原忠雄 訳【1938年初版】
◇ ドイツ戦歿学生の手紙 ヴィットコップ 編/高橋健二 訳【1938年初版】
◇ 日本の数学 小倉金之助【1940年初版】
◇ 伝 説 柳田国男【1940年初版】
◇ チベット 多田等観【1942年初版】
◇ 漢の武帝 吉川幸次郎【1949年初版】
◇ 孔 子 貝塚茂樹【1951年初版】
◇ モロッコ 山田吉彦【1951年初版】
◇ ルポルタージュ 台風十三号始末記 杉浦明平【1955年初版】
◇ 生物と無生物の間-ウイルスの話 川喜田愛郎【1956年初版】
◇ 日本国家の起源 井上光貞【1960年初版】
◇ 追われゆく坑夫たち 上野英信【1960年初版】
◇ 陶磁の道-東西文明の接点をたずねて 三上次男【1969年初版】
◇ エスプリとユーモア 河盛好蔵【1969年初版】
◇ 北米体験再考 鶴見俊輔【1971年初版】
◇ 近衛文麿-「運命」の政治家 岡 義武【1972年初版】
◇ 柿本人麻呂 北山茂夫【1973年初版】
◇ 知の旅への誘い 中村雄二郎・山口昌男【1981年初版】
◇ フルトヴェングラー 脇 圭平・芦津丈夫【1984年初版】
7月10日発売の岩波文庫2008年夏の一括重版は以下の通り。あ,「他では読めない」というのを入れないと。
■ 王朝物語秀歌選(全2冊) 樋口 芳麻呂 校注
■ 江戸怪談集(全3冊) 高田 衛 編・校注
■ 極楽とんぼ 他一篇 里見 〓(サトミ トン)
■ 美しき町・西班牙犬の家 他六篇 佐藤 春夫/池内 紀 編
■ 三好達治詩集 桑原 武夫,大槻 鉄男 選
■ 新編 思い出す人々 内田 魯庵/紅野 敏郎 編
■ 露伴随筆集(全2冊) 寺田 透 編
■ タゴール詩集― (ギーターンジャリ) タゴール/渡辺 照宏 訳
■ 朝鮮短篇小説選(全2冊) 大村 益夫,長 璋吉,三枝 壽勝 編訳
■ モロー博士の島 他九篇 H.G. ウエルズ/橋本 槇矩,鈴木 万里 訳
■ ある婦人の肖像(全3冊) ヘンリー・ジェイムズ/行方 昭夫 訳
■ ライン河幻想紀行 ユゴー/榊原 晃三 編訳
■ エピクロスの園 アナトール・ フランス/大塚 幸男 訳
■ ヴァレリー詩集 ポール・ヴァレリー/鈴木 信太郎 訳
■ ノディエ幻想短篇集 ノディエ/篠田 知和基 編訳
■ 釣魚雑筆 アクサーコフ/貝沼 一郎 訳
■ 兵士シュヴェイクの冒険(全4冊) ハシェク/栗栖 継 訳
■ 明治東京下層生活誌 中川 清 編
■ 列子(全2冊) 小林 勝人 訳注
■ 市民の国について(全2冊) ヒューム/小松 茂夫 訳
■ 音楽家訪問― ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ アラン/杉本 秀太郎
■ プラトン入門 R.S.ブラック/内山 勝利 訳
■ ダーウィニズム論集 八杉 龍一 編訳
新文化紙によると,小学館が10月1日に「101新書」シリーズを創刊する。最初は6~8点で,価格帯は700~800円。以降,隔月刊で毎回3~4点を刊行予定とのこと。
新書編集部は設けず,各編集部からのボトムアップ型で発刊する。シリーズ名の101は「ミリオンの上を目指す」「多くの社員が関わる」の意味らしい。
岩波文庫が創刊81周年を迎えた。岩波書店によると,今月の新刊を加えて刊行点数は合計5484冊。
ちなみに,20年ほど前までカバーとしてかけられていた半透明の薄い紙,これは岩波文庫の特注品で,商品名「GP(ゴールド・ピジョン)グラシン」というとのこと。
何でも限定品に弱い私ですが,最近気に入っているパイプに,ダンヒルのアーミーブッシュのセットがあります。
国内で購入すると10万円オーバーですが,海外通販で買えば若干安くなります。本体はシェル・ブライヤーの♯4ですから,扱いやすいサイズ。何よりアーミーブッシュの取扱のしやすさと,コンパクトにまとまる専用ケースが格好いいです。付属のタンパーも,さすがに安っぽくなく重量感があって,使いやすいもの。このセットとライターさえあれば,シガーバーでカッコつけて吸うときでもOKですね。私はアーミーブッシュだと,インナーパイプを付ける方が好みです。
文化通信に「幻冬舎文庫「償い」57万部。書店での仕掛販売で復活」との記事が。
仕掛販売とは何ぞや?という方には,こちらのブログにわかりやすい記事があります。
それによると,『文庫本で発売されたのが5年前で,仕掛けを始めたのが年明けからだと思います。出版社に注文して帯付きで入荷するんですが,売り切れる前に次のを注文すると帯の表示が変わるのが早くてびっくりでした。記憶している限りでも最初は7万部突破だったのが,2月には12万部,3月20万部,4月30万部を超え,あっという間に45万部を超えました。今でも某大手書店の週間ランク5位に入っているおどろきの本です。店頭で大宣伝していれば買ってしまいますよね。』
ようは書店における宣伝力で売れた本ということです。
岩波文庫に収録された「生命とは何か」(シュレーディンガー)は,ながらく岩波新書青版として親しまれてきたもの。文庫化されるにあたり,訳者の一人鎮目恭夫氏によるあとがきが追加されました。このあとがきはちょっと風変わりなものであり,新書版を持っている方も,書店でめくってみて下さい。
私は本書を学生時代に新書で読み,今回あらためて新鮮な気持ちで再読したわけですが,中学生,高校生でも,シュレーディンガーの提起する問題には興味をもてるでしょうし,多くの物理学者,生物学者が本書に触発されて研究者の道を選んだという話を聞けば,若い人にこそ薦めたい本ということになりますね。もちろん,私のような物理や生物に縁のない頭のかたい中年男でも読み通せます。
シュレーディンガーは初めに,原子はなぜ小さいのか,逆に言えば我々生物がなぜ原子に比べてこんなに大きくなければならないのか,と問います。そして一方では,遺伝物質は極小で原子自体の激しい運動を無視できないと思えるのに,実際にはその形質を受け継いでいくだけの永続性を持っているのはなぜか。エントロピーが増大しつづけると死に至る。だから生物は生命を維持するために「負のエントロピー」を食べている。負のエントロピーとは何か? 次々と新しい世界が開けていきます。
おそらく本書は読みやすさの奥に,深い謎を潜めているのでしょう。専門家以外そこまで踏み込めないとしても,生命の謎に関心がある人にとっては手に取るべき本だと思います。
先週,話題の女性指揮者,西本智実とモンテカルロ・フィルのコンサートに行ってきました。
これまで女性指揮者というと,どうしても実力云々以前に違和感があり,馴染めなかったのですが,西本さんはそれを全く感じさせず,若々しい振りで,なかなか好感が持てました。それにも増して好感,というかビックリしたのは,オケがラテン系の美男美女ばかりだったこと。ホールのせいもあって,あまり豊かな響きというわけには行きませんでしたが,指揮者,オケともども見た目では第一級であることは,間違いありません。
久しぶりに本棚の整理ということで,文庫本200冊ほどをブックオフに送りました。段ボール箱に詰めておくだけで,発送票も要らず,宅配業者が取りに来るだけなので,手間がかからないのは良いのですが,当然買取価格もそれなり(もっとも岩波文庫は出したことがないけれど)。帯付き美本でも,旬の物ではない文庫など2~30円程度です。
まあ,スペースが空いたといっても雀の涙ほどで,相変わらず書棚からは文庫本があふれているわけですが,一応,不要な本は処分するという姿勢だけでも見せないと。しかし,本好きな人にとって,世の中に不要な本などありますかね。
今月の岩波文庫の重版は,
・政談(荻生徂来)
・林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里(立松和平編)
・黒人のたましい(デュボイス)
・三人の女・黒つぐみ(ムージル)
・パロマー(カルヴィーノ)
と,なかなか面白い作品が多いので,この機会に手に入れてはいかがですか。
「図書」によると,昨年度に刊行された岩波文庫(48点),新書(58点)のうち,販売部数ベストテンは,以下の通り。「五足の靴」は,明治40年,与謝野鉄幹,白秋,杢太郎,吉井 勇,平野万里の5人が九州西部を旅した際に新聞に連載された紀行文。
ちなみに,天草には2002年,「五足のくつ」という高級温泉旅館ができました。
【文庫】
・五足の靴
・雇用,利子および貨幣の一般理論(上)
・尾崎放哉句集
・温泉めぐり
・岡本綺堂随筆集
・日本の酒
・定本育児の百科(上)
・伽藍が白かったとき
・雇用、利子および貨幣の一般理論(下)
・狐になった奥様
【新書】
・ルポ貧困大国アメリカ
・文章のみがき方
・満州事変から日中戦争へ
・四字熟語ひとくち話
・昭和天皇
・アジア・太平洋戦争
・大正デモクラシー
・英文の読み方
・少子社会日本
・占領と改革
・岩波文庫07/16
訳註聯珠詩格 柏木如亭
シェイクスピア物語(下) チャールズ・ラムほか
ユリイカ ポオ
セビーリャの理髪師 ボーマルシェ
・講談社文芸文庫07/10
『徒然草』を読む 杉本秀太郎
インド酔夢行 田村隆一
・講談社学術文庫07/10
ゴンチャローフ日本渡航記 I・A・ゴンチャローフ
文化の型 R・ベネディクト
江戸城 将軍家の生活 村井益男
漢字道楽 阿辻哲次
西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇 ティルベリのゲルウァシウス
・小学館文庫07/04
おんなひとりの鉄道旅 東日本編 矢野直美
おんなひとりの鉄道旅 西日本編 矢野直美
・ワニ文庫07/18
本当は恐ろしいグリム童話Deluxe 桐生操
・PHP文庫07/01
ガンダムMS(モビルスーツ)列伝 株式会社レッカ社
・エイ文庫07/10
零戦の系譜図 野原茂
ローカル魚でとれたてご飯(仮) 上村一真
・河出文庫07/04
円朝(上) 小島政二郎
円朝(下) 小島政二郎
歌謡曲春夏秋冬 阿久悠
現代語訳 雨月物語 春雨物語 上田秋成
・ソフィア文庫07/25
旭山動物園12の物語 浜なつ子
・光文社古典新訳文庫07/10
アンナ・カレーニナ(1) トルストイ
アンナ・カレーニナ(2) トルストイ
・ちくま学芸文庫07/09
国語辞典の名語釈 武藤康史
決定的瞬間 暗号が世界を変えた B・W・タックマン
中世を旅する人びと ヨーロッパ庶民生活点描 阿部謹也
世紀末芸術 高階秀爾
ヨハネス・ケプラー 近代宇宙観の夜明け アーサー・ケストラー
・ちくま文庫07/09
徘徊老人の夏 種村季弘
カフカ・セレクション(1) F・カフカ
もっと、狐の書評 山村修
文藝怪談実話 文豪怪談傑作選・特別篇 東雅夫
砂の審廷 小説東京裁判 松本清張
ちくま日本文学19 永井荷風 永井荷風
ちくま日本文学20 林芙美子 林芙美子
・中公文庫07/23
新訳ゲリラ戦争 キューバ革命軍の戦略・戦術 チェ・ゲバラ
・朝日文庫07/04
鉄道不思議読本 梅原淳
死体は切なく語る 上野正彦
・宝島社文庫07/05
ハリーポッターPERFECTBOOK 別冊宝島編集部
・宝島SUGOI文庫07/20
渡部昇一 マンガ昭和史 渡辺昇一
音楽誌が書かないJポップ批評 尾崎豊 別冊宝島編集部
光文社古典新訳文庫から昨年刊行された,スタンダール「赤と黒」新訳が,いろいろ話題となっていますね。
訳者の野崎 歓氏に対して,下川 茂氏が「前代未聞の欠陥翻訳で,日本におけるスタンダール受容史・研究史に載せることも憚られる駄本」,「訳し忘れ,改行の無視,原文にない改行,簡単な名詞の誤りといった,不注意による単純なミスから,単語・成句の意味の誤解,時制の理解不足によるものまで誤訳の種類も多種多様であり,まるで誤訳博覧会」と批判しているもの。
今年3月15日に第3刷が発行された際に19箇所が訂正されたことについても,改版ではなく初版第3刷としたことを隠蔽だと非難するなど,下川氏はなかなか意気盛んですが、光文社側は,「読者からの反応は好意的で,読みやすく瑞々しい新訳でスタンダールの魅力がわかったという喜びの声だけが届いている。編集部としては些末な誤訳論争に与する気はまったくなく,異論があるならご自分で新訳をなさったらいかがか」とコメント。
まあ,一般読者にとっては,翻訳ならぬ翻案でも面白いものは面白いわけで,いっそのこと新刊「まんがで読破 赤と黒」(イースト・プレス文庫)でも読みましょうか。
6月9日から,新ドメイン「.me」の申請受付が始まりました。
「.me」と言われてもピンときませんが,バルカン半島モンテネグロ(Montenegro)のドメインで,モンテネグロがセルビア・モンテネグロから2006年6月に独立したための措置。
ちなみに旧ユーゴスラビアのドメイン「.yu」は2009年9月までに廃止予定とのことで,国レベルのトップドメインの改廃というのは当然あり得ることですが,こういうことがあるとあらためて実感させられますね。
.meドメインは,特に登録制限が無く,期間中に同一文字列に対して複数の申請があった場合は,オークションにて決定されます。登録料2年間15,540円というのは結構な金額ですが,語呂の良いドメイン名には違いないので,よい名前を希望される方はお早めに。
モンゴメリ「赤毛のアン」が1908年6月に刊行されてからちょうど100年。22カ国語に翻訳され,我が国でもこれまで各社から文庫が刊行されています。
1954年 村岡花子訳 新潮文庫
1957年 中村佐喜子訳 角川文庫
1973年 神山妙子訳 旺文社文庫
1975年 猪熊葉子訳 講談社文庫(旧版)
1992年 曾野綾子訳 河出文庫
1999年 掛川恭子訳 講談社文庫
2005年 松本侑子訳 集英社文庫
最初の翻訳文庫,村岡花子氏のシリーズを出した新潮社は,原文の省かれた部分を補完(孫の村岡美枝による)し,新しい表紙による新装版全10巻を今年2月から刊行しており,第1巻は重版を経て約8万5千部を発行,前年の約6倍のペースで売れているとのこと(産経新聞)。
ちなみに,村岡花子の書斎はそのままの形で「赤毛のアン記念館・村岡花子文庫」として公開されています。村岡花子が悩んだタイトルについて,「窓辺の少女」「窓に寄る少女」「夢見る少女」などいろいろと考えた結果,当時大学生だった娘のみどりの「『赤毛のアン』がピッタリだわ」の意見に従ったと言われていますね。
岩波書店では,「2008年岩波文庫フェア 名著名作再発見!」を,5月23日より全国の協力書店にて開催中。
現在,岩波文庫は,新訳,新校訂による主要書目の新版刊行と並行して,当面新版の予定のない書目についても,行間にゆとりを持たせ活字を大きくして版面をゆったり組み直すなど,より親しみやすく読みやすい文庫を目指して改版を進めています。
今回の「岩波文庫フェア」では,これらの書目と近年の新書目の中から選んだ65点70冊を「名著・名作再発見!―小さな一冊をたのしもう」と題してリストアップ。
『若い人たちには「岩波文庫」の楽しさを存分に味わっていただき,ご年配の方には,青春時代に読んだ名作を,もう一度,活字も大きくゆったりと組んだ「岩波文庫」で再読して頂きたい』とのこと。
スナップショットというと,ブレッソンや木村伊兵衛を連想するのは旧世代(銀塩世代だろうか)。いまは,街中で勝手に人の写真を撮ると盗撮だ!と訴えられかねない時代だ。
本書は,プロ写真家である著者が学生時代から40年にわたり撮影したたくさんのスナップ作品とともに,スナップ写真の歴史や代表的な写真家,肖像権など撮影にまつわる問題点などについて,わかりやすく解説している。著者の肖像権に関する考えは,公衆の場で,撮影者自身の作品のための撮影であれば,被写体の了解を取る必要はなく,作品の自由な発表も許されると明確だ。
最後にノーファインダーや床置き撮り?など,撮影テクニックについても書かれているが, 本書の主眼は,最近腰が引けているジャーナリズムや写真家に対して,毅然とした態度で表現の自由を貫くべしという著者の主張だ。
そもそも,岩波文庫の別冊は,岩波文庫を読む上での分野別・テーマ別のガイドブック,アンソロジーまたはデータベースだったはずだが,本書は複数の著者による寄せ集めのガイドブックではなく,一つの作品,平易な研究書といえるので,単なるガイドブックだと思ってスルーされてしまったとしたら,残念。
近代文学作品を年代をおって一つの流れとして解説するのではなく,立身出世の欲望,別世界(他界・異界)の願望,交通機関・通信手段との関わり,という3つのテーマに沿ってまとめた本書は,著者が一種の旅案内というように,視点がなかなかユニークで,読み物として楽しめる。
十川先生は,1936年生まれの学習院大学名誉教授だが,学習院の学生によると,「明治・大正などの近代文学について説明してくれる授業だが,先生の話が脱線しやすく,また板書もしないため,ノートを取るのさえ難しい」とのこと。
岩波文庫の新刊「じゃじゃ馬馴らし」(シェイクスピア)を読む。
シェイクスピア初期の傑作喜劇。手に負えない「じゃじゃ馬娘」を,毒をもって毒を制すとばかり,強引に手なずけるという,私にとって誠に羨ましいお話。400年前のお話ゆえ,洒落たやりとりが格別面白というわけではなく,今だったらカミサン連中から逆襲を食らうのが関の山だろうが,当時の亭主達も,こんな劇を見ながら溜飲を下げたのでしょうな。
しかし,この手のシェイクスピアの文庫の解説は,研究者である訳者の考証ばかりで,それは「読者」以外には意味があるのだろうけれど,面白くありませんね。
ちなみに,じゃじゃ馬馴らしは,旺文社文庫,新潮文庫,角川文庫から,いずれも1970代初めに刊行されている。
仕事帰りに銀座までぶらぶら歩き,着飾ったお姉様方を眺めつつ,一杯やって帰ろうとしら,どうも疲れが溜まっていたようで,気分がすぐれず,しばらく有楽町駅で岩波文庫の新刊「国語学原論 続篇」(時枝誠記)を読みながら休憩。
本書は先に岩波文庫から出た正篇に続く発展編。「本書は『国語学原論』正篇の後を継いでその発展的な諸問題を扱う。“言語過程説”の立場から,言語を人間生活全体の中で捉え,それとの交渉連関において考えようとした,新たな国語学の設計図とも言うべき書」という紹介文では,なんだかよくわからないが,芥川や漱石の小説などを例にとりつつ,「ことば」の役割について述べられており,私のような門外漢でも,最後まで読み通すことができた。
これについて参考となるサイトはないかと探してみたところ,「言葉 言葉 言葉」に,言葉に関するさまざまな話がまとめられており,面白かった。
明治期の翻訳というより翻案しかなかったような作品であれば,大仰に原典訳と有り難がってもいいのだろうが,たとえ重訳であっても過去に読みやすい訳が出ている場合,原典訳という謳い文句は,真面目だけれどつまらない訳,と警戒するのが普通だろう。
しかし,小林惺による原典訳,岩波文庫の新刊「山猫」(ランペドゥーサ)は,訳者が病床にあって本書を完成させ,この3月の刊行と同時に亡くなった,という事情を知らなかったとしても,たいへん読みやすく,素直に物語を楽しめる価値ある新訳だと思う(岩波によると,原稿の最終確認を終えた翌朝,他界したという)。ちなみに,シチリア貴族であった著者ランペドゥーサ自身も1957年,生涯唯一の長篇小説である本書を完成させた直後,出版を待たずに亡くなっている。
ヴィスコンティの映画でも有名な「山猫」は,イタリアで最も親しまれている現代小説。19世紀後半,祖国統一戦争時代における貴族社会の凋落と市民階級の台頭を描いた,いわばイタリア版大河ドラマで,歴史的な興味はもちろん,色と欲をめぐる人間関係が面白く,400ページを一気に読まされてしまう。それは,時代の流れを正々堂々と受け止め,最期まで逞しい男らしさを失わなかった主人公,サリーナ公ドン・ファブリツィオの魅力によるところが大きい。ゴッド・ファーザーじゃないが,シチリア人の男気を感じる作品だ。
岩波文庫「ブリタニキュス ベレニス」(ラシーヌ)を読む。岩波文庫の「ブリタニキュス」は1949年,内藤濯訳が出て以来,およそ60年ぶりの改訳ですな。
ご存じ「ブリタニキュス」は,ラシーヌのローマ悲劇のひとつで,ネロ(ネロスと書かれるとちょっと調子が狂う)が,母アグリピーヌや妻オクタヴィーとの確執,愛人をめぐる嫉妬などから,政敵ブリタニキュスを殺害し,自ら狂気の道へ走るというもの。ブリタニキュスが殺されたあと,アグリピーヌは,いずれ私も殺すのだろうとネロに迫るが,事実,55年にブリタニキュス,59年に実母アグリピーヌ,62年に妻オクタヴィーをネロは殺害しているということで,これが虐殺者,暴君への第一歩だったわけだ。
本書では,ていねい,かつ膨大な訳注がつけられており,それをいちいち参照するのは大変。だが,ネロとアグリピーヌとの緊迫感のあるやりとりや,ブリタニキュスの愛人ジュニーをなんとかモノにしようとするネロの強引な口説き,腹心の部下ナルシスのあくどい仕業などは,ストーリーを追うだけでも充分楽しめる(劇作だから当たり前か)。
ここのところ,なかなか取っつきにくいものが多くて,机の横に積ん読状態だった岩波文庫ですが,4月の新刊はホッとしましたね。「じゃじゃ馬馴らし」(シェイクスピア),「リルケ詩抄」(茅野蕭々訳),「ハイラスとフィロナスの三つの対話」(バークリ),そして別冊19「近代日本文学案内」(十川信介)。
とりあえずこれまでの岩波文庫別冊を思い出してみると,
1 フランス文学案内 渡辺一夫・鈴木力衛 昭36
2 ロシヤ文学案内 金子幸彦 昭36
3 ドイツ文学案内 手塚富雄・神品芳夫 昭38
4 ギリシア・ローマ古典文学案内 高津春繁・斎藤忍随 昭38
5 ことばの花束 岩波文庫編集部編 昭59
6 ことばの贈物 岩波文庫編集部編 昭60
7 ことばの饗宴 岩波文庫編集部編 昭61
8 愛のことば 岩波文庫編集部編 平1
9 ポケットアンソロジー 恋愛について 中村真一郎編 平1
10 古典のことば-岩波文庫から 岩波文庫編集部編 平7
11 読書のすすめ 岩波文庫編集部編 平7
12 世界文学のすすめ 岩波文庫編集部編 平9
13 近代日本文学のすすめ 岩波文庫編集部編 平11
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