2008年は、なにやら慌ただしく終わってしまいそうですが、明日からしばらく、休養のために雪国へ行ってきます。雪を見ながら温泉に入って、いろいろと反省しつつ、年を越そうと思っています。
みなさま、今年一年ありがとうございました。2009年もみなさまにとりまして良い年となりますようお祈り申し上げます。
書斎や酒、旅に関する特集が多かったので、私も時々読んでいた月刊誌「男の隠れ家」。その出版社「あいであ・らいふ」が15日、東京地裁に自己破産を申請した。負債総額は計24億6000万円。
帝国データバンクなどによると、「あいであ・らいふ」は74年に設立され、大人向け雑誌「男の隠れ家」(98年6月~)や「頭で儲ける時代」など、ビジネス書中心に展開。
2007年9月期には年売上高約6億3千万円を計上していたが、定期購読率低下やインターネット、フリーペーパーといった他の情報媒体との競合が激しさを増す中で、売り上げは減少。匿名組合で出資を募り資金運用をしていたが、当初の計画通り配当ができないという事態が発生し、一部出資者から返金要請なされるなど、動向が注目されていた。
倉田百三は岩波書店と縁の深い作家だが、ようやく岩波文庫に代表作「出家とその弟子」、「愛と認識との出発」が収録された。
戦前の学生にとってバイブル的存在だった両書。私も高校生のころに読んだが、昔の学生はこんな本を読み論じていたんだなぁ、といった印象が残っている。内容も恋愛に関するいくつかの印象的な文章を覚えているだけで、今回は新鮮な気持ちで再読した。
ここで取り上げられている善悪、友情、恋愛などに関する問題は、時代が変わっても学生の大きな関心事であることは間違いなく、それを正面からわかりやすく論じた本書は、現在の学生にとっても一読の価値のあるものだと思う。しかし、30年前でさえ、本書は「新入生に勧める書」であり、4月には書店に平積みされていたものの、実際に読んだという学生は少なかった。
本書の刊行を歓迎するのが、懐古的な気分の中老年男だけだとしたら誠に残念....
朝に強くて夜に弱い私は、いつも早朝出勤なのですが、今朝は特に早く家を出たのに、肝心な電車が事故で遅れて....。年末になるといろいろバタバタして落ち着きませんね。
岩波文庫の坂口安吾「桜の森の満開の下・白痴 他12篇」を読む。9月刊「堕落論」、11月「風と光と二十の私と・いずこへ 他16編」と、岩波文庫では安吾作品が3ヶ月続けて刊行された。
それぞれの作品は、高校生の頃から、すでに他の文庫で読んできたものが多い。今回、まとめて読み返してみると、安吾の作品に抱いていたリアルな「エロさ」というイメージが全く無いことに驚いた。というより、そういうイメージを持ち続けていた自分に吃驚した。
作品が書かれた戦後すぐに比べて、現在は戦争自体が非現実的なものとなっているが、それにしてもこれらの作品からは、ネオンキラキラの風俗街にぽつんと残されている遊郭時代からの見世のような希薄な現実感、はかなさが感じられる。格好いい無頼漢じゃなかった安吾。でもそこがよかった。
館神龍彦さんといえば、システム手帳のイメージがあるが、先日エイ出版社から刊行された「くらべて選ぶ手帳の図鑑」は、システムではなく、オーソドックスな綴じ手帳を集めて紹介した図鑑だ。
手帳の使い方、とくに仕事がデキル男の手帳....なんていうビジネス本は数多あるが、2009年版の164冊の綴じ手帳を分類し、ひたすらカラー写真で紹介するという本書は、どんな読者をターゲットにしているのだろうか。手帳の使いこなしに凝る人は多いだろうが、綴じ手帳コレクターというのは聞いたことがないし。
そもそもこの手の手帳は、システム手帳のように組み合わせの妙があるわけではなく、毎年同じ物を使っている人も(とくに貰い物のとき)多いだろう。だから、このように「バーティカル式」、「レフト式」、「セパレート式」、「1日1ページ式」など、いろいろなパターンに分けて見せられると、似ているようでいて、結構工夫されているなぁということが、あらためてわかる。
各手帳の記入欄については、六曜の有無、曜日表記の言語(漢、英、仏、独、伊etc)、時間軸の有無、時間軸の長さ(何時から何時までか)など詳しく紹介さているほか、便覧:年齢早見表、印紙税、路線図、市外局番一覧などの有無、住所録の有無と別冊かどうか、また記入可能な人数まで調べられる。
システム手帳や電子手帳を使っていると、この辺はレフィルを自作したり、オンラインで直接調べたりできるので、無駄なサービスと思いがちだが、1冊完結の綴じ手帳にとっては伝統美みたいなものだろうか。いずれにしても、実用的というより、ステーショナリ愛好家のための本である。
私は相変わらず、小さなネットブックを持ち歩いてのモバイルその日暮らしなのですが、息子は新しいDELLのパソコンを買ってもらってご満悦。
どうせ、ネットゲームくらいにしか使わないんだろう....と思っていると、どこで覚えたのか、一人前に友達とメールのやりとりなどしている。毎日学校で会っていて、何話すことあるんだと言いたいが、こちらもかつては、息子の出産手当でパソコン買ったりした前科があるので、あまり偉そうな顔もできない。
で、DELLのパソコンは仕事でも使ったことがあるので、シンプル&ゴツイ、無骨というイメージを持っていたが、最近のはなかなかスタイルもいいじゃないですか。毛嫌いしていたVISTAもあまりストレス無く動いているし、ゲームもサクサク(らしい)。
25年くらい前、100M(Gじゃなくて)の巨大容量ハードディスク搭載の98を買ったときに50万払ったことを考えると、当然ながら隔世の感。しかし、格好良くはなってもパソコンに機械としてのオーラは無くなったね。
角川グループホールディングスは、2009年3月から、児童向けの「角川つばさ文庫」を創刊する。メディアワークス文庫の創刊とあわせ、グループの文庫レーベルは16となる。
「角川つばさ文庫」は、魔法、探偵、ミステリーなど児童向け書き下ろし作品、スポーツ選手のノンフィクションなどを含め15点を刊行。同社によると、アニメやライトノベルのファンは10代以上が中心で、より低い年齢の分野を強化するとのこと。
今冬刊行予定の「メディアワークス文庫」は、電撃文庫を読んで大人になった世代向けの文庫シリーズで、「大人向けを銘打っていますが、一般文芸と同じようなことをやるつもりはありません」ということだから、大人が読んでも恥ずかしくない体裁で子供っぽいものを出すということかしらね。
岩波文庫の新刊「アシェンデン-英国情報部員のファイル」を読む。
作家サマセット・モームが、英国情報部員として第一次世界大戦中にヨーロッパ各国で活躍したことはよく知られているが、本書はその経験を元にして書かれたモームの短編スパイ小説を集めたもの。
しかし、モームは優れた情報部員であったから、さぞかしジェームズ・ボンドばりの派手でスリリングな活躍を....と期待する向きには、大いに期待はずれとなるだろう。ここに描かれていいるのは、陰鬱とした裏社会で、神経をすり減らしながら工作、折衝にあたる、決して表舞台にはあがらないスパイの姿である。
それでも、当時の複雑な国際関係の中で、情報部員の果たした役割や、上官や工作員とのやりとりなど、モームの体験がリアルに感じられ、鬱々とした気持ちのまま、読み終えてしまった。
ネットブックASUSの1000H-Xが意外に使いやすかったので、というより、使用時間からいえば、すっかり主力機となっているので、PDairの革ケースを奢ってやることにしました。
もともと、W-ZERO3で愛用しているPDairのケースなので、品質的には信用できるかな、と注文してみたのですが、実際手にしてみると、しっかりした造りと、すっきりしたデザインで、なかなかいい買い物だったと思っています。当然、専用ケースですので、ケーブルやコネクタなど、周辺機器のアクセス面でも問題がありません。
まあ、パソコン本体の価格を考えると、8千円弱のケースは少々贅沢さもしれませんが、ネットブックのチープさが気になる人にはお薦めです。使い込めば味のでる革ですが、それまでこのネットブックを使い続けることができるかということと、ただでさえ重たい1000Hが、+300gとなり、ますますずっしりと感じられるようになったことが問題ですね。
1960年頃、アメリカに留学した著者の体験を元にし、アメリカの名門女子大生グループが、社会調査のため、プエルトリコを訪れた際のさまざまな人間模様を描く。
物語は、リーダー格のアメリカ人女子大生ジュリアと日本からの留学生崎子が交互に手記を書く形で進む。貧しくアメリカの属国扱いだったプエルトリコに嫌悪の目を向け、日本人やドイツ人に対する差別意識も伺えるジュリアと、アメリカの傲慢さに辟易し、プエルトリコの民衆の置かれた苦しい立場に、ようやく戦争から立ち直りつつある日本を重ね合わせ、同情を示す崎子。お互い理解しがたい存在と思いつつも、遠慮無く意見をぶつけ合う。
本書は社会派小説でありつつ、50年前のエリートを自認するアメリカの女子大生の生活や考えを、男女関係を絡めながら、あるときには皮肉っぽく、あるときにはユーモアを交えて子細に描いた青春小説でもあり、飽きさせない。
ブックオフは、民事再生手続き中の洋販ブックサービスから、青山ブックセンターと流水書房の事業を譲り受け、新会社11月に設立する。売上げは、年間25億円を見込んでいる。
ブックオフによると、洋販ブックサービス(株)(2008年7月31日付で民事再生法に基づく再生手続開始を申立て)より、新刊書店12店舗(青山ブックセンター5店舗および流水書房7店舗)の運営事業を、新会社にて譲り受けることを決議した。
事業譲受の理由として、青山ブックセンター及び流水書房は、特徴ある新刊書店として現在も多くの支持を得ていたが、過剰な出店投資と兄弟会社への連帯債務により経営困難に陥った。しかし、収支基盤は底堅いので、これらの店舗を今までと変わらない形で存続させたいとのこと。
新会社の名称は、青山ブックセンター(株)、本店・代表者は未定。資本金50百万円でブックオフ100%出資。
オコナーは、アイルランドの作家(1903-66)。短篇小説の名手として知られており、2006年には村上春樹が優れた短篇小説作家に与えられるフランク・オコナー国際短編賞を受賞した。たしかに、村上春樹好きなら、本短篇集も楽しめると思うが、アイルランドの社会、家族をテーマにした作品が多いので、私のようにアイルランドの歴史に疎いと,物語の背景がわかりにくいところもあった。それでも、派手さのない、ちょっとぶっきら棒な語り口ながら、自然に物語りに引き込まれることには、違いないのだが。
本書のうち「国賓」は、岩波文庫「アイルランド短篇選」(橋本槇矩訳)にも納められている。
パソコンが突然起動不能になり、ここのところ職場の重いパソコンを持ち帰ったり、不便だったのですが、とりあえず新しいネットブックを使ってみることにしました。ネットブックのところだけ人だかりがしていて近寄れないほどの有楽町ビックカメラで、いろいろ触ってきたうち、キーが比較的打ちやすく、目に優しそうな(老眼!)感じだったのでASUSの1000Hをチョイス。マウスコンピュータのもデザインが好みで、これもいいかな、と思ったのですが、キーが扁平でなじめそうもない感じでした。
10インチのネットブックなど、あまりに小さくて、おもちゃみたいなもの...だと思っていたのですが、まがりなりにもXPが入っているので、PDAとは違って作業はなかなか快適です。助っ人のつもりで導入したのに、結局これで十分、といったことになるかもしれません。
まだATOKが入っていないので、日本語が若干不自由ですが、しばらくはこれでがんばりたいと思います。
宙(おおぞら)出版は、ハーレクインとの契約終了により、『月刊ハーレクイン』を11月21日発売のものから『ハーモニィRomance』に誌名変更し、従来の「ハーレクイン原作作品」に加え、新たに「世界のロマンス原作作品」を投入し、大型ロマンス誌として発展的に刊行していく。
『ハーレクインコミックス』も10月発売より、『ロマンスコミックス』として刊行。2008年度発売分に関しては、従来通り「ハーレクイン原作のコミックス化」を行なっていくが、2009年度からは「世界の珠玉のロマンス作品のコミックス化」「オリジナル作品のコミックス化」を行う。
また、11月10日より海外ロマンス小説の新文庫『オーロラブックス』も刊行する。ロマンスコミックの読者をターゲットとして、ロマンティック、華やかさ、幸福感を追求したシリーズになるとのこと。初回は、「買い取られた伯爵」と「ハイランダーと魔法の乙女」の2点。
岩波文庫10月の新刊(10/16発売)
■愛と認識との出発(倉田百三)
■アシェンデン(モーム)
■共同存在の現象学(レーヴィット)
■桜の森の満開の下・白痴 他12篇(坂口安吾)
「愛と認識との出発」は、30年も前に角川文庫版で読んだ懐かしい本。当時、なぜか「これを読め!」と父が買ってくれた。高校生の息子に何が言いたかったのか、いまだによくわからないのだが(単に青年向け必読書として有名だから...というだけだったかも)、本書は立派な中年男となった今の私にとって、ますます難解な書と感じられる。
『私は純潔なる青年に、何よりもこの問題に対して重々しい感情を保たんことを勧めたい。女に対して早くよりずるくなることを警めたい。かの「青い花」を探し求めたハインリッヒのごとくに「永遠の女性」を地上くまなく、いな天上にまでも探し求めることをすすめたい。しこうして「いつまでも愛します」と誓わずに、「いつまでも愛せしめたまえ」と祈り、他人を傷つけずみずからを損わず、肉体の交わりなき聖い聖い恋をしてもらいたい。一度純潔を失いたる青年は、そを惜しみ、恥じ、悔い、その償いに用意したる心をもって女に対すべきである。しこうして夫婦はできるかぎりの貞潔を保たんことを努力すべきである。もしそれいかにしても遊蕩の制し得られざるときは、せめてそのことを常に恥じつつなしたい。みずからを悪人と認め、そを神に謝しつつも、なお引きずられるように煩悩の林に遊ぶ人と、それを当然のことと思って淫蕩する人とは雲泥の差がある。それはじつに親鸞と、ただの遊冶郎との差異である。浄土に摂らるるものと、地獄に堕さるるものとの差異である。』 いや、難解になったのではなく、煩悩に溺れすぎた遊冶郎になっただけかも知れぬ。
それにしても、青森の夜は静かすぎる・・・
ぶんか社文庫の新刊「たばこの本棚」(開高健・編纂)を読みました。
マリファナや覚醒剤に関する本は出ても,たばこに関する本は出ないという昨今,たばこをモチーフにした短編と各界の愛煙家によるエッセイを集めた本書の復刊(昭和54年に青銅社から出たものの文庫化)は,なかなか勇気ある行為ですな。
収録された作品の執筆者は,稲垣足穂,古井由吉,水上勉,中村武志,横光利一,井上ひさし,芥川龍之介,藤本義一など,そうそうたる面々。まぁ,少々古い人ばかりなのは,しょうがないですね。
たばこという文字を見るのもいや,という方には申し訳ありませんが,ユニークな視点でのアンソロジーとして,一読をお勧めします。
ハッキリしない天気が続いていたので心配していましたが,きょうは見事な快晴,運動会日和。小学校の運動会もこれで最後か。かわいい1年生を見ると,6年間でよくここまで育ったものだとほんとに感心。
息子の小学校のように生徒数1000人だと最近では大規模校らしいけれど,私の小学生時代は2000人を超えていたので,まだまだこぢんまりとした印象。それでも,青空の下,みんな元気よく,家族の応援も賑やかで,なかなか盛り上がりました。
恒例の「新橋大古本まつり」が,JR新橋駅前SL広場にて本日から10月4日まで開催中です。文庫本,雑誌など軽いものが主ですが,通勤用の読み物探しにどうぞ。
毎回雨に祟られて,早くに店じまいということが多かったのですが,今回はあらかじめ雨よけのテントが準備されていました。
岩波文庫 2008年秋の一括重版(11月20日発売予定)
残念ながら,あまり古いものはありません。シュトルムの大学時代は,私自身,岩波文庫を読み始めた頃に愛読していたので,懐かしいですね。あの頃は希望に燃えていたのかしら?
◆ 『アイルランド短篇選』 橋本 槇矩 編訳(2000年7月14日発行)
◆ 『インカ帝国の滅亡』 マルモンテル/湟野 ゆり子 訳(1992年11月16日発行)
◆ 『ウィーン世紀末文学選』 池内 紀 編訳(1989年10月16日発行)
◆ 『鴎外の思い出』 小金井 喜美子(1999年11月16日発行)
◆ 『確率の哲学的試論』 ラプラス/内井 惣七 訳(1997年11月17日発行)
◆ 『眼中の人』 小島 政二郎(1995年4月17日発行)
◆ 『ギリシア・ローマ抒情詩選』 呉 茂一 訳(1991年11月18日発行)
◆ 『近世数学史談』 高木 貞治(1995年8月18日発行)
◆ 『工藝文化』 柳 宗悦(1985年7月16日発行)
◆ 『荒野の呼び声』 ジャック・ロンドン 作/海保 眞夫 訳(1997年12月16日発行)
◆ 『古典学入門』 池田 亀鑑(1991年5月16日発行)
◆ 『小林秀雄初期文芸論集』 小林 秀雄(1980年4月16日発行)
◆ 『史記世家 全三冊 上』 司馬遷/小川 環樹,今鷹 真,福島 吉彦 訳(1980年5月16日発行)
◆ 『史記世家 全三冊 中』 司馬遷/小川 環樹,今鷹 真,福島 吉彦 訳(1982年12月16日発行)
◆ 『史記世家 全三冊 下』 司馬遷/小川 環樹,今鷹 真,福島 吉彦 訳(1991年8月8日発行)
◆ 『時代閉塞の現状・ 食うべき詩 他十篇』 石川 啄木(1978年9月18日発行)
◆ 『塵劫記』 吉田 光由,大矢 真一 校注(1977年10月17日発行)
◆ 『水晶 他三篇』 シュティフター/手塚 富雄,藤村 宏 訳(1993年11月16日発行)
◆ 『漱石詩注』 吉川 幸次郎(2002年9月18日発行)
◆ 『大学時代・ 広場のほとり 他四篇』 シュトルム/関 泰祐 訳(1958年4月5日発行)
◆ 『大陸と海洋の起源 全二冊 上』 ヴェーゲナー/都城 秋穂,紫藤 文子 訳(1981年10月16日発行)
◆ 『大陸と海洋の起源 全二冊 下』 ヴェーゲナー/都城 秋穂,紫藤 文子 訳(1981年11月16日発行)
◆ 『中世の文学伝統』 風巻 景次郎(1985年7月16日発行)
◆ 『背徳者』 アンドレ・ ジイド/川口 篤 訳(1971年3月16日発行)
◆ 『物質と光』 ルイ・ドゥ・ブロイ/河野 与一 訳(1972年2月16日発行)
◆ 『新編 ベートーヴェンの手紙 全二冊 上』 ベートーヴェン/小松 雄一郎 編訳(1982年1月16日発行)
◆ 『新編 ベートーヴェンの手紙 全二冊 下』 ベートーヴェン/小松 雄一郎 編訳(1982年1月18日発行)
◆ 『法窓夜話 全二冊 上』 穂積 陳重(1980年1月16日発行)
◆ 『法窓夜話 全二冊 下』 穂積 陳重(1980年3月17日発行)
◆ 『戊辰物語』 東京日日新聞社会部 編(1983年1月17日発行)
◆ 『南イタリア周遊記』 ギッシング/小池 滋 訳(1994年2月16日発行)
◆ 『遊仙窟』 張 文成/今村 与志雄 訳(1990年1月16日発行)
◆ 『リンカーン演説集』 高木 八尺,斎藤 光 訳(1957年3月25日発行)
◆ 『臨済・荘子』 前田 利鎌(1990年8月16日発行)
休日の合い間で、一日だけ出勤というのは力が入りにくいですね。昨日は、庭木の整理でチェーンソーふりまわしていたから腰が痛いし… まぁ、雨もやんできたので、どうにかガンバロウ!
小学館が10月1日,「101(いちまるいち)新書」を創刊。100の上,100%,100点満点の上を目指すという意味を込めて名付けたもので,「バラエティーに富んだラインアップで知的好奇心を満たす」とのこと。
初回は次の8点を刊行。勝間和代「読書進化論」,林真理子・山本淳子「誰も教えてくれなかった「源氏物語」本当の面白さ」,佐藤留美「結婚難民」,大竹のり子「ロハスに楽しむFX~外貨投資7つの約束」,尾木直樹・森永卓郎「教育格差の真実~どこへ行くニッポン社会」,ビートたけし「貧格ニッポン新記録」,齋藤孝「人間関係力~困った時の33のヒント」,神足裕司「空気の読み方~できるヤツと言わせる「取材力」講座」。次回は12月の予定。
岩波文庫の新刊「恋愛指南 アルス・アマトリア」(オウィディウス,沓掛良彦訳)を読みました。
岩波文庫ファンには「変身物語」で知られているオウィディウスは,紀元前43年,中部イタリアの騎士階級に生まれ,法廷弁論家となるべくローマへ出たがかなわず,文学へ身を投じ,有力貴族の庇護を得て当代一の人気詩人に。しかし,「愛の詩人」として評価が高まるも,40歳の頃に書いた本書などが原因で,皇帝アウグスティヌスより風紀紊乱の廉で国外追放処分となり,僻遠の地で生涯を閉じました。「航海術や馬術のごとく愛にもまた技術がある」と説く本書は,愛の名著の一方で背徳の書とみなされたわけですね。
実際に読んでみると,教訓的な話,詩的な話ばかりでなく,具体的な身だしなみや魅力的に見えるポーズまで,事細かに説明していて面白い。まあ,2000年前から男の考えそうなことは変わっていないと言えるし,男と女の関係も変わらないのでしょう。いつの時代も官能に引き寄せられて,結局手玉に取られるのは男なのですから。
なお,本書には先訳として樋口勝彦訳 「恋の技法」(平凡社ライブラリー,1995),藤井昇訳「恋の手ほどき」(角川文庫,1971) があります。
エイ出版社ムック「自転車生活」の連載記事を再編集したもの。著者は,東大農学部卒のタレント&健康管理士。本書には,しまなみ海道,白神山地,耶馬溪,北斗星で北海道,佐渡ロングライド210,ツール・ド・宮古島,湯布院と阿蘇,松原湖,東京ナイトライド,大阪・自転車博物館でのんびりライド,といった自転車の旅10コースを収めている。
実用的な内容も盛り込んではいるものの,半分写真集のような造り。だが,同じような国井律子のバイク本と比べて,ちょっとビジュアル的に物足りないかも。それに,自転車タレントなら・・・というあざとい感じがしてしまって,自転車が好きっていう熱い気持ちが伝わってこないんだな。上手くやってる人に対する僻みかもしれないけど。
遅い夏休み第二弾ということで5連休。前半は,家のメンテについて,リフォーム業者と打ち合わせ。ウチは田舎なので,よく言えば自然にあふれていて,アリやいろいろなムシが多いんです。その駆除もしなければいけないし・・・お金かかりますね^^;;。
後半は,国立新美術館の企画展を見てから,表参道ヒルズのMISTでラーメンを食べてまったりと。うわさの銀座にオープンしたH&Mも覗いてみたかったのですが,入場待ちの列が博品館まで二重三重に延びていて2時間待ちですと。ここはあきらめ,今月改装するという築地玉寿司で寿司をつまんで帰ってきました。
次の日は,横浜そごう美術館でナイーヴ派絵画展へ。ナイーヴ派の代表はルソーですけど,素朴派というか,ヘタウマ絵ですよね。カワイイと言うのはいいけれど,大きな声で,これどこが上手いの?・・・って言うな,カミサン。
我が神奈川県の松沢知事が先頭を切って公共施設の完全禁煙を目指そうとしたのだが,飲食店や遊戯施設では結局,分煙を認めることとなった。
禁煙席しかなければ,別に吸わなくていいや,という程度の喫煙者でも,これだけ外出時の喫煙場所が少なくなってくると,たまにコーヒー飲みたくなくてもタバコを吸うためにカフェやファストフードに入ることもあるわけで,そこまで禁煙にされては,現状では路上喫煙が増えるだけだろう。横浜駅周辺などの路上喫煙禁止区域でも,気にしていたのは最初だけで,いまではどこが禁止場所?といった感じだし。
喫煙者のモラルの無さということになるのだが,成人男性の40%が吸っているタバコを,モラルに頼って規制しようとするのは無理だ。まずは禁止場所喫煙の罰則強化,最終的にはタバコ販売の廃止を目指すしか無いと思うが,それは私の生きているうちに実現するかどうか・・・
小学館によると,月刊誌「Lapita」を12月に休刊するとのこと。
「Lapita」は1995年12月創刊で,発行部数は4万2000部。2002年10,11月には8万5000部を記録したが,最近は2万部以下に落ち込んでいたという。
毎号買っていたわけではないが,文房具や時計関係の特集のときは,結構楽しんで読んでいたし,オリジナルのトートバッグも買ったな。
この間,また白い万年筆をオマケにつけていて,頑張ってるなぁと思っていたのに,残念!
昨日まで5日間,初めての高知訪問でした。晴れ続きは嬉しかったのですが,東京より一段と暑いのには参りました。そのほか感じたことなど。
高知は,どこへ行っても坂本龍馬ですが,私は以前から龍馬がなぜ人気があるのか,何度聞いても分からなかったので,今回展示館に行ったりして勉強しましたが,やっぱりダメでした。「竜馬がゆく」を読んでいない人間に,どんなに事績を説明されても無駄なのかもしれません。龍馬の全体像っていうのは,どうもわかりにくいですね。
面白かったのは,県立美術館で見た戦前の南洋諸島に関係する作品を集めた特別展示。パラオやテニアンなど,日本の信託統治時代の島々の生活を描いた絵は,なかなか見ごたえがありました。もっとも,町田の版画美術館所蔵のものも結構ありましたけれど。 関連資料として,中島敦の南島譚など小説類も展示されていました。
高知に限らず,以前から,地方の歴史ある都市を訪れると,古い文化と新しい文化がバランスよく残っていて,住みやすそうでいいなぁと思っていました。でも,最近では,ニュータウンみたいな新興都市に慣れすぎてしまったせいか,そういう古い街の元気のなさが目についてしまいます。どういうところを理想の住みかと考えるのか? 歳をとるにつれて,まだまだ変わりそうな気がしています。そのうち,動けなくなってしまうかもしれませんが・・・
新文化紙によると,主婦と生活社の雑誌「新春すてきな奥さん」は70万部の発行を予定しているとのこと。
同社によると,11月21日発売予定の「すてきな奥さん」新年号は,ライバル誌だった「主婦の友」が休刊したこともあり,新年号の発行部数を昨年の49万部から70万部に大幅増する。「リラックマ」のキャラクターカレンダー,手帳,軍手などの付録を付けて,目標は実売率90%。定価は据置きの1500円。書店には,今年も販売促進費(報奨金)を用意したほか,「セールスマニュアル」を作成した。
集英社は1日,映画誌「ロードショー」を11月21日発売の1月号で休刊すると発表した。
同誌は72年創刊。近代映画社の「スクリーン」とともに,私の学生時代の愛読誌だった。最近は,インターネットに押されて,80年代の最高約35万部に対して,約5万部まで落ち込んでいたとのこと。ホームページは良く出来ていると思うのだけれど,映画情報はネットで充分,雑誌をあらためて・・・という人は少なくなってしまったのだろうね。
中学生の頃は,本誌にちょっとHなスチール写真があると,こそこそと見ていたのが懐かしい。ただ,雑誌はよく見ていたけれど,実際に見に行った映画は少なかった。今みたいに中学生同士で映画館に行くなんていう雰囲気は無かったかも。
ちなみに,同誌以外でも,大型誌,有名誌の休刊が相次いでおり,「GRACE」,「BOAO」,「月刊現代」なども休刊が決まっている。
宝島SUGOI文庫の新刊「死刑囚最後の1時間」は,昨年5月,別冊宝島から出たものの文庫化だ。
タイトルとは異なり,刑に立ち会った検察官や刑場を視察した議員,刑務所で死刑囚と隣り合わせになった受刑者の体験談はあるが,本書のメインは,過去の死刑囚50人の紹介であり,新しい話を期待した向きには,やや残念。資料としては,古い死刑囚の話もあるので,過去の凶悪犯罪に興味のある人の参考にはなるだろう(ただし,全部の死刑囚を網羅しているわけではない)。
タイトルの1時間・・・というのは,死刑囚に死刑が告知される午前9時から実際に執行される10時までを指す。過去は前日までに告知されていたが,自殺事件があったりしたので,現在は当日告知となり,死刑囚はもとより,機密保持のためごく一部の関係者以外は当日まで執行を知らされないという。宅間死刑囚のように,ごく短い期間で執行される例も出てきており,従来のような刑の確定順の執行という原則も変わってきた。
ただ,本書に出てくる死刑囚は,取り乱さず淡々と刑が執行されているが,他の刑務官の記録などを読むと,必ずしもそういう者ばかりではないようだ。
集英社文庫から新しいシートン動物記が刊行中。これまでの3巻は,6月「狼王ロボ」,7月「ぎざ耳ウサギの冒険」,8月「愛犬ビンゴ」。
同社からは,同じ藤原英司訳で単行本のシートン動物記シリーズが現役で出ており,絶版となった昭和50年代の集英社文庫旧版も古書店で見かけることがあります。今回,新訳でないのは残念ですが,親しみやすい装幀と大きな文字で読みやすくなって文庫化されたことは歓迎。
ちなみに,シートン動物記という書名は我が国独自のもので,シートンが各所に発表した動物物語(55作ほど)を集めたもの。よってファーブル昆虫記と異なり,その構成はシリーズによってまちまちです。
ウサギ好きとしては,賢く勇敢な母ウサギと,その母から生きていくための知恵を受け継いでたくましく育っていく子ウサギの物語「ぎざ耳ウサギの冒険」に感動!
本書は、『日本人はどうやってスパゲティ・ナポリタンを「発明」し、食べ、そして発展させてきたのか? スパゲティ・ナポリタンをこよなく愛する著者が、非常な共感と愛情に満ちた体験的・画期的エッセイ』ということで、ナポリタンだけでなく、かかわりの深いケチャップなどに関する一風変わったウンチク話がいろいろ。
思ってたよりも(片岡さんの本はときにスカスカなこともあるので)読みでがあってよかったのですが、独特の文体(昔は英文直訳調だと感じましたが、ここまで引っ張ってくると、結局片岡さんオリジナルのスタイルとしか)が読み慣れない人には、やはり抵抗があるんじゃないかと感じました。でも、スパゲッティ好きな方は、ぜひ挑戦してみてください。
タスポを持たない理由は「申し込みが面倒」がトップとのこと。しかし,新橋勤務のリーマンとしては,面倒というより, 必要なときに周りにたくさんあるコンビニで買えばよい,ということじゃないかと思う。24Hいつでも買えるんだし。喫煙者でタスポに文句を言っている人も見かけない。
実際,アンケートではタスポが導入前には購入先が「自動販売機」(47%),「コンビニエンスストア」(32%)だったのに対して,導入後は「コンビニエンスストア」(57%),「自動販売機」(15%)となっていて,自動販売機派が大幅に減少している。
まあ,私の場合はそもそも,自動販売機で売っているタバコを吸うことはほとんど無いので,タスポ無関心派なのだが,当初の目的の一つ,未成年のタバコ購入に関しては,実際にいくらかの効果はあがっていそうだ。
新文化紙によると,8月5日に文春文庫から発売された「容疑者Xの献身」(東野圭吾)は8月5日に初版25万部で発売され,本日決定の5刷で100万部を突破し,累計110万部に達したとのこと。
まあ,映画公開待ちで,話題の作品だから当然だろうが,単行本が3年前の初版以来100万部近くと聞いていたので,この文庫本の売れゆきは大したものだ。 ガリレオシリーズとしては,8月上旬にドラマ化することを発表した時点でシリーズ累計160万部だったものが,現在280万部。新刊でない書籍が,たった2ヶ月で100万部以上も売り上げを伸ばした(フジテレビ)。
「魔境アジアお宝探索記-骨董ハンター命がけの買い付け旅」(島津法樹,講談社+α文庫)を読む。
アジア辺境の地で稀少な骨董探しに明け暮れた日々を描いたエッセイ。危険地帯も何のその,あるときには鼻先を銃弾が掠め,壺の中からはコブラがぞろり。それでも懲りずに奥地へ奥地へと進んでいく。
現地仲介人との丁々発止のやりとりや,現地の人々とのふれあい,そしてもちろん貴重な骨董品の数々。さぞかしエキサイティングな日々なんだろうな・・・と想像はするのだが,本書はもっぱら冒険譚が中心で,肝心のお宝骨董に関するウンチク話が少ないので,その方面に関心のある人にとっては,物足りないだろう。素人向けに易しく書いてくれたせいもあって,話が作り物っぽくなってしまい,もうひとつワクワク感が涌いてこない。
もちろん,今まで知らなかったアジア各地での骨董(それも著者が初めて発見したような埋もれた名品)の取り引きについて知りたい方には,続編の「秘境アジア骨董仕入れ旅」(同文庫)とともに,興味深い記録である。
新文化紙によると,大分中心に展開する書店チェーン「明林堂書店」が,負債147億8000万円で経営破たんした。
同社は,大分地裁に民事再生手続きを申請し,25日に保全命令を受けた。現在の店舗数は79店。不採算店の整理や遊休資産の売却などで債務を圧縮,営業を継続しながら再生を目指す。
同社は書店以外にゴルフショップや焼肉店など多角展開していたが,赤字が続き,負債は約120億円(04年時点)に膨らみ,書店部門も96年をピークに減少に転じていた。店舗閉鎖やパートの削減などで対応したが,抜本的な改善にはつながらず,8月31日の手形決済不能となり,今回の事態となった。
ミシュラン・ライフスタイルより,11月に発売予定の「ミシュランガイド東京2009」に関するグッズが9月15日に発売されます。内容は,限定フィギュア,ロゴ入りエプロン,マグカップ,エコバックなどで,全国のバラエティショップ,専門店,書店のほか,三越フランス展でも販売するとのこと。
ミシュランガイド2008は私も買ったのですが,買っただけで★つきレストランに全然行ってないです。2009年版は役に立つよう,頑張りたいと思っています^^
とりあえずは,横浜のcoffee bar ブルーマウンテンでまったりと。
ケータイ世代向けの本というのを読んでみました。ゴマブックスが8月1日に発売した「横書きで名作を読む」ヨコガキ名作文学シリーズの中から,太宰治の「人間失格」。
普段読んだり書いたりする書類でも,大部分が横書きとなっている今,たいして違和感が無いだろう・・・と思ったら大間違いで,私には思ってた以上に読みにくかったです。なんというか,生理的について行けない感じ。どうしても安っぽい感じを免れないんですね。
著作権切れの作品を取り上げていくそうですから,どう料理しようとかまわないとは思うものの,見た目と中身のギャップがかえって若い人の読書欲をそぐようなことにならないかと心配です。固定観念にとらわれすぎた取り越し苦労ならいいのですが。
ただ,オジサンとして,カバーの南沢奈央さんはたいへん気に入りました!
BCLの世界でおなじみの山田耕嗣氏が8月19日夜,67歳で逝去され,本日告別式とのこと。
私のようなラジオ少年,昭和40年代に「ラ製」や「初ラ」を愛読書とし,その後「短波」誌などを読んでいたBCLファンにとって,氏の名前はとてもなじみ深いものでした。BCL関連書籍の執筆のみならず,ログブックなどのグッズで氏が監修されたものもいろいろあった記憶が。
ネット時代になって,ここ20年以上,BCLからは離れていましたが,当時収集したベリカードは,いまでも大事にとってあります。子供のころ,あこがれの地であった秋葉原に,いまでは仕事帰りにちょっと寄っていこうかなんて・・・私も歳をとりましたね。
久しぶりに懐かしい名前を聞いたと思いましたら残念な知らせでした。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。
最近また,片岡義男のファンだということが,恥ずかしくなくなってきた感じがします^^;: 学生時代,片っ端から片岡氏の本を読み,その後,あれは無かったことに・・・といった気持ちだったのですね。
というのも,最近の片岡氏は,ちょっと風変わりなものばかり書いているからなのですが,新刊「ナポリへの道」(東京書籍)も一風変わった内容です。
本書はナポリ紀行または観光ガイドとして・・・では全くなく,『日本人はどうやってスパゲティ・ナポリタンを「発明」し,食べ,そして発展させてきたのか? スパゲティ・ナポリタンをこよなく愛する著者が,非常な共感と愛情に満ちた体験的・画期的エッセイ』なのです。
8/28刊行予定ですので,パスタ好きの人にはぜひ,お薦めします。
『江戸川乱歩ミステリー 今や「古典」 岩波文庫収録や伝記本』の記事が。
読売新聞によると,『アカデミックな「古典」作品の刊行で知られる岩波文庫に,日本の推理作家で初めて江戸川乱歩の短編集が収録された。岩波文庫で出す基準は古典として認められているもの。大衆文学も今は研究者の視野に入っており自然と決まった。十数年前だったらダメだったかもしれませんが(岩波文庫編集長)』。
岩波文庫には,海外作品として19世紀のポオ「黒猫・モルグ街の殺人事件」などが収録されているが,比較的歴史が浅く娯楽読物と見なされてきた日本の推理小説が,文学の古典と評価されたことは,画期的だとしている。
私は,光文社文庫の全集でこの間読み直したばかりなので,積ん読になりそうです。
今月の重版再開のうち,「星界の報告 他一篇」(ガリレオ・ガリレイ 1976年初版)は,1610年,ガリレオが30倍の望遠鏡で月面や木星の惑星を観察した際の歴史的な記録で,何度読んでもワクワクする本ですが,前回の重版から3年経ってもいないんだから,常備書目にしていればいいのに。最近は相当在庫を減らしているんですかね。
岩波文庫の新刊「セビーリャの理髪師」(ボーマルシェ,鈴木康司訳)を読む。岩波文庫としては,昭和13年刊の「セヴィラの理髪師」(進藤誠一訳)以来,久々の新訳。
ロッシーニのオペラでも有名な作品。作者の生涯は訳者解説に詳しいが,パリの時計職人の親方の息子として生まれ,王室御用職人として宮廷に仕えたボーマルシェは,持ち前の美貌と才気により王女を始めとする女性たちに大人気となり,官吏の未亡人をものにし,官位を買取り,貴族に叙せられる。その後,フランス王室のスキャンダルをもみ消すためにヨーロッパを駆け回り,アメリカ独立戦争が始まると,武器調達のために暗躍。当然,多くの敵もいて,常に訴訟と裁判に明け暮れた人生だった。
「セビーリャの理髪師」を題材にしたオペラは,ロッシーニ以外にも10作以上あり,当時の人気を伺わせる。若い娘ロジーナの後見人バルトロが,その立場を利用し,強引にロジーナと結婚しようとするものの,ロジーナに恋するアルマヴィーヴァ伯爵が身分を隠し,セビリアの理髪師フィガロの助けを得て,なんとかそれを妨害し,ついにロジーナを射止めるというお話し。
オペラで十分承知しているという方でも,本書の解説は一読されたし。
今月の岩波文庫新刊(8/19発売)は,
■江戸川乱歩短篇集(千葉俊二編)
■芸術におけるわが生涯(下)(スタニスラフスキー/蔵原惟人,江川卓訳)
■立原道造・堀辰雄翻訳集
■恋愛指南(オウィディウス/沓掛良彦訳)
の4点。
「立原道造・堀辰雄翻訳集」は,リルケ,シュトルム,アポリネエルなど,両氏が自ら愛する作家の作品を翻訳したもの。立原道造については,学生時代から全集などで詩はもとより,日記や手紙まで読んできましたが,こうして,縁のある堀辰雄とともに一冊に纏められるというのは,嬉しいですね。
岩波文庫の新刊「シェイクスピア物語」(上・下)は,シェイクスピアの生涯を描いたものではなく,文豪チャールズ・ラム,メアリ・ラム姉弟が,若い人たちのために,シェイクスピアの戯曲38篇のなかから20編を選んで,平易な文章で物語化したものです。
収録されているのは,あらし,真夏の夜の夢,冬物語,から騒ぎ,お気に召すまま,ベローナの二紳士,ベニスの商人,シンベリーン,リア王,マクベス,終わりよければすべてよし,じゃじゃ馬ならし,まちがいの喜劇,しっぺい返し,十二夜,アテネのタイモン,ロメオとジュリエット,ハムレット,オセロー,ペリクリーズ。
ラムのまえがきには,シェイクスピアの原文をなるべく取り入れて・・・といったことが書かれており,もちろん日本語訳ではそれが分からないものの,訳文自体はくだけすぎず,子供でも読むことができるよう工夫されていると思います。大人でも,シェイクスピアの作品の名前だけは知っているが,どんな話なんだろう?という方には,ぜひお薦めします。
※シェイクスピア物語は,岩波少年文庫から11編を抜粋したものも出ています。
産経新聞によると,小学館は11月から従来の委託販売制と責任販売制のいずれかを書店が自由に選択できる新しい販売方式をとるとのこと。
昨年の書籍,コミック,ムックを合わせた返品率は38・1%で,30%前後で推移していた30年ほど前に比べ増加が目立ち,返品本の約4分の1は廃棄処分されるため,損失は毎年約1700億円にも上るという。当然,委託販売制による返品が問題になるわけだが,責任販売制にすると注文は鈍る。人気の「ハリー・ポッター」シリーズなど特別で,返品を仕入れの5%までに制限している。
ちなみに,新販売制度では,委託販売の書店マージンは2割,責任販売では約3割。
Amazonから職場にたくさん本が届いているので,きょう帰りに読む本はどれにしようか・・・などと考えていたのですが,たまたまブックカバーがありません。そんなときは普通,薄手のコピー用紙か何かを適当に折って使うわけですが,ホントは格好いい革のカバーがあるといいですね。
それで,書店や文具店で文庫サイズのものを探しているのですが,なかなかアダルトでダンディな私!には,ぴったりきません・・・。
GANZO×趣味の文具箱のコラボで作られたコードバンのレザーカバーなど,贅沢でいいかなと思うのですが,28000円。ダンディだけど財布は空っぽの身には辛いところです。
以前,システム手帳を購入したCカンパニーは,値段も安く,造りも悪く無さそう。
まだ当分迷うことになるかしらね。
「うつうつひでお日記」が文庫化されます(角川文庫8/22),
本書は,漫画家吾妻ひでお氏により,一連の鬱,アル中,失踪に至った裏事情を日記風に描いたもの,非常に怖い本でもありますが,本書を読んで吾妻氏に関心を持たれた方は,「逃亡日記」や「失踪日記」もぜひお読み下さい。
晶文社では,「植草甚一 生誕百年関連フェア」と題して,各地の書店で関連フェアを開催中。
植草甚一の本やグッズ,スクラップ・ブック全41巻など,最近書店で見かけないものも揃えるとのこと。東京では,書泉グランデ,三省堂神保町本店,丸善丸の内本店,八重洲ブックセンター本店,銀座教文館,ジュンク堂書店新宿店,紀伊國屋新宿本店など大手書店で実施中です。
私も一時期,スクラップ・ブックのシリーズを次々と買っていました。いまでは,あまり手にすることも無くなってしまいましたが,100年記念とのことで,ポツポツと懐かしい気持ちで読んでいます。
日本マクドナルドホールディングスは,全国のマクドナルドで20日から商品価格の改定を行うと発表しました。
私はハンバーガーはあまり食べないんですが,100円コーヒーはよく飲み,休憩所かわりに使っているので,余計な小銭のいる今回の120円への値上げは面倒ですね。実際,マックのコーヒーは値段の割に旨いと思うんですよ。少なくともシアトル系の薄いコーヒーよりは,口に合います。
私はサーカスが好きで,とくに空中ブランコが大好き。先日もまた,ボリショイサーカスを見に行ってきました。もっとも,私はただ口をぽかーんとあけて,眺めているだけですが,最近,岩波文庫から出た,モスクワ生まれの演出家,スタニスラフスキーの自叙伝「芸術におけるわが生涯」を読むと,彼がサーカスやオペラ,バレエなどに親しんだ子供の頃から,その観察力の鋭さ,精緻さは,既に充分発揮されていたという感じを受けました。
本書は,旧岩波文庫本(3巻本)で親しく,「はしがき」によると,旧本は江川卓が全文を翻訳し,蔵原惟人がそれに手を入れて,出版の都合で蔵原訳として出されたとのこと。その後,改訳して単行本として出されたときに,両者の共訳となり,今回はその文庫化となります。
幼少期はもとより,演劇学校時代や駆け出しの俳優だった頃の思い出話が面白く,演劇に日頃親しみの無い人でも,一読の価値があります。
※正確には,岩波文庫のスタニスラフスキー「芸術におけるわが生涯」は今回が3度目の岩波文庫入り。最初が島田謹二訳「スタニスラフスキー自伝」(1932年)。ただし,上巻のみ。2度目は,生前最後のロシア語版をもとにした蔵原惟人訳「芸術におけるわが生涯」(全3巻,1953~56年)。その後,1983年に単行本として出た蔵原惟人・江川卓訳(上下2巻)を今回,岩波文庫に収録,となります。
マガジンハウス文庫が,9月に創刊される。最初は,「ブスの瞳に恋してる」( 鈴木おさむ),「もったいない」(プラネット・リンク),「中山式「いいこと日記」をつけよう!」(中山庸子)の3点が10日刊。その後は不定期刊となるらしい。
だけど全然宣伝してなくない?
以前アンケートをとっていた岩波新書創刊70周年記念復刊ですが,復刊書目は以下の通り決まりました。たしかに良い題目が並んでいるとは思いますけれど,これをあらためて買う人がいるとすれば,どんな人なのか???よく分かりません。私の場合,ルポルタージュ 台風十三号始末記を,この機会に読んでみたいと思っています。
◇ 奉天三十年(上・下) クリスティー/矢内原忠雄 訳【1938年初版】
◇ ドイツ戦歿学生の手紙 ヴィットコップ 編/高橋健二 訳【1938年初版】
◇ 日本の数学 小倉金之助【1940年初版】
◇ 伝 説 柳田国男【1940年初版】
◇ チベット 多田等観【1942年初版】
◇ 漢の武帝 吉川幸次郎【1949年初版】
◇ 孔 子 貝塚茂樹【1951年初版】
◇ モロッコ 山田吉彦【1951年初版】
◇ ルポルタージュ 台風十三号始末記 杉浦明平【1955年初版】
◇ 生物と無生物の間-ウイルスの話 川喜田愛郎【1956年初版】
◇ 日本国家の起源 井上光貞【1960年初版】
◇ 追われゆく坑夫たち 上野英信【1960年初版】
◇ 陶磁の道-東西文明の接点をたずねて 三上次男【1969年初版】
◇ エスプリとユーモア 河盛好蔵【1969年初版】
◇ 北米体験再考 鶴見俊輔【1971年初版】
◇ 近衛文麿-「運命」の政治家 岡 義武【1972年初版】
◇ 柿本人麻呂 北山茂夫【1973年初版】
◇ 知の旅への誘い 中村雄二郎・山口昌男【1981年初版】
◇ フルトヴェングラー 脇 圭平・芦津丈夫【1984年初版】
7月10日発売の岩波文庫2008年夏の一括重版は以下の通り。あ,「他では読めない」というのを入れないと。
■ 王朝物語秀歌選(全2冊) 樋口 芳麻呂 校注
■ 江戸怪談集(全3冊) 高田 衛 編・校注
■ 極楽とんぼ 他一篇 里見 〓(サトミ トン)
■ 美しき町・西班牙犬の家 他六篇 佐藤 春夫/池内 紀 編
■ 三好達治詩集 桑原 武夫,大槻 鉄男 選
■ 新編 思い出す人々 内田 魯庵/紅野 敏郎 編
■ 露伴随筆集(全2冊) 寺田 透 編
■ タゴール詩集― (ギーターンジャリ) タゴール/渡辺 照宏 訳
■ 朝鮮短篇小説選(全2冊) 大村 益夫,長 璋吉,三枝 壽勝 編訳
■ モロー博士の島 他九篇 H.G. ウエルズ/橋本 槇矩,鈴木 万里 訳
■ ある婦人の肖像(全3冊) ヘンリー・ジェイムズ/行方 昭夫 訳
■ ライン河幻想紀行 ユゴー/榊原 晃三 編訳
■ エピクロスの園 アナトール・ フランス/大塚 幸男 訳
■ ヴァレリー詩集 ポール・ヴァレリー/鈴木 信太郎 訳
■ ノディエ幻想短篇集 ノディエ/篠田 知和基 編訳
■ 釣魚雑筆 アクサーコフ/貝沼 一郎 訳
■ 兵士シュヴェイクの冒険(全4冊) ハシェク/栗栖 継 訳
■ 明治東京下層生活誌 中川 清 編
■ 列子(全2冊) 小林 勝人 訳注
■ 市民の国について(全2冊) ヒューム/小松 茂夫 訳
■ 音楽家訪問― ベートーヴェンのヴァイオリンソナタ アラン/杉本 秀太郎
■ プラトン入門 R.S.ブラック/内山 勝利 訳
■ ダーウィニズム論集 八杉 龍一 編訳
新文化紙によると,小学館が10月1日に「101新書」シリーズを創刊する。最初は6~8点で,価格帯は700~800円。以降,隔月刊で毎回3~4点を刊行予定とのこと。
新書編集部は設けず,各編集部からのボトムアップ型で発刊する。シリーズ名の101は「ミリオンの上を目指す」「多くの社員が関わる」の意味らしい。
岩波文庫が創刊81周年を迎えた。岩波書店によると,今月の新刊を加えて刊行点数は合計5484冊。
ちなみに,20年ほど前までカバーとしてかけられていた半透明の薄い紙,これは岩波文庫の特注品で,商品名「GP(ゴールド・ピジョン)グラシン」というとのこと。
何でも限定品に弱い私ですが,最近気に入っているパイプに,ダンヒルのアーミーブッシュのセットがあります。
国内で購入すると10万円オーバーですが,海外通販で買えば若干安くなります。本体はシェル・ブライヤーの♯4ですから,扱いやすいサイズ。何よりアーミーブッシュの取扱のしやすさと,コンパクトにまとまる専用ケースが格好いいです。付属のタンパーも,さすがに安っぽくなく重量感があって,使いやすいもの。このセットとライターさえあれば,シガーバーでカッコつけて吸うときでもOKですね。私はアーミーブッシュだと,インナーパイプを付ける方が好みです。
文化通信に「幻冬舎文庫「償い」57万部。書店での仕掛販売で復活」との記事が。
仕掛販売とは何ぞや?という方には,こちらのブログにわかりやすい記事があります。
それによると,『文庫本で発売されたのが5年前で,仕掛けを始めたのが年明けからだと思います。出版社に注文して帯付きで入荷するんですが,売り切れる前に次のを注文すると帯の表示が変わるのが早くてびっくりでした。記憶している限りでも最初は7万部突破だったのが,2月には12万部,3月20万部,4月30万部を超え,あっという間に45万部を超えました。今でも某大手書店の週間ランク5位に入っているおどろきの本です。店頭で大宣伝していれば買ってしまいますよね。』
ようは書店における宣伝力で売れた本ということです。
岩波文庫に収録された「生命とは何か」(シュレーディンガー)は,ながらく岩波新書青版として親しまれてきたもの。文庫化されるにあたり,訳者の一人鎮目恭夫氏によるあとがきが追加されました。このあとがきはちょっと風変わりなものであり,新書版を持っている方も,書店でめくってみて下さい。
私は本書を学生時代に新書で読み,今回あらためて新鮮な気持ちで再読したわけですが,中学生,高校生でも,シュレーディンガーの提起する問題には興味をもてるでしょうし,多くの物理学者,生物学者が本書に触発されて研究者の道を選んだという話を聞けば,若い人にこそ薦めたい本ということになりますね。もちろん,私のような物理や生物に縁のない頭のかたい中年男でも読み通せます。
シュレーディンガーは初めに,原子はなぜ小さいのか,逆に言えば我々生物がなぜ原子に比べてこんなに大きくなければならないのか,と問います。そして一方では,遺伝物質は極小で原子自体の激しい運動を無視できないと思えるのに,実際にはその形質を受け継いでいくだけの永続性を持っているのはなぜか。エントロピーが増大しつづけると死に至る。だから生物は生命を維持するために「負のエントロピー」を食べている。負のエントロピーとは何か? 次々と新しい世界が開けていきます。
おそらく本書は読みやすさの奥に,深い謎を潜めているのでしょう。専門家以外そこまで踏み込めないとしても,生命の謎に関心がある人にとっては手に取るべき本だと思います。
先週,話題の女性指揮者,西本智実とモンテカルロ・フィルのコンサートに行ってきました。
これまで女性指揮者というと,どうしても実力云々以前に違和感があり,馴染めなかったのですが,西本さんはそれを全く感じさせず,若々しい振りで,なかなか好感が持てました。それにも増して好感,というかビックリしたのは,オケがラテン系の美男美女ばかりだったこと。ホールのせいもあって,あまり豊かな響きというわけには行きませんでしたが,指揮者,オケともども見た目では第一級であることは,間違いありません。
久しぶりに本棚の整理ということで,文庫本200冊ほどをブックオフに送りました。段ボール箱に詰めておくだけで,発送票も要らず,宅配業者が取りに来るだけなので,手間がかからないのは良いのですが,当然買取価格もそれなり(もっとも岩波文庫は出したことがないけれど)。帯付き美本でも,旬の物ではない文庫など2~30円程度です。
まあ,スペースが空いたといっても雀の涙ほどで,相変わらず書棚からは文庫本があふれているわけですが,一応,不要な本は処分するという姿勢だけでも見せないと。しかし,本好きな人にとって,世の中に不要な本などありますかね。
今月の岩波文庫の重版は,
・政談(荻生徂来)
・林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里(立松和平編)
・黒人のたましい(デュボイス)
・三人の女・黒つぐみ(ムージル)
・パロマー(カルヴィーノ)
と,なかなか面白い作品が多いので,この機会に手に入れてはいかがですか。
「図書」によると,昨年度に刊行された岩波文庫(48点),新書(58点)のうち,販売部数ベストテンは,以下の通り。「五足の靴」は,明治40年,与謝野鉄幹,白秋,杢太郎,吉井 勇,平野万里の5人が九州西部を旅した際に新聞に連載された紀行文。
ちなみに,天草には2002年,「五足のくつ」という高級温泉旅館ができました。
【文庫】
・五足の靴
・雇用,利子および貨幣の一般理論(上)
・尾崎放哉句集
・温泉めぐり
・岡本綺堂随筆集
・日本の酒
・定本育児の百科(上)
・伽藍が白かったとき
・雇用、利子および貨幣の一般理論(下)
・狐になった奥様
【新書】
・ルポ貧困大国アメリカ
・文章のみがき方
・満州事変から日中戦争へ
・四字熟語ひとくち話
・昭和天皇
・アジア・太平洋戦争
・大正デモクラシー
・英文の読み方
・少子社会日本
・占領と改革
・岩波文庫07/16
訳註聯珠詩格 柏木如亭
シェイクスピア物語(下) チャールズ・ラムほか
ユリイカ ポオ
セビーリャの理髪師 ボーマルシェ
・講談社文芸文庫07/10
『徒然草』を読む 杉本秀太郎
インド酔夢行 田村隆一
・講談社学術文庫07/10
ゴンチャローフ日本渡航記 I・A・ゴンチャローフ
文化の型 R・ベネディクト
江戸城 将軍家の生活 村井益男
漢字道楽 阿辻哲次
西洋中世奇譚集成 皇帝の閑暇 ティルベリのゲルウァシウス
・小学館文庫07/04
おんなひとりの鉄道旅 東日本編 矢野直美
おんなひとりの鉄道旅 西日本編 矢野直美
・ワニ文庫07/18
本当は恐ろしいグリム童話Deluxe 桐生操
・PHP文庫07/01
ガンダムMS(モビルスーツ)列伝 株式会社レッカ社
・エイ文庫07/10
零戦の系譜図 野原茂
ローカル魚でとれたてご飯(仮) 上村一真
・河出文庫07/04
円朝(上) 小島政二郎
円朝(下) 小島政二郎
歌謡曲春夏秋冬 阿久悠
現代語訳 雨月物語 春雨物語 上田秋成
・ソフィア文庫07/25
旭山動物園12の物語 浜なつ子
・光文社古典新訳文庫07/10
アンナ・カレーニナ(1) トルストイ
アンナ・カレーニナ(2) トルストイ
・ちくま学芸文庫07/09
国語辞典の名語釈 武藤康史
決定的瞬間 暗号が世界を変えた B・W・タックマン
中世を旅する人びと ヨーロッパ庶民生活点描 阿部謹也
世紀末芸術 高階秀爾
ヨハネス・ケプラー 近代宇宙観の夜明け アーサー・ケストラー
・ちくま文庫07/09
徘徊老人の夏 種村季弘
カフカ・セレクション(1) F・カフカ
もっと、狐の書評 山村修
文藝怪談実話 文豪怪談傑作選・特別篇 東雅夫
砂の審廷 小説東京裁判 松本清張
ちくま日本文学19 永井荷風 永井荷風
ちくま日本文学20 林芙美子 林芙美子
・中公文庫07/23
新訳ゲリラ戦争 キューバ革命軍の戦略・戦術 チェ・ゲバラ
・朝日文庫07/04
鉄道不思議読本 梅原淳
死体は切なく語る 上野正彦
・宝島社文庫07/05
ハリーポッターPERFECTBOOK 別冊宝島編集部
・宝島SUGOI文庫07/20
渡部昇一 マンガ昭和史 渡辺昇一
音楽誌が書かないJポップ批評 尾崎豊 別冊宝島編集部
光文社古典新訳文庫から昨年刊行された,スタンダール「赤と黒」新訳が,いろいろ話題となっていますね。
訳者の野崎 歓氏に対して,下川 茂氏が「前代未聞の欠陥翻訳で,日本におけるスタンダール受容史・研究史に載せることも憚られる駄本」,「訳し忘れ,改行の無視,原文にない改行,簡単な名詞の誤りといった,不注意による単純なミスから,単語・成句の意味の誤解,時制の理解不足によるものまで誤訳の種類も多種多様であり,まるで誤訳博覧会」と批判しているもの。
今年3月15日に第3刷が発行された際に19箇所が訂正されたことについても,改版ではなく初版第3刷としたことを隠蔽だと非難するなど,下川氏はなかなか意気盛んですが、光文社側は,「読者からの反応は好意的で,読みやすく瑞々しい新訳でスタンダールの魅力がわかったという喜びの声だけが届いている。編集部としては些末な誤訳論争に与する気はまったくなく,異論があるならご自分で新訳をなさったらいかがか」とコメント。
まあ,一般読者にとっては,翻訳ならぬ翻案でも面白いものは面白いわけで,いっそのこと新刊「まんがで読破 赤と黒」(イースト・プレス文庫)でも読みましょうか。
6月9日から,新ドメイン「.me」の申請受付が始まりました。
「.me」と言われてもピンときませんが,バルカン半島モンテネグロ(Montenegro)のドメインで,モンテネグロがセルビア・モンテネグロから2006年6月に独立したための措置。
ちなみに旧ユーゴスラビアのドメイン「.yu」は2009年9月までに廃止予定とのことで,国レベルのトップドメインの改廃というのは当然あり得ることですが,こういうことがあるとあらためて実感させられますね。
.meドメインは,特に登録制限が無く,期間中に同一文字列に対して複数の申請があった場合は,オークションにて決定されます。登録料2年間15,540円というのは結構な金額ですが,語呂の良いドメイン名には違いないので,よい名前を希望される方はお早めに。
モンゴメリ「赤毛のアン」が1908年6月に刊行されてからちょうど100年。22カ国語に翻訳され,我が国でもこれまで各社から文庫が刊行されています。
1954年 村岡花子訳 新潮文庫
1957年 中村佐喜子訳 角川文庫
1973年 神山妙子訳 旺文社文庫
1975年 猪熊葉子訳 講談社文庫(旧版)
1992年 曾野綾子訳 河出文庫
1999年 掛川恭子訳 講談社文庫
2005年 松本侑子訳 集英社文庫
最初の翻訳文庫,村岡花子氏のシリーズを出した新潮社は,原文の省かれた部分を補完(孫の村岡美枝による)し,新しい表紙による新装版全10巻を今年2月から刊行しており,第1巻は重版を経て約8万5千部を発行,前年の約6倍のペースで売れているとのこと(産経新聞)。
ちなみに,村岡花子の書斎はそのままの形で「赤毛のアン記念館・村岡花子文庫」として公開されています。村岡花子が悩んだタイトルについて,「窓辺の少女」「窓に寄る少女」「夢見る少女」などいろいろと考えた結果,当時大学生だった娘のみどりの「『赤毛のアン』がピッタリだわ」の意見に従ったと言われていますね。
岩波書店では,「2008年岩波文庫フェア 名著名作再発見!」を,5月23日より全国の協力書店にて開催中。
現在,岩波文庫は,新訳,新校訂による主要書目の新版刊行と並行して,当面新版の予定のない書目についても,行間にゆとりを持たせ活字を大きくして版面をゆったり組み直すなど,より親しみやすく読みやすい文庫を目指して改版を進めています。
今回の「岩波文庫フェア」では,これらの書目と近年の新書目の中から選んだ65点70冊を「名著・名作再発見!―小さな一冊をたのしもう」と題してリストアップ。
『若い人たちには「岩波文庫」の楽しさを存分に味わっていただき,ご年配の方には,青春時代に読んだ名作を,もう一度,活字も大きくゆったりと組んだ「岩波文庫」で再読して頂きたい』とのこと。
スナップショットというと,ブレッソンや木村伊兵衛を連想するのは旧世代(銀塩世代だろうか)。いまは,街中で勝手に人の写真を撮ると盗撮だ!と訴えられかねない時代だ。
本書は,プロ写真家である著者が学生時代から40年にわたり撮影したたくさんのスナップ作品とともに,スナップ写真の歴史や代表的な写真家,肖像権など撮影にまつわる問題点などについて,わかりやすく解説している。著者の肖像権に関する考えは,公衆の場で,撮影者自身の作品のための撮影であれば,被写体の了解を取る必要はなく,作品の自由な発表も許されると明確だ。
最後にノーファインダーや床置き撮り?など,撮影テクニックについても書かれているが, 本書の主眼は,最近腰が引けているジャーナリズムや写真家に対して,毅然とした態度で表現の自由を貫くべしという著者の主張だ。
そもそも,岩波文庫の別冊は,岩波文庫を読む上での分野別・テーマ別のガイドブック,アンソロジーまたはデータベースだったはずだが,本書は複数の著者による寄せ集めのガイドブックではなく,一つの作品,平易な研究書といえるので,単なるガイドブックだと思ってスルーされてしまったとしたら,残念。
近代文学作品を年代をおって一つの流れとして解説するのではなく,立身出世の欲望,別世界(他界・異界)の願望,交通機関・通信手段との関わり,という3つのテーマに沿ってまとめた本書は,著者が一種の旅案内というように,視点がなかなかユニークで,読み物として楽しめる。
十川先生は,1936年生まれの学習院大学名誉教授だが,学習院の学生によると,「明治・大正などの近代文学について説明してくれる授業だが,先生の話が脱線しやすく,また板書もしないため,ノートを取るのさえ難しい」とのこと。
岩波文庫の新刊「じゃじゃ馬馴らし」(シェイクスピア)を読む。
シェイクスピア初期の傑作喜劇。手に負えない「じゃじゃ馬娘」を,毒をもって毒を制すとばかり,強引に手なずけるという,私にとって誠に羨ましいお話。400年前のお話ゆえ,洒落たやりとりが格別面白というわけではなく,今だったらカミサン連中から逆襲を食らうのが関の山だろうが,当時の亭主達も,こんな劇を見ながら溜飲を下げたのでしょうな。
しかし,この手のシェイクスピアの文庫の解説は,研究者である訳者の考証ばかりで,それは「読者」以外には意味があるのだろうけれど,面白くありませんね。
ちなみに,じゃじゃ馬馴らしは,旺文社文庫,新潮文庫,角川文庫から,いずれも1970代初めに刊行されている。
仕事帰りに銀座までぶらぶら歩き,着飾ったお姉様方を眺めつつ,一杯やって帰ろうとしら,どうも疲れが溜まっていたようで,気分がすぐれず,しばらく有楽町駅で岩波文庫の新刊「国語学原論 続篇」(時枝誠記)を読みながら休憩。
本書は先に岩波文庫から出た正篇に続く発展編。「本書は『国語学原論』正篇の後を継いでその発展的な諸問題を扱う。“言語過程説”の立場から,言語を人間生活全体の中で捉え,それとの交渉連関において考えようとした,新たな国語学の設計図とも言うべき書」という紹介文では,なんだかよくわからないが,芥川や漱石の小説などを例にとりつつ,「ことば」の役割について述べられており,私のような門外漢でも,最後まで読み通すことができた。
これについて参考となるサイトはないかと探してみたところ,「言葉 言葉 言葉」に,言葉に関するさまざまな話がまとめられており,面白かった。
明治期の翻訳というより翻案しかなかったような作品であれば,大仰に原典訳と有り難がってもいいのだろうが,たとえ重訳であっても過去に読みやすい訳が出ている場合,原典訳という謳い文句は,真面目だけれどつまらない訳,と警戒するのが普通だろう。
しかし,小林惺による原典訳,岩波文庫の新刊「山猫」(ランペドゥーサ)は,訳者が病床にあって本書を完成させ,この3月の刊行と同時に亡くなった,という事情を知らなかったとしても,たいへん読みやすく,素直に物語を楽しめる価値ある新訳だと思う(岩波によると,原稿の最終確認を終えた翌朝,他界したという)。ちなみに,シチリア貴族であった著者ランペドゥーサ自身も1957年,生涯唯一の長篇小説である本書を完成させた直後,出版を待たずに亡くなっている。
ヴィスコンティの映画でも有名な「山猫」は,イタリアで最も親しまれている現代小説。19世紀後半,祖国統一戦争時代における貴族社会の凋落と市民階級の台頭を描いた,いわばイタリア版大河ドラマで,歴史的な興味はもちろん,色と欲をめぐる人間関係が面白く,400ページを一気に読まされてしまう。それは,時代の流れを正々堂々と受け止め,最期まで逞しい男らしさを失わなかった主人公,サリーナ公ドン・ファブリツィオの魅力によるところが大きい。ゴッド・ファーザーじゃないが,シチリア人の男気を感じる作品だ。
岩波文庫「ブリタニキュス ベレニス」(ラシーヌ)を読む。岩波文庫の「ブリタニキュス」は1949年,内藤濯訳が出て以来,およそ60年ぶりの改訳ですな。
ご存じ「ブリタニキュス」は,ラシーヌのローマ悲劇のひとつで,ネロ(ネロスと書かれるとちょっと調子が狂う)が,母アグリピーヌや妻オクタヴィーとの確執,愛人をめぐる嫉妬などから,政敵ブリタニキュスを殺害し,自ら狂気の道へ走るというもの。ブリタニキュスが殺されたあと,アグリピーヌは,いずれ私も殺すのだろうとネロに迫るが,事実,55年にブリタニキュス,59年に実母アグリピーヌ,62年に妻オクタヴィーをネロは殺害しているということで,これが虐殺者,暴君への第一歩だったわけだ。
本書では,ていねい,かつ膨大な訳注がつけられており,それをいちいち参照するのは大変。だが,ネロとアグリピーヌとの緊迫感のあるやりとりや,ブリタニキュスの愛人ジュニーをなんとかモノにしようとするネロの強引な口説き,腹心の部下ナルシスのあくどい仕業などは,ストーリーを追うだけでも充分楽しめる(劇作だから当たり前か)。
ここのところ,なかなか取っつきにくいものが多くて,机の横に積ん読状態だった岩波文庫ですが,4月の新刊はホッとしましたね。「じゃじゃ馬馴らし」(シェイクスピア),「リルケ詩抄」(茅野蕭々訳),「ハイラスとフィロナスの三つの対話」(バークリ),そして別冊19「近代日本文学案内」(十川信介)。
とりあえずこれまでの岩波文庫別冊を思い出してみると,
1 フランス文学案内 渡辺一夫・鈴木力衛 昭36
2 ロシヤ文学案内 金子幸彦 昭36
3 ドイツ文学案内 手塚富雄・神品芳夫 昭38
4 ギリシア・ローマ古典文学案内 高津春繁・斎藤忍随 昭38
5 ことばの花束 岩波文庫編集部編 昭59
6 ことばの贈物 岩波文庫編集部編 昭60
7 ことばの饗宴 岩波文庫編集部編 昭61
8 愛のことば 岩波文庫編集部編 平1
9 ポケットアンソロジー 恋愛について 中村真一郎編 平1
10 古典のことば-岩波文庫から 岩波文庫編集部編 平7
11 読書のすすめ 岩波文庫編集部編 平7
12 世界文学のすすめ 岩波文庫編集部編 平9
13 近代日本文学のすすめ 岩波文庫編集部編 平11
14 近代日本思想案内 鹿野政直 平11
15 読書のたのしみ 岩波文庫編集部編 平14
16
17 読書という体験 岩波文庫編集部編 平19
18 岩波文庫の80年 岩波文庫編集部編 平19
19 近代日本文学案内 十川信介 平20
別冊0-1~3 岩波文庫解説総目録 1927~1996
ありゃ,別冊16がわからん・・・
17世紀の詩人ミルトンは,「失楽園」の人だが,端正な容姿から受けるイメージとは違い,若い頃から,反王制,反教皇の立場で大いに発言し,財産没収や焚書などの厳しい処分も受けている。長老議会による検閲強化「許可なくして書物を印刷・翻刻・輸入することを禁ずる」に対する反論。当時は検閲により違反とされた書物は焼却され,著者は耳や鼻を削がれたというから,なかなか勇気の要ることではあるね。
本書の解説は,ミルトンの生涯や思想について,簡潔にわかりやすくまとめられているので,とても役に立った。
ちなみに「言論の自由」の旧訳(上野精一ほか訳)は,最初白帯(白181)でスタートし,その後赤帯(赤206-1)に変わった。tomiさんによると,「わたくし所蔵の本書は,番号新旧併用時代のもののようで,白い帯に小さく「赤206-1」その下に大きく「白181」と書いてあります(74年12刷)」とのこと。
4月24日に10点12冊の岩波文庫が重版・改版される。これは昨年,創刊80年を期に読みやすい岩波文庫を目指した一環として始まったもの。今後も,基本書目を随時,重版・改版していくとのこと。
■檸檬・冬の日 他九篇 梶井基次郎
■アルプス登攀記(全2冊) ウィンパー/浦松佐美太郎訳
■フィガロの結婚 ボオマルシェエ/辰野 隆訳
■三銃士(全2冊) デュマ/生島遼一訳
■パリの憂愁 ボードレール/福永武彦訳
■地獄の季節 ランボオ/小林秀雄訳
■後世への最大遺物 デンマルク国の話 内村鑑三
■善の研究 西田幾多郎
■貧乏物語 河上 肇/大内兵衛解題
■海上の道 柳田国男
パイプ本をもう一冊。ダンヒル著「パイプの本」(梅田晴夫訳)。
本訳書は71年(昭和46年)に読売新聞社から出たが,原著初版は1924年だから,ダンヒルが1907年にロンドンに煙草店を開き,高級煙草店として名声を得た時期だ。本書はハウツー本ではなく,もちろんダンヒルブランドのカタログでもなく,世界各地のパイプ(およびそれに類似した喫煙方法)の歴史を詳細に記述した研究書で,古代のパイプからインディアンパイプ,アジアのパイプ,アフリカのパイプ,そして現代のヨーロッパのブライヤーパイプまで,豊富な図面を用いてわかりやすく解説している。
まあ,世間一般とは逆かもしれないが,パイプ好きにとっては,ダンヒルと言えばまずパイプ煙草のブランドで,ついでそもそもの馬具屋,最後にファションブランドとしてのダンヒルということになるわけ。私はひねくれ者かつ貧乏なので,ダンヒルのパイプは敬して遠ざけるというスタンスだが,ダンヒルブランドの煙草そのものは常喫しているので,本書は一種のバイブルとして大事にしている。
シリウスたばこ店にも紹介があります。
先週一週間,大阪に出張していました。
その間,「パイプ党入門」と「カラー版パイプ」という30年ほど前のパイプ本を持って行き,眺めていました(いずれも池田書店刊)。まあ,わかったことといえば,パイプの世界は,良くも悪くもこの30年間何も変わっていないということですな。これらは古いので,美醜の程度はあるでしょうが,古本価格500円から7000円まで,なんだかわからない値付けがされている本でもあります。
それでもパイプ愛好家にとっては基礎資料であることには違いなく,それというのも,シガーに関する本や雑誌は時々出るのですが,パイプに関する本など,今後も全く期待できないからなんですね。本書は,パイプの楽しみから始まり,構造や選び方,取扱方法やエチケット,世界の代表的なパイプやパイプ煙草の紹介など,基本的なところは押さえていて,初心者はもちろん,ベテランが往時を懐かしむのにも役立ちます。
Pierre smokes every day.には,「パイプに足りないのはセクシー」という面白い記事があり,氏の言うオシャレでチョイ悪オヤジの嗜むシガーに対して,求道的,オタク的でお爺ちゃんの嗜むパイプという点には,残念ながら同意せざるを得ません。
ちなみに私は,ホテルでずっとTake It Easyを吸っていたので,部屋がすっかりケーキ屋もビックリの甘い香りになってしまいました。喫煙部屋とはいえ,おそらく消臭してくれたと思うのですが,手間をかけて申し訳ありませんでした。
もう一点,エイ文庫の新刊「マイ・フォト・デイズ」(池田葉子)を読みました。
著者は高知のアマチュア写真家。といっても,写真家は何がアマチュアなのかハッキリしません。作品集まで出していてもアマチュアなんですね。本業主婦ってことなんですかね。
身の回りのものをポラロイドカメラやトイカメラを使って撮っており,そのボンヤリ具合がなかなか雰囲気があって,味のある写真になっています。デジカメでも加工すれば,それなりに真似出来そうですが,そこは気分の違いが作品の違いになるんでしょうな。
「とにかく写真の楽しさを伝えたい。フィルムでしかできないことや初心者なりの楽しみ方もあるのだから・・・」 添えられた文章にはフィルムカメラへのこだわりがあって,デジカメに行き詰まりを感じている人には,ひとつのヒントになる本ですね。
著者が長年追いかけているツールドフランスや,地元岡山の風景など,さまざまなフィルムカメラを駆使して撮った写真&エッセイ集。新聞出身のカメラマンらしく明快な写真が多いので,爽快感はあるが,撮影裏話的なネタが多いので,カメラに関する蘊蓄話を期待する向きには残念かも。
前著「僕とカメラの旅物語」については,ここを。
ちなみに,創刊5周年を迎えたエイ文庫は,3月いっぱいフェアを実施中。初の目録を希望する方は,ホームページから申し込んでください。
岩波文庫今月の新刊は,「アメリカのデモクラシー 第二巻(上)」(トクヴィル),「国語学原論 続篇」(時枝誠記),「雇用,利子および貨幣の一般理論 (下)」(ケインズ),「山猫」(トマージ・ディ・ランペドゥーサ)ということで,なかなかハードな内容ばかり。
まずは,初のイタリア語原典訳という「山猫」ですが,これはヴィスコンティの映画で見たことありますな。といっても豪華絢爛な場面しか思い浮かばないので,本書を読んでからもう一度じっくり見てみようと思っているところ。
ちなみに「山猫」は,2004年に河出文庫から佐藤 朔訳でも出ています。
我が家の書庫大改造のあおりを受けて,いくつかの大型本をAmazonで売りに出したところ,ボチボチと売れたのはよいのですが,手数料と送料が結構かさんで,手取りとしては寂しいものとなってしまいました。
Yahooオークションに出せば・・・ということでしょうが,写真を撮ったりアップしたりの手間を考えると,つい手軽なAmazonに出してしまうのですね。
仕事の方がバタバタしていて,岩波文庫もしばらく積ん読状態ですが,少しずつまた取り組んでいきたいと思います。
岩波文庫の「育児の百科」(下)が発売延期となった。
岩波書店によると,2月に発売予定だった松田道雄の「定本育児の百科」(下)が,編集上のミスで発売延期となった。
中巻に載っている下巻の予定目次には「解説」とあるのに対し,実際の下巻には解説が無く,発売前日にそれに気づいたという。
岩波文庫編集部では,下巻を作る際に著者のあとがきと著作目録をつけたものの,解説は必要ないと判断したとのこと。しかしこれが「行き違いでの編集上のミス。解説のないまま本にはできない」と社内判断で発売を止めた。これから解説を依頼するということだから,刊行は当分先になるのだろう。
どうもにわかに信じられない話だ。
「新文化」紙によると,アスキーの一般書籍部門が独立し,タレント本などを手がけていたアスコムが,2月21日から営業をストップし,東京・麹町の事務所は閉鎖されているとのこと。社員は20日付で解雇された模様。社員や経営者が一部の取引先や著者などに説明を行っている。ZAKZAKによると,関連の編集プロダクション等は約200社,ライターは約400人。
ブログ文学の最高傑作?「私を見て,ぎゅっと愛して」(七井翔子)や,年末に出た八代亜紀の「舟唄ビューティー」など,話題作もあったし,定期刊行物としてNHKのテキストシリーズも続いていたので吃驚。
・・・などど言っていたら,4月1日に角川グループのメディアワークスがアスキーを吸収して,アスキーは解散。新会社「株式会社アスキー・メディアワークス」が設立されるというニュースが。
今月は,ちくま学芸文庫から「ディラック現代物理学講義」,「植物一日一題」(牧野富太郎)が出ています。
『通勤電車のなかにピタゴラス,カフェにはアインシュタインがいたりしたら,面白いと思いませんか? ちくま学芸文庫はそんな発想から始まりました。・・・天才たちと対話するように,文庫で手軽に理系の古典・名著を読んでほしい』という謳い文句通り,これまでも,なかなか渋いタイトルをそろえてきている同文庫。すでに創刊15年をこえて,品切れも多いため,昨年9月から10月には,「ちくま学芸文庫 復刊投票2007」と銘打って,復刊希望書目を募り,その上位10点を復刊するなどしています。
文庫遺産というネーミングは大げさだと思っていたのですが,確かに他では手にしにくいものばかりですので,ぜひ1点でも現役で生き延びて欲しいところ。ちなみに3月にはランダウ=リフシッツも出るので,名ばかり物理出身の私としては,勉強してみようかなぁと若干前向きの姿勢を見せつつあります。
2月20日は,国際パイプスモーキングの日。ずいぶんマイナーな記念日だな。いや,記念日というより,世界のパイプスモーカーが一斉にパイプをくゆらせる総決起の日,というべきか。
私自身は,紙巻き(シガレット)がだんだん味気なく感じられるようになってきてからずっと,パイプメインですごしているが,最初の気恥ずかしささえ克服すれば,灰皿不要で1時間以上吸い続けることができ,ポイ捨てもなく,体に優しい?パイプが,いつかリバイバルヒットしてほしい,と思っている。
パソコンまでテレビのアンテナを引っ張っているのが何かと不便なので,USB接続ワンセグチューナーGV-SC300を導入。
残念ながら,当地藤沢市は電波状況が悪いので,木造2階の窓際でも,ロッドアンテナでは受信不能。付属の外部アンテナをつけても,アンテナ表示0~2本,途切れ途切れ。あちこち動き回ってようやくピンポイントでどうにか映る場所がある・・・といった感じで,あまり状況は改善されませんでした。都心に住んでいる人,地方でも電波状態の良い人なら,画面は綺麗なので楽しめると思いますが,サービスエリア内でも室内での受信には制限があるようです。
2月21日発売予定の復刊書目は以下の通り。( )は前回重版。かつて古書店で高価だった聖アントワヌの誘惑,完徳の道,動物哲学,トーノ・バンゲイなど,オールドファンには懐かしいタイトルがならんでいますね。
■ 吾妻鏡(全8冊) (97年)
■ 新葉和歌集 (92年)
■ 国性爺合戦 鑓の権三重帷子 近松 門左衛門 (89年)
■ 玉勝間(全2冊) 本居 宣長 (95年)
■ 鼠小僧 黙阿弥(93年)
■ 修禅寺物語 正雪の二代目 他4篇 岡本 綺堂 (90年)
■ 末枯(うらがれ) 続末枯 露芝 久保田 万太郎 (96年)
■ 玉台新詠集(全3冊) (94年)
■ 神々の対話 他6篇 ルキアーノス (96年)
■ イン・メモリアム スコット (94年)
■ トーノ・バンゲイ(全2冊) ウェルズ (95年)
■ ホーソン 短篇集 七人の風来坊 他4篇 (90年)
■ たくみと恋 シラア (91年)
■ インド紀行(全2冊) ボンゼルス (94年)
■ カストロの尼 他二篇 スタンダール (94年)
■ 聖アントワヌの誘惑 フローベール (97年)
■ ジイド ソヴェト旅行記 (92年)
■ 肖像画 馬車 ゴーゴリ (96年)
■ ドストエフスキー 妻への手紙(全2冊) (97年)
■ ダンテ 新生 (97年)
■ 三角帽子 他2篇 アラルコン (90年)
■ 広益国産考 大蔵 永常 (95年)
■ 武道初心集 大道寺 友山 (87年)
■ 孝経 曾子 (97年)
■ アウグスティヌス 省察と箴言 (93年)
■ 聖テレジア 完徳の道 (91年)
■ 動物哲学 ラマルク (94年)
■ フランスの内乱 マルクス (95年)
毎日,通勤電車の中でipodを聴くとき,クラシックやジャズにはシュアーのE4Cを使い,伊集院の馬鹿力!には気軽なオーディオテクニカのATH-CK5を使っていた。このCK-5の耳に引っかけるループの部分が次第にグニョグニョになり,ついにちぎれたため,ようやく後釜を探すことに。
電車内で使うので,インナーイヤータイプ,かつなるべく安い・・・という条件で,同じくオーディオテクニカのCK32のブラックをチョイス。で,使ってみた感想としては,E4Cに比べれば,遮音性や音の伸びは今一つだが,CK5とは大差なし。耳に引っかけるループは無いが,耳への収まりはよく,移動中も外れることはない。コードはμからY型になったが,これも柔らかく取り回しがよい。タッチノイズもあまり気にならない。ただし,左右ほぼ同形のため,パッと手にしたときにどちらが右だか左だかわからず,RLの刻印か,Lだけにある凸を手で触って確認する必要がある。なにか目印をつけといた方がよいかも。実売1500円だと思えば,安っぽくない造りでお薦め。
岩波書店では,1938年に創刊され,本年創刊70周年を迎える岩波新書に関して,現在品切れとなっている書目の中から20点ほどを復刊するとのこと(今年7月発売予定)。その書目選定の参考にするため,現在ホームページ上で,リクエストを募っています。 締切りは,3月31日ですので,興味のある方は,ぜひご参加下さい。
ちなみに創刊60周年の時の記事は,こちら。
アマゾンジャパンによると,2007年の出版社別年間売上げランキング(和書及び雑誌販売金額)は以下の通り。意外にネットで売れている岩波書店は昨年6位から7位へ。ハリポタの静山社は昨年19位から85位へ。
1 講談社
2 小学館
3 集英社
4 角川グループパブリッシング
5 新潮社
6 ダイヤモンド社
7 岩波書店
8 日経BP社
9 学習研究社
10 ソフトバンククリエイティブ
11 エンターブレイン
12 角川メディアワークス
13 PHP研究所
14 文藝春秋
15 日本経済新聞出版社
16 幻冬舎
17 東洋経済新報社
18 ワニブックス
19 日本放送出版協会
20 徳間書店
21 翔泳社
22 中央公論社
23 筑摩書房
24 スクウェア・エニックス
25 医学書院
26 双葉社
27 インプレスコミュニケーションズ
28 光文社
29 技術評論社
30 河出書房新社
その他,主だった出版社としては,
35 朝日新聞社出版局
36 主婦の友社
38 早川書房
45 マガジンハウス
49 秋田書店
50 平凡社
51 福音館書店
53 主婦と生活社
クサイタバコ,ジタンやゴロワーズが好きな私ですが,職場近くの葉巻屋の自動販売機にはコイーバのシガレットが置いてあるので,匂いで周りの顰蹙を買うかなぁ・・・と思うときには,もっぱらそれを吸っています。
コイーバCOHIBAは,シガーの一大ブランドなので,グッズもいろいろ出ていて,最近見つけたのがこの灰皿。なかなかオシャレかつ重量感あり。でも,そもそも自宅の部屋の中では吸わせて貰えない人間にとっては,29400円という値段ですし,実用性より単なる物欲の対象ですな。
岩波文庫の新刊「定本 育児の百科(中) 5カ月から1歳6ヶ月まで」(松田道雄)を読みました。
この時期の話題は,離乳,排泄,集団保育,食事,病気など。当然ながら,きわめて実践的なものばかりです。それでも,本書を読んで面白いと感じるのは,かつての自分の育児生活を懐かしがるだけでなく,そもそも小さな子供がある行動をとるのは,しつけの問題なのか,持って生まれた性分なのか,そこにどんな隠された意味があるのか,という大人としての興味に,本書がよく応えてくれているからだと思いました。
親は,つい,何か問題があるとそれが自分のしつけの拙さによるのではないかと思いがちです。しかし,本書には,それは持って生まれた性分であるとハッキリ書いてあり,たとえば,激しい夜泣きは多感な神経を持った子供の一種の受難であるが,直らない夜泣きはないので絶望しないこと,子供は母親の顔色を見ながら,いろいろと母親を試そうとするので,そんなテストの機会を与えず,しかるときには最初からしかるなど,それぞれの事象に対して説得力のある説明がなされています。
もう一度,一から自分の子供を育てることができるなら,実践してみたいこと,観察してみたいことばかりですが,ウチの場合,カミサンが超高齢出産になってしまうので無理ですね。いま,子育て中の方には,ぜひ本書を読んで,がんばってほしいと思います。
ラジオ好きな私が,毎週欠かさずに聴いた深夜放送といえば,20年以上前のビートたけしのオールナイトニッポン。そして,今では10年以上続いている伊集院光の深夜の馬鹿力だ。
その伊集院がツーカーセルラーのメールマガジンに連載していたエッセイから自選し,まとめたのが本書。連載5年,構想4年,修正1年だとか。ラジオでは,自分が連載すると雑誌が廃刊になってしまうのが常だが,まさかTUKA自体がつぶれちゃうとは思わなかった,とも言っていたね。
もと噺家らしい巧い語り口。普段伊集院のラジオを聴いている人だと,おなじみのネタが多い。話題が次々と脇道にそれていく「拾い食い」が魅力の伊集院トーク。だから,ラジオのテンポのよいシャベリの方が,本で読むより楽しいのだが,伊集院を岡田某と同じおたく系文化人,または石ちゃんみたいな大食い系芸能人だと誤解している方は,ぜひ読んでみてください。泣く泣く切り捨てたネタがたくさんあるので,売れまくって,なんとか続編を出さなきゃいけないそうです。
エイ文庫の新刊をもう1点。「hanaの東京ご近所写真散歩」を読む。
hanaさんは,学習院女子高等部写真部出身の若手女流写真家。最近の活動はwebサイト「hanaの東京写真散歩」を見ていただくとして,本書は東京と言っても地元,杉並区阿佐谷の身近な情景写真を織り交ぜたカメラと写真にまつわるエッセイ集。
よくある癒し系写真,だけど素直で嫌みのない感じに好感が持てる。写真を撮ることで,自分の街と,もっと仲良くなる・・・そんな肩の力の抜けた著者のスタイルがよく出ている本だ。
安原製作所といわれても,興味のない人からすれば,町工場の創業者の自伝かいな・・・といったところだろうし,製品名が「安原一式」だときけば,なにやら戦前の軍需工場の趣さえある。
実際の安原一式とは,1998年に発表された著者考案によるレンジファインダーのフィルムカメラ(ライカみたいなやつ)で,当時カメラファンの間で大きな反響を巻き起こしたもの。京セラでコンタックスの開発に携わっていた安原氏が一念発起し,自らのブランドカメラを作るべく,中国の生産工場と契約し,いつ生産が始まるかもわからないうちからWebによる予約販売を開始。予約金が必要にもかかわらず,一ヶ月で3000台を受注することとなる。
本書は,「安原一式」から2004年の二号機「秋月」完成までの安原製作所の短い歴史を回顧しながら,20世紀末のカメラ事情,カメラメーカーとは何か,フィルムカメラの最期など,広くカメラ業界全体の問題に多くのページを割いている。当時の騒動を知らない人でも興味深く読めるだろう。
ちなみに安原氏は1964年生まれ。意外に若い。
大正末期,白秋は横浜から船出し,津軽海峡,小樽を経て,樺太横断の旅に出た。そのときの紀行文が岩波文庫の「フレップ・トリップ」(北原白秋)。フレップ・トリップとは,赤い実と黒い実を意味するという。
もっぱらオンボロ自動車に乗って,危険な山道を往ったりしながらも,一読して,ずいぶん陽気な旅だなと感じる。書き出しは,「心は安く,気はかろし・・・」。もちろん,時代背景もあるだろうが,白秋自身,二人目の子供が生まれた直後で,私生活,創作活動ともに充実した時期だった。
白秋は,よく見て,飲んで,食べて,外地(植民地扱い)であった当時の樺太の人々の生活や交通事情を詳述しているのはもちろん,ところどころに詩や子供への手紙を織り込むなど,自由自在な書きっぷりで,レトロな旅気分に浸れる。最後は海豹島でのアザラシの群れを描いたハーレムの王と題する一連の詩で締めくくり。気楽に読める本として,お薦め。

新風舎文庫の新刊「Story A 天才アラーキーの撮影現場」(和多田進)を読む。
著者は,「週刊金曜日」の初代編集長兼社長で,月刊誌「CHAI」の元編集長。荒木経惟「日本人ノ顔」プロジェクト代表を務め,写真集「横撮り 荒木経惟の撮影現場」で素人写真家としてデビュー。本書も,アラーキーの「写狂人」,「青森ノ顔」,「人妻エロス」などの撮影現場を自らの写真でレポート。アラーキーがどんな女性に惹かれ,いかに女性とのコミュニケーションを大切にしているかがわかる。
そんなアラーキー自身のいいおんな論は,「すべての女は美しい 」(だいわ文庫,元本は2001年刊)に詳しく書かれている。曰く,いい女は“天女”である,いい女には“フェロモン”がある,いい女は“インテリジェンヌ”,いい女は“センチメンタル”・・・顔のきれいさや身体の形は二の次。マスメディアの娼婦であるファッションモデルに用はない。あくまで「普通の女」の魅力にこだわるアラーキーは,どんな女性からもその人なりの魅力を引き出してしまう。たしかに,ある程度歳をとってくると,多少崩れた女の柔らかさに魅力を感じることは確かで,それが思いがけず深みにはまってしまう原因となるのだが。
岩波文庫の新刊「定本 育児の百科(上)5カ月まで」(松田道雄)を読みました。
私の子供はすでに大きくなってしまったので,これから本書を読んで役立てようというわけではないのですが,自分自身の拙い育児経験からしても,本書の内容が有益かつユニークなものであることはよくわかりました。
だいたい,子供の成長なんて正常の範囲であっても千差万別ですから,普通の育児書は「赤ちゃんによって個性がいろいろあるので,あまり心配しないでよいですよ」といったところでお茶を濁してしまいます。そんなことは最初からわかっているし,親の不安は募るばかり。 本書のように,むしろ月齢年齢別に,親がやるべきこと,子供が出来ること出来ないこと,子供に有益なこと有害なこと,をハッキリと示して貰った方が,子育てのガイドラインとしてはよっぽど親切で,頼りになる主治医に診て貰っているような安心感があります。もちろん,それらを踏まえた上で,子供には個性があるんですよ,といっているわけです。
ただし,本書が刊行されたのは1967年ですから,刊行後の状況の変化を考慮して,子供の病気に関する項は割愛されています。
最終日に駆け込みでしたが,国立西洋美術館の「ムンク展」に行ってきました。
今回のムンク展は,〈生命のフリーズ〉をテーマに,生命のフリーズ,人魚,リンデ・フリーズ,ラインハルト・フリーズ,オーラ,フレイア・フリーズ,労働者フリーズというムンクの7つの装飾プロジェクトを紹介し,「装飾画家」としての軌跡をたどることができるようにしたもの。
例の「叫び」はなかったのですが,「マドンナ」や「不安」,「絶望」,「浜辺の人魚」などなど,主要な作品のほか,オスロ大学,フレイア・チョコレート工場,オスロ市庁舎に関する一連の装飾壁画についても概観できるような展示となっていました。
天候に恵まれた最後の正月休みとあって,ムンク展にかぎらず上野公園はたくさんの人出で大賑わい。帰り道,最近ボケ気味なのでどうにかしなきゃいかんと思い,とりあえず湯島天神で学業必勝祈願をして参りました。
岩波書店によると,2007年の岩波文庫売上げベスト10は以下の通り。
■武士道 新渡戸稲造/矢内原忠雄 訳 1938年刊行
■論語 金谷 治 訳注 1999年
■真景累ケ淵 三遊亭円朝 2007年3月
■君たちはどう生きるか 吉野源三郎 1982年
■夜の来訪者 プリーストリー 作/安藤貞雄 訳 2007年2月
■忘れられた日本人 宮本常一 1984年
■新訂 孫子 金谷 治 訳注 2000年
■ソクラテスの弁明 クリトン プラトン/久保 勉 訳 1950年
■代表的日本人 内村鑑三/鈴木範久 訳 1995年
■こころ 夏目漱石 1989年
この中で,2007年に新刊として出たのは円朝とプリーストリーで,ほかは長年のベストセラーですね。