2006年12月27日

2007年2月の復刊書目

2007年2月の復刊書目
◆ 『カルヴィーノ イタリア民話集 全二冊』 河島 英昭 編訳
◆ 『歌行燈』 泉 鏡花
◆ 『改訳 オルレアンの少女』 シルレル/佐藤 通次 訳
◆ 『パス カル 科学論文集』 松浪 信三郎 訳
◆ 『貴族の巣』 トゥルゲーニェフ/小沼 文彦 訳
◆ 『去来抄・三冊子・旅寝論』 
◆ 『金槐和歌集』 源 実朝,斎藤 茂吉 校訂
◆ 『経済学の方法に関する研究』 メンガー/福井 孝治,吉田 昇三 訳
◆ 『兼好法師家集』 西尾 実 校訂
◆ 『憲法義解』 伊藤 博文,宮沢 俊義 校註
◆ 『孔子家語』 藤原 正 校訳
◆ 『古史徴開題記』 平田 篤胤,山田 孝雄 校訂
◆ 『骨 董』 ラフカディオ・ヘルン,平井 程一
◆ 『サイキス・タスク』 フレイザー/永橋 卓介 訳
◆ 『三十年戦史 全2冊 第一部』 シルレル/渡辺 格司 訳
◆ 『三十年戦史 全2冊 第二部』 シルレル/渡辺 格司 訳
◆ 『塩原多助一代記』 三遊亭 円朝
◆ 『色彩論』 ゲーテ/菊池 栄一 訳
◆ 『死の勝利 全2冊』 ダヌンツィオ/野上 素一 訳
◆ 『スピ ノザ 神学・政治論 全2冊』 畠中 尚志 訳
◆ 『真珠の首飾り 他2篇』 レスコーフ/神西 清 訳
◆ 『崇高なる者』 ドニ・プロ/見富 尚人 訳
◆ 『省察』 デカルト/三木 清 訳
◆ 『聖者』 マイエル/伊藤 武雄 訳
◆ 『セワ゛ストーポリ』 トルストイ/中村 白葉 訳
◆ 『辰巳巷談 通夜物語』 泉 鏡花
◆ 『天路歴程 全2冊』 ジョン・バニヤン/竹友 藻風 訳
◆ 『改訂 ドイツ国民に告ぐ』 フイヒテ/大津 康 訳
◆ 『都鄙問答』 石田 梅巌,足立 栗園 校訂
◆ 『内地雑居後之日本 他1篇』 横山 源之助
◆ 『バーンズ詩集』 中村 為治 訳
◆ 『盤珪禅師語録』 盤珪,鈴木 大拙 編校
◆ 『人及び動物の表情について』 ダーウヰン/浜中 浜太郎 訳
◆ 『ヒュペーリオン』 ヘルデルリーン/渡辺 格司 訳
◆ 『ブヴァールとペキュシェ 全3冊』 フロベール/鈴木 健郎 訳
◆ 『北京年中行事記』 清 敦崇 編/小野 勝年 訳註
◆ 『ペルシア人の手紙 全2冊』 モンテスキュー/大岩 誠 訳
◆ 『湖の麗人』 スコット/入江 直祐 訳
◆ 『みれん』 シュニッツラー/森 鴎外 訳
◆ 『民衆の芸術』 ウィリアム・モリス/中橋 一夫 訳
◆ 『アイヌ叙事詩 ユーカラ』 金田一 京助 採集並ニ訳
◆ 『ユダヤ人のブナの木』 ドロステ=ヒュルスホフ/番匠谷 英一 訳
◆ 『柳子新論』 山県 大弐/川浦 玄智 訳註
◆ 『ローマ史論 全3冊』 マキアヴェルリ/大岩 誠 訳
◆ 『悪い仲間 マカールの夢 他1篇』 コロレンコ/中村 融 訳

blank_space

2006年12月26日

エミーリア・ガロッティ/ミス・サラ・サンプソン

エミーリア・ガロッティ ミス・サラ・サンプソン岩波文庫今月の新刊は,「酒道楽」(村井弦斎),「エミーリア・ガロッティ/ミス・サラ・サンプソン」(レッシング),「ペトラルカ=ボッカッチョ往復書簡」,「キケロー書簡集」の4点。年末年始,とくに帰省するわけでもなく,近場でウロウロと考えている人にとっては,なかなか楽しめそうなラインナップですな。

で,さっそく,レッシングを読んだわけですが,この戯曲は現在でもいろいろな演出によって舞台上演されているとのこと。エミーリア・ガロッティというお話自体は,結婚を約束している若い娘に横恋慕した殿様。その手下によって相手の男は殺害され,娘は館に拉致される。異変を知って館に駆けつけた娘の父親に対して,娘は辱めを受けるよりは殺して欲しいと頼み,父親の手で最期を遂げるという大時代的な悲劇。日本でも古くから知られた作品で,岩波書店からも大正時代に野村行一訳が出版されている。

レッシングは,1729年生まれのドイツの詩人,劇作家,思想家,批評家。ドイツ啓蒙思想の代表的な人物であり,フランス古典主義からの解放を目指し,ドイツ文学のその後のあり方を決めた人物である。ゲーテやシラー,カントなど当時のドイツ文学思想に多大な影響を及ぼした。岩波文庫にはほかに,「賢者ナータン」,「ラオコオン」,そして私にとっては懐かしい「ミンナ・フォン・バルンヘルム」がある。

blank_space

2006年12月25日

今年の岩波文庫の売上げベスト10

バタバタしているうちに,もう今年も残りわずか。というところで,妹の嫁ぎ先のお義母さんが急になくなり,お通夜へ行ってきました。年取ってからは世界中を旅しており,つい先日も元気な声を聞いたばかりだったのに,驚きました。

岩波書店によると今年の岩波文庫の売上げベスト10は,『武士道』(新渡戸稲造),『論語』,『代表的日本人』(内村鑑三),『忘れられた日本人』(宮本常一),『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎),『学問のすゝめ』(福沢諭吉),『方法序説』(デカルト),『新版きけ わだつみのこえ』 ,『新訂 孫子』,『ゲーデル 不完全性定理』とのこと。

新刊はゲーデルだけですかね。あとはいつもと代わらぬ定番作品。私自身も今年の岩波文庫を振り返ると,最近出たパヴェーゼの「美しい夏」や「モーパン嬢」くらいで,あまり面白かった!というものがなかったような気がしますね,残念ながら。

blank_space

2006年12月19日

「幻冬舎新書」創刊

快楽なくして何が人生11月30日,幻冬舎新書が創刊された。「創業から13年間で培った幻冬舎の全ノウハウを最大限に生かして,、幻冬舎新書を創刊します。一挙に62点刊行で話題となった文庫創刊(97年),雑誌創刊「パピルス」(05年)・「ゲーテ」(06年)に続く,新ジャンルへの挑戦です」とのこと。

今回は17点を発行。まず何を読もうか・・・と迷う必要もなく,「快楽なくして何が人生」に決めた。本書は,SM界の巨匠,団鬼六先生が,腎不全に苦しみながらも人工透析を拒否し,自らの男としての生き方を説いたもの。

もちろん,長年にわたる女性遍歴も詳しく記されている。男にとって本物の女とは何か?を熱く語る先生には,チョイ悪オヤジなどという中途半端なポーズを突き抜けた凄みがある。

blank_space

2006年12月10日

モーパン嬢(下)

モーパン嬢〈下〉ボーナス時期。職場の若い人とバブルで恩恵を受けたか受けないかなどと話をしていたとき,バブル小説として真っ先に頭に浮かんだのが「なんとなくクリスタル」。1980年,大学生だった田中康夫が,若者に人気のブランドやレストランなどにいちいち詳しい脚注をつけながら,当時の都会のライフスタイルを描いたもの。いろいろと物議をよんだが,その時田舎の大学生だった私にとって,こんな別世界があるんだ,といったショックというか羨ましさを感じたね。

あれから26年。バブルがきて,あっという間に去っていき,名実ともに中年男になった私も,さほど気後れすることなく六本木や青山を徘徊し,シガーバーで紫煙をくゆらしていることを考えると・・・出世したモンだ。いやいや,一億中流化と言われて以来,大衆化が急速に進んだというのがホントだろう。しかし,これからは中流化どころか,一億総貧乏となりそうな気配。「なんとなくクリスタル」は,意外に違和感なく再び若い人のあこがれの生活になるような気がする。

そんなことを考えたのも,岩波文庫の新刊「モーパン嬢」(下)を読んで,時代のスタイルというものを強く感じたから。途中,登場人物がシェイクスピアを演じる劇中劇みたいなところもあり,ますますクラシックな芝居めいた印象になるんですね。

blank_space

2006年12月03日

インカ皇統記(4)

インカ皇統記〈4〉レジストラの「ムームードメイン」がドメインの管理業務を「お名前.com」に移行するので,契約更新時には自動的に「お名前.com」との契約になるとの通知。「お名前.com」はいやだ・・・と思っている人が多いようだから,かなりの人が他のレジストラへ移るんじゃないかと思う。個人情報の管理で問題があったからね。もっとも年間維持費はいまのところ,コレまでと変えていない。

岩波文庫「インカ皇統記」全4巻が完結。最終巻は,第11代国王の事績,農業,畜産,貴金属などの事業を紹介。タバコやワイン製造などにもふれている。インカというと乾燥地帯かと思っていたが,高原地帯は海から吹き上げる風によって雲ができて湿潤な環境となるので農業に向いており,そこに高山都市が形成されたという。

blank_space

2006年11月28日

うつうつひでお日記(吾妻ひでお)

うつうつひでお日記「うつうつひでお日記」(吾妻ひでお)を読む。

漫画家吾妻ひでおの絵日記。朝起きて煙草を吸い,仕事して,笑っていいともを見て,図書館行って,編集者と会って,本読んで,仕事して,寝る・・・ということの繰り返し。本が売れれば喜び,連載が打ちきりになればがっかりする。別に何の事件も起こらない。

うつ病でアル中により禁酒中である著者は,突然暗い気持ちにおそわれ,睡眠薬と安定剤を飲み,布団にもぐってボーッとする。なんだ,大したうつ病じゃないんだ,と思うかもしれないが,これで作家活動をしていなかったら辛いだろうな。私はホームレス時代を描いた「失踪日記」よりこちらの方が,日常の漠然として不安が感じられて怖い本だと思った。

ほかに「つれがうつになりまして」という新刊。自分はどうみても几帳面な男ではなく,あまり「やらなくちゃいけない」というせっぱ詰まった気持ちにはならないのだが,なんとなく今の自分と違った自分を常に求めているような気持ちがあって(著者曰く,40歳になっても,まだ大人になったら何になりたいか・・・などと考えている),そこが現実味がないというか,いい加減な人に見られる原因の一つかも,と思ったりしている。

blank_space

2006年11月25日

ウォルター・スコット邸訪問記(アーヴィング)

ウォルター・スコット邸訪問記岩波文庫の新刊「ウォルター・スコット邸訪問記」(アーヴィング)を読む。本書は訳者斉藤 昇氏による「スコットランドの吟遊詩人を訪ねて」(文化書房博文社,1997年)を大幅に改訂したもの。

アーヴィングは「スケッチ・ブック」や「アルハンブラ物語」が岩波文庫や新潮文庫などに収められているものの,短編作家,紀行作家の印象が強い。実際には,法律家,外交官であった彼は,外国語にも堪能で,伝記やエッセイなど多作な人だった。

1783年ニューヨークに生まれたアーヴィングは,1815年イギリスに渡った。当時のイギリスはナポレオン戦争の影響で苦しい時代であったが,彼は英米の著作権問題を足がかりに文壇に顔を売り,1817年エジンバラに旅した際に,イギリス文壇の巨匠スコットと対面することとなる。この「文学的巡礼」で,アーヴィングは自らの文学活動への自信を得たという。

本書では,堅苦しい文学談義ではなく,スコットの日常生活を生き生きと描いており,120ページほどの本文はあっという間に読み終えてしまった。

※岩波ブックセンターの裏にオープンしたステーキハウス「神房」。神保町だから「じんぼう」? ここで出るワインの名前が「じんぼう」で,オーストラリアのジンボーという町のワインだという。「mariの遊楽40life」にレポートがある。ここのところ,粗食に耐えているので,思いっきりステーキ食べたい!

blank_space

2006年11月23日

岩波文庫創刊書目[復刻] 全23巻セット

岩波文庫創刊書目 復刻―付 創刊広告(東京朝日新聞・昭和2年7月掲載)岩波文庫創刊書目[復刻]全23巻セットが12月26日に発売予定。

現在予約を受け付けているが,21000円か・・・。1927年7月に創刊された岩波文庫の第1回発売書目23冊を当時のサイズ(菊半截),紙質・表紙で復刻したもの。(これで活版なら最高だが・・・無理だろうね)

内容は,「おらが春・我春集/一茶・萩原井泉水」「病牀六尺/正岡子規」「仰臥漫録/正岡子規」「こヽろ/夏目漱石」「五重塔/幸田露伴」「北村透谷集/島崎藤村編」「号外 他六篇/国木田独歩」「にごりえ・たけくらべ/樋口一葉」「藤村詩抄/島崎藤村自選」「幸福者/武者小路実篤」「出家とその弟子/倉田百三」「賢者ナターン/レッシング・大庭米次郎訳」「戦争と平和第一巻/トルストイ・米川正夫訳」「闇の力/トルストイ・米川正夫訳」「生ける屍/トルストイ・米川正夫訳」「伯父ワーニャ/トルストイ・米川正夫訳」「桜の園/トルストイ・米川正夫訳」「父/ストリントベルク・小宮豊隆訳」「令嬢ユリェ/ストリントベルク・小宮豊隆訳」「プラトン ソクラテスの弁明・クリトン/久保勉・阿部次郎訳」「認識の対象/リッケルト・山内得立訳」「科学の価値/ポアンカレ・田辺元訳」「実践理論批判/イマニエル=カント・波多野精一 宮元和吉訳」。ほかに付録として,創刊広告(東京朝日新聞・昭和2年7月9日掲載)。

詳細と予約はこちらから

blank_space

2006年11月17日

葉巻の時間(城アラキ)

4-7572-0807-3.jpgしばらく品切れになっていた「葉巻の時間」(城アラキ)が増刷された。

3,990円と高価かつ重厚な造り。とくにモンテクリストのボックスを模した装幀はなかなか凝っていて楽しい。その中身は,ワイン通で「葉巻はワインである」という著者が,森鴎外や芥川龍之介,吉田茂,チャーチル,カストロなどシガーをめぐる著名人の物語,寸評付き実物大写真によるシガーカタログ,シガーの吸い方や保存法,飲み物とシガーの関係などについて蘊蓄を語っている。

綺麗な本だがカタログ部分が多く,すでにシガーに親しんでいて眺めるだけで嬉しいという人ならよいが,これからシガーを始めようという人には期待するほどの情報はないかもしれない。それでも,最近雑誌やムックがせいぜいで,めっきり少なくなったタバコ本の中では読みでがある。

では,一服つけながらもう一度眺めてみることにしよう。

blank_space

2006年11月16日

インカ皇統記(3)

インカ皇統記〈3〉なにか科研費申請などでバタバタしていて読み残していた先月分の岩波文庫新刊「インカ皇統記(3)」を読む。

今回は,第六の書と第七の書を収める。金や銀で飾られたインカの王宮の建造と装飾,王宮で奉仕する召使い,太陽の大祭を中心とする祭祀,植民事業や言語,各地の首長の嫡子たちが宮廷で教育されたことなどを詳述。とてもわかりやすい訳だが,神保町のマックでコーヒー飲みながら読んでいたら,ついウトウトと。

ちなみに11月の岩波文庫新刊が書店にならぶ時期だが,そのラインナップは,「ウォルター・スコット邸訪問記」(アーヴィング),「モーパン嬢(下) 」(ゴーチエ),「紅い花 他4篇(改版)」(ガルシン),「インカ皇統記(4)」。ほかに,「文芸批評論」(T.S.エリオット),「少年時代」(トルストイ),「タキトゥス 年代記(全2冊)」が重版再開。

blank_space

2006年11月12日

中公文庫解説総目録

中公文庫解説総目録 1973~2006「中公文庫解説総目録1973~2006」が出た。1973年6月の創刊から2006年10月までの文庫全点目録。従来の目録要素に加え,初版刊行年と在庫情報を表示したもの。書名索引・著者名索引も付いている。728ページ,1300円也。

近所の書店に平積みにされていたので,最初タダで配っている目録かと思い手に取ったら,分厚かったのでビックリ。そんなに買う人がいるのか???

中公文庫の場合,30年ほどの歴史しかないから,リストを眺めていても馴染みの書目ばかりだ。しかし,中公文庫創刊時の10点,座談会(池内紀,奥本大三郎,川本三郎,岡崎武志),紀田順一郎・海野弘・出久根達郎・縄田一男・松岡正剛・岡崎武志各氏の中公文庫にまつわるエッセーなど,読み物は面白いので,とりあえず入手しておく価値はありそうだ。

blank_space

2006年11月09日

モーパン嬢(上)

モーパン嬢〈上〉ウチの近所の書店が改装・・・と思ったら,経営者が替わったとのこと。個人経営の書店から,フランチャイズ店になったのだが,一見,以前と替わらない店内の雰囲気。しかし,拙いことが2つ。岩波文庫が綺麗さっぱりなくなり,閉店時間が23時から21時に。これじゃ,行く意味がない,というか行けないだろ。

岩波文庫の新刊「モーパン嬢(上)」を読む。本編の恋物語の方は途中だが,最初に長々と書かれた序文が面白い。1834年,24歳のゴーチエが,ロマン主義,芸術至上主義を宣言し,胡散臭い道徳家たちを攻撃している。といっても,堅苦しいものではなく,当時の政治家や金持ち,批評家への皮肉たっぷりの当てこすりだ。。

「この地上に,われわれの暮らすこの世界に,絶対に有用な何かが存在するか?・・・美しいものは,何であれ,生活に欠くべからざるものではない。真に美しいものは,何の役にも立たないものに限られる。有益なものはすべて醜い。何らかの欲求の現れだからだ」

「何も創作しない批評家は卑怯だ。信徒の妻に手を出す神父のようなものだ。信徒は神父に同じ仕返しもできない。決闘もできない」

blank_space

2006年11月06日

新橋駅前の大古書市

新橋駅前で,本日から土曜日まで,大古書市が開催されています。

昼休みに見に行ったところ,岩波文庫はカバー付きの新しいものが中心ですが,結構出ていました。ほかには,新橋というオヤジ中心の土地柄でしょうか,軍事,飲食,映画,辞書などが多く,私もムック2冊を購入,1500円也。マッチのラベル図鑑も欲しいなと思ったのですが,3500~4000円とのことで,断念。

blank_space

2006年11月05日

もっともセクシーな世界の美女100人

PLAYBOY (プレイボーイ) 日本版 2006年 12月号 [雑誌]連休中ですが,近くの鎌倉を散策するなど,またーりしています。

PLAYBOY日本版12月号の特集は,「もっともセクシーな世界の美女100人」。セクシーといえば,モンローは古いとしても,少年の頃胸ときめかせたロミー・シュナイダーやナタリー・ドロン,新しいところでキム・ベイシンガーなどを思い出す私は,正真正銘の中年男。いまは,スカーレット・ヨハンソン,ジェシカ・アルバ,ジェシカ・シンプソンがトップ3とのこと。

だけど,セクシーな女性っていうのは,単なる肉体的な美しさだけじゃなくて,その女性の背負っているバック・グラウンドや男達との関係が重要な意味を持っているわけ。最近の女優さんは,その点で味が薄い人が多いと思うので残念。山本モナの方ががんばってるよ。

私は結構ワケあり女?や気の強い女が好きなので,自分じゃ気がつかないけど,M気があるのかもね。

blank_space

2006年11月02日

ヴォイツェク ダントンの死 レンツ

ヴォイツェク ダントンの死 レンツ岩波文庫の新刊「ヴォイツェク ダントンの死 レンツ」(ビューヒナー)を読みました。ビューヒナーは,1813年ドイツ生まれの劇作家。

ヴォイツェクといえば,以前からベルクのオペラで知っていたわけですが,普通はヴォツェックと呼ばれてますね。解説にも書かれている通り,これはビューヒナーの原稿を復元する際に文字を読み間違ったもの。未完で遺されたため,原稿の配列にも諸説あります。

しかし,オペラを聴いているときは,あまりストーリーのことを考えなかったのですが,あらためて読んでみると,奇妙な話ですな。

blank_space

2006年10月29日

シガースタイル-葉巻を知って,男を磨く

シガースタイル―葉巻を知って、男を磨く (No.1)書店に行っても,ワインやウィスキーの蘊蓄本はたくさんあるけれど,タバコ関係の本はないですよね。喫煙者が減っているせいもあるでしょうし,おおっぴらにタバコLOVEなんていうことを言うと,嫌煙団体から煙ったがられるからかもしれません。

それでも,タバコ,とくにシガー(葉巻)には根強い愛好者がいて,そういう人はニコチン中毒や暇つぶしのためではなく,純粋にタバコを味わおうとしているわけです。そもそも1本何千円もする葉巻を,一日中スパスパやってるわけにはいかないでしょうしね。

「シガースタイル-葉巻を知って,男を磨く (No.1)」(ワールドフォトプレス)は,そんな数少ないタバコ本の新刊。内容は,キューバをめぐるエッセイ,コイーバ40周年ハバノス・フェスティバル2006リポート,シガーテイスティング,基礎知識,最新シガー・カタログといったところで,眺めて楽しむムックです。

【愛用のシガレットケース】シガリロのクラブサイズが8本入ります。吸い過ぎ防止になるか・・・

私自身は,普通の紙巻きタバコは煙が嫌いなので,葉巻派になったのですが,普段はアルカポネみたいなぶっとい葉巻ではなく,紙巻きのキングサイズなみに小さいシガリロ(ミニシガー)を吸っています。これは,紙巻き並に手軽に吸える一方,紙巻きには無い特徴があります。

・1本で長時間楽しめる・・・15分程度は大丈夫でしょう。何本も立て続けに吸うようなものではありません。1本あたりの値段は高いですが(それでも数十円から200円程度),結果として安くつくでしょう。
・肺に入れないので,息苦しくない・・・シガリロは葉自体の香りと煙を味わうものなので,肺の中までは吸い込みません。いわゆる,ふかしです。紙巻きの煙が苦手な人でもOK。むせてしまうのでタバコはどうも・・・という方にはお薦めです。別に肺喫しても悪くはありません。

【モンテクリストクラブ】これは緻密な煙で美味い

・副流煙が少ない・・・副流煙なんて口にするだけで情けない感じはしますが,目で見てわかるように,火のついたシガリロからは煙がほとんど出ません。吸わないで放っておくと自然に火が消えます。
・個性が豊か・・・私の場合,紙巻きタバコからは重い,軽いといった言葉しか思い浮かびませんが,シガリロは千差万別で,誰が吸っても味の違いがわかります。ワインのようにシガーソムリエみたいな資格もあります。
・何よりも香りがよい・・・紙巻きタバコの臭いは紙の焼ける臭いです。シガリロは思わず陶酔してしまうような気持ちのよい香りがします。タバコを吸わない人は,紙巻きタバコの煙しか知らない場合が多いと思いますが,ぜひシガリロの香りを吸って一服してみてください。タバコのメージが変わると思います。

【カフェクレームフィルター】軽すぎて吸った気はしないがお手軽

最近肩身が狭いと思われている喫煙者ですが,私はシガーやシガリロを吸うときには,一応格好にも気を遣って,だらしなく貧乏くさくならないようにしているつもりです。せっかくファッションや持ち物に気を遣っている若い人が,タバコを吸うときにだらしない感じになってはいけません。シガリロやシガーがもっと普及し,若い人でも格好良くタバコを吸う,というスタイルができると楽しいですね。

シガリロについては,はじめてのシガリロCigar Japanなどで情報を。

blank_space

2006年10月24日

美しい夏(パヴェーゼ)

美しい夏岩波文庫の新刊,久しぶりに読んだパヴェーゼの「美しい夏」,La bella estate。題名がいいですね。美しい夏は,少年少女だけのもの。登場人物は,16歳の少女ジーニア,モデルをしている自由奔放な大人の女性アメーリア,彼女らを取り巻く画家たち。

娼婦的なイメージもあるアメーリアに,ときに反発しながらも,あこがれているジーニア。画家で軍隊に入っているグィードに恋心を抱え,大人への道を歩み出す。女性の場合は,はっきりと大人の女になった自分,というのを意識できるものなのかもしれないな。

第二次世界大戦中の殺伐とした世相を背景に,切なくほろ苦い青春の物語。この作品は1949年に発表され,すぐに大変評判となり,イタリア最高の文学賞ストレーガ賞を受賞。しかし,バヴェーゼは,その直後,「みなを許します。みなに許しを乞います。いいね?あまり騒ぎ立てないでください」との書き置きを残し,1950年に彼のアパートからほど近いトリノ駅前のホテルにて睡眠薬自殺。

blank_space

2006年10月20日

光文社古典新訳文庫の続き

海に住む少女光文社より9月に創刊された古典新訳文庫。

『活字離れを止めるには,本当に面白い,しっかりした作品を提供すること,そして,未来の読者を育てていくこと,これしか道はありません。それならば,古典という,いつの時代にも変わらない「本物」を新訳という形で,読者に届けよう。これが,私たちの見出した,単純ですが,唯一の指針です。』

当初,てっきり日本の古典作品を現代文に翻訳したもの・・・と思いこんでいたのだが,ヨーロッパ中心の外国文学の新訳だった。とくに人文・社会科学についても,『翻訳の向上が一番望まれている』とし,ゆったりした文字組みで快適に読めるよう工夫するとのこと。毎月2点を刊行予定。

創刊時のラインナップは,先に紹介した「小さな王子」のほか,「リヤ王」,「初恋」,「カラマーゾフの兄弟」,「飛ぶ教室」など。つぎは,「海に住む少女」(シュペルヴィエル)を読もうと思ったのだが,近くの書店では売れてしまっていた。

※日本書店商業組合連合会から,「全国小売書店経営実態調査報告書」が発表された。書店の現状,労働条件,回転率や返品率,生き残り策など,詳しいデータが記載されている。

blank_space

2006年10月19日

珍奇絶倫 小沢大写真館

珍奇絶倫 小沢大写真館ちくま文庫の新刊「珍奇絶倫 小沢大写真館」(小沢昭一著)が面白い。

写真屋の息子に生まれた小沢さんが,東京の旧赤線地帯を中心に,伝統的な色町を自ら撮影し,関係者から思い出話を聞き出した記録。ときは昭和47年。東京の街にも,まだ戦前の名残があり,中年男には懐かしい風景が続く。小沢さんは,建物だけでなく変わった看板や裏町の人々もたくさん撮っており,思わず笑ってしまうようなものが多い。

登場するのは,女郎屋,ゲイボーイ,ストリッパー,レズビアン,彫師,トルコ風呂などなど。小沢さんの実体験に基づくガイドは,さすがに読ませる。なにせ時代が時代だから,インタビューに登場する20代のトルコ嬢たちも戦中派。いまのアイドル風の風俗嬢と比べると,化○物か・・・と思うかもしれないが,それが昭和40年代クォリティなのだ。

blank_space

2006年10月18日

アルファポリス文庫の創刊

VOICEアルファポリス文庫が書店に並んでいました。

アルファポリスはサイト運営が本業。そこで運営している「ドリームブッククラブ」により,インターネット上で読者の支持を集めた作品を出版し,『既存の賞の傾向や審査員の嗜好という枠からはみ出した新しい小説,これまで知られてこなかった仕事の裏側事情目からうろこの生活・情報ノウハウ,などなど』を書籍化しているとのこと。

文庫は10点が同時に刊行され,「Separationーきみが還る場所」, 「VOICE」(市川拓司),「THE CHAT」(椙本孝思),「セカンドクラスの添乗員」(稲井未来)などをパラパラと読んでみましたが,ベストセラー作家といわれも,勉強不足でわかりませんでした。ただし,本自体は,軽量だけど際物的な造りではなく,ちゃんとしていましたよ,M文庫程度には。

blank_space

2006年10月17日

他では読めない岩波文庫一括重版(2006年11月)

岩波書店は,11月22日,「他では読めない岩波文庫一括重版」として以下を刊行します。

■ 愛の断想・日々の断想 ジンメル/清水幾太郎 訳
■ 一年有半・続一年有半 中江兆民/井田進也 校注
■ 科学の価値 ポアンカレ/吉田洋一 訳
■ 学問論 シェリング/勝田守一 訳
■ アウグスティヌス 神の国 全5冊 服部英次郎,藤本雄三 訳
■ ギリシア哲学者列伝 全3冊 ディオゲネス・ラエルティオス/加来彰俊 訳
■ マルサス 経済学原理 全2冊 小林時三郎 訳
■ 講孟余話 吉田松陰/広瀬豊 校訂
■ ローザ・ルクセンブルク 獄中からの手紙 ローザ・ルクセンブルク/秋元寿恵夫 訳
■ 宗教的経験の諸相 全2冊 ジェイムズ/桝田啓三郎 訳
■ シンボル形式の哲学 全四冊 全4冊セット カッシーラー/生松敬三,木田元 訳
■ 善なるもの一なるもの プロチノス/田中美知太郎 訳
■ 太陽の都 カンパネッラ/近藤恒一 訳
■ ダランベールの夢 他4篇 ディドロ/新村猛 訳
■ 中国文明論集 宮崎市定/礪波護 編
■ 哲学の改造 ジョン・デューウィ/清水幾太郎,清水禮子 訳
■ 道徳と宗教の二源泉 ベルクソン/平山高次 訳
■ 日本風景論 志賀重昂/近藤信行 校訂
■ 人間知性論 全4冊 ジョン・ロック/大槻春彦 訳
■ 林達夫評論集 林達夫/中川久定 編
■ 不安の概念 キェルケゴール/斎藤信治 訳
■ プラグマティズム ジェイムズ/桝田啓三郎 訳
■ 和辻哲郎随筆集 坂部恵 編

すでに2度目の復刊となっているものも多い気がします。カンパネッラは前回1992年に復刊されていますが,15年も経てば再復刊の機運も高まり・・・ということでしょうか。

blank_space

2006年10月16日

クマのプーさん原作デビューの日

クマのプーさん岩波書店からは,「クマのプーさん」関係の本がいろいろ出ていますが,先頃,ついに10月14日が「クマのプーさん原作デビューの日」に選定されたとのこと。「クマのプーさん」の誕生から80年が経ったわけです。

ちなみに,プーの誕生日は3つあると言われていて,「物語上の誕生日」(1921年8月21日),「原作の出版日」(1926年10月14日),「ディズニーくまのプーさんの誕生日」(1966年2月4日)となっています。

日本における「クマのプーさん」は,石井桃子訳が知られています。石井さんは1933年のクリスマス・イブに作家・犬養健氏の家で「プー横町にたった家」の原書と出会い,子供達に読みきかせました。その後,銀座の教文館で“Winnie-the-Pooh”を見つけ,訳しはじめ,1940年12月に岩波から刊行しましたが,その初版については,岩波書店の原本も紛失しているとのことです。また当時は,石井桃子訳の他に1941年刊行の「小熊のプー公」(松本恵子訳,新潮社)というものもありました。(英米児童文学年表による)

blank_space

2006年10月12日

クロノス日本版

Chronos (クロノス) 日本版 2006年 11月号 [雑誌]他人の腕時計を電車の中で注意して見ていると,ロレックス,オメガやセイコー,女性に多いカルチエやブルガリはときどき目にしますが,いわゆる高級時計パティックやバシュロン,ピゲ,ランゲなどは,全然見かけませんね。(そういう人は電車に乗らないかも・・・)

それでも書店に行くと時計雑誌はいろいろ出ていて,ふつうはロレックスやパネライなどを前面に出しているんですが,数百万もするような時計もたくさん出てきます。私自身は,一日中身につけている時計にはクルマ以上にお金を使ってもいいんじゃないかと思いつつ,残念ながらそんな時計にはとても手が出ません。

そこで,せめて眺めるだけでもと,「クロノス日本版」11月号を読みました。本誌は,ドイツの時計雑誌の日本語版で,翻訳記事と日本オリジナルの記事を掲載しています。ムーブメントやマテリアルなどにこだわり,カタログ的な他の時計雑誌より「専門的&高級感」が売り。

【時計工具セット】こういうのならバッチリなんでしょうが・・・

今月号は,世界のウォッチパーソンが選んだマイベストウォッチ特集のほか,山田五郎vs.フランソワ-ポール・ジュルヌ本音対談「21世紀の機械式時計はどこへ向かうのか」が面白かったのですが,本誌の厚みの半分を占める付録の「バネ棒はずし」の箱の取り扱いには困りました。せめて表紙に接着せず,同梱にするかラピタでやるような二重表紙にしてくれたら,箱を外した後でも読みやすかったのに,と残念。(しかもこのバネ棒はずし,私の時計だと太すぎて使えないんですけど)

blank_space

2006年10月10日

先行き不安?

【ダヌマンスペシャル】短いが結構荒っぽい味。昼休み用だな

土曜日は台風一過,小学校の運動会があり,日焼けで顔がヒリヒリ。小学校に入ったばかりの頃は,早朝から校庭に場所取りして,必死でビデオを回したりしていたが,高学年になってしまうと,とりあえず走るところだけ見ればいいや・・・といった感じで,のんびりムード。でも,いまの1,2年生は結構大きいですな。

そんな中で,北朝鮮の核実験。私のささやかな投資先であるNTTドコモが,久しぶりに持ち直してきてホッとしていたところだったのに,派手にやってくれました。きょうは全面安になるのか,あまり影響がないのかわかりませんが,急落してるミクシィに手を出さないで良かった,などと自分で慰めるしかかいですな。(というか出せなかったのですが)

しかし,ミクシィの流出劇は酷いですね。いまの世の中,悪意がなくても情報流出するのがあたりまえ,と考えなければいけないのでしょう。ラブラブな写真をパソコンにため込んでいる人は要注意,というか,そもそもそんな写真をやたらに撮らせるな,ということでしょうね。私のパソコンなんて,流出したらウサギの写真ばっかりでビックリするだろうな。

blank_space

2006年10月05日

アフリカ農場物語(下)(シュライナー)

アフリカ農場物語〈下〉岩波文庫の新刊「アフリカ農場物語(下)」(シュライナー)を読む。

上巻は正直なところ,私にとって楽しく読めるようなものではなかったが,下巻はかなり持ち直してきた。4年間の空白を経て突然帰ってきたリンダルが,当時の社会における女性問題について喋りまくるのだ。そのため,本書はタイトルからすれば美しい自然の中で楽しく暮らす人々の物語・・・といった内容を想像するが,実際には著者の主張が前面に出た,なかなかシビアな話となってくる。

リンダルの主張は真っ正直で明快だが,周囲からは浮いてしまう。会話としては堅苦しい訳のせいかもしれないが,生意気な感じも受ける。しかし,読み終わってみると,彼女自身は憎めない,かわいい人に思えてくるのだ。それに,ここで主張されている生活上の問題は,いまでも我々を悩ましている身近なものに他ならない。

シュライナーは女性解放や平和運動などで早くから日本でも知られており,古くは1917年に神近市子訳で出た「婦人と寄生」などがある。

blank_space

2006年10月04日

ぼくの☆アイドル

【ダヌマンムーズフィルター】軽いが匂いがよく滑らかな味。デイリーシガーに。

書店で見つけてビックリした本・・・帯に堂々と「ショコタン推薦のニート青春小説」,新堂冬樹の「ぼくの☆アイドル」。

光文社によると,『27歳の妄想青年・あきおくんの純な気持ちは,果たして彼のアイドルに届くのか!? 『電車男』のようなシンデレラ・ストーリーではないけれど,意外とまじめで一生懸命なあきおくんに微苦笑することうけあいの,ファンタジック・ニート青春小説になりました。人気グラビア・アイドルにして「新・ブログの女王」,しょこたんこと中川翔子さんに推薦文にも要注目!です』とのこと。

ファンタジック・ニート青春小説って・・・ファンタジックなニートなのかニート青春小説がファンタジックなのか理解できないが,どっちにしてもすごいジャンルがあるんですな。

blank_space

ハーフサイズカメラ遊楽(飯田鉄+良心堂)

ハーフサイズカメラ遊楽エイ文庫の新刊「ハーフサイズカメラ遊楽」(飯田鉄+良心堂)を読む。

ハーフサイズカメラは私の子供の頃,1960年代にオリンパス,リコー,キャノンなど各社から多くの機種が出ており,当時高価だったフィルムを2倍使えるということで,人気があった。我が家でも古いリコーオートハーフを使っていた時期があり,いまでもどこかにあるはず。

本書では,各社のハーフサイズカメラやアクセサリを紹介すると共に,ハーフサイズの達人たちの作品を掲載。かわいらしいハーフカメラで撮った写真は,緩めで暖かみがあり,解像度命!といった普通のカメラやデジタルカメラでは出せない味がある。べつに貧乏性じゃなくても楽しめるカメラなのだ。

いまでもハーフサイズカメラのファンは多いようで,ハーフサイズカメラの蔵クラカメ堂HALF-MOONなどWeb上でも充実したサイトが見つかる。

blank_space

2006年10月03日

戦争と平和(6)

戦争と平和〈6〉岩波文庫「戦争と平和(6)」( トルストイ)を読む。

これで完結となるが,面白いのは,巻末に付いている「戦争と平和Q&A」と「アルバム トルストイの生涯」。Q&Aでは,トルストイの生まれや育ち,軍隊生活,歴史観などがわかりやすくまとめられており参考になった。

今回の藤沼 貴訳は,格別新味があるといった感じは受けなかったが,読みやすい訳文で,息抜きのコラムなども工夫されていたため,楽しく読み通すことができた。30年前の学生時代,オードリー・ヘップバーンをイメージしながら長編恋愛小説として読んだときと比べて,自分自身の本書に対する気分も変わってしまったが,あらためてトルストイのスケールの大きさに感服した次第。

この次,岩波文庫で新たな「戦争と平和」を通読するとき,自分はどうなっているんだろうと考えてみたが,そんな機会はもう来ないかもしれないな。

blank_space

2006年10月01日

出張から戻りました

曖昧の七つの型〈下〉先週一週間は,久しぶりに札幌へ出張。週末には25年ぶりに昔の下宿先を訪ねるなど,なかなか充実した旅でした。パソコンも持たず,本を読む時間も無かったのですが,ちょっとぶらぶらした感じで,私の学生時代と比べ,駅前は電器屋だらけとなり,古書店はどこへ行ったのか・・・という印象。別に札幌に限った話ではないのでしょうがね。

10月の岩波文庫新刊は, 「インカ皇統記(3)」(インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ),「ヴォイツェク ダントンの死 レンツ」(ビューヒナー),「美しい夏」(パヴェーゼ,白水社版あり),モーパン嬢(上)」(ゴーチエ,かつて新潮文庫版あり)というラインナップ。ここのところ難しい本が多く,お疲れ気味だっただけに,パヴェーゼやゴーチエが楽しみです。

blank_space

2006年09月21日

ゲーデル不完全性定理

ゲーデル 不完全性定理岩波文庫「曖昧の七つの型(下)」( ウィリアム・エンプソン)と新刊の「ゲーデル不完全性定理」を読みました。日頃弱りきっている頭には無理があったようで,あわてて解説を読むものの・・・やっぱり難しい。

「不完全性定理」は300頁のうち本文は50頁。あとは丁寧な解説となっており,やさしく言えば,第1不完全性定理は「いかなる矛盾のない論理体系であっても,その中に証明不可能な命題が必ず存在する」,第2不完全性定理は「いかなる矛盾のない論理体系でも,それ自身に矛盾がないことをその体系の公理系の中だけでは証明できない」ということのようです。みなさん,判りますか? こんなの,我が息子に説明して判ったなんて言われたらやだなぁ・・・と思いますね。

いかなる論理体系でも,証明不可能な命題が必ず存在し,また自分に矛盾がないことを自分自身では証明できないのだから,論理体系が自己完結することはあり得ない,ということですな。ホントか? まあ,インターネットで調べると,これをいろいろな例でわかりやすく説明しようとしているサイトがたくさんあるので,そちらをご覧頂くとして,私は逃げることとします。

blank_space

2006年09月20日

岩波文庫創刊80周年記念イベント

岩波書店では,岩波文庫創刊80周年を記念して,以下のような企画を計画中です。創刊書目セットの復刻では,判型や紙質も再現するようなので,面白そうです。詳しくは,文庫編集部のページをご覧下さい。

・2006年12月 『復刻 岩波文庫創刊書目(23冊セット)』発売
・2007年1月 新刊8点刊行
・雑誌『図書』にて「岩波文庫と私」(仮題)連載開始(1年間)
・2007年2月 新刊8点刊行
・2007年4月 雑誌『図書』臨増号「アンケート 岩波文庫の3冊」発売
・2007年5月 80年版『岩波文庫解説総目録1927-2006』発売
・アンケートをもとにした80年記念岩波文庫フェア「私の好きな岩波文庫」

また,既刊書の活字の大型化?も順次進められており,『まず,来年の春と秋の2回,各20点程度,以降も続けてゆき,いずれは全点を読みやすいものにしたい,と思っています。』とのこと。

blank_space

2006年09月14日

光文社古典新訳文庫

ちいさな王子光文社が7日に創刊した「光文社古典新訳文庫」が書店に並んでいた。

このシリーズは,優れた海外文学作品をすべて新訳で紹介するもので,『活字離れを食い止めるためにも本当に面白い作品を読者に届けようと,翻訳者と話し合いを重ね,未邦訳のものも含めて作品を選択。タイトルにもこだわった』とのこと。

今月刊行の第1弾は,ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟1」(亀山郁夫訳),トゥルゲーネフ「初恋」(沼野恭子訳),サン=テグジュペリ「ちいさな王子」(野崎歓訳)など8点。安っぽくない造本とすべて新訳ということを考えれば,良心的な価格。

さっそく,「ちいさな王子」を読んでみた。これはもちろん,「星の王子さま」の野崎歓による新訳で,タイトルや翻訳の際のこだわりについては,著者自身が本書の中で解説している。もっとも,最近の新訳ラッシュの中,従来の「星の王子さま」を踏襲せず,原題の「小さな王子」に沿ったタイトルをつけているものとして,山崎庸一郎, 河原泰則,藤田尊潮各氏の訳がすでにあるが。

野崎さんは映画評論でも知られており,若い訳者(といっても私と同い歳だ)らしく,現代的で持って回ったところのないスッキリとした訳となっている。楽しく読むことができた。

blank_space

2006年09月12日

絶版文庫のフェア

紀伊國屋書店新宿南店(渋谷区千駄ヶ谷タカシマヤタイムズスクエアビル)では,28日まで絶版文庫のフェアを開催中。

ふるほん文庫やさんが提供する1万2000冊の絶版文庫の販売とともに,絶版商品の客注も受け付けるとのこと。同社との提携によるフェアは11回目。(新文化紙による) 同じく開催中の岡山店の他,今後全国各地で開催予定。

ふるほん文庫やさんについては,「本屋のほんね」さんのレポートが面白いです。

blank_space

2006年09月11日

新橋大古書市

【ネオスパシフィック】香りはよい。安っぽい感じは否めず舌に葉が付く。

新橋駅前で恒例の「大古書市」が14日まで開催中です。

昼休みに覗いてきましたが,文庫本関係は新しいものが多く,岩波文庫も多くはカバー付きでした。新書,文庫共に点数は多いので,通勤用の読み物を探している人にはぴったり。

もともとこの古書市は,専門書よりも,料理や写真,鉄道などの実用書,趣味書,各種雑誌,写真集,チラシ,辞書などがメインで,暑い中,OLさんたちも混じって,なかなかにぎわっていました。

お近くの方は,ぜひどうぞ。

blank_space

2006年09月07日

津田左右吉歴史論集

津田左右吉歴史論集未来のプリンス誕生ということで,なかなか賑やかですが,皇太子殿下と同年齢で親しみを感じてきた私としては,雅子様の動向と共に,めでたさも中くらいなり・・・。

まあ,私ごときが心配してもしょうがないことなので,先月出た岩波文庫の「津田左右吉歴史論集」を読みながら,1ヶ月半ぶりにオーバーホールから戻ってきた時計を磨いています。高価ではないけれど,もう16年使い込んできた時計なので,愛着はあるんですね。

「歴史論集」所収の「建国の事情と万世一系の思想」は,終戦直後(昭和21年)の「世界」に掲載された論文ですが,当時の天皇制に係る社会的な状況を考えると,とても興味深いもの。「国民とともにあるがゆえに,皇室は国民と共に永久である。国民がみづから国家を主宰する現代においては,皇室は国民の皇室であり,天皇は「われらの天皇」である」 これは意外に思えますね。本書は学術論文の堅苦しさが無く,解説も丁寧なので,思想書,歴史書と構えずに読むことができます。