2006年12月27日

2007年2月の復刊書目

2007年2月の復刊書目
◆ 『カルヴィーノ イタリア民話集 全二冊』 河島 英昭 編訳
◆ 『歌行燈』 泉 鏡花
◆ 『改訳 オルレアンの少女』 シルレル/佐藤 通次 訳
◆ 『パス カル 科学論文集』 松浪 信三郎 訳
◆ 『貴族の巣』 トゥルゲーニェフ/小沼 文彦 訳
◆ 『去来抄・三冊子・旅寝論』 
◆ 『金槐和歌集』 源 実朝,斎藤 茂吉 校訂
◆ 『経済学の方法に関する研究』 メンガー/福井 孝治,吉田 昇三 訳
◆ 『兼好法師家集』 西尾 実 校訂
◆ 『憲法義解』 伊藤 博文,宮沢 俊義 校註
◆ 『孔子家語』 藤原 正 校訳
◆ 『古史徴開題記』 平田 篤胤,山田 孝雄 校訂
◆ 『骨 董』 ラフカディオ・ヘルン,平井 程一
◆ 『サイキス・タスク』 フレイザー/永橋 卓介 訳
◆ 『三十年戦史 全2冊 第一部』 シルレル/渡辺 格司 訳
◆ 『三十年戦史 全2冊 第二部』 シルレル/渡辺 格司 訳
◆ 『塩原多助一代記』 三遊亭 円朝
◆ 『色彩論』 ゲーテ/菊池 栄一 訳
◆ 『死の勝利 全2冊』 ダヌンツィオ/野上 素一 訳
◆ 『スピ ノザ 神学・政治論 全2冊』 畠中 尚志 訳
◆ 『真珠の首飾り 他2篇』 レスコーフ/神西 清 訳
◆ 『崇高なる者』 ドニ・プロ/見富 尚人 訳
◆ 『省察』 デカルト/三木 清 訳
◆ 『聖者』 マイエル/伊藤 武雄 訳
◆ 『セワ゛ストーポリ』 トルストイ/中村 白葉 訳
◆ 『辰巳巷談 通夜物語』 泉 鏡花
◆ 『天路歴程 全2冊』 ジョン・バニヤン/竹友 藻風 訳
◆ 『改訂 ドイツ国民に告ぐ』 フイヒテ/大津 康 訳
◆ 『都鄙問答』 石田 梅巌,足立 栗園 校訂
◆ 『内地雑居後之日本 他1篇』 横山 源之助
◆ 『バーンズ詩集』 中村 為治 訳
◆ 『盤珪禅師語録』 盤珪,鈴木 大拙 編校
◆ 『人及び動物の表情について』 ダーウヰン/浜中 浜太郎 訳
◆ 『ヒュペーリオン』 ヘルデルリーン/渡辺 格司 訳
◆ 『ブヴァールとペキュシェ 全3冊』 フロベール/鈴木 健郎 訳
◆ 『北京年中行事記』 清 敦崇 編/小野 勝年 訳註
◆ 『ペルシア人の手紙 全2冊』 モンテスキュー/大岩 誠 訳
◆ 『湖の麗人』 スコット/入江 直祐 訳
◆ 『みれん』 シュニッツラー/森 鴎外 訳
◆ 『民衆の芸術』 ウィリアム・モリス/中橋 一夫 訳
◆ 『アイヌ叙事詩 ユーカラ』 金田一 京助 採集並ニ訳
◆ 『ユダヤ人のブナの木』 ドロステ=ヒュルスホフ/番匠谷 英一 訳
◆ 『柳子新論』 山県 大弐/川浦 玄智 訳註
◆ 『ローマ史論 全3冊』 マキアヴェルリ/大岩 誠 訳
◆ 『悪い仲間 マカールの夢 他1篇』 コロレンコ/中村 融 訳

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2006年12月26日

エミーリア・ガロッティ/ミス・サラ・サンプソン

エミーリア・ガロッティ ミス・サラ・サンプソン岩波文庫今月の新刊は,「酒道楽」(村井弦斎),「エミーリア・ガロッティ/ミス・サラ・サンプソン」(レッシング),「ペトラルカ=ボッカッチョ往復書簡」,「キケロー書簡集」の4点。年末年始,とくに帰省するわけでもなく,近場でウロウロと考えている人にとっては,なかなか楽しめそうなラインナップですな。

で,さっそく,レッシングを読んだわけですが,この戯曲は現在でもいろいろな演出によって舞台上演されているとのこと。エミーリア・ガロッティというお話自体は,結婚を約束している若い娘に横恋慕した殿様。その手下によって相手の男は殺害され,娘は館に拉致される。異変を知って館に駆けつけた娘の父親に対して,娘は辱めを受けるよりは殺して欲しいと頼み,父親の手で最期を遂げるという大時代的な悲劇。日本でも古くから知られた作品で,岩波書店からも大正時代に野村行一訳が出版されている。

レッシングは,1729年生まれのドイツの詩人,劇作家,思想家,批評家。ドイツ啓蒙思想の代表的な人物であり,フランス古典主義からの解放を目指し,ドイツ文学のその後のあり方を決めた人物である。ゲーテやシラー,カントなど当時のドイツ文学思想に多大な影響を及ぼした。岩波文庫にはほかに,「賢者ナータン」,「ラオコオン」,そして私にとっては懐かしい「ミンナ・フォン・バルンヘルム」がある。

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2006年12月25日

今年の岩波文庫の売上げベスト10

バタバタしているうちに,もう今年も残りわずか。というところで,妹の嫁ぎ先のお義母さんが急になくなり,お通夜へ行ってきました。年取ってからは世界中を旅しており,つい先日も元気な声を聞いたばかりだったのに,驚きました。

岩波書店によると今年の岩波文庫の売上げベスト10は,『武士道』(新渡戸稲造),『論語』,『代表的日本人』(内村鑑三),『忘れられた日本人』(宮本常一),『君たちはどう生きるか』(吉野源三郎),『学問のすゝめ』(福沢諭吉),『方法序説』(デカルト),『新版きけ わだつみのこえ』 ,『新訂 孫子』,『ゲーデル 不完全性定理』とのこと。

新刊はゲーデルだけですかね。あとはいつもと代わらぬ定番作品。私自身も今年の岩波文庫を振り返ると,最近出たパヴェーゼの「美しい夏」や「モーパン嬢」くらいで,あまり面白かった!というものがなかったような気がしますね,残念ながら。

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2006年12月19日

「幻冬舎新書」創刊

快楽なくして何が人生11月30日,幻冬舎新書が創刊された。「創業から13年間で培った幻冬舎の全ノウハウを最大限に生かして,、幻冬舎新書を創刊します。一挙に62点刊行で話題となった文庫創刊(97年),雑誌創刊「パピルス」(05年)・「ゲーテ」(06年)に続く,新ジャンルへの挑戦です」とのこと。

今回は17点を発行。まず何を読もうか・・・と迷う必要もなく,「快楽なくして何が人生」に決めた。本書は,SM界の巨匠,団鬼六先生が,腎不全に苦しみながらも人工透析を拒否し,自らの男としての生き方を説いたもの。

もちろん,長年にわたる女性遍歴も詳しく記されている。男にとって本物の女とは何か?を熱く語る先生には,チョイ悪オヤジなどという中途半端なポーズを突き抜けた凄みがある。

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2006年12月10日

モーパン嬢(下)

モーパン嬢〈下〉ボーナス時期。職場の若い人とバブルで恩恵を受けたか受けないかなどと話をしていたとき,バブル小説として真っ先に頭に浮かんだのが「なんとなくクリスタル」。1980年,大学生だった田中康夫が,若者に人気のブランドやレストランなどにいちいち詳しい脚注をつけながら,当時の都会のライフスタイルを描いたもの。いろいろと物議をよんだが,その時田舎の大学生だった私にとって,こんな別世界があるんだ,といったショックというか羨ましさを感じたね。

あれから26年。バブルがきて,あっという間に去っていき,名実ともに中年男になった私も,さほど気後れすることなく六本木や青山を徘徊し,シガーバーで紫煙をくゆらしていることを考えると・・・出世したモンだ。いやいや,一億中流化と言われて以来,大衆化が急速に進んだというのがホントだろう。しかし,これからは中流化どころか,一億総貧乏となりそうな気配。「なんとなくクリスタル」は,意外に違和感なく再び若い人のあこがれの生活になるような気がする。

そんなことを考えたのも,岩波文庫の新刊「モーパン嬢」(下)を読んで,時代のスタイルというものを強く感じたから。途中,登場人物がシェイクスピアを演じる劇中劇みたいなところもあり,ますますクラシックな芝居めいた印象になるんですね。

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2006年12月03日

インカ皇統記(4)

インカ皇統記〈4〉レジストラの「ムームードメイン」がドメインの管理業務を「お名前.com」に移行するので,契約更新時には自動的に「お名前.com」との契約になるとの通知。「お名前.com」はいやだ・・・と思っている人が多いようだから,かなりの人が他のレジストラへ移るんじゃないかと思う。個人情報の管理で問題があったからね。もっとも年間維持費はいまのところ,コレまでと変えていない。

岩波文庫「インカ皇統記」全4巻が完結。最終巻は,第11代国王の事績,農業,畜産,貴金属などの事業を紹介。タバコやワイン製造などにもふれている。インカというと乾燥地帯かと思っていたが,高原地帯は海から吹き上げる風によって雲ができて湿潤な環境となるので農業に向いており,そこに高山都市が形成されたという。

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2006年11月28日

うつうつひでお日記(吾妻ひでお)

うつうつひでお日記「うつうつひでお日記」(吾妻ひでお)を読む。

漫画家吾妻ひでおの絵日記。朝起きて煙草を吸い,仕事して,笑っていいともを見て,図書館行って,編集者と会って,本読んで,仕事して,寝る・・・ということの繰り返し。本が売れれば喜び,連載が打ちきりになればがっかりする。別に何の事件も起こらない。

うつ病でアル中により禁酒中である著者は,突然暗い気持ちにおそわれ,睡眠薬と安定剤を飲み,布団にもぐってボーッとする。なんだ,大したうつ病じゃないんだ,と思うかもしれないが,これで作家活動をしていなかったら辛いだろうな。私はホームレス時代を描いた「失踪日記」よりこちらの方が,日常の漠然として不安が感じられて怖い本だと思った。

ほかに「つれがうつになりまして」という新刊。自分はどうみても几帳面な男ではなく,あまり「やらなくちゃいけない」というせっぱ詰まった気持ちにはならないのだが,なんとなく今の自分と違った自分を常に求めているような気持ちがあって(著者曰く,40歳になっても,まだ大人になったら何になりたいか・・・などと考えている),そこが現実味がないというか,いい加減な人に見られる原因の一つかも,と思ったりしている。

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2006年11月25日

ウォルター・スコット邸訪問記(アーヴィング)

ウォルター・スコット邸訪問記岩波文庫の新刊「ウォルター・スコット邸訪問記」(アーヴィング)を読む。本書は訳者斉藤 昇氏による「スコットランドの吟遊詩人を訪ねて」(文化書房博文社,1997年)を大幅に改訂したもの。

アーヴィングは「スケッチ・ブック」や「アルハンブラ物語」が岩波文庫や新潮文庫などに収められているものの,短編作家,紀行作家の印象が強い。実際には,法律家,外交官であった彼は,外国語にも堪能で,伝記やエッセイなど多作な人だった。

1783年ニューヨークに生まれたアーヴィングは,1815年イギリスに渡った。当時のイギリスはナポレオン戦争の影響で苦しい時代であったが,彼は英米の著作権問題を足がかりに文壇に顔を売り,1817年エジンバラに旅した際に,イギリス文壇の巨匠スコットと対面することとなる。この「文学的巡礼」で,アーヴィングは自らの文学活動への自信を得たという。

本書では,堅苦しい文学談義ではなく,スコットの日常生活を生き生きと描いており,120ページほどの本文はあっという間に読み終えてしまった。

※岩波ブックセンターの裏にオープンしたステーキハウス「神房」。神保町だから「じんぼう」? ここで出るワインの名前が「じんぼう」で,オーストラリアのジンボーという町のワインだという。「mariの遊楽40life」にレポートがある。ここのところ,粗食に耐えているので,思いっきりステーキ食べたい!

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2006年11月23日

岩波文庫創刊書目[復刻] 全23巻セット

岩波文庫創刊書目 復刻―付 創刊広告(東京朝日新聞・昭和2年7月掲載)岩波文庫創刊書目[復刻]全23巻セットが12月26日に発売予定。

現在予約を受け付けているが,21000円か・・・。1927年7月に創刊された岩波文庫の第1回発売書目23冊を当時のサイズ(菊半截),紙質・表紙で復刻したもの。(これで活版なら最高だが・・・無理だろうね)

内容は,「おらが春・我春集/一茶・萩原井泉水」「病牀六尺/正岡子規」「仰臥漫録/正岡子規」「こヽろ/夏目漱石」「五重塔/幸田露伴」「北村透谷集/島崎藤村編」「号外 他六篇/国木田独歩」「にごりえ・たけくらべ/樋口一葉」「藤村詩抄/島崎藤村自選」「幸福者/武者小路実篤」「出家とその弟子/倉田百三」「賢者ナターン/レッシング・大庭米次郎訳」「戦争と平和第一巻/トルストイ・米川正夫訳」「闇の力/トルストイ・米川正夫訳」「生ける屍/トルストイ・米川正夫訳」「伯父ワーニャ/トルストイ・米川正夫訳」「桜の園/トルストイ・米川正夫訳」「父/ストリントベルク・小宮豊隆訳」「令嬢ユリェ/ストリントベルク・小宮豊隆訳」「プラトン ソクラテスの弁明・クリトン/久保勉・阿部次郎訳」「認識の対象/リッケルト・山内得立訳」「科学の価値/ポアンカレ・田辺元訳」「実践理論批判/イマニエル=カント・波多野精一 宮元和吉訳」。ほかに付録として,創刊広告(東京朝日新聞・昭和2年7月9日掲載)。

詳細と予約はこちらから

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2006年11月17日

葉巻の時間(城アラキ)

4-7572-0807-3.jpgしばらく品切れになっていた「葉巻の時間」(城アラキ)が増刷された。

3,990円と高価かつ重厚な造り。とくにモンテクリストのボックスを模した装幀はなかなか凝っていて楽しい。その中身は,ワイン通で「葉巻はワインである」という著者が,森鴎外や芥川龍之介,吉田茂,チャーチル,カストロなどシガーをめぐる著名人の物語,寸評付き実物大写真によるシガーカタログ,シガーの吸い方や保存法,飲み物とシガーの関係などについて蘊蓄を語っている。

綺麗な本だがカタログ部分が多く,すでにシガーに親しんでいて眺めるだけで嬉しいという人ならよいが,これからシガーを始めようという人には期待するほどの情報はないかもしれない。それでも,最近雑誌やムックがせいぜいで,めっきり少なくなったタバコ本の中では読みでがある。

では,一服つけながらもう一度眺めてみることにしよう。

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2006年11月16日

インカ皇統記(3)

インカ皇統記〈3〉なにか科研費申請などでバタバタしていて読み残していた先月分の岩波文庫新刊「インカ皇統記(3)」を読む。

今回は,第六の書と第七の書を収める。金や銀で飾られたインカの王宮の建造と装飾,王宮で奉仕する召使い,太陽の大祭を中心とする祭祀,植民事業や言語,各地の首長の嫡子たちが宮廷で教育されたことなどを詳述。とてもわかりやすい訳だが,神保町のマックでコーヒー飲みながら読んでいたら,ついウトウトと。

ちなみに11月の岩波文庫新刊が書店にならぶ時期だが,そのラインナップは,「ウォルター・スコット邸訪問記」(アーヴィング),「モーパン嬢(下) 」(ゴーチエ),「紅い花 他4篇(改版)」(ガルシン),「インカ皇統記(4)」。ほかに,「文芸批評論」(T.S.エリオット),「少年時代」(トルストイ),「タキトゥス 年代記(全2冊)」が重版再開。

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2006年11月12日

中公文庫解説総目録

中公文庫解説総目録 1973~2006「中公文庫解説総目録1973~2006」が出た。1973年6月の創刊から2006年10月までの文庫全点目録。従来の目録要素に加え,初版刊行年と在庫情報を表示したもの。書名索引・著者名索引も付いている。728ページ,1300円也。

近所の書店に平積みにされていたので,最初タダで配っている目録かと思い手に取ったら,分厚かったのでビックリ。そんなに買う人がいるのか???

中公文庫の場合,30年ほどの歴史しかないから,リストを眺めていても馴染みの書目ばかりだ。しかし,中公文庫創刊時の10点,座談会(池内紀,奥本大三郎,川本三郎,岡崎武志),紀田順一郎・海野弘・出久根達郎・縄田一男・松岡正剛・岡崎武志各氏の中公文庫にまつわるエッセーなど,読み物は面白いので,とりあえず入手しておく価値はありそうだ。

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2006年11月09日

モーパン嬢(上)

モーパン嬢〈上〉ウチの近所の書店が改装・・・と思ったら,経営者が替わったとのこと。個人経営の書店から,フランチャイズ店になったのだが,一見,以前と替わらない店内の雰囲気。しかし,拙いことが2つ。岩波文庫が綺麗さっぱりなくなり,閉店時間が23時から21時に。これじゃ,行く意味がない,というか行けないだろ。

岩波文庫の新刊「モーパン嬢(上)」を読む。本編の恋物語の方は途中だが,最初に長々と書かれた序文が面白い。1834年,24歳のゴーチエが,ロマン主義,芸術至上主義を宣言し,胡散臭い道徳家たちを攻撃している。といっても,堅苦しいものではなく,当時の政治家や金持ち,批評家への皮肉たっぷりの当てこすりだ。。

「この地上に,われわれの暮らすこの世界に,絶対に有用な何かが存在するか?・・・美しいものは,何であれ,生活に欠くべからざるものではない。真に美しいものは,何の役にも立たないものに限られる。有益なものはすべて醜い。何らかの欲求の現れだからだ」

「何も創作しない批評家は卑怯だ。信徒の妻に手を出す神父のようなものだ。信徒は神父に同じ仕返しもできない。決闘もできない」

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2006年11月06日

新橋駅前の大古書市

新橋駅前で,本日から土曜日まで,大古書市が開催されています。

昼休みに見に行ったところ,岩波文庫はカバー付きの新しいものが中心ですが,結構出ていました。ほかには,新橋というオヤジ中心の土地柄でしょうか,軍事,飲食,映画,辞書などが多く,私もムック2冊を購入,1500円也。マッチのラベル図鑑も欲しいなと思ったのですが,3500~4000円とのことで,断念。

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2006年11月05日

もっともセクシーな世界の美女100人

PLAYBOY (プレイボーイ) 日本版 2006年 12月号 [雑誌]連休中ですが,近くの鎌倉を散策するなど,またーりしています。

PLAYBOY日本版12月号の特集は,「もっともセクシーな世界の美女100人」。セクシーといえば,モンローは古いとしても,少年の頃胸ときめかせたロミー・シュナイダーやナタリー・ドロン,新しいところでキム・ベイシンガーなどを思い出す私は,正真正銘の中年男。いまは,スカーレット・ヨハンソン,ジェシカ・アルバ,ジェシカ・シンプソンがトップ3とのこと。

だけど,セクシーな女性っていうのは,単なる肉体的な美しさだけじゃなくて,その女性の背負っているバック・グラウンドや男達との関係が重要な意味を持っているわけ。最近の女優さんは,その点で味が薄い人が多いと思うので残念。山本モナの方ががんばってるよ。

私は結構ワケあり女?や気の強い女が好きなので,自分じゃ気がつかないけど,M気があるのかもね。

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2006年11月02日

ヴォイツェク ダントンの死 レンツ

ヴォイツェク ダントンの死 レンツ岩波文庫の新刊「ヴォイツェク ダントンの死 レンツ」(ビューヒナー)を読みました。ビューヒナーは,1813年ドイツ生まれの劇作家。

ヴォイツェクといえば,以前からベルクのオペラで知っていたわけですが,普通はヴォツェックと呼ばれてますね。解説にも書かれている通り,これはビューヒナーの原稿を復元する際に文字を読み間違ったもの。未完で遺されたため,原稿の配列にも諸説あります。

しかし,オペラを聴いているときは,あまりストーリーのことを考えなかったのですが,あらためて読んでみると,奇妙な話ですな。

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2006年10月29日

シガースタイル-葉巻を知って,男を磨く

シガースタイル―葉巻を知って、男を磨く (No.1)書店に行っても,ワインやウィスキーの蘊蓄本はたくさんあるけれど,タバコ関係の本はないですよね。喫煙者が減っているせいもあるでしょうし,おおっぴらにタバコLOVEなんていうことを言うと,嫌煙団体から煙ったがられるからかもしれません。

それでも,タバコ,とくにシガー(葉巻)には根強い愛好者がいて,そういう人はニコチン中毒や暇つぶしのためではなく,純粋にタバコを味わおうとしているわけです。そもそも1本何千円もする葉巻を,一日中スパスパやってるわけにはいかないでしょうしね。

「シガースタイル-葉巻を知って,男を磨く (No.1)」(ワールドフォトプレス)は,そんな数少ないタバコ本の新刊。内容は,キューバをめぐるエッセイ,コイーバ40周年ハバノス・フェスティバル2006リポート,シガーテイスティング,基礎知識,最新シガー・カタログといったところで,眺めて楽しむムックです。

【愛用のシガレットケース】シガリロのクラブサイズが8本入ります。吸い過ぎ防止になるか・・・

私自身は,普通の紙巻きタバコは煙が嫌いなので,葉巻派になったのですが,普段はアルカポネみたいなぶっとい葉巻ではなく,紙巻きのキングサイズなみに小さいシガリロ(ミニシガー)を吸っています。これは,紙巻き並に手軽に吸える一方,紙巻きには無い特徴があります。

・1本で長時間楽しめる・・・15分程度は大丈夫でしょう。何本も立て続けに吸うようなものではありません。1本あたりの値段は高いですが(それでも数十円から200円程度),結果として安くつくでしょう。
・肺に入れないので,息苦しくない・・・シガリロは葉自体の香りと煙を味わうものなので,肺の中までは吸い込みません。いわゆる,ふかしです。紙巻きの煙が苦手な人でもOK。むせてしまうのでタバコはどうも・・・という方にはお薦めです。別に肺喫しても悪くはありません。

【モンテクリストクラブ】これは緻密な煙で美味い

・副流煙が少ない・・・副流煙なんて口にするだけで情けない感じはしますが,目で見てわかるように,火のついたシガリロからは煙がほとんど出ません。吸わないで放っておくと自然に火が消えます。
・個性が豊か・・・私の場合,紙巻きタバコからは重い,軽いといった言葉しか思い浮かびませんが,シガリロは千差万別で,誰が吸っても味の違いがわかります。ワインのようにシガーソムリエみたいな資格もあります。
・何よりも香りがよい・・・紙巻きタバコの臭いは紙の焼ける臭いです。シガリロは思わず陶酔してしまうような気持ちのよい香りがします。タバコを吸わない人は,紙巻きタバコの煙しか知らない場合が多いと思いますが,ぜひシガリロの香りを吸って一服してみてください。タバコのメージが変わると思います。

【カフェクレームフィルター】軽すぎて吸った気はしないがお手軽

最近肩身が狭いと思われている喫煙者ですが,私はシガーやシガリロを吸うときには,一応格好にも気を遣って,だらしなく貧乏くさくならないようにしているつもりです。せっかくファッションや持ち物に気を遣っている若い人が,タバコを吸うときにだらしない感じになってはいけません。シガリロやシガーがもっと普及し,若い人でも格好良くタバコを吸う,というスタイルができると楽しいですね。

シガリロについては,はじめてのシガリロCigar Japanなどで情報を。

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2006年10月24日

美しい夏(パヴェーゼ)

美しい夏岩波文庫の新刊,久しぶりに読んだパヴェーゼの「美しい夏」,La bella estate。題名がいいですね。美しい夏は,少年少女だけのもの。登場人物は,16歳の少女ジーニア,モデルをしている自由奔放な大人の女性アメーリア,彼女らを取り巻く画家たち。

娼婦的なイメージもあるアメーリアに,ときに反発しながらも,あこがれているジーニア。画家で軍隊に入っているグィードに恋心を抱え,大人への道を歩み出す。女性の場合は,はっきりと大人の女になった自分,というのを意識できるものなのかもしれないな。

第二次世界大戦中の殺伐とした世相を背景に,切なくほろ苦い青春の物語。この作品は1949年に発表され,すぐに大変評判となり,イタリア最高の文学賞ストレーガ賞を受賞。しかし,バヴェーゼは,その直後,「みなを許します。みなに許しを乞います。いいね?あまり騒ぎ立てないでください」との書き置きを残し,1950年に彼のアパートからほど近いトリノ駅前のホテルにて睡眠薬自殺。

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2006年10月20日

光文社古典新訳文庫の続き

海に住む少女光文社より9月に創刊された古典新訳文庫。

『活字離れを止めるには,本当に面白い,しっかりした作品を提供すること,そして,未来の読者を育てていくこと,これしか道はありません。それならば,古典という,いつの時代にも変わらない「本物」を新訳という形で,読者に届けよう。これが,私たちの見出した,単純ですが,唯一の指針です。』

当初,てっきり日本の古典作品を現代文に翻訳したもの・・・と思いこんでいたのだが,ヨーロッパ中心の外国文学の新訳だった。とくに人文・社会科学についても,『翻訳の向上が一番望まれている』とし,ゆったりした文字組みで快適に読めるよう工夫するとのこと。毎月2点を刊行予定。

創刊時のラインナップは,先に紹介した「小さな王子」のほか,「リヤ王」,「初恋」,「カラマーゾフの兄弟」,「飛ぶ教室」など。つぎは,「海に住む少女」(シュペルヴィエル)を読もうと思ったのだが,近くの書店では売れてしまっていた。

※日本書店商業組合連合会から,「全国小売書店経営実態調査報告書」が発表された。書店の現状,労働条件,回転率や返品率,生き残り策など,詳しいデータが記載されている。

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2006年10月19日

珍奇絶倫 小沢大写真館

珍奇絶倫 小沢大写真館ちくま文庫の新刊「珍奇絶倫 小沢大写真館」(小沢昭一著)が面白い。

写真屋の息子に生まれた小沢さんが,東京の旧赤線地帯を中心に,伝統的な色町を自ら撮影し,関係者から思い出話を聞き出した記録。ときは昭和47年。東京の街にも,まだ戦前の名残があり,中年男には懐かしい風景が続く。小沢さんは,建物だけでなく変わった看板や裏町の人々もたくさん撮っており,思わず笑ってしまうようなものが多い。

登場するのは,女郎屋,ゲイボーイ,ストリッパー,レズビアン,彫師,トルコ風呂などなど。小沢さんの実体験に基づくガイドは,さすがに読ませる。なにせ時代が時代だから,インタビューに登場する20代のトルコ嬢たちも戦中派。いまのアイドル風の風俗嬢と比べると,化○物か・・・と思うかもしれないが,それが昭和40年代クォリティなのだ。

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2006年10月18日

アルファポリス文庫の創刊

VOICEアルファポリス文庫が書店に並んでいました。

アルファポリスはサイト運営が本業。そこで運営している「ドリームブッククラブ」により,インターネット上で読者の支持を集めた作品を出版し,『既存の賞の傾向や審査員の嗜好という枠からはみ出した新しい小説,これまで知られてこなかった仕事の裏側事情目からうろこの生活・情報ノウハウ,などなど』を書籍化しているとのこと。

文庫は10点が同時に刊行され,「Separationーきみが還る場所」, 「VOICE」(市川拓司),「THE CHAT」(椙本孝思),「セカンドクラスの添乗員」(稲井未来)などをパラパラと読んでみましたが,ベストセラー作家といわれも,勉強不足でわかりませんでした。ただし,本自体は,軽量だけど際物的な造りではなく,ちゃんとしていましたよ,M文庫程度には。

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2006年10月17日

他では読めない岩波文庫一括重版(2006年11月)

岩波書店は,11月22日,「他では読めない岩波文庫一括重版」として以下を刊行します。

■ 愛の断想・日々の断想 ジンメル/清水幾太郎 訳
■ 一年有半・続一年有半 中江兆民/井田進也 校注
■ 科学の価値 ポアンカレ/吉田洋一 訳
■ 学問論 シェリング/勝田守一 訳
■ アウグスティヌス 神の国 全5冊 服部英次郎,藤本雄三 訳
■ ギリシア哲学者列伝 全3冊 ディオゲネス・ラエルティオス/加来彰俊 訳
■ マルサス 経済学原理 全2冊 小林時三郎 訳
■ 講孟余話 吉田松陰/広瀬豊 校訂
■ ローザ・ルクセンブルク 獄中からの手紙 ローザ・ルクセンブルク/秋元寿恵夫 訳
■ 宗教的経験の諸相 全2冊 ジェイムズ/桝田啓三郎 訳
■ シンボル形式の哲学 全四冊 全4冊セット カッシーラー/生松敬三,木田元 訳
■ 善なるもの一なるもの プロチノス/田中美知太郎 訳
■ 太陽の都 カンパネッラ/近藤恒一 訳
■ ダランベールの夢 他4篇 ディドロ/新村猛 訳
■ 中国文明論集 宮崎市定/礪波護 編
■ 哲学の改造 ジョン・デューウィ/清水幾太郎,清水禮子 訳
■ 道徳と宗教の二源泉 ベルクソン/平山高次 訳
■ 日本風景論 志賀重昂/近藤信行 校訂
■ 人間知性論 全4冊 ジョン・ロック/大槻春彦 訳
■ 林達夫評論集 林達夫/中川久定 編
■ 不安の概念 キェルケゴール/斎藤信治 訳
■ プラグマティズム ジェイムズ/桝田啓三郎 訳
■ 和辻哲郎随筆集 坂部恵 編

すでに2度目の復刊となっているものも多い気がします。カンパネッラは前回1992年に復刊されていますが,15年も経てば再復刊の機運も高まり・・・ということでしょうか。

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2006年10月16日

クマのプーさん原作デビューの日

クマのプーさん岩波書店からは,「クマのプーさん」関係の本がいろいろ出ていますが,先頃,ついに10月14日が「クマのプーさん原作デビューの日」に選定されたとのこと。「クマのプーさん」の誕生から80年が経ったわけです。

ちなみに,プーの誕生日は3つあると言われていて,「物語上の誕生日」(1921年8月21日),「原作の出版日」(1926年10月14日),「ディズニーくまのプーさんの誕生日」(1966年2月4日)となっています。

日本における「クマのプーさん」は,石井桃子訳が知られています。石井さんは1933年のクリスマス・イブに作家・犬養健氏の家で「プー横町にたった家」の原書と出会い,子供達に読みきかせました。その後,銀座の教文館で“Winnie-the-Pooh”を見つけ,訳しはじめ,1940年12月に岩波から刊行しましたが,その初版については,岩波書店の原本も紛失しているとのことです。また当時は,石井桃子訳の他に1941年刊行の「小熊のプー公」(松本恵子訳,新潮社)というものもありました。(英米児童文学年表による)

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2006年10月12日

クロノス日本版

Chronos (クロノス) 日本版 2006年 11月号 [雑誌]他人の腕時計を電車の中で注意して見ていると,ロレックス,オメガやセイコー,女性に多いカルチエやブルガリはときどき目にしますが,いわゆる高級時計パティックやバシュロン,ピゲ,ランゲなどは,全然見かけませんね。(そういう人は電車に乗らないかも・・・)

それでも書店に行くと時計雑誌はいろいろ出ていて,ふつうはロレックスやパネライなどを前面に出しているんですが,数百万もするような時計もたくさん出てきます。私自身は,一日中身につけている時計にはクルマ以上にお金を使ってもいいんじゃないかと思いつつ,残念ながらそんな時計にはとても手が出ません。

そこで,せめて眺めるだけでもと,「クロノス日本版」11月号を読みました。本誌は,ドイツの時計雑誌の日本語版で,翻訳記事と日本オリジナルの記事を掲載しています。ムーブメントやマテリアルなどにこだわり,カタログ的な他の時計雑誌より「専門的&高級感」が売り。

【時計工具セット】こういうのならバッチリなんでしょうが・・・

今月号は,世界のウォッチパーソンが選んだマイベストウォッチ特集のほか,山田五郎vs.フランソワ-ポール・ジュルヌ本音対談「21世紀の機械式時計はどこへ向かうのか」が面白かったのですが,本誌の厚みの半分を占める付録の「バネ棒はずし」の箱の取り扱いには困りました。せめて表紙に接着せず,同梱にするかラピタでやるような二重表紙にしてくれたら,箱を外した後でも読みやすかったのに,と残念。(しかもこのバネ棒はずし,私の時計だと太すぎて使えないんですけど)

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2006年10月10日

先行き不安?

【ダヌマンスペシャル】短いが結構荒っぽい味。昼休み用だな

土曜日は台風一過,小学校の運動会があり,日焼けで顔がヒリヒリ。小学校に入ったばかりの頃は,早朝から校庭に場所取りして,必死でビデオを回したりしていたが,高学年になってしまうと,とりあえず走るところだけ見ればいいや・・・といった感じで,のんびりムード。でも,いまの1,2年生は結構大きいですな。

そんな中で,北朝鮮の核実験。私のささやかな投資先であるNTTドコモが,久しぶりに持ち直してきてホッとしていたところだったのに,派手にやってくれました。きょうは全面安になるのか,あまり影響がないのかわかりませんが,急落してるミクシィに手を出さないで良かった,などと自分で慰めるしかかいですな。(というか出せなかったのですが)

しかし,ミクシィの流出劇は酷いですね。いまの世の中,悪意がなくても情報流出するのがあたりまえ,と考えなければいけないのでしょう。ラブラブな写真をパソコンにため込んでいる人は要注意,というか,そもそもそんな写真をやたらに撮らせるな,ということでしょうね。私のパソコンなんて,流出したらウサギの写真ばっかりでビックリするだろうな。

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2006年10月05日

アフリカ農場物語(下)(シュライナー)

アフリカ農場物語〈下〉岩波文庫の新刊「アフリカ農場物語(下)」(シュライナー)を読む。

上巻は正直なところ,私にとって楽しく読めるようなものではなかったが,下巻はかなり持ち直してきた。4年間の空白を経て突然帰ってきたリンダルが,当時の社会における女性問題について喋りまくるのだ。そのため,本書はタイトルからすれば美しい自然の中で楽しく暮らす人々の物語・・・といった内容を想像するが,実際には著者の主張が前面に出た,なかなかシビアな話となってくる。

リンダルの主張は真っ正直で明快だが,周囲からは浮いてしまう。会話としては堅苦しい訳のせいかもしれないが,生意気な感じも受ける。しかし,読み終わってみると,彼女自身は憎めない,かわいい人に思えてくるのだ。それに,ここで主張されている生活上の問題は,いまでも我々を悩ましている身近なものに他ならない。

シュライナーは女性解放や平和運動などで早くから日本でも知られており,古くは1917年に神近市子訳で出た「婦人と寄生」などがある。

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2006年10月04日

ぼくの☆アイドル

【ダヌマンムーズフィルター】軽いが匂いがよく滑らかな味。デイリーシガーに。

書店で見つけてビックリした本・・・帯に堂々と「ショコタン推薦のニート青春小説」,新堂冬樹の「ぼくの☆アイドル」。

光文社によると,『27歳の妄想青年・あきおくんの純な気持ちは,果たして彼のアイドルに届くのか!? 『電車男』のようなシンデレラ・ストーリーではないけれど,意外とまじめで一生懸命なあきおくんに微苦笑することうけあいの,ファンタジック・ニート青春小説になりました。人気グラビア・アイドルにして「新・ブログの女王」,しょこたんこと中川翔子さんに推薦文にも要注目!です』とのこと。

ファンタジック・ニート青春小説って・・・ファンタジックなニートなのかニート青春小説がファンタジックなのか理解できないが,どっちにしてもすごいジャンルがあるんですな。

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ハーフサイズカメラ遊楽(飯田鉄+良心堂)

ハーフサイズカメラ遊楽エイ文庫の新刊「ハーフサイズカメラ遊楽」(飯田鉄+良心堂)を読む。

ハーフサイズカメラは私の子供の頃,1960年代にオリンパス,リコー,キャノンなど各社から多くの機種が出ており,当時高価だったフィルムを2倍使えるということで,人気があった。我が家でも古いリコーオートハーフを使っていた時期があり,いまでもどこかにあるはず。

本書では,各社のハーフサイズカメラやアクセサリを紹介すると共に,ハーフサイズの達人たちの作品を掲載。かわいらしいハーフカメラで撮った写真は,緩めで暖かみがあり,解像度命!といった普通のカメラやデジタルカメラでは出せない味がある。べつに貧乏性じゃなくても楽しめるカメラなのだ。

いまでもハーフサイズカメラのファンは多いようで,ハーフサイズカメラの蔵クラカメ堂HALF-MOONなどWeb上でも充実したサイトが見つかる。

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2006年10月03日

戦争と平和(6)

戦争と平和〈6〉岩波文庫「戦争と平和(6)」( トルストイ)を読む。

これで完結となるが,面白いのは,巻末に付いている「戦争と平和Q&A」と「アルバム トルストイの生涯」。Q&Aでは,トルストイの生まれや育ち,軍隊生活,歴史観などがわかりやすくまとめられており参考になった。

今回の藤沼 貴訳は,格別新味があるといった感じは受けなかったが,読みやすい訳文で,息抜きのコラムなども工夫されていたため,楽しく読み通すことができた。30年前の学生時代,オードリー・ヘップバーンをイメージしながら長編恋愛小説として読んだときと比べて,自分自身の本書に対する気分も変わってしまったが,あらためてトルストイのスケールの大きさに感服した次第。

この次,岩波文庫で新たな「戦争と平和」を通読するとき,自分はどうなっているんだろうと考えてみたが,そんな機会はもう来ないかもしれないな。

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2006年10月01日

出張から戻りました

曖昧の七つの型〈下〉先週一週間は,久しぶりに札幌へ出張。週末には25年ぶりに昔の下宿先を訪ねるなど,なかなか充実した旅でした。パソコンも持たず,本を読む時間も無かったのですが,ちょっとぶらぶらした感じで,私の学生時代と比べ,駅前は電器屋だらけとなり,古書店はどこへ行ったのか・・・という印象。別に札幌に限った話ではないのでしょうがね。

10月の岩波文庫新刊は, 「インカ皇統記(3)」(インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ),「ヴォイツェク ダントンの死 レンツ」(ビューヒナー),「美しい夏」(パヴェーゼ,白水社版あり),モーパン嬢(上)」(ゴーチエ,かつて新潮文庫版あり)というラインナップ。ここのところ難しい本が多く,お疲れ気味だっただけに,パヴェーゼやゴーチエが楽しみです。

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2006年09月21日

ゲーデル不完全性定理

ゲーデル 不完全性定理岩波文庫「曖昧の七つの型(下)」( ウィリアム・エンプソン)と新刊の「ゲーデル不完全性定理」を読みました。日頃弱りきっている頭には無理があったようで,あわてて解説を読むものの・・・やっぱり難しい。

「不完全性定理」は300頁のうち本文は50頁。あとは丁寧な解説となっており,やさしく言えば,第1不完全性定理は「いかなる矛盾のない論理体系であっても,その中に証明不可能な命題が必ず存在する」,第2不完全性定理は「いかなる矛盾のない論理体系でも,それ自身に矛盾がないことをその体系の公理系の中だけでは証明できない」ということのようです。みなさん,判りますか? こんなの,我が息子に説明して判ったなんて言われたらやだなぁ・・・と思いますね。

いかなる論理体系でも,証明不可能な命題が必ず存在し,また自分に矛盾がないことを自分自身では証明できないのだから,論理体系が自己完結することはあり得ない,ということですな。ホントか? まあ,インターネットで調べると,これをいろいろな例でわかりやすく説明しようとしているサイトがたくさんあるので,そちらをご覧頂くとして,私は逃げることとします。

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2006年09月20日

岩波文庫創刊80周年記念イベント

岩波書店では,岩波文庫創刊80周年を記念して,以下のような企画を計画中です。創刊書目セットの復刻では,判型や紙質も再現するようなので,面白そうです。詳しくは,文庫編集部のページをご覧下さい。

・2006年12月 『復刻 岩波文庫創刊書目(23冊セット)』発売
・2007年1月 新刊8点刊行
・雑誌『図書』にて「岩波文庫と私」(仮題)連載開始(1年間)
・2007年2月 新刊8点刊行
・2007年4月 雑誌『図書』臨増号「アンケート 岩波文庫の3冊」発売
・2007年5月 80年版『岩波文庫解説総目録1927-2006』発売
・アンケートをもとにした80年記念岩波文庫フェア「私の好きな岩波文庫」

また,既刊書の活字の大型化?も順次進められており,『まず,来年の春と秋の2回,各20点程度,以降も続けてゆき,いずれは全点を読みやすいものにしたい,と思っています。』とのこと。

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2006年09月14日

光文社古典新訳文庫

ちいさな王子光文社が7日に創刊した「光文社古典新訳文庫」が書店に並んでいた。

このシリーズは,優れた海外文学作品をすべて新訳で紹介するもので,『活字離れを食い止めるためにも本当に面白い作品を読者に届けようと,翻訳者と話し合いを重ね,未邦訳のものも含めて作品を選択。タイトルにもこだわった』とのこと。

今月刊行の第1弾は,ドストエフスキー「カラマーゾフの兄弟1」(亀山郁夫訳),トゥルゲーネフ「初恋」(沼野恭子訳),サン=テグジュペリ「ちいさな王子」(野崎歓訳)など8点。安っぽくない造本とすべて新訳ということを考えれば,良心的な価格。

さっそく,「ちいさな王子」を読んでみた。これはもちろん,「星の王子さま」の野崎歓による新訳で,タイトルや翻訳の際のこだわりについては,著者自身が本書の中で解説している。もっとも,最近の新訳ラッシュの中,従来の「星の王子さま」を踏襲せず,原題の「小さな王子」に沿ったタイトルをつけているものとして,山崎庸一郎, 河原泰則,藤田尊潮各氏の訳がすでにあるが。

野崎さんは映画評論でも知られており,若い訳者(といっても私と同い歳だ)らしく,現代的で持って回ったところのないスッキリとした訳となっている。楽しく読むことができた。

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2006年09月12日

絶版文庫のフェア

紀伊國屋書店新宿南店(渋谷区千駄ヶ谷タカシマヤタイムズスクエアビル)では,28日まで絶版文庫のフェアを開催中。

ふるほん文庫やさんが提供する1万2000冊の絶版文庫の販売とともに,絶版商品の客注も受け付けるとのこと。同社との提携によるフェアは11回目。(新文化紙による) 同じく開催中の岡山店の他,今後全国各地で開催予定。

ふるほん文庫やさんについては,「本屋のほんね」さんのレポートが面白いです。

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2006年09月11日

新橋大古書市

【ネオスパシフィック】香りはよい。安っぽい感じは否めず舌に葉が付く。

新橋駅前で恒例の「大古書市」が14日まで開催中です。

昼休みに覗いてきましたが,文庫本関係は新しいものが多く,岩波文庫も多くはカバー付きでした。新書,文庫共に点数は多いので,通勤用の読み物を探している人にはぴったり。

もともとこの古書市は,専門書よりも,料理や写真,鉄道などの実用書,趣味書,各種雑誌,写真集,チラシ,辞書などがメインで,暑い中,OLさんたちも混じって,なかなかにぎわっていました。

お近くの方は,ぜひどうぞ。

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2006年09月07日

津田左右吉歴史論集

津田左右吉歴史論集未来のプリンス誕生ということで,なかなか賑やかですが,皇太子殿下と同年齢で親しみを感じてきた私としては,雅子様の動向と共に,めでたさも中くらいなり・・・。

まあ,私ごときが心配してもしょうがないことなので,先月出た岩波文庫の「津田左右吉歴史論集」を読みながら,1ヶ月半ぶりにオーバーホールから戻ってきた時計を磨いています。高価ではないけれど,もう16年使い込んできた時計なので,愛着はあるんですね。

「歴史論集」所収の「建国の事情と万世一系の思想」は,終戦直後(昭和21年)の「世界」に掲載された論文ですが,当時の天皇制に係る社会的な状況を考えると,とても興味深いもの。「国民とともにあるがゆえに,皇室は国民と共に永久である。国民がみづから国家を主宰する現代においては,皇室は国民の皇室であり,天皇は「われらの天皇」である」 これは意外に思えますね。本書は学術論文の堅苦しさが無く,解説も丁寧なので,思想書,歴史書と構えずに読むことができます。

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2006年09月04日

新販売システム

新文化紙によると,日書連の提案を受けるかたちで,講談社は黒柳徹子著『窓ぎわのトットちゃん』と,いとうひろし著『だいじょうぶ だいじょうぶ』の既刊2点のオリジナル新装版を返品ゼロの完全買切・満数配本の特別条件で発売する。組合書店から9月25日までに注文を受け,総部数を決定してから製本する。目標発行部数は最低各2万部,講談社から各取次会社,各取次会社から各書店への出し正味は通常通りで,参加組合書店へのマージンが40%になるよう報奨金を支払う,とのこと。

この日書連の提案というのは,書店店頭の活性化を図るための「新販売システム」のことで,「書店マージンの拡大」「適正配本」を目的に,「受注生産」「満数配本」「完全売り切り(返品ゼロ)」を目指すもの。事前に書店から注文を取り,総部数を決定してから製本。書店への配本については希望通りの満数配本で,完全に売り切って返品はゼロという,従来の手法にはなかった画期的な試み。また,この企画は書店自らの手で選んだ良書を普及させる読書推進運動でもあるという。

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2006年08月28日

小説の認識(伊藤 整)

小説の方法夏休みもようやく終わり。遊園地やプール,花火大会など,さすがにウンザリしてきましたが,ようやく普段のペースに戻れて嬉しいですな。

伊藤 整の「小説の認識」は,1949~53年にわたって諸雑誌に発表されたもので,前著「小説の方法」の発展として考えられ,かつ書かれたもの。著者の序文には,『本書には「我が秩序の認識」と「組織と人間」が加えられており,これは前著で積極的に試みなかった分野に足を踏み入れたことになるが,その理由は,このような分野のことを考えずには現代の文学が考えられなくなったからである』とある。

「小説の認識」は,当初河出新書として刊行されたが,当時の伊藤 整は,「文学入門」など新書による文学書のベストセラーを輩出し,新書ブームの立役者でもあった。

岡崎武志氏によると,硬い職業の人に軟らかい随筆を書かせる時代の気分というものが,昭和30年前後にはあり,ちょうどいまのような新書ブームがこのとき巻き起こった。時代はデフレで,とにかく値段の安い本を大量に自転車操業で出し続けなければいけない。新書という廉価軽装の器はそれにうってつけだった。新書出版史において,この時代の持つ意味は大きかった。

また,その頃,伊藤 整の「女性に関する十二章」(中央公論社,昭和29年)が年間売上げ1位の大ベストセラーとなった。当時,伊藤 整の名は「チャタレイ夫人の恋人」猥褻裁判で有名だったから,このような真面目な文学者と猥褻文学とのギャップがその後の新書ブームの性格を決定づけたとしている。

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2006年08月22日

詩本草(柏木如亭)

「詩本草」(柏木如亭)を読みました。

若くして幕府の棟梁となった如亭は,吉原で遊びまくった末,各地へ遊行の旅に出ることとなりますが,旧友の葛西因是が「色食は性と成り天真爛漫」と評したとおり,そこでも風流な遊び人として名を馳せ,女性関係も盛んだったよう。

グルメな本書にも,吉原時代の思い出や女性と食べ物を絡めた詩がいろいろ出てきます。たとえば,魚の塩漬けの段で,越前の鱈は美貌の妻,越後の鮭は色っぽい妾,加賀の姫鰯は俊敏な下女,駿河の興津鯛は名高い遊女,若狭の小鯛は金持ちのお嬢さん,といった具合。

また,あるときは風雨激しく富士山の山小屋に死ぬ思いで3日間閉じ込められ,その間白粥しか食べられなかったので,いまでも白粥を見ると吐き気がするなどという件もあります。

漢文なので取っつきにくいのですが,語句の注は丁寧,一章ごとに要点と背景がまとめられているので,味わって読むには適当かと思います。

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2006年08月19日

岩波文庫8月の新刊

詩本草岩波文庫8月の新刊は,「詩本草」(柏木如亭),「小説の認識」(伊藤 整),「曖昧の七つの型(下)」( ウィリアム・エンプソン),「津田左右吉歴史論集」(今井 修編)の4点。

重版再開は,「果てしなき逃走」(ヨーゼフ・ロート),「荀子(全2冊)」,「随園食単」(袁 枚),「マルクス 経済学批判」。

「詩本草」は,江戸時代の漢詩人,柏木如亭による旅とグルメのエッセイ。柏木如亭は市川寛斎門下。家業である幕府小普請方大工棟梁を嗣ぎましたが,吉原での遊蕩に家産を傾け,32歳で弟に家業を譲り,江戸を離れて遊歴詩人として各地を旅する後半生を送ることとなります。江戸のちょい悪オヤジの放浪記ですが,荷風曰く「燈下一読するに明清名家の文をよむが如し。蓋し江戸詩人詩話中の白眉なるべし」。楽しみです。岩波書店から「遊人の抒情-柏木如亭」という評伝も出ていましたが品切れのようです。 「随園食単」はこれに絡んでの重版ですね。

岩波書店によると,『来年は岩波文庫創刊80年で,その記念出版の準備を始めています。詳細は来月のホームページでお知らせします』とのこと。

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2006年08月15日

アフリカ農場物語(上)(シュライナー)

アフリカ農場物語〈上〉世間はお盆休み・・・のようです。私は相変わらず仕事中。合間を縫って,久しぶりに大磯ロングビーチで泳いできました。適度に日焼けするつもりでしたが,結構ひりひりきています。

職場のエアコンが不調で,仕事しながら熱中症のおそれがでてきました。そんな中で,岩波文庫の新刊,というにはちょっと遅くなったシュライナーの「アフリカ農場物語(上)」など読んでいます。シュライナーは1855年生まれ,南アフリカの女流作家。現地で家庭教師などしながら創作活動を始め,1881年ロンドンに移って作家活動を続けました。本書は1883年に出版され,当時から好評だったとのこと。1880年代の女性解放の機運の高まりとともに,シュライナーは急進主義者,フェミニズムの作家として知られるようになりました。正直,あまり興味のわかない話ですな。これも暑さでぼーっとしているせいかしら。

ほかに雑誌Penの9/1号を。「古い時計を手に入れる」特集で,一千万以上というヴィンテージものから手に入りやすいもの(といっても数十万ですが)まで,眺めているだけで癒されます。よく見に行っているタイムトンネルという時計屋さんのページも,綺麗な時計がたくさんあり,目の毒なのですね。

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2006年08月10日

今日,ホームレスになった13のサラリーマン転落人生

今日、ホームレスになった―13のサラリーマン転落人生いやな本を読んだ。新風社の新刊 「今日,ホームレスになった13のサラリーマン転落人生」(増田明利)。

かつて企業で活躍したサラリーマンが,不況による自主退職やリストラによる首切りで,心ならずも路上生活者となる。いま,ホームレスの40%は元サラリーマンだという。みんな辞めるときにはあまり悲観的ではない。それまで企業で実績を積んできたのだから,どこか引き取り手はあるはずだ。だけど実際には40歳を超えると年齢の壁が立ちはだかる。

サラリーマンは気楽な稼業・・・とは言えなくなって久しいが,一度バブルを経験し,その後はずっと浮かび上がれずにいる我々の世代にとって,彼らの苦悩は本当に他人事ではない。最初から氷河期だった30代はもっと苦しいのかもしれないが。

サラリーマンからホームレスになった人たちの叫びは,「どんなに会社に居場所が無くなろうとも辛い仕打ちに遭おうとも,絶対に辞めちゃ駄目だ!」 職があるだけマシだと思って,耐えていこうではありませんか。

第25回新風舎出版賞受賞作品。

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2006年08月06日

文法のl原理(下)

文法の原理〈下〉岩波文庫の新刊「文法の原理(下)」(イェスペルセン)を読む。今月で完結。

本巻には,時間と時制,直接話法と完結話法,発話の分類,叙法,否定,結論を収める。言語学などというのは,私とはもっとも縁のない学問だと思っているが,一方では日常の生活の中で,無意識にあるいは意識的に使っている言葉・文章の構造が,このように巧みに分類整理されると,なるほど言語というのは面白いものだ,という気持ちになる。

取り上げられているのは当然欧文であるが,平易な文例を用いて丁寧に説明されているので,英語はさっぱり・・・という人でも,結構楽しく読むことができるだろう。

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2006年08月02日

戦争と平和(5)

戦争と平和〈5〉もう8月になってしましましたが,ようやく梅雨明けとのこと。寝不足気味なので,通勤電車の中ではもっぱら居眠り。なかなか読書も捗りません。

そんな中,岩波文庫の新刊「戦争と平和」(5)を読みました。

いよいよナポレオン軍のモスクワ侵攻。血湧き肉躍るスペクタクル・・・となるはずですが,どうも盛り上がりません。訳が平易で丁寧な代わりに,迫力が無いのですね。勢いづいて読んでいると,途中のコラムで話の腰を折られるのも気になります。

まあ,これまで何度か通読した話ですから,これも一つのやり方,と余裕を見せてはいますが,ちょっと読み続けるのに骨が折れますね。

本巻には,ナポレオン軍の侵攻,退却経路の地図と,モスクワ中心部の地図が掲載されています。これには,モスクワ大火で消失した地域と現在のモスクワ中心部との対比,ナターシャたちの避難経路などが描かれており,理解の助けとなりました。

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2006年07月29日

鳴海仙吉

鳴海仙吉暑い日が続いていますね。いつになったら夏休みがとれるのか,といった感じ。早朝出勤,深夜帰宅なので多少はラク,というのは負け惜しみですかね。

そんな中,岩波文庫の新刊「鳴海仙吉」(伊藤 整)を読みました。

詩人で評論家である主人公鳴海仙吉は,終戦直後,東京から故郷の小樽へ移り住みます。そこでの生活を,手記,詩,評論,戯曲など,さまざまな形式を繰り出しながら描いた自伝的小説で,本書には,著者の息子である礼氏による詳しい解説がつけられており,本書執筆の経緯と当時の著者の身辺状況がよくわかります。

伊藤礼氏といえば最近,「こぐこぐ自転車」なる自転車エッセイを出しています。70歳近くなって一念発起,自転車で体力作りをはじめ,ついには古希・還暦の仲間を引き連れて北海道自転車旅行を敢行したとのこと。一方では,下手の横好きといいつつ,文壇名人戦三連覇という碁の達人でもあります。(「パチリの人」)

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2006年07月26日

中経の文庫

こぐこぐ自転車ビジネス書や学習参考書などの出版でおなじみ, 中経出版が9月から文庫市場へ参入するとのこと。

「中経の文庫」シリーズと題して,9月に創刊。同社の既刊書に,2割程度の書下ろし作品を加えて文庫化し,通常13Qの活字を14.5Qにして年配の読者にも読みやすいものとする。当初は月10点,それ以降は6点ずつを刊行予定。

ポイントは,巻頭に見開で「あらすじ」を掲載。また,カバー表紙自体に「刷り帯」を配するとのこと。

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2006年07月23日

出版業界最底辺日記

出版業界最底辺日記―エロ漫画編集者「嫌われ者の記」いわゆるエロ漫画雑誌というのは,どういう人が作っているのだろう,ふつうの出版社や編集者とは違うようだが・・・という疑問に答えてくれる本。

ちくま文庫の新刊「出版業界最底辺日記」の著者塩山芳明氏は,エロ漫画下請け編集者。いわゆる編集プロダクションを主宰して,出版社から1冊の漫画本の企画,編集,経理まで,すべてをほとんど一人で請け負っているのだ。本書は10年以上にわたるそんな編集者の日常を描いた日記で,大手出版社の横暴,いい加減な著者,変人だらけの編集者など,業界内部事情を実名満載で露骨にさらけ出している。

もっとも,ここに出てくる漫画家は,エロ漫画ファンにはおなじみなのかもしれないが,私など名前を聞いたことのない人ばかり。そんな漫画家たちの驚異のやっつけ仕事ぶりも笑えるし,それをなだめすかして,どうにか発行を続ける編集者も滑稽かつ涙ぐましい存在だ。

出版界のしくみが裏側からわかる本として,漫画ファン以外にもお薦め。

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2006年07月19日

機械式時計【解体新書】

機械式時計 解体新書―歴史をひもとき機構を識る「機械式時計【解体新書】」(本間誠二監修)を読む。

最近は腕時計をしている人が少なくなった。一日中携帯電話を手放さない人もいるようだから,時間を知るだけならそれで充分だ。一方で,ファッションとしての時計,メカ好きのための時計は生きながらえていて,とくに高価な機械式時計の人気が高まっているという。

私も(高価ではないが)機械式時計の愛好者で,電気で動く時計なんかインチキだ・・・と思ってはいるものの,その機械式時計の時刻合わせ用には,電波腕時計を使っている。実用性で言えば,ソーラー式の電波時計に勝てるものはない。

本書は,機械式時計の歴史,作動原理,性能,複雑な機構の組み込みなど,時計の仕組みを知りたい人のために多くの図表を使ってわかりやすく説明されている。Webサイトでも,時計のメカを紹介しているところはいろいろあるが,やはりこうやって一冊にまとめられていると便利だ。ただ,後半の代表的なメーカーやモデルの紹介は,その辺のムックと変わらないので,無くてもよかった。

本書で不思議なのは,本間氏が監修となっているのに著者が誰だかわからないこと。編集部編なのか,適当にメーカー資料を寄せ集めてきたのか。それと,2001年に初版が出ているはずなのに奥付の発行日が2006年6月14日としか書いていない。普通なら第×刷ということなんだろうけれど,こういうやりかたは胡散臭い出版社だと思われるのでよろしくない。いわゆる実用書出版社にありがちな・・・あ,大泉書店か。

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2006年07月16日

岩波新書の歴史

岩波新書の歴史―付・総目録1938~2006遅ればせながら「岩波新書の歴史」(鹿野政直)のご紹介。

岩波新書新赤版1000冊突破記念として,1938年~最新刊までの総目録を附した岩波新書史。ただし,本書は岩波書店による社史ではなく,現代思想史の研究者たる著者が『岩波新書という窓を通して,戦中戦後思想史を眺めたもの」である。

もちろん,既刊2500冊あまりの書誌データだけでなく,「新書」の誕生にまつわるエピソード,定価の変遷,昔の読者アンケートの結果など,興味深い情報も多い。各版の刊行の辞もまとめて収録されている。500ページを超える大部の書であるが,岩波ファン,新書ファンにはお薦め。

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2006年07月15日

岩波文庫7月の新刊

7月の岩波文庫新刊が,そろそろ書店にならぶ時期ですな。

今月は,「鳴海仙吉」(伊藤 整),「アフリカ農場物語(上)」(オリーヴ・シュライナー),「戦争と平和(5)」(トルストイ),「文法の原理(下)」(イェスペルセン)の4点。重版再開は,「唐宋伝奇集(全2冊)」,「キプリング短篇集」,「音楽と音楽家」,「家族・私有財産・国家の起源」となっている。

ところで,岩波文庫版イェスペルセンの「言語」。上巻が1981年に出て以来,下巻は音沙汰なしだったが,『新しい訳者による下巻の訳稿が出来上がり準備を進めております。刊行の際には、ただいま品切れの上巻も復刊いたします。もうしばらくお待ちください』とのことで,いよいよ刊行間近。ただし,訳者の三宅鴻氏は2003年に逝去している。

岩波文庫の主な未刊本リストからは脱出ということになるらしい。

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2006年07月11日

インカ皇統記(2)

インカ皇統記〈2〉最近はもっぱら電波時計を常用していて,あまり使っていない機械時計をオーバーホールに出した。思ったよりOH代金がかからなそうなので,またぞろ新しい時計が欲しくなる病を発病しそうで危ない。

岩波文庫「インカ皇統記(2)」(インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ)。本巻は,第3~第5の書を収めており,第3の書では太陽の神殿とそれにかかわる神官や儀式,第4の書では,処女たちの館,結婚と家庭,子育て,公娼,第5の書では土地をはじめとする財産について,など,インカの具体的な生活風習についての記述が多く,楽しく読めた。

ちなみに,訳者牛島信明氏は,昭和15年大阪生まれ。岩波文庫の読者にはドン・キホーテの訳でおなじみだが,スペイン文学,ラテンアメリカ文学の研究家で,東京外国語大学名誉教授。平成14年に亡くなっている。

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2006年07月06日

山上宗二記  付茶話指月集

山上宗二記―付・茶話指月集岩波文庫の新刊「山上宗二記  付茶話指月集」を読む。

利休が秀吉のために自害したことは知られているが,その弟子,山上宗二(やまのうえそうじ 1544-90)も秀吉によって殺されている。鼻と耳を削がれて・・・。宗二はとても押しの強い人物で敵が多かったらしく,信長の死後に仕えた秀吉の不興をかったようだ。

そのような人だけに,茶の湯にたいしても,ひたむき・頑固。本書は,壷や茶碗,花入などの茶道具,床の間に掛ける墨蹟や画幅に関する蘊蓄はもとより,茶人としての心得などをまとめており,利休茶道の神髄をつたえる秘伝書となっている。

茶道の歴史後半の「茶話指月集」は,利休没後100年を経て編纂された,茶人のエピソード集。ほかに,「山上宗二記」の翻刻も付いている。

ということで,面白そうな内容なのだが,現代語訳ではないので,注に頼っても素人には読みにくい。別に参考図書として,宗二研究で知られる桑田忠親の「茶道の歴史」(講談社学術文庫)がお薦め。

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2006年07月03日

小説の方法(伊藤整)

小説の方法なんだかバタバタしているうちに,もう7月。映画ポセイドンを見てきたせいで,またタイタニックも見たくなり,DVDを引っ張り出したりしているうちに休日も終わってしまった。

岩波文庫の新刊「小説の方法」(伊藤整)は面白いのだが,通勤電車でベルティーニの美しいマーラーを聴きながら読んでいると,ついウトウトと眠ってしまい,なかなか捗らなかった。

詩人であり小説家であり翻訳家(「チャタレイ夫人の恋人」裁判でもおなじみ)でもある伊藤整は,日本と西洋の小説の違いを「仮面紳士」と「逃亡奴隷」という言葉で説明している(本書の付録に所収)。

「仮面紳士」というのは,たとえば英国紳士のように表面は紳士的だが,中にどろどろとした欲望を秘めているもので,これが西洋の小説の姿。一方,日本の小説は,一般社会からはみ出して文壇に逃げ込んだ「逃亡奴隷」のような,自主性のない私小説。

伊藤整の理論は,かなり強引だが,説得力がある。以前,これも岩波文庫で出た「変容」を読んだときには,若者(当時の私)には難しい作品だ,と思ったが,もう一度読み直してみようかしら。

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2006年06月29日

爆笑問題の「文学のススメ」

爆笑問題の「文学のススメ」爆笑問題の「文学のススメ」が文庫化された(新潮文庫)。

爆笑問題の二人+真鍋かをり嬢による話題の作家たちとの対談集。日本テレビ「爆笑問題のススメ」をまとめたもので,放送されなかった部分や書き下ろしも加えられている。

作家の面々は,花村萬月,平野啓一郎,岩井志麻子,松尾スズキ,倉田真由美,藤田宜永,江川達也,中村うさぎ,団鬼六・加藤鷹?といったところで,文豪というには読んだこと無い!という人も多いだろうが,作家のお言葉よりセクハラトークを連発の太田・田中コンビの掛け合いが面白い。あわせて,読書家・児玉清と爆笑問題とのコラムもあり,本好き太田と本嫌い田中の読書遍歴も興味深い。

まじめな読書家にお薦め。こんな調子ですよ。

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2006年06月27日

新風舎文庫

夕映え少女新風舎文庫の新刊「夕映え少女」(川端康成)が書店の棚に並んでいた。新風舎って,文芸社と同じ自費出版社だと思っていたが,著名作家の本もいくつか出しているようだ。

新風舎文庫は,文庫サイズだがハードカバーを付けた「豪華本」仕立て。川端の短編集なのだが,中身は・・・昭和52年に集英社から出た文庫そのまま。解説もまったく変わらず。これで1200円。

地味な本が復刊されるのは歓迎。しかし,こんなんでいいのかね。

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2006年06月22日

自暴自伝(村上"ポンタ"秀一)

自暴自伝――ポンタの一九七二→二〇〇三マーラーといえば,ヴィスコンティの映画「ベニスに死す」での交響曲第5番が有名だが,私が好きなのは,やはり映画「仮面のアリア」で使われていた第4番のアダージョ。雨がしとしとと降り,若いオペラ歌手同士が愛を確かめ合う場面・・・。心に染みますな。

湿っぽい空気の中,音楽を聴きながら昨日読んだ文春文庫の新刊「自暴自伝」は,ドラマー村上"ポンタ"秀一の自伝(元本は2003年刊)。

ポンタは,1951年生まれ。セッションドラマーとして,沢田研二,泉谷しげる,山下達郎をはじめ,アイドル歌手や演歌歌手まで,多くのアーティストのレコーディングに参加したほか,自身のバンドPONTA BOXを結成し,海外でも活躍。

本書はドラマーとしてのデビューから現在に至る30年間の思い出話をまとめたもので,おなじみの歌手やグループの裏話もたくさんあり面白いのだが,JAZZのひとらしく,事実なのだろうが,ちょっと眉唾ものに思えてしまうところも多い。聞き書きなので,編集でマイルドにまとめてはいるものの,この饒舌に馴染めない人もいるだろう。

楽器を知っている人には日本を代表するミュージシャンでスーパースターなのだが,知らない人には裏方の一人ということで,このギャップは大きい。本書を面白く読めるのは,楽器少年か,あるいは競演したミュージシャン達と同時代を生きてきたオジサン世代か。

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2006年06月19日

2006年夏 岩波文庫一括重版

岩波文庫「夏の一括重版」は7月7日発売予定。28点35冊。

懐かしさでいえば,19世紀末に南米の大草原で育ち,自然を愛した博物学者ハドソンの自伝小説「はるかな国 とおい昔」(寿岳しづ訳,1937年刊),ミンナ・フォン・バルンヘルム(1962年),キリストにならいて(1960年)あたりになるだろうか。

■ 千載和歌集  久保田 淳 校注
■ みみずのたはこと(全2冊)  徳冨 健次郎
■ 北村透谷選集  北村 透谷/勝本 清一郎 校訂
■ 提婆達多  中 勘助
■ トリストラム・シャンディ(全3冊)  ロレンス・スターン
■ はるかな国 とおい昔  ハドソン
■ 大転落  イーヴリン・ウォー
■ ミンナ・フォン・バルンヘルム  レッシング
■ フェードル・アンドロマック  ラシーヌ
■ いやいやながら医者にされ  モリエール
■ メリメ怪奇小説選
■ 未成年(全3冊)  ドストエーフスキイ
■ イプセン 野鴨
■ イプセン 幽霊
■ イプセン ヘッダ・ガーブレル
■ 童子問  伊藤 仁斎/清水 茂 校注
■ 霊の真柱  平田 篤胤/子安 宣邦 校注
■ 不幸なる芸術・笑の本願  柳田 国男
■ 覚書  幕末の水戸藩  山川 菊栄
■ 酒の肴・抱樽酒話  青木 正児
■ インカの反乱  ティトゥ・クシ・ユパンギ 述
■ ベーコン随想集  渡辺 義雄 訳
■ ディドロ ダランベール編 百科全書  桑原 武夫 訳編
■ キリストにならいて  トマス・ア・ケンピス
■ 自然発生説の検討  パストゥール
■ 価値と資本(全2冊)  J.R.ヒックス
■ 租税国家の危機  シュムペーター
■ 理論経済学の 本質と主要内容(全2冊)  シュムペーター

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2006年06月15日

ipodでマーラー

マーラー:交響曲第1番SHURE E4Cが好調なので(現在は3段キノコ使用・・・スポンジに比べて低音はよく出るが高音が曇る感じがする),iPodに懐かしいところでバーンスタインのマーラー交響曲全集を入れて聴いている。

ER-6iに比べて,低音がズンズンくるのは快感だが,iPod付属のイヤホンから替えたときのビックリ感はER-6iの方にありそうだ。E4Cの普通に良い音に対して,ER-6iの繊細さ,透明感は際だっている。だから,ER-6iとE4Cは使い分ける楽しみがある。

いずれにしても遮音性は抜群。普通のイヤホンを使っていて「電車でクラシック」をあきらめた方でも,これに替えれば大丈夫(耳に合えば・・・ですが)。

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2006年06月13日

Pen Books 101本の万年筆(中島茂信)

Pen Books 101本の万年筆「Pen Books 101本の万年筆」(中島茂信)を読む。雑誌「pen」連載の「一本の万年筆」をもとに書き下ろしを加えてまとめたもの。

万年筆コレクター・すなみまさみち氏のコレクションより,ウォーターマンNo.7から並木製作所海國萬年筆に至る万年筆101本を,原寸大写真と解説の見開き2ページで紹介している。今回の書籍化にあたって,『パイロット本社にも現存されていないという幻の逸品「海國壱號」(1922年)』も加えた。

マニア向け限定品ばかりでなく,カジュアルなものも取り上げられているのは嬉しいが,書店で手にとって綺麗な写真に感心しながらも,ちょっと購入を躊躇した2940円という値段は,やはりマニア志向ですな。

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2006年06月11日

岩波文庫6月の新刊

ギリシア案内記〈上〉岩波文庫6月の新刊
・インカ皇統記 (2)〔全4冊〕 (インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ)
・小説の方法 (伊藤 整)
・文法の原理 (中)〔全3冊〕 (イェスペルセン)
・山上宗二記 付茶話指月集 (熊倉功夫校注)

「小説の方法」の文庫本は,河出市民文庫,新潮文庫から出ていたが,いずれも50年ほど前のものなので,久々の文庫化を歓迎。日本ペンクラブ電子文藝館も参考になる。

岩波文庫6月の復刊
・アドルフ (コンスタン)
・ギリシア案内記 全2冊 (パウサニアス)
・晩年の父 (小堀杏奴・・・森鴎外の娘さんですな)

この中では,2世紀後半のギリシャ旅行ガイドブック「ギリシア案内記」が面白い。『名所旧跡を案内し,そこに伝わる行事,宝物,ゆかりの神話を語る。他の文献にはない伝承を数多く伝えており,現代の旅行者にとっても秀抜な旅行案内であると同時に,古代ギリシア研究に不可欠な基本資料』で,古代オリンピックの蘊蓄なども当時の眼で書かれている。

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2006年06月08日

SHURE E4C イヤフォン

SHURE E4C-J ヘッドフォン(ホワイト)iPodとともに半年以上,Etymotic Research ER-6i カナル型イヤフォンを愛用してきたが,細身の音にもそろそろ飽きてきたので,通勤の楽しみを増やすべく,SHUREのE4C(黒)を購入。サウンドハウスで2万3千円ほど。サウンドハウスおなじみの野菜の段ボールに入って届いたE4Cの赤いパッケージは,これ以上開けるのがめんどくさいプラ梱包があるのか,と思うほど。少なくとも無傷で開けることはできない(溶着してあるから当たり前だが)。気が短い人なら,本体まで壊しかねないな・・・。

聴くのはもっぱらオーケストラとオペラ中心のクラシック,女性ヴォーカルなので,あまり刺激的でなく,広がりのある音が欲しいわけだが,E4Cなかなかいい感じだ。ER-6iより繊細さには欠けるものの,力のある音で,低音も程よく出ている。細身の楚々とした女性がよいか,ある程度肉付きの良い女性がよいか,これは贅沢な悩みだ。

私の場合,耳かき不要といわれるほど耳の穴が大きいので,Lサイズのフレックススリーブを使用。電車の中でも,音が出ていないときに走行音とアナウンスが少し聞こえる程度。ER-6iの3段キノコほどの遮音性はないが,突っ込みが浅いため,長時間の使用でも耳への負担は小さい。耳の後ろにケーブルを廻すことに違和感はあるが,イヤフォン自体の付け外しは簡単だ。

オーバーヘッドタイプのヘッドフォンを含めて,適材適所ということになるのだろうが,当面E4C中心で聴くことになりそうだ。

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2006年06月05日

リンボウ先生の文章術教室(林 望)

リンボウ先生の文章術教室画家が絵画の技法書,書家が習字のお手本,演奏家が楽器奏法の本を出すのは当たり前。ところが,小説術,作文術に限っては,功なり名を遂げた文豪でなければ許されない雰囲気がある。谷崎潤一郎,川端康成,三島由紀夫,丸谷才一・・・。ちょっと気の利いた文章などオレでも書ける,という意識がそうさせているのだろう。

これら文章術を読み,各々の作家の文体や着想の秘密を探るのも面白いが,自らエッセイや評論を書こうという人に,実践的な文章術を指南しているのが,小学館文庫の新刊「リンボウ先生の文章術教室」(林 望)。ここでのリンボウ先生は,文豪ではなく国語教師。

文章の客観性,品格,ユーモア,悪口など,まっとうな文章を書く上でポイントとなる点を挙げて,カルチャースクールや大学での生徒の作品添削の実例を示しながら,よい文章とは何かを示している。生徒の文章を拙いと言うのは簡単だが,添削結果を見ると,毎日ブログを更新しているような人にも参考となる点が多々あるかと思う。

2002年に単行本で出たときは「文章術の千本ノック」。これは売れなかったそうで,今回文庫化に当たってわかりやすいタイトルに変えている。

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2006年06月01日

仏像のひみつ(山本 勉)

仏像のひみつ朝日出版社「仏像のひみつ」(山本 勉著,川口澄子イラスト)が面白い。

本書は,昨年東京国立博物館で開催されたイベント「親と子のギャラリー 仏像のひみつ」の展示案内が好評だったので,それを本としてまとめたもの。

『仏像は、やせたり太ったりする! 仏像の中には何かがある? 知らずに接してきた仏像のほんとうの姿、その本質を簡潔につかまえる。東京国立博物館の人気展示をまとめた一冊。4つのひみつを知れば,仏像ってこんなに面白い!』

その4つの秘密とは,仏像たちにもソシキがある! 仏像にもやわらかいのとカタイのがいる! 仏像もやせたり太ったりする! 仏像の中には何かがある! ということで,仏像の偉さによる区別,いろいろな造り方,時代による形の変化,中の構造などをわかりやすく解説しています。

まぁ,子供を意識した展示・・・といいながら,執筆者も結構楽しんでますな。

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2006年05月31日

朝日新書

『朝日新聞社では今秋,「朝日新書」シリーズを創刊します。21世紀にふさわしい先進さ,だれもが幅広く「知」を楽しめるわかりやすさ,いつでもどこでも読める手軽さが身上の,もっとも新しい新書です。このニューフェース「朝日新書」の顔,ブックカバーのデザインを募集します。通勤電車の行き帰りに読む,カレ氏待ちのカフェでページをめくる,背広のポケットにすっぽり,旅のバッグにしっかり・・・そんな「朝日新書」をイメージして下さい。』ということで,岩田一平編集長によると朝日新書の入稿作業がいよいよ始まったとのこと。

しかし,朝日新書って今まで無かったのか,不思議な感じ。 よく見かける朝日選書と,昔出した朝日文化手帳という新書判のシリーズ,大昔(昭和24年)のB6判朝日文庫はありましたが,新書は初めてなのですね。

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2006年05月27日

岩波文庫でひろがる映画の世界

岩波書店では,「岩波文庫でひろがる映画の世界」と題して,5月25日より全国の書店でフェアを実施中。

『毎年必ずといっていいくらい,何本かの映画が「岩波文庫」の中から撮られています。「テス」「灰とダイヤモンド」「破戒」「雪国」等,文庫の書名が映画のタイトルになったものは,もちろん数多くあります』ということで,今回は60点73冊を選び,〈岩波文庫で拡がる映画の世界〉フェアを企画。あわせて,以下の品切れ書目も復刊された。

東海道四谷怪談(鶴屋南北),野菊の墓(伊藤左千夫),白痴(ドストエーフスキイ),灰とダイヤモンド(アンジェイェフスキ),ロダンの言葉抄(高村光太郎),ローザ・ ルクセンブルクの手紙(L.カウツキー編),世界をゆるがした十日間(ジョン・リード)。

『各冊に映画のタイトルと公開年,監督,主演俳優と簡単な説明の入った特製帯を付けます』ということなので,帯フェチ(異帯コレクター)の方は,どうぞ。

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2006年05月25日

ipodでブルックナー

ブルックナー:交響曲第4番今週はむちゃくちゃ忙しいので,せめて気持ちだけでも落ち着けようと,通勤電車の行き帰りにipodでブルックナーを流しっぱなし。

1曲について十数種類の演奏が入っているから,もう何が何だかわかりません・・・ということはなくて,手探りで聴いていても,朝比奈とチェリビダッケとベームは区別がつきますな,さすがに。

ところで,Webでブルックナーファンのページをみると,好き嫌いがはっきりしている朝比奈さんなどにくらべて,ベーム先生は最近話題にもあがらないのは残念。私の高校時代は,ベーム先生全盛期でしたが,そのときは年寄り趣味のように思えてあまり馴染めませんでした。

あれから30余年・・・「ロマンティック」を聴いていると,ほんとにしみじみとしてきて涙が出ます。これで良いのだ,という悟りの境地ですね。そもそも,ブルックナーについて語り始めたら,もう立派な中年男。ipodの良いところは,ブルックナーみたいな1曲1時間超えの長尺ものでも,3時間かかるオペラでも一気に聴けるところ。CDウォークマンみたいにごそごそと交換する必要もない。流行もんは嫌いというクラシックファンにこそ使って欲しいと思います。

ん? これ昔のジャケットの方が格好良かったなぁ。

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2006年05月23日

文法の原理(上)(イエスペルセン)

文法の原理 (上)地味なカバーだが,岩波文庫の新刊「文法の原理(上)」(イエスペルセン)を読む。

『わたしの真剣な努力は,すべての言語の文法の根底にある大きな原理を正確に浮き彫りにし,もって堅実な心理学と穏健な論理学と言語史の確固たる事実に基く文法学に寄与することである』ということで,編集部では「易しいですよ」と宣伝しているようだが,半信半疑で読み始めてみる。

たしかに,多くの簡単な例文をもとに英文(がメイン)の構造とそこから導かれる意味を明らかにしていく過程が,自他共に認める英語ダメ人間でも,結構楽しく,わかった気にさせてくれる。

岩波文庫のイエスペルセンといえば,以前出た「言語」を思い浮かべますが・・・と書いていて確かめたら,「言語」が出たのは25年前。もうそんなに経ったのか・・・まあ,岩波文庫を時代の尺度にしているわけではないですが,色カバー付きの岩波文庫は「最近の本」という感じですな,いまだに。

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2006年05月22日

インカ皇統記(1)(インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ)

インカ皇統記 (1)岩波文庫の新刊「インカ皇統記(1)」(インカ・ガルシラーソ・デ・ラ・ベーガ)を読む。

本書は,インカ帝国の王女と,征服者たるスペイン人との間に生まれた著者(アメリカ大陸最初の混血児の一人と呼ばれている)が,古老の話や各地の資料をもとに,インカ帝国成り立ちから崩壊までを記している。

他の歴史研究家の著作とは異なり,インカ帝国で生まれ育ち,母の関係でインカの内情に通じていた著者の手によるものだけに,資料として重要(この辺,著者も盛んにPRしている)。

第1の書と第2の書を収めた第1巻では,新世界の発見,インカ王の起源,インカの町や教育,王族,偶像崇拝,生贄や儀式,占星術や医術などついて述べる。

歴史常識に欠ける私の場合,大人の社会科のお勉強,といった感じになるが,読みやすい訳なので,完結までがんばってみたいと思う。

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2006年05月18日

行きつけの書店

岩波文庫5月の新刊4冊を買ってjきた。

10年来行きつけの書店では,岩波文庫の新刊を一組しか注文していないらしく,私が新刊を買ってしまうと,その後補充される形跡がない。他の書店で買ったので,今月はここで買わないよ・・・ということになると,その本はずーっと(何年も)残ったままだ。

ホントは岩波置きたくないんだけれど,いつも買ってくれる人がいるから・・・という感じなので,なるべくその書店で買うようにはしているのだが,小さい書店ので,いつなくなるのかも心配なのだ。

ところで,「ハリー・ポッターと謎のプリンス」( シリーズ第6巻)が出たんですね。なかなか書店での出足はいいとのこと。我が家ではこのシリーズ,カミサンしか読んでいないのですが,買ったのかな。

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2006年05月16日

大人の写真。子供の写真。(新倉万造,中田燦)

大人の写真。子供の写真。エイ文庫の新刊「大人の写真。子供の写真。 」を読む。

大人代表写真家・新倉万造と子供代表(将来はモデルになりたい)6歳児中田燦が,日本各地を旅して,同じものを写真に撮る。撮られた写真には,大人の視点と子供の視点がどんな風に表れているのか。

最初書店でパラパラと眺めたときには,ただ二人の写真が見開きで並べてあるだけで,ふ~んと棚に戻してしまったのだが,何となく気になって,じっくり読んでみることにした。

近所の町並み,動物,学校・・・写真に表れた大人の視点は見せる視点であり,子供の視点は見る視点である,といえるだろうか。とにかく,子供は自分が見たいものを大胆かつあっさりと撮る。物理的な視点の違いのおもしろさもあるが,一番は,被写体となる人物がカメラに向ける表情の違い。

大人に撮られるときの警戒心や緊張とは違い,「お嬢ちゃん,ちゃんと撮れてるかな」といったリラックスした,あるいはどうぞご自由にという自然な表情がよい。

写真に添えられているコピーライターのコメントもほのぼのとしていて,とても懐かしい気持ちになる。燦ちゃんは,そのコピーライターのお嬢さんだそう。

内容見本はここ

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気づいたら,カメラ馬鹿。(郡山総一郎)

気づいたら、カメラ馬鹿。エイ文庫の新刊「気づいたら,カメラ馬鹿。」(郡山総一郎)を読む。

そんな写真家いたっけ・・・と思ったら,この方,2004年の「イラク日本人人質事件」で人質となった3人のうちの一人。フリージャーナリストを名乗っていたと思うが,そのフリージャーナリストになったいきさつがまず書かれている。

著者は以前,フリージャーナリストでは食べていけないので,アルバイトをしてお金を貯め,『仕事と言うよりは趣味で行ってます。イラクの現状を伝えたいというのもありますが,それよりも,自分で見たい,いったい何が本当に起こっているのか,それが知りたいという好奇心で,イラクに行きました。』と語っていたが,このあたり,当時自己責任を問われたように,「まじめな」カメラファンには少々無責任野郎だと感じられるかもしれない。

掲載された写真は,紛争地域のものやエイズ取材などが中心で,カメラ自体に関する話は別段目新しいものはない(こういう人でもフォトジャーナリストになれるのか,という別な意味での興味はある)。ということで,立ち読みでも充分だった,と少々後悔。

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2006年05月15日

岩波文庫5月の新刊・復刊

岩波文庫編集部のホームページが,なかなか5月分に変わりませんが,今月出るのは, 「インカ皇統記 (一)〔全4巻〕」,「戦争と平和(新訳) (四)〔全六冊〕」,「芭蕉俳文集 (下)〔全2巻〕」,「文法の原理 (上)〔全三冊〕」の4点。

私,勘違いしていて,「戦争と平和」は前回と同様4分冊だと思っていました。確かにこんなペースじゃ話が終わらないなぁとは思っていたのですが・・・。4分冊になったときは昔の8分冊の方が読みやすかった(すぐに読み終わり1冊ごとに区切りがつくので次への励みになった)と思ったのですが,6分冊とは微妙ですな。

イエスペルセンは,20年以上前に,岩波文庫から「言語」が出ています。「文法の原理」は岩波書店版からの文庫化。「インカ皇統記」も岩波書店の大航海時代叢書エクストラ・シリーズからの文庫化ですね。

復刊の方はかなり多くて,
「エジプト神イシスとオシリスの伝説について」(プルタルコス) 1996年発行
「自註鹿鳴集」(会津八一) 1998年
「世界をゆるがした十日間 全2冊」(ジョン・リード) 1957年
「東海道四谷怪談」(鶴屋南北) 1956年
「野菊の墓 他四篇」(伊藤左千夫) 1951年
「灰とダイヤモンド 全2冊」(アンジェイェフスキ) 1998年
「白痴 全2冊」(ドストエーフスキイ) 1994年
「マラルメ詩集」(鈴木信太郎訳) 1963年
「吉田松陰」(徳富蘇峰) 1981年
「吉野作造評論集」(岡 義武編) 1975年
「ローザ・ ルクセンブルクの手紙」(カウツキー編) 1963年
「ロダンの言葉抄」(高村光太郎訳) 1960年
といった内容です。

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2006年05月11日

続 高慢と偏見(テナント)

続高慢と偏見ちくま文庫の新刊発売。今月の(岩波でいうところの)赤帯は,「ノヴァーリス作品集(2)」,「完訳グリム童話集(6)」,「続 高慢と偏見」の3点。

ん? 「続 高慢と偏見」って,オースチンのあれかいな,と思うと,これはエマ・テナントが高慢と偏見の続編として書いた「ペンバリー館」のことですね(「続・風と共に去りぬ」みたいなものです)。単行本で出したときは,「ペンバリー館-続・高慢と偏見ジェイン・オースティン」というタイトルでしたが,文庫本では,モロに「続 高慢と偏見」。勘違いしそうですな。

テナントは,1937年ロンドン生まれ。雑誌編集者の傍ら作家活動をしています。「ペンバリー館」はあまり評判がよくなかったようで,とくにオースチンファンからは酷い言われようですが,ご自分で確かめたい方は,ぜひこの文庫本で。

ちなみに,オリジナルの「高慢と偏見」は現在,ちくま文庫岩波文庫河出文庫から出ています。

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2006年05月10日

大空ポケット文庫

まだある。今でも買える“懐かしの昭和”カタログ~生活雑貨編~情報誌やムックなどの製作をしている神田の出版社・大空出版から,大空ポケット文庫「まだある。」シリーズ「生活雑貨編」が出ました。

「まだある。」シリーズとは,『60~70年代,いわゆる高度成長期に発売された商品の中から,思わず「え? これ,まだあるの?」と叫んでしまうモノを100点セレクト』し,カラー写真で紹介するもの。レトロ系ロングセラー商品カタログという訳ですね。

第1弾「食品編」では,お菓子やインスタント食品,ジュースなど,第2弾「文具・学校編」では。文房具や学用品をとりあげ,第3弾の本書では,定番雑貨,商店街の「金物屋さん」「荒物屋さん」「よろず屋さん」で見かけたモノ,「薬局」「化粧品屋さん」「電気屋さん」で売っていたユニークなアイテムなど,「昭和の暮らし」を彷彿とさせるものを取り上げています。

とりあえず,大空ポケット文庫のホームページが面白いので,ご覧下さい。扱っている書店はまだ少ないようですが,Amazonで購入できます。

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2006年05月09日

日本プラモデル興亡史(井田 博)

日本プラモデル興亡史-子供たちの昭和史最近では,プラモデルといえば,ガンダムや萌え系のフィギュアを思い浮かべるますが,私の子供の頃(昭和40年代)は,戦車や戦艦,飛行機,自動車,それからなんと言っても「サンダーバード」1号,2号・・・(ジェットモグラがお気に入り。秘密基地も欲しかったな)などなど,乗り物系がメインでした。

文春文庫の新刊「日本プラモデル興亡史-子供たちの昭和史」(井田 博)は,模型屋の主人として業界に精通し,のちに日本初のプラモデル専門誌「モデルアート」を創刊した1920年生まれの著者が,日本のプラモデル史を私情を大いに交えて語ったもの。

世代的には私より一世代前になりますが,Uコンやスロットルレーシングなど,懐かしい話題も多く,ファンやメーカーの視点でのプラモデル本が多い中,売り手としてプラモデル普及に尽力してきた著者の体験はとても興味深く読みました。最近は起業ばやりですが,この当時は起業家だらけですね。

国産プラモデルの発売からもうすぐ50年。かつて群雄割拠したメーカーや玩具問屋,小売店の移り変わりについてはとくに詳しく書かれており,コレクターにとっても貴重な資料になっているようです。

※元本は2003年文藝春秋刊。

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2006年05月08日

無印良品のふしぎ

無印良品のふしぎ無印良品,好きなんです。職場近くの有楽町店は大型店舗なので,いろいろ見て回っているうちに,すぐ時間がたってしまいます。まあ,無印という名の一つのブランド志向なわけですが。

そんな無印良品の商品一つ一つに付けられた名前の秘密をまとめたのが,新刊「無印良品のふしぎ」(ピエブックス)。ボール紙風でバーコード付きの商品シールを配した装丁も面白いけれど,中身も普通のカタログ本とはちょっと違う。

無印良品って,商品に奇をてらった名前ではなくて,単純明快,ストレートに機能を明らかにした名前を付けていますね。だけど,それが結果として,妙に長ったらしい名前になったりします。

私がよく見ている文房具関係でも,「選べるリフィルペンポリカーボネイト軸中性(ゲルインキ)ボールペン」で,その替芯が「選べるリフィルペン中性(ゲルインキ)ボールペン用リフィル」・・・そのまんま。セーターだと,「綿ミドルゲージ細編使いヘンリーネック五分袖セーター」とか。逆に一種類しかない商品は思いっきり簡単で,「スピーカー」,「CDラジオ」。無印では,一軒家まで売っているんですよ。

本書は,担当者への聞き書きスタイルで,商品名だけでなく,サイズなどヴァリエーション展開の考え方に触れていて,無印ファン以外でも楽しめます。

※ピエブックスは,写真集,デザイン書,ポストカードブックなどビジュアルメインの出版社。ピエとは,PIE=円・丸い,地球,世界。世界のさまざまなデザイン・アート・文化を世界に紹介したい,届けたい。やさしく,可愛らしさをこめた親しみのある書籍づくりをめざしたい・・・という思いをこめたブランドネームとのこと。P.I.E.=Pretty(かわいい)International(国際的な) Emotion(感動)。

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2006年05月06日

万年筆「赤と黒」

Lapita (ラピタ) 2006年 06月号 [雑誌]本日発売のラピタ6月号を買ってきました。

午前11時,ショッピングセンター内の大型書店では10冊ほどが山積み(かさばるから当たり前ですが)となっており,私のように慌てて買いに来た人はいないかとしばらく眺めていましたが,手に取る人もいませんでした・・・。

さっそく,おまけの万年筆「赤と黒」に付属のカートリッジを入れて書いてみよう,としましたが,インクが出てきません。じれったいので,一度カートリッジを引き抜き,水洗い。再度カートリッジを押し込むと,今度はスムーズに流れてきました。

ラピタのカエルマークが刻印されたペン先は,海外のF相当だと思います(無印アルミ万年筆とほぼ同じ)が,とくにひっかかりもなく,書きやすいものです。

手帳用に相応しいミニサイズですが,キャップ部の太さがあるため,私のシステム手帳のペンホルダーには刺さりませんでした。

ついでに本誌の記事について。付録連動企画・大特集「Made in Japanの逸品万年筆」では,相性でセレクトするメイド・イン・ジャパン万年筆&ペーパー大図鑑と題して,手作り万年筆を含む国産各社の代表的なモデルと万年筆向けの便箋,原稿用紙を紹介。記事自体は目新しいことは書いてありませんが,綺麗な写真と実際の筆跡が載っているので,連休中の目の保養としては良さそうです。

※「万年筆評価の部屋」に5本購入!してバラツキを確かめた記事やミニ檸檬との比較記事があります。

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InterBook絶版センター

ときどきInterBook絶版センターの新着情報で高額文庫本をチェックしているのですが,5月分では,新潮文庫の「北ホテル」(ウジェーヌ・ダビ)4千円,「汝の隣人を愛せ上下揃い」(レマルク )5千円,「戀する女たち 上中下全3巻揃い」7千円,角川文庫「夜はやさし上下揃い」(フィッツジェラルド)4千円,「ベートーヴェンの交響曲」(ベルリオーズ)5千円,岩波文庫「世間胸算用」5千円,「偐紫田舎源氏上中下全3巻揃い」5千円,「今昔物語集本朝篇全5巻揃い」5千円といったところが並んでいます。

戦前の菊半裁判を岩波文庫(創刊版)と呼んでいるのが馴染めないのと,もともとカバーのない旧岩波文庫をいちいちカバーなしとしているのは誤解されるんじゃないかと思いますが,ちょっと面白い絶版本が並んでいるので,一読あれ。

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2006年05月05日

「ラピタ」6月号

6日発売予定の雑誌「ラピタ」6月号。昨年の黄色い万年筆「ミニ檸檬」に続き,「赤と黒」万年筆が付録となっています。

あちこちのサイトで,もう手に入れたよ,という報告があったので,近所の文教堂に聞いてみましたが,明日発売で未入荷です・・・との答え。ホントにGW真っ最中の明日朝早く配送屋がくるんだろうな,見張ってるぞ!と言いたいところですが,まあフライングはよくないし,待つのも楽しみのうちということで。

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2006年05月03日

曖昧の七つの型(エンプソン)

曖昧の七つの型 (上)岩波文庫の新刊「曖昧の七つの型」(上)(エンプソン,岩崎宗治訳)を読む。

著者エンプソンは,1906年英国生まれ。ケンブリッジで数学と文学を学び,1931年来日。戦前の文理大,東大で教えた後,37年北京大学に招聘されたが,日中戦争が激しくなり,中国南部で避難生活を送った。戦後も再び北京に赴き,中華人民共和国の誕生も目撃した。

本書は,「一つの表現に対して幾つかの可能な反応の余地があるとき,言葉の持つそのようなニュアンス」を曖昧ambiguityと呼び,その曖昧にこそ詩の美しさがあるという主張を表したもの。(上)では,1~3の型を論じる。

第1の型は,一つの言葉や文章の構造が同時に幾つかの意味を持つことによる効果。第2は,複数の意味が一つの意味の中に集約される効果,第3は寓意のように直接関係のなさそうな2つの意味が同時に与えられている効果。それぞれシェイクスピアなどから例を挙げて説明されているから,落ち着いて読んでいけばそれなりにわかるのだが,読みやすくはないので,なかなか読み続けるのに根気がいる。

本書は1985年研究社出版より同訳者により刊行されており,現在絶版。

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2006年05月01日

「HJ文庫」創刊

HJ文庫,7月1日創刊!

といわれても,HJて何ですか? これがなんと,ホビージャパンなのです。ホビージャパンという雑誌は知っているけれど,文庫本を出すとは思わなかったでしょう。

創刊の挨拶としては,『ジャンル,新旧に捕らわれない,おもしろい物語を世に送り出したい!! そんな想いを込めて,株式会社ホビージャパンは文庫レーベル「HJ文庫」を創刊します。現代社会から架空世界,学園ラブコメからハイファンタジーまで,さまざまな舞台の上で紡がれる,胸おどるような物語をお届けします! 第1弾タイトルの発売は7月1日。以降毎月1日に、5~6作ずつの刊行予定となっています』ということで,要はライトノベルの新顔ですね。

そのあとが面白くて,『「気軽に読める」ための構造がより特化し,逆にオタク文化のルールを踏まえていないと読めないもの,一般小説とは別の読み物としての「ライトノベル」という呼び方が定着しつつあります(そうなんですか)。しかし,世の中では古典的なファンタジーの記号である,エルフやドワーフといった種族がその中の一種族にすぎない「人間」と冒険を繰り広げたり,魔法学校の少年が成長する物語が受け入れられています。世界の中心で叫ぼうとも,宇宙の彼方で叫ぼうとも「愛」は「愛」です。私たちは,良い意味での「手に取りやすさ」を追求した上での,普遍的な面白さを発信してゆきたいと考え,ここにHJ文庫を創刊することにいたしました』。

とりあえず,意気込みや良し。私には縁がなさそうですが。

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ステーショナリーマガジン no.002

ステーショナリーマガジン (No.002)枻(えい)出版社の「ステーショナリーマガジン no.002」を読みました。

先日増殖した無印良品万年筆のせいで,私のペンケースは,モンブラン146(見せペン),パーカー51(傷だらけ),プラチナ・プライヤー(細書き用),無印×5本(手帳メモ用)という状態に。ボールペンはシステム手帳に差し込んだ非常用の3色ペンのみ,シャープペンはもちろん持ち歩かない。まあ,大人の選択というところですな・・・。

本当は自宅待機している各種万年筆やインク瓶も持ち運んでやりたいところですが,バカバカしいのでやめにしました。かわりに会社のデスクの上にカクテルインクを置いて撫でております。

ステーショナリーマガジン,「使いやすくて美しい文房具を楽しもう!」というテーマでこれが2冊目。懐かしい文具も特集されているので,眺めて楽しいのですが,電車で気軽に読めるよう,読み物中心で文庫化してくれると嬉しいですね。文房具の文庫本,久しく出ていませんから,『こだわりの万年筆』なんて文庫化してくれればすぐ買うのに(これは出版社違い・・・nekoでした)。

主な内容は,売れてる文具250選,復権!大人の鉛筆,昔ながらの文具コレクション,日々の暮らしを彩る和文具。ほかに,サクラ ボールサイン86色,「極細」大好き!,最新「ポスト・イット」,4Cボールペン芯を極める,といった企画があります。

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当世書生気質(坪内逍遥)

当世書生気質GWまっただ中ではありますが,カレンダー通りに地道に仕事をしております。通勤電車もさほど空いているという感じがせず,私のように3日以上休むと不安で仕方がないという困った人間ばかりじゃないでしょうが,みなさん結構仕事好きなんですなホントに。

岩波文庫の新刊「当世書生気質」(坪内逍遥)が改版されました。旧版は昭和12年刊行。とはいっても,ついこの間まで書店で見かけたので,あまり久々の改版という感じはしませんね。

別段,中身が変わったわけでも無し・・・と思い一瞬躊躇しましたが,帰りの電車で急ぎ再読したかったため購入。やはりこれは面白い,読み始めたら止まりません。文章もくだけていて調子がよく取っつきやすいし,食べ物屋や遊郭,芸者との恋愛沙汰,やたら英語を使いたがるところなど,明治期の学生風俗,時代の趣味が巧く描かれています。いまの学生さんの生活と比べられるようなものではありませんけれど,昔の人は何かにつけて大人でしたな。

当時の学生生活に興味のある人にはもちろん,その後の文学に大きな影響を与えた「我が国最初の小説」という意味でも,一読をお奨めします。

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2006年04月28日

黄金虫・アッシャー家の崩壊

黄金虫・アッシャー家の崩壊―他九篇岩波文庫の新刊「黄金虫・アッシャー家の崩壊 他九篇」(ポオ,八木敏雄訳)を読みました。有名な表題作のほか,「メッツェンガーシュタイン」など初期の作品も収めています。

「黄金虫」は,19世紀中頃の作。今となってはシンプルな冒険,暗号解読小説ですが,子供のころに読んだときのワクワクした感じがよみがえってきて,楽しめました。この暗号については,はまぐりの数学で説明されている通りです。

岩波文庫所収のポオ小説としては,「モルグ街の殺人事件 盗まれた手紙 他1篇」,「黒猫 他5篇」のほか,改版された「黒猫 モルグ街の殺人事件」があるので混乱しますが,黄金虫・アッシャー家の崩壊は初出です。まあ,読むだけなら,青空文庫で読めるわけですが。

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2006年04月25日

「ダ・ヴィンチ・コード」を巡り角川書店が抗議文

角川書店が日書連と東京都書店商業組合に抗議文。

角川書店は4月18日,全国書店新聞が4月11日号1面で報じた記事に事実誤認があるとして,日書連と東京組合に文書で正式抗議した。記事は東京組合が組合員に対し,角川文庫『ダ・ヴィンチ・コード』の初版配本の調査結果を伝えたものだが,アンケートの分析方法や販売会社への確認作業に問題があると指摘した。このアンケート結果は,本紙を含む業界紙なども報じていた(新文化紙による)。

4月11日記事とは, 【『ダ・ヴィンチ・コード』文庫版,「初版配本ゼロ」が多数】と題し, 角川書店が3月10日,『ダ・ヴィンチ・コード』文庫版(上・中・下)(初版各60万部,合計180万部)の発行に当たって,書店223法人・4500店舗で責任販売制を20年ぶりに導入したことに対する書店へのアンケート調査を実施した結果を掲載。

その記事によると,各書店に「角川書店版”ダ・ヴィンチ・コード”文庫の初版配本調査」として上・中・下それぞれの初版配本部数を訊ねたところ,配本ゼロの書店が多数にのぼることが明らかになった。

配本部数ゼロの書店からは,「あきらめている」「角川のパターン配本はランク外のため注文のみ」「条件を平等に提示せず,特定の大型店にのみ配布しての半独占販売方式は平等の原理に反する」「お客様から多数の問い合わせがあり,版元に注文しても届かず,たいへん困っている」などの声があがっていた。

このため,同組合幹部は理事会当日の午前,書店会館に角川書店担当者を呼び,今回の経緯について話を聞いた。理事会では責任販売制や情報開示のあり方など様々な問題について議論を深め,今後の方針をとりまとめていくことで意見集約した,と伝えている。

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2006年04月24日

河鍋暁斎(コンドル)

河鍋暁斎岩波文庫の新刊「河鍋暁斎」(コンドル)を一気に読みました。

本書は,幕末明治期の絵師,河鍋暁斎に弟子入りしたコンドルが,自ら見た暁斎の画法の秘密を詳細に記録したもの。

暁斎は日本よりもむしろ欧米で早くから評価されており,来日した外国人との交流も多かったのですが,とくに建築家で絵画の腕も確かだった工部大学校のお雇い外国人教師コンドルによる本評伝は,8年間にわたり暁斎のもとで実作に励んだだけあって,暁斎研究の基礎資料として高く評価されています。

本書の前半は暁斎の生涯を概説した後,その画材や技法を作品に沿って解説。後半は作品解説(目録)で,これは現在でも鑑定資料として貴重なものとのこと。

技法の解説は,コンドルが『暁斎が目の前で描いた絵画について制作の手順方法などを記録した夥しい量にのぼるノートを作り,また描き進むに従って生ずる説明図,素描,下絵などをことごとく保存していた』というだけあって,臨場感あふれるもので,日本画に馴染みのない人でも暁斎の世界に引き込まれていくでしょう。

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2006年04月23日

新装「新赤版」

岩波新書の新装「新赤版」,書店に並んでいますな。今までのツルツルなカバーに替わるマットな感じの新カバーは,手触りがよく,私はこちらの方が好み。創刊以来のシンボル,ランプのカットは裏表紙に,保表紙右上には扉にあった風神が移ってきた。

これにあわせて「図書」4月号は,座談会「新書という可能性」 のほか,「新赤版この10冊」と題し,毛利 衛,森永卓郎,河合隼雄氏ら10名の書評を掲載。近くの書店で入手するか,岩波書店まで。

岩波新書の創刊の辞については,以前記した通りいろいろ事情があるのだが,これについて,研幾堂の日記に詳しく書かれているのを見つけた。

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2006年04月21日

無印良品のアルミ軸万年筆

mujifp.jpg万年筆のインクが色々たまってきたが,クルトゥールが古くなってきたので,そろそろ新しい普段使いのペンを・・・と思って,無印良品のアルミ軸万年筆を買ってきた。まとめて5本。ロットリングのコンバータも用意し,さっそくモンブランやパーカーなどいろいろ入れてみた。

ペン先はF(細字)となっているが,通常の国産のFよりも太く中字程度。外国製のFに近い(外国産らしいから当然かも)。フローが良くストレスがないので,会議のメモ取りには向いている。ロットリングのコンバーターとも問題が無く,個々のペン先のばらつきもあまりないようだ(というより,細かいことが気にならない気楽な書き味だ)。

キャップを本体の溝に差し込むという構造上の都合で,キャップの端にインクが付きやすく,指が汚れる場合がある,軸が細すぎて筆記時に落ち着かない感じがするなど,同じ廉価版万年筆クルトゥールに比べて気になる点はあるが,細身故ペンケースにもたくさん入るし,ひんやりしたアルミの感触は良いので,インク好きな方は1155円で試してみる価値はある。

bung!bung!bung!さんのところに詳しいレポートがあります。

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2006年04月20日

小学館ライトノベル文庫

小学館では,2007年春に,ライトノベル文庫2シリーズを創刊する。

少年向けエンターテインメントの「ガガガ文庫」と少女向けファンタジーの「ルルル文庫」。

創刊を記念して,「ライトノベル大賞」を創設。「ガガガ文庫」「ルルル文庫」の2部門で,ティーン向けのエンターテインメント小説作品を募集する。条件は,ビジュアルが付くことを意識したエンターテインメント小説であれば,ファンタジー,ミステリー,恋愛,SFなどジャンルは問わず。商業的に未発表作品であること。

大賞受賞作は200万円+文庫化。締切は9月末日,発表は2007年3月下旬。応募要項は同賞公式サイトを参照。

ちなみに小学館発行の文庫シリーズとしては,激写文庫[B2判](1982年),こどもカラー文庫(1984),文庫判昭和の歴史(1988),パレット文庫(1991),スーパークエスト文庫(1992),新・激写文庫,キャンバス文庫(1993),コロコロ文庫[新書判](1994),小学館文庫(1997),小学館文庫の絵本(2002)がある。

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2006年04月19日

岩波新書の歴史

岩波新書は,新赤版1000点突破記念として,4月に引き続き,5月も10点を刊行する。

なかでも,近代史家・鹿野政直「岩波新書の歴史 付・総目録1938~2006」は,1938年の創刊から現在までの2500点を網羅したもの。

岩波新書の総目録には,1998年,60周年の際に出た「岩波新書を読む-ブックガイド+総目録」(岩波書店編集部)があるが,このときは,猿谷要,増田れい子,佐高信らによるテーマ別のブックガイドだった。

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2006年04月18日

文庫本分冊の事情

ダ・ヴィンチ・コード(上)ちまたで話題の「ダ・ヴィンチ・コード」。文庫版も大変な売れ行きらしい。

この「ダ・ヴィンチ・コード」について,Excite Bit コネタで,『単行本は上下巻の2冊なのに文庫本は上中下の3冊である。・・・なぜ同じ作品でも単行本と文庫本とでは冊数が違うのだろう』という疑問に出版社が答えている。

それによると,『昔は単行本が上下2巻だったものを文庫本で1冊に合本するということもありましたが,現在では一般的に文庫本は売上面や流通上のことを考えて単行本よりも冊数が増える傾向にあります。文庫本は薄い方が手にとりやすく読みやすいですし,軽い方が持ち運びしやすいので小さくした方が好まれるんです。あと,人気の作品の場合は上下2冊よりも上中下と3冊並べる方が目立つので売上げが伸びるという効果もあります』とのこと。

ところで,販売当初はそれでよいのだろうが,一度品切れ絶版になると,分冊モノはなかなか見つけるのに苦労する。古書店などで,上・下巻など,何冊かに分冊されている文庫本の一つを見つけ,ポピュラーな書目だから片割れもすぐに見つかるだろうと高を括っていると,これがなかなか見つからないという経験のある人も多いだろう。

岩波文庫の場合,途中でこけてしまった書目がたくさんあるから,「もともと無かった」ということにならないように,事前に調べる必要があることはもちろんだが,下巻だけあって上巻がどうしても見つからないときなど(いわゆる,後家さん),なんとも情けない気持ちになる。

分冊モノがなかなか見つからない原因の一つとして,すべての分冊が同じ部数印刷されているわけではなく,一般に「あとの方」になるほど発行部数が減っていくことが挙げられるだろう。たとえば,岩波文庫フェア「わが心の世界文学」のパンフレットには,書店向きのセット販売の案内があるのだが,ここに分冊ものの配本比率が示されている。

そこには,唐詩選など3分冊ものは,(上)5冊(中)3冊(下)2冊の配本比率。嵐が丘など2分冊ものは,(上)5冊,(下)3冊。グリム童話5分冊は,(1)5冊,(2)3冊,(3)~(5)2冊。モンテ・クリスト伯7分冊は,(1)5冊,(2)3冊,(3)~(7)2冊,などと先細りの傾向が示されている。

唐詩選はともかく,モンテ・クリスト伯を第1巻だけ読んで終わりにする,というのは考えられないが,実際の売れ行きを勘案すると,こんなものなのだろう。

これに関して,古い資料だが岩波書店「文庫」1958年3月号に,岩波自身が次のように記している。

「昨年末から正月にかけて,「モンテ・クリスト伯」が巻数によって品切れになり,ご迷惑をおかけしました。営業部では,毎月末に棚卸しを行って,在庫部数を調べています。在庫1800点の毎月の出品部数は,書名が違うようにまちまちです。毎月数千部のものから,百部以下位しか需要のないものもあります。また,つづきものになりますと最初の巻とあとの巻では,出品部数が違ってきます。読者の方々の根気がわかって面白いものです。・・・たとえば,「源氏物語」の第一巻は初版以来15万売れましたが,最後の第五巻はその三分の一も売れたでしょうか。「戦争と平和」も第一巻の15万に対し第八巻はその三分の一といった状態です。この出品部数と在庫部数を睨み合わせて重版をしてゆくわけです。ところが,映画化されたり,舞台にかかったりして,急に出品部数がふえることがあります。「モンテ・クリスト伯」の突然の品切れは,ラジオのためのようでした。」

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2006年04月17日

ハーレクイン社「SP文庫」創刊

恋のプリズム―ハーレクイン社ショート・ラブストーリーコンテスト受賞作品集ハーレクイン社「SP文庫」創刊。

ハーレクイン社初の試みとして,日本人作家によるオリジナルの恋愛小説シリーズ。5月刊行の「恋のプリズム」は,ハーレクイン社主催「第1回ショート・ラブストーリー・コンテスト」受賞作品6篇を収める。

ちなみに,第2回ショート・ラブストーリー・コンテストは現在作品募集中で,大賞賞金30万円,入賞作品は短編集として出版される予定。第1回コンテスト」には全国より176通の応募があり,大賞1名,優秀賞5名が選出された。

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2006年04月13日

不肖・宮嶋 金正日を狙え!

不肖・宮嶋 金正日を狙え!文春文庫の新刊「不肖・宮嶋 金正日を狙え!」(宮嶋茂樹)が相変わらず面白い。

2001年,2002年の2回,ロシアを訪問した金正日のスクープ写真を撮るべく,シベリアからモスクワへ。完全武装のロシア兵士と北朝鮮SPに取り囲まれながら,一瞬の隙を逃さず決死の撮影を敢行。ときにはロシアのおねえちゃんやおばちゃんのアパートに潜み,窓のわずかな隙間から遠くの金正日や喜び組にねらいをつける。

もちろん,世界をあっといわせるスクープをものにするには,度胸の良さだけではなく,たくさんの修羅場をくぐり抜けてきた著者の経験が必須。間近で見た金正日のナマの姿とは・・・。

金正日はガニ股,短足,ズル剥けとさんざんな言われようだが,並の北朝鮮本より,愛すべき独裁者金正日のことがよく分かる。おすすめ。

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2006年04月11日

コバルト文庫30年

集英社のコバルト文庫が創刊30年を迎えた。1976年5月創刊ときいて,ちょっと意外に思ったのは,中学生,高校生の頃には,すでに書店に並んでいたような気がしていたからだ。刊行点数3400,総発行部数2億5900万部は,文庫界でも立派な記録。シリーズ名は,コバルト・ブックス,集英社文庫コバルトシリーズ,コバルト文庫と変わってきた。

もともと,ティーンズ向け文庫の老舗だったが,最近ではボーイズラブをテーマとした作品も。書き下ろしのほか,雑誌「Cobalt」の連載を文庫化するというパターンもある。私としては,「小説ジュニア」の方が親しみがあり,代表的な作家としては,赤川次郎,新井素子,窪田 僚といったところを思い出すが,これはちょっと古いか(このへんは,我が家の書棚を探すと出てくるだろう)。ほかに,富島健夫や佐藤愛子などアダルトな作家も,若い人向けの作品を書いていた。

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2006年04月10日

ペーパーバック・エディション キャッチャー・イン・ザ・ライ

キャッチャー・イン・ザ・ライ書店で白水社「ペーパーバック・エディション キャッチャー・イン・ザ・ライ」(J.D.サリンジャー著,村上春樹訳)が平積みになっていた。ようは並製新書判なのだが,ペーパーバックというときこえがよいのか。元本の半額程度なので,まだ読んでいない人(がいれば)には,お薦め。

ペーパーバックエディションといえば,国立国会図書館の納本制度審議会の議事録に,『要するに,アメリカの著作権法に基づいて,「最良版」(Best Edition)というものを規定しているということが分かったわけです。国立国会図書館でこの「最良版」規定を採用してやっているわけですが,規定の趣旨としては、発行される出版物には複数の版があるが,アメリカでもハードカバーエディションとペーパーバックエディションが同時刊行された場合,図書館にはハードカバーエディションが入るということになっているように,何でも適当なものを納入すればいいというわけではなくて,Best Editionを入れなさいというふうに決まっているわけです』なんて出ておりますね。

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2006年04月09日

ソフトバンク新書の創刊

適当論2006年3月,「ソフトバンク新書」が創刊された。

さおだけ屋とかバカの壁とか,新書の勢いが良いせいか,ここにきて新規参入をはかる出版社が増えてきている。実利的な,あるいは奇をてらったタイトルが目立ち,いまさら新書の教養主義を持ち出してもしょうがないが,軽装本のカッパ××や××ノベルスとどこが違うのか・・・と思ってしまう。

ちなみに,ソフトバンク新書のコンセプトは,「自分を広げていくための,好奇心の扉」とのことで,初回6冊のタイトルと執筆陣は,以下のとおり。

・畑 正憲『人という動物と分かりあう』(001)
・島田裕巳『宗教としてのバブル』(002)
・杉江 弘『機長が語るヒューマンエラーの真実』(003)
・岡留安則『編集長を出せ!』(004)
・児玉光雄『なぜモチベーションが上がらないのか』(005)
・高田純次『適当論』(006)

高田純次の適当論・・・「なぜ人々は彼に憧れるのか? 彼のこれまでの発言とインタビューから,適当に,かつ楽しく生きる方法を学ぶ。本当の「生き方上手」」。 ちょっと気になりますな。

今後は各月2冊で刊行予定。

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2006年04月08日

「朝日新書」ブックカバーコンテスト

朝日新聞社では,10月創刊「朝日新書」のブックカバーコンテストを実施中。

今秋創刊予定の「朝日新書」シリーズ。『21世紀にふさわしい先進さ,だれもが幅広く「知」を楽しめるわかりやすさ,いつでもどこでも読める手軽さが身上の,もっとも新しい新書です。このニューフェース「朝日新書」の顔,ブックカバーのデザインを募集します。通勤電車の行き帰りに読む,カレ氏待ちのカフェでページをめくる,背広のポケットにすっぽり,旅のバッグにしっかり・・・そんな「朝日新書」をイメージして下さい。』とのこと。

賞金100万円で,応募締め切りは6月10日。詳しくはこちらをご覧ください

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2006年04月07日

自転車で痩せた人(高千穂 遥)

自転車で痩せた人NHK生活人新書の新刊「自転車で痩せた人」(高千穂 遥)を読みました。

ん? 高千穂 遙ってバイク乗りでしょ・・・と思ったのですが,読んでみると,椎間板ヘルニアと肥満のためバイクを断念し,自転車に転向。20kg減量に成功したとのこと。

レース用のロードバイクで毎日60km走るというのは,なかなか普通の人には難しいでしょうが,自転車に乗ることで世界がかわり,体型も変わると力説しております。ただし,対象はオジサン。

自分にあった自転車やウェアの選択など,実用的な面も書かれていますが,何より中年(あるいはリタイヤ組)のオジサンに,自転車に乗ってみようかなぁという気にさせてくれる楽しい本です。

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2006年04月06日

ネスレ クリスピー物語 文庫本パック

01617451.jpgネスレ文庫プロジェクトによる「ネスレ クリスピー物語 文庫本パック」が4月中旬発売予定。

本書?は,「リング」の鈴木光司,「呪怨」の大石 圭らが書き下ろしたノスタルジックな作品を中心とするショートストーリー集とお菓子のセット。お菓子は「ネスレ クリスピー物語」で,「キットカット」の外側のチョコをはがした新しいウエハースチョコレート。

文庫本の方は,「文庫 クリスピー物語」で,「クリスピー物語」のブランドメッセージ「殻を脱いで前向きに変化していく」をテーマにして書き下ろされた,鈴木光司『クロスロード』や大石 圭『魚になったミジンコ 』など6作品を収録。

お値段は税込み294円。楽天では送料無料で予約受付中

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2006年04月05日

Amazon在庫切れリスト

Amazon在庫切れリストの中に,文庫本のリストもあって,それを見るとどのような文庫本がいくらで出品されているのかが分かります。

たとえば岩波文庫だと,3月20日現在,聖テレジア「完徳への道」から始まり,値段はバラバラですが,「抱朴子」とか「分らぬもんですよ」など,再版ものでもえらい高いですな。

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2006年04月04日

芭蕉俳文集(上)

芭蕉俳文集〈上〉丸の内の伊東屋の前を通りかかったので,キール・ロワイヤルなる万年筆用のカクテルインクを購入。1050円也。その場でブレンドして色作りをするので,実験というか薬の処方というか,なかなか面白いのです。洗浄したクルトゥールに入れて実際書いてみると,ボルドーとどこが違うのか?といった色なのですが。

岩波文庫の新刊「芭蕉俳文集(上)」を読みました。本書は芭蕉の遺した俳文157篇を内容に即して分類して解説したもの。同じ句についても伝本により何種類かの詞書,序文があり,たとえば,「荒海や・・・」では5種の序文が載っていて,完成型に至る道筋が読み取れます。

注・解説が詳しいので,予備知識なしでも十分楽しむことができますが,芭蕉データベースも参考になります。

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2006年04月03日

元明詩概説(吉川幸次郎)

元明詩概説昨日は地元高校ブラスバンドの定期演奏会に行ってきました。有料にもかかわらず,市民会館が満席になるほどで,なかなかの人気。学芸会みたいなパフォーマンスも含め,一生懸命演奏しているところにとても好感が持てました。

岩波文庫の方は,新刊「元明詩概説」(吉川幸次郎)。 『唐詩概説,宋詩概説にひきつづき,これで唐から明までおよそ1000年に及ぶ漢詩の歴史を,岩波文庫で概観できるようになりました。』ということで,本書は吉川先生がとくに感銘を受けたという金の元好問を中心に,貴族から市民の手に移りつつある漢詩の流れをわかりやすく解説しています。

ちなみに旧仮名遣い反対者であった吉川先生,岩波文庫について,『「岩波文庫」は「古今東西の典籍」というのを標語とし,事実またある程度そうなのですが,それが往往にして品切れであるのは,私のように貧乏で,高い本を買えないため,安い文庫本で間に合わせようと思う人間には,大へん不便です。現にこのアウグスチヌスの「告白」3冊,それから,それに関する書物2冊,それらがみな絶版なのは,事情があるんだそうであります。なんでも旧かなづかいであるので,それを新かなづかいになおしたいというふうな事情があるんだそうでありますが,とにかく品切れは大へん不便です。私はやむを得ず友人から借りましたが,なかなか全部そろいません。』などと語っています。痛し痒しといったところで・・・・。

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2006年04月02日

プラチナ万年筆

日本産万年筆型録―今買える国産万年筆のすべて手帳用に愛用していたウォーターマンのクルトゥール(万年筆)3本。1本を紛失,残りの2本もだいぶくたびれてきたので,新しい万年筆を探しに。

外国製品のFでは太すぎるから,細字でちょっと個性的な国産品ということで,プラチナのプライヤー軸を購入。25000円ほど。なかなか暖かみのある触感で,気持ちがいい。とりあえずブルーブラックを入れているが,またコンバータを使って,いろいろなインクを試してみようと思う。

考えてみると,パイロットやセーラーは持っていたが,プラチナは初めてじゃないかな。ペリカンのペンケースに,パーカー,モンブランと3本差しになっているが,これは安っぽい感じがしないので良い。

【後日談】私は別にぬらぬら信奉者ではないが,このペンはインクフローが渋く,筆記角度によりかすれが出やすい。また,相当細字なので,字の下手さが目立つ。ペンクリニックで少し調整してもらえば良くなるかもしれないので,来週高島屋まで行ってみようかと思う。

【後日談2】モンブランのレーシンググリーンを入れてみた。海外製品のFに比べてもかなり細字ゆえ,字は緑っぽくなるが,フローは安定してきた。

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2006年03月30日

戦争と平和(3)

戦争と平和〈3〉先週は茨城へ出張。少々お疲れ気味ですが,岩波文庫の新刊「戦争と平和」(3)を読みました。

本巻は,アウステルリッツ戦からボロジノ戦への休戦期にあたり,ロストフ家をメインに,成長したナターシャとアンドレイとの恋や奔放な妻との結構生活に悩むピエールなど,戦場を離れ当時の貴族社会の様相を窺うことができます。

読んでいると自然に昔見たヘプバーンの映画の場面が浮かんできますが,この新訳は,当然今風な言葉で訳されていますので,ヘプバーン演じるロシア大貴族のお嬢様を深田恭子が吹き替えしたような違和感がありますね。まあ,でも親しみやすい訳ではあります。

ちなみに,第4巻は5月発売となります。

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2006年03月28日

岩波新書「新赤版」1000点

世界の音を訪ねる―音の錬金術師の旅日記岩波新書の新赤版が,この3月で1000点を迎えます。『1001点目が刊行される4月からは,装丁を変え,21世紀の教養新書として新たに出発します。4月・5月は<新赤版1000点突破>リニューアル記念フェアとして充実した書目を揃え,一挙に10点ずつ刊行します。ご期待ください。』とのこと。

ちなみに,4月刊行の久保田麻琴「世界の音を訪ねる-音の錬金術師の旅日記」は,岩波新書初のCD付きです。

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2006年03月25日

ほぼ日手帳の秘密

ほぼ日手帳の秘密―10万人が使って、10万人がつくる手帳。この本,持っていたんじゃないかなぁ・・・と一抹の不安を抱えつつ,買ってきました「ほぼ日手帳の秘密-10万人が使って,10万人がつくる手帳」(山田浩子)。

素人が集まっての手帳開発の始まりから,販売にまつわるエピソード,ヘビーユーザー紹介と,ほぼ日ファンにはうれしい話題ばかり。いや,ほぼ日使っていなくても,手帳好きなら楽しめます。

去年の11月に出ていて,今また増刷ということで,4月始まりの「ほぼ日手帳」ユーザーに合わせたわけですね。さすが,めざとい「ほぼ日刊イトイ新聞」社。

私も仕事の関係で4月始まり手帳の愛用者。といっても,システム手帳(すでに死語かも)を使っているので,何となく新しいリフィルに移行する,といった感じです。ほぼ日手帳に魅力を感じつつ,何でも手帳に貼り付ける方なので,膨らみすぎて無理だなぁと思っていたわけですが,本書を読むと,パンパンにしている人が結構いますね。

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2006年03月22日

趣味の文具箱Vol.5(エイ出版社)

趣味の文具箱 Vol.5先月出た「趣味の文具箱」(エイ出版社)を読みました。このシリーズも5冊目。

「最高の1本を求めて」と題して,万年筆,ボールペン,シャープペンシルの構造や購入方法,収納術などを紹介。毎号代わり映えしない記事ばかり・・・といってしまえばそれまでですが,ムック本て,もともとそんなものですし,インク選びや調整法,いろいろな用紙での書き比べなど,意外に読むところがありました。

後半の特集はペンケース。私自身はペリカンの革ケースに適当に突っ込んでいるだけですが,高級なケースは当然,中身のペンよりも高価。欲しいものはたくさん見つかりましたが,まず今持っているペンのメンテナンスをしなければ。

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2006年03月17日

小林よしのり「目の玉日記」

小林よしのり 目の玉日記小学館の新刊,小林よしのり「目の玉日記」を読む。

義母が白内障で手術する・・・という話をきいていたので,この本が目についた。白内障はご存じのとおり,目の中のレンズが濁る病気。

本書は小林よしのりの白内障闘病記で,医者による対応の違いや手術の様子,術後の経過など,本人にすれば当然苦しみなのだろうが,努めて面白く描かれており,視界がクリアになったときのはしゃぎようも微笑ましい。

治療ガイドとなるような本ではないが,若い人でも白内障は起こりうるとのことで,なかなか勉強になった。

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2006年03月13日

銘機浪漫~カメラが僕にくれたもの~(森谷 修)

銘機浪漫~カメラが僕にくれたもの~エイ文庫の新刊をもう一つ読む。「銘機浪漫~カメラが僕にくれたもの~」(森谷 修)。

銘機といえば,ハッセル,ライカ,ローライフレックスのこと? 案の定,その3つとレンズの話。まあ,毎回同じような内容であっても,買ってしまうのが趣味書なのだから,とくに文句はありません。

どちらかといえば,メカ自慢の本だから,ポラロイド・・・みたいなユルい感じが好きな人には,あまり面白くないかもしれませんが,著者はタレント,モデル系のフォトグラファーなのでさすがに綺麗にまとめられています。

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2006年03月10日

ポラロイドの時間(藤田一咲)

ポラロイドの時間エイ文庫の新刊「ポラロイドの時間」(藤田一咲)を読む。

「写真の時間」シリーズも第9作目。『ポラロイドの生みの親,ランド博士没後15周年記念特別企画』とのことで,懐かしい機種から現役バリバリの機種まで,ポラロイドカメラの歴史を辿りつつ,独創的なメカニズムや開発にまつわるエピソードも紹介。著者のコレクションを見ているだけでも楽しいが,もちろんメインは作品。ポラロイドならではの「脱力」ぶりが心地よい。

我が家にはもうポラロイドは無くて,例のチェキがあるだけ。でも,これはデジタルカメラとは違ったおもしろさがある。本書を読んで,SX-70(本当にかっこいい)を買いたくなった方は,こちらへGO!

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2006年03月07日

戦争と平和(2)(トルストイ)

戦争と平和〈2〉岩波文庫の新刊「戦争と平和」(2)(トルストイ)を読む。

新訳第2巻は,いよいよ戦火が激しくなり,行方不明となったアンドレイの突然の帰国と妻の死。政略にはまったピエールの結婚生活が描かれている。

ロシアの小説といえば,登場人物の名前の呼び方が何通りかあり,だれが同一人物なのか混乱する場合もあるが,本書では訳者の注記にあるとおり,「本書では,物語の理解を容易にするため,登場人物名は最も簡素な形に統一した。ロシア人名の長い正称や外国語表記の愛称は省き,既婚女性の姓は原則として姓の男性形で表記した」との方針がとられている。

また,巻末の「戦争と平和」年表も巧くまとめられていて,理解に役立つ。全体として,旧訳より読みやすくなっていると思う。ただ,旧訳を初めて読んでから30年経っているわけで,馴染みもあるし,読みやすさ=感動の深さ,と素直に思えないのは,やはりひねくれて歳とったせいかしら。

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2006年03月06日

宋詩概説(吉川幸次郎)

宋詩概説岩波文庫の新刊「宋詩概説」(吉川幸次郎)を読む。

宋の歴史的な位置から始まり,宋詩の特徴,代表的な詩人の作品を紹介。「悲哀を止揚し,静かな喜びをもたらす宋詩の性格を「唐詩は酒,宋詩は茶」と喝破し,以後の中国文学史の流れを決定づけた名著」ということだが,とくに詩に詳しくない人でも,著者一流の語り口に惹きつけられ,楽しく読むことが出来る本。元本は中国詩人選集(1962岩波書店刊)。

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2006年02月28日

2006年岩波文庫「春のリクエスト復刊」

2006年岩波文庫「春のリクエスト復刊」(2月23日発売)

「ウィンダミア卿夫人の扇」と「永遠の夫」が久々の復刊,あとはあまり古いモノはありませんね。

■ ガーンディー聖書 エルベール 編/蒲 穆訳 (前回重版'98年)
■ キケロー 義務について 泉井久之助訳 (前回重版'00年)
■ 単子論 ライプニツ/河野与一訳 (前回重版'96年)
■ デイヴィド・ ヒューム 人性論(全4冊) 大槻春彦訳 (前回重版'95年)
■ ガリレオ・ ガリレイ 新科学対話(全2冊) 今野武雄,日田節次訳 (前回重版'95年)
■ ギルバト・ ホワイト セルボーン博物誌(全2冊) 寿岳文章訳 (前回重版'87年)
■ うひ山ふみ・鈴屋答問録 本居宣長/村岡典嗣校訂 (前回重版'97年)
■ 雑兵物語 おあむ物語 付 おきく物語 中村通夫,湯沢幸吉郎校訂 (前回重版'01年)
■ 真景累ヶ淵 三遊亭円朝 (前回重版'01年)
■ 黴 徳田秋声 (前回重版'93年)
■ 新世帯 足袋の底 他2篇 徳田秋声 (前回重版'95年)
■ 煤 煙 森田草平 (前回重版95年)
■ 河明り 老妓抄 他1篇 岡本かの子 (前回重版'92年)
■ 通俗古今奇観 淡済主人訳/青木正児校註 (前回重版'94年)
■ 奴婢訓 スウィフト/深町弘三訳 (前回重版'97年)
■ クリスチナ・ロセッティ詩抄  入江直祐訳 (前回重版'87年)
■ 旅は驢馬をつれて  他1篇 スティヴンソン/吉田健一訳 (前回重版'86年)
■ 東の国から-新しい日本における幻想と研究 (全2冊) ラフカディオ・ヘルン/平井呈一訳 (前回重版'95年)
■ ウィンダミア卿夫人の扇 ワイルド/厨川圭子訳 (前回重版'59年)
■ 喪服の似合うエレクトラ オニール/清野暢一郎訳 (前回重版'88年)
■ 賢人ナータン レッシング/篠田英雄訳 (前回重版'85年)
■ O侯爵夫人 他6篇 クライスト/相良守峯訳 (前回重版'86年)
■ リイルアダン短篇集(全2冊) 辰野 隆選 (前回重版'88年)
■ 陽気なタルタランータルタラン・ド・タラスコン ドーデー/小川泰一訳 (前回重版'85年)
■ ジェルミナール(全3冊) エミール・ゾラ/安士正夫訳 (前回重版:上93年,中下94年)
■ 歌物語 オーカッサンとニコレット 川本茂雄訳 (前回重版'93年)
■ ディカーニカ近郷夜話(全2冊) ゴーゴリ/平井 肇訳 (前回重版'94年)
■ デカブリストの妻 ネクラーソフ/谷 耕平訳 (前回重版'91年)
■ 永遠の夫 ドストエーフスキイ/神西 清訳 (前回重版'58年)
■ 民衆の敵 イプセン/竹山道雄訳 (前回重版'83年)
■ 文学に現はれたる我が国民思想の研究(全8冊)(美装ケース入りセット) 津田左右吉著 (前回重版'90年)

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2006年02月22日

賃貸宇宙UNIVERSE for RENT

賃貸宇宙UNIVERSE for RENT〈上〉以前から気になって書店でパラパラ見ているうちに,だんだん見かけなくなってきてので,これはいけないと買いました。「TOKYO STYLE」に続く,ちくま文庫版 都築響一写真集「賃貸宇宙UNIVERSE for RENT」(全2冊)。分厚いけれど合わせて3570円はちょっと痛い(元本は2001年12月刊で1万円ほど)。ちなみに箱入りセットもあるらしいです。

1993年から2001年まで,300人ほどのふつうの人たちの賃貸住宅におけるライフスタイルを撮り続けたもの。とにかく雑然としていたり整然としていたり乙女チックだったりと,個性的な部屋を覗き見できるのが楽しい。文庫版は写真が小さいので,本に顔をくっつけたり離したりして,電車の中で怪しい人になってしまいますが,それぞれの部屋のディテールにおもしろさが詰まっています。

私のように何十年ものローンに縛られている人間からすると,このお気楽さが羨ましいと思う反面,個性的であるはずの各部屋が,結局みんな同じに見えてしまい,意外に閉じた世界だなぁという感じ。中身だけでなく外見もいじれる自分の家の方が楽しいかな,と思ったりもしました。負け惜しみかしら。

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2006年02月21日

江戸川乱歩全集 完結

江戸川乱歩全集 第29巻 探偵小説四十年(下)連日見続けたカーリングの予選が終わってしまったので,気が抜けてしまい,オリンピックも終わりか・・・という感じなのですが,女子フィギュアがまだ残っているんですね。

光文社文庫の新刊「江戸川乱歩全集」の第29巻「探偵小説四十年(下)」を読みました。足かけ3年。ようやくこの全集も完結です。

本書は,乱歩がスクラップブック『貼雑年譜』をもとに,探偵作家たちとの交友・論争や創作の苦悩などを綴った自伝。(下)には昭和13年度から昭和30年代までを収録。ただし,解説に書かれているが,本書の内容が必ずしも事実というわけではなく,これも乱歩の謎として解明すべき点が残されているとのこと。

完結を記念して,「特装・完全復刻版 少年探偵手帳」1000名様プレゼントを実施中です。カバー折り返し三角部分切り取って応募。締切は4月10日。詳しくは書店で「江戸川乱歩全集」の帯を見てください。

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2006年02月20日

だいわ文庫創刊

JAZZピアノ・トリオ名盤5002月8日,大和書房より「だいわ文庫」が創刊 された。

大和書房といえば,「愛と死をみつめて」や「しあわせづくり」,「ふぞろいの林檎たち」などのベストセラーを出している老舗(1961年創業)。

だいわ文庫は「簡潔,おもしろい,役に立つ」をコンセプトに毎月10点前後を出版予定。創刊のラインアップは,佐伯チズ「35歳からの美肌カウンセリング」,池上彰「これで世の中わかる! ニュースの基礎の基礎」,有森隆ほか「秘史『乗っ取り屋』」,寺島靖国「JAZZピアノ・トリオ名盤500」など。

サブカル系でもビジネス系でもないし・・・生き方模索系ですか。隙間系・・・言い過ぎか。

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2006年02月15日

インカ帝国史(シエサ・デ・レオン)

インカ帝国史モーツアルト生誕250年だから・・・という訳ではないのですが,ホグウッドとベームのモーツアルト交響曲全集を入手し,順番に聴いています。初めて聴く初期の曲もあったのですが,ホグウッドはなかなか活きのよい演奏で楽しめました。ベームは30年前,私が高校生のころ,ブルックナーの4番でレコード大賞をとったりしてよく聴いていました。久しぶりにまとめて聴くと,きわめてまっとうな楷書による演奏で,背筋が伸びる感じがしました。

そんな中,岩波文庫の新刊「インカ帝国史」(シエサ・デ・レオン)を読みました。

本書は,インカ帝国滅亡直後,スペインの植民地政策を巡って内乱が続く旧インカ領を踏査した著者が,広範な文献と各地の住民から生の声をききまとめた「ペルー記」の第2部にあたります(元本は1979年刊大航海時代叢書)。

ところで,インカ帝国っていつまで存在したのか知っていますか? エジプト文明並みの大昔・・・というのは酷いとしても,16世紀にスペインに滅ぼされるまで,続いていたのですね(この辺の歴史的経緯は解説にうまくまとめられています)。本書を読むと,遙か大昔に思えるインカ帝国の住民たちの生活が,生き生きと描かれていて楽しめるとともに,スペイン政府から派遣された著者が,ペルー滞在わずか3年半の間に,このような大部なものをまとめたことに驚かされます。

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2006年02月10日

紀伊國屋+ふるほん文庫

紀伊國屋+ふるほん文庫,大阪で展開

新文化紙によると,紀伊國屋書店梅田本店と本町店は,ふるほん文庫やさんが提供する絶版・品切れ文庫のベストセレクションフェアをそれぞれ開催する。期間は梅田本店が2月16~28日,本町店が3月13~25日。両店ともに,1万冊(1点1冊)という規模のフェアで,これまで紀伊國屋書店で展開してきたなかでは最大規模となる。フェアの目玉は,関西郷土作家48人の3281点の文庫など。

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2006年02月08日

新訳「戦争と平和」

戦争と平和〈1〉先週来,風邪をこじらせて高熱が続き情けない状態でしたが,ようやく調子が戻りつつある感じです。

岩波文庫の新刊「戦争と平和(1)」を読みました。新訳ということで,若干現代的な言葉遣いで優しい感じに訳されており,優雅な場面は良いのですが,戦いの場が少々迫力不足になったことと,全体的に重量感,格調に乏しく,途中しばしば挿入されているコラム欄(ロシア文学豆知識みたいなもの)もそれを助長しています。まあ,それは無い物ねだりで,この大作に取っつきやすくなったことは歓迎すべきことですね。

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2006年02月03日

文教堂新年懇親会

変な話題・・・文教堂新年懇親会、今年は「恋のマイアヒ」

1月27日に開かれた文教堂新年懇親会には、出版社、取次会社など1700人以上が駆けつけた。恒例の嶋崎欽也会長のパフォーマンスは、昨年に奇妙な歌詞でミュージックシーンを席巻した「恋のマイアヒ」。従業員2人のバックダンサーとともに、歌と踊りを披露した。昨年に社長に就任した嶋崎富士雄氏は「今年で創業109年目。私で4代目となります。複合化やM&Aなどで会社を大きくしてきました。現在で226店舗、3万5000坪を超えます。そういう流れで受け継ぐべきものは受け継ぎ、変革すべきものはスピードをもって行います」と所信表明。その後「ただ、会長のパフォーマンスだけは受け継げません」と話し、会場の笑いを誘った。

http://www.shinbunka.co.jp/news/2006/06-01-30-photo.htm

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2006年02月01日

インフルエンザ

先週来,インフルエンザで高熱が出てへばっていました。多少回復してきましたが,まだ足下がフラフラしています。熱っぽかったら,すぐに病院に行きましょうね。

※朝日新聞によると,『インテリア雑誌「室内」休刊へ 創刊から半世紀』。コラムニストの故山本夏彦さんが55年に「木工界」として創刊し,半世紀以上続いたインテリア雑誌「室内」が,通算615号目の3月号で休刊することになった。発行元の「工作社」が明らかにした。住宅の実例や新作家具,リフォームのノウハウなどを紹介してきた。編集兼発行人の山本伊吾さんは「50年やってきて,雑誌の天寿をまっとうしたと思ったが,まだやりようがある。いったん休刊して考えてみたい」と話している。

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2006年01月24日

ブレヒト「三文オペラ」

三文オペラ通勤電車でティーレマン指揮のシューマン第3交響曲を聴きながら,岩波文庫の新刊ブレヒト「三文オペラ」を読んでいます。千田是也(1961年)にかわり,岩淵達治による新訳。岩淵訳の岩波文庫版ブレヒトは,「ガリレイの生涯」や「肝っ玉おっ母とその子どもたち」ですでにおなじみ。

ティーレマンて,フルトヴェングラーみたいにテンポが揺れるのだが,少々鼻につきますね。スマートなカラヤンや馬力のあるクレンペラーに比べると,まだまだ青いな・・・と思うわけですが,私と同い年なんだから,そんなに若くはないんですよね。

今年はブレヒト没後50年。作品については,訳者後書きに詳しく紹介されていますので,いまさらですが,1898年にアウスグブルクに生まれたブレヒトは,医学と自然科学を学ぶも文学へ傾倒し,1928年に18世紀英国のジョン・ゲイ作の戯曲「乞食オペラ」をもとにした「三文オペラ」を作曲家クルト・ヴァイルの音楽とともに上演し成功をおさめました。33年ベルリンから脱出し,ヨーロッパ各地を経てアメリカで亡命生活。戦後は東ドイツへ戻り,56年に死去。

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2006年01月22日

「戦争と平和」の新訳

戦争と平和〈1〉岩波文庫1月の新刊は,「戦争と平和(1)」(藤沼 貴による新訳),シエサ・デ・レオン「インカ帝国史」,ブレヒト「三文オペラ」(岩淵達治による新訳),レヴィナス「全体性と無限(下)」。

このうち,「戦争と平和」は昭和2年,岩波文庫創刊時に米川正夫訳(全7冊)として登場。昭和14年に旧第1巻を分割し全8冊に改版。戦後は昭和30年に改訳され正字新かなに。昭和59年には全4冊に合冊化されました。これらはいずれも米川訳。

岩波書店によると,『今回,新訳刊行に踏み切ったのは,若い世代の読者たちに,この傑作を一度は読み通してほしいという願いからです』とのこと。私は若い世代の読者ではありませんが,岩波文庫の「戦争と平和」には長年つきあってきたので,この際新たな気持ちで新訳にも取り組んでみたいと思います。

この作品,10代で寝る間も惜しんで一気に読んだ8分冊,20代で読んだ4分冊,そして今度は40代後半での新訳。自分にとっては,読書意欲が減退していないかどうかの試金石となりますな・・・。

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2006年01月21日

万年筆の本

Heart Line Book2006 万年筆の本―ありがとうと、思っていないわけではない。ためているのだ。宣伝会議からの新刊。「Heart Line Book 2006 万年筆の本 ありがとうと,思っていないわけではない。ためているのだ。」というのが本当のタイトル。

有名無名を問わず,万年筆を使っている人たちが,それぞれの思いを自らの筆跡や写真とともに語っている。みんな万年筆を手にすると,誰かに宛てて何か書きたくなるのだ。これがボールペンだと,単なる試し書きしかやることがないのに。字の上手下手にかかわらず,万年筆で書かれた文字からは書き手の気持ちが伝わってくるような気がする。

私の場合,ボールペンで走り書きすると自分で見るのもいやな汚い文字になるのだが,万年筆だとそれなりに味のある字だなあ思えてしまう。単なる線ではなく,文章全体で一つの図として見ているのかもしれない。

万年筆の基礎知識紹介を兼ねた物語もなかなか楽しく,ステーショナリーファンにお薦め。

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2006年01月19日

「ツァイス紀行」(田中長徳)

ツァイス紀行昨日は電車の中で「ラ・ボエーム」を聴いていたのですが,移動中にオペラをいろいろ選びながら聴くことができるというのは,大容量ipodならではの新しい楽しみですね。このカラヤン盤,私が30数年前,中学生の時に初めてお小遣いで買った思い出のLPなんです。当時は,丁寧に埃を払い,息を詰めて慎重にターンテーブルにのせ,見事なアンサンブルに感激したわけですが,それがこんなにお手軽になってしまうと,なにかありがたみも薄れてしまいそうです。もちろん,今聴いても素晴らしい演奏であることは確かなのですが。

これまでいろいろと写真の本を出していたエイ文庫ですが,今回初めて田中長徳氏の作品が加わりました(アクティブ新書の二の舞にはならないでしょうね・・・)。

「ツァイス紀行」。ライカと最新のツァイス(レンズですね)を持って,いまのニューヨークの街角を撮りまくったもの。ニューヨークを巡る思い出話と写真は,チョートク氏ファンにはお馴染みのスタイル。それでもさすがにテロで失われたものを目の当たりにして,感傷的なところも。

盛りだくさんの写真も美しく,それぞれに簡単な解説も加えられています。お薦め。

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2006年01月17日

富士見ミステリー文庫創刊5周年

角川書店では,富士見ミステリー文庫創刊5周年を記念して「今年は気合の全員サービスです!!」。

『富士見ミステリー文庫創刊5周年を記念して全員サービスを実施します。今年はミステリー文庫編集部の総力を結集した豪華目録富士見ミステリー・スペシャル・ガイド!Dクラッカーズなどあの人気作の書き下ろし短編が読めるぞ!! 創刊5周年フェアなどの文庫オビに付いている応募券2枚を送ってください。なお,応募の際,必ず返送用の切手を240円分入れてください。』 締切は2月28日。

詳しくは,web KADOKAWAをご覧下さい。

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2006年01月14日

江戸川乱歩全集「探偵小説四十年(上)」

探偵小説四十年〈上〉―江戸川乱歩全集〈第28巻〉岩波文庫「アメリカのデモクラシー第一巻(下)」に続いて,分厚い光文社文庫江戸川乱歩全集の新刊「探偵小説四十年(上)」を読む。第28回配本で,いよいよ残りは1冊となった。

本書の内容はすでに講談社文庫等でもご承知の通り,『貼雑年譜』をもとに乱歩自身が語る思い出話。上巻にはデビューから少年ものに着手した昭和12年度までを収録している。

書店でこれと一緒に並んでいて気になったのが,同じく光文社文庫の新刊で「シャーロック・ホームズの冒険-新訳シャーロック・ホームズ全集」というもの。日暮雅通訳の第1弾で「ボヘミアの醜聞」,「赤毛組合」,「まだらの紐」など12編を収めている。

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2006年01月12日

GA文庫創刊

神曲奏界ポリフォニカ ウェイワード・クリムゾン1月15日,ソフトバンク クリエイティブからライトノベルの新シリーズ「GA文庫」が刊行される。

ファンタジー,SF,アクション,ラブコメと,若い作家による同世代のライトノベルファンのための小説だという。ソフトバンクらしさ・・・は格別感じられないが,「時代が,アキバが,ファンが待ち望んだ,新たな物語「GA文庫」登場っ!!」っていうのがらしいといえば,らしい。

ちなみに,12月にはコミケのカタログに登場,アキバの書泉ブックタワーの街頭ディスプレイに神奈月昇描く「神曲奏界ポリフォニカ ウェイワード・クリムゾン」(榊一郎)のキュートな女の子のイメージイラストのB1パネルが展示されているなど,その方面でのPRには余念なし。アキバ系って,文庫本代に金をかけるのかは疑問だが,表紙のイラストだけでも欲しいのか???

今後は毎月15日刊行予定。

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2006年01月10日

丸ごと一冊寺島靖国

JAZZとオーディオに魅せられた男のワンダーワールド~まるごと一冊・寺島靖国何となく時機を逸した感もありますが,「JAZZとオーディオに魅せられた男のワンダーワールド 丸ごと一冊寺島靖国」(音楽之友社2002年)を読破。

内容は,安原顕氏との対談,寺島靖国・人生の100枚,オーディ武者修行。CDガイドはちょっと中途半端に思えるが,この武者修行は面白い。菅野沖彦,山中敬三,長岡鉄男などのオーディオ界の重鎮をはじめ,寺島本ではお馴染みの桜井洋一,三上剛志といった名だたるオーディオファンのお宅へお邪魔し,その音の秘密を探ってこようという迷惑な企画。

しかし,オーディオマニアというのは,見るからに頑固一徹な人が多いですね。世間で言う「美しい音」などどこ吹く風,「私はこういう音が好きなんです!」自らの求める音を目指してまっしぐら。機器へのこだわりも人さまざまだが,こういうなかに入ると,寺島さんもあまり「異端」には思えません。

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2006年01月09日

那須塩原

遅めの正月休みということで,連休は那須塩原に行っていました。温泉でのんびりしようということだったのですが,例年にない雪で,あたりは銀世界。子供はソリ遊びで大喜び,大人は寒い寒いと言いながらも風情のある露天風呂が楽しめました。

そんなわけで,年末どこまで読んだのかわからなくなってしまったのですが,「アメリカのデモクラシー第一巻(下)」が未読らしい・・・。

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2006年01月04日

新年明けましておめでとうございます

audio-technica ポータブルヘッドホン(ブラック) ATH-ES7-BK新年明けましておめでとうございます。というものの,格別正月らしい行事もなく,淡々と過ぎていった年末年始でありました。

近所の稲荷神社への初詣,近所の実家での新年会,ザ・スーラ(映画です)を見たことぐらい。そんな中,唯一力を入れたのが,CDのipodへの取り込み。あまり聴かずにほこりを被っていたCDを大量に引っ張り出し,優先順位をつけてipodへ。それでもようやく30GBが埋まったといったところ。

ついでに,ER-6iで味をしめた?ヘッドフォン探し。評判の良さそうな新製品オーディオテクニカのATH-ES7を購入。PX-200と比べると,さすがに低音の量は勝っていて,全体に余裕のある感じで鳴っている。ただ,オーケストラのチェロは綺麗に聞こえるがコントラバスはボーンボーンと低音を無理に強調した感じでハッキリしない(ipodでイコライザオフ状態)。高音はER-6iよりざらつくが,うるさくはならないので好印象。携帯の際は一応パッド部を折りたたんで付属の袋に入れることが出来るので,書類カバンを持ち歩いている人か,大きなポケットのあるコートを着ている人なら大丈夫。

ATH-ES7の音漏れは通常の音量では問題なし。遮音性はPX-200よりややマシな程度でアナウンスや走行音は普通に入ってくる。電車の中でクラシックを聴くには微妙だが,カナルタイプが苦になる人にはお薦めですね。

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