12月26~31日
ここのところ,モームの「人間の絆」3巻(岩波文庫)を読んでいました。学生時代に新潮文庫版で読んで以来, 久し振りに通読したわけですが,今年を締めくくるのにふさわしい作品でした。人間の絆は,モームの自伝的小説なのですが, この歳になって読み返すと,これが功なり名を遂げた晩年ではなく,まだ脚本家としてもほとんど名の知られていない30代のとき, 幼い頃両親に死別し,必ずしも恵まれた環境になかった自分の前半生に踏ん切りをつける時期,に書かれたことに共感を覚えました。それでは, 来年もよい年でありますように。
12月25日
ざっと眺めたっきり積読状態であった岩波文庫11月刊,カルヴィーノ「パロマー」を腰を据えて読む。といっても,満員の通勤電車じゃ,
腰を据えるところもないが....。本書は,1970年代から,いくつかの新聞に発表したパロマー氏を主人公とする27の短篇を,
3つの主題によりまとめたもの。イタリアで刊行されたのは1983年であるから,岩波文庫のスケールから言えば,
とびきり新しい作品と言える。「観察する人」であるパロマー氏は,中年男性で,妻と娘がおり,パリとローマにアパートを持っている。
娘を連れて動物園に行ったりするところをみると,中年とはいってもまだそれほどの歳ではないと思われるが,彼の,常に不安げで,
瞑想の中に閉じこもってしまおうとする思考は,中年男である私の共感を呼ぶのに十分であった。取っつきにくいと思いながらも,
自然と引き込まれてしまう不思議な魅力のある作品。
あまたあるカルヴィーノに関するサイトの中で,さまざまなエッセイや, パロマーの英文テキストなどが集められているhttp://www.emory.edu/EDUCATION/mfp/cal.htmlはたいへん参考になる。 ちなみにパロマーについては,「Mr. Palomar is one of Calvino's most brilliant creations, a descendant of the Baron who lived in the trees and the enchanting Cosmicomics. It is no accident that his name recalls that of a famous telescope. Mr. Palomar is a quester after knowledge, a visionary in a world sublime and ridiculous. On vacation, Mr. Palomar focuses on natural phenomena: the passion of mating turtles, the moon by day, the sky by night. Returning to the city, he goes off to shop and becomes absorbed by galantines, pates, terrines. Names and labels conjure up scenes of pastures, of the hunt, of sacred traditions of husbandry. Mr. Palomar's palate is in his mind. A delicatessen is a museum of civilization. He is impatient and taciturn in society, preferring to spin inner dialogues and listen to the silence of infinite spaces and the song of birds. Yet the intrusive, civilized "I" insists on being that crusty, charming gentleman, a failure as a telescope, a delight as Mr. Palomar. This is a witty, elegant, fantastic tale. Originally published by Einaudi in 1983. 」と書かれている。
12月18~24日
クリスマス連休というわけで,我が家ではTDLとTDSへ出撃してきました。なにか人が渦を巻いている状況でしたが,あらためて, 食事とホテルの手配さえできていれば,どうにかなることを確認しました^^;;。来週から年始にかけても再出撃の予定です。 しかもオーバーナイト。久しぶりにベビーカーも持っていこうかと考えています。もちろん,息子はもうベビーとはほど遠いのですが, 寝イス代わりであります。みなさんのクリスマスはいかがでしたか?
12月15~17日
当地では,寒いながらも快晴の日が続いており,通勤バスから富士山がくっきりと見え,たいへん清々しい気持ちです。 「世界がもし100人の村だったら」が売れているようですね。要旨は,『もし,いまの世界を100人の村にたとえたら,その村には, 57人のアジア人,21人のヨーロッパ人,14人の南北アメリカ人,8人のアフリカ人がいます。52人が女性,48人が男性です。 70人が有色人種で,30人が白人,70人がキリスト教以外の人で,30人がキリスト教徒。89人が異性愛者で,11人が同性愛者。 6人が全世界の富の59%を所有し,その6人ともがアメリカ国籍。80人は標準以下の居住環境に住み,70人は文字が読めません。 50人は栄養失調に苦しみ,1人が瀕死の状態にあり,1人はいま、生まれようとしています。1人は大学の教育を受け, たった1人だけがコンピューターを所有しています。もし,あなたが今朝,目が覚めた時,病気でなく健康だなと感じることができたなら, あなたは今生き残ることのできないであろう100万人の人たちより恵まれています。もしあなたが戦争や,投獄, あるいは飢えの悲痛を一度も体験したことがないのなら,あなたは世界の5億人の人たちより恵まれています。 もしあなたがしつこく苦しめられることや,逮捕,拷問または死の恐怖を感じることなしに教会のミサに行くことができるなら, あなたは世界の30億人の人たちより恵まれています。もし冷蔵庫に食料があり,着る服があり,頭の上に屋根があり,寝る場所があるのなら, あなたは世界の75%の人たちより裕福で恵まれています。もし銀行に預金があり,お財布にお金があり,家のどこかに小銭があるなら, あなたはこの世界の中でもっとも裕福な上位8%のうちのひとりです。もしあなたの両親がともに健在で,そして二人がまだ一緒なら, それはとても稀なことです。もしこのメッセージを読むことができるなら,あなたはこの瞬間二倍の祝福をうけるでしょう。 なぜならあなたのことを思ってこれを伝えている誰かがいて, その上あなたはまったく文字の読めない世界中の20億の人々よりずっと恵まれているからです。』たしかにこれは興味深いお噺ですね。
12月14日
Libroのページに,今年の性別, 世代別年間Bookランキングが掲載されています。予想通り, チーズはどこへ消えた?,ハリー・ポッターと賢者の石, 金持ち父さん貧乏父さん,あたりが上位を占めており,若者からシニア世代まで,同じようなベストセラーを読んでいた, というのが総括でしょうか。ちょっと岩波の本は見あたりませんでした。
12月13日
年末年始の計画を練っているのですが,今年は東京ディズニーシーのカウントダウンチケットが手に入ったため, その前後をどうしようかと思案中。ミラコスタとアンバサダーホテルだけは,年末年始連続して押さえているのですが, 肝心の大晦日はキャンセル待ち。これは難しそうです。
12月12日
今年も残り少なくなり,あちこちから来年の手帳やカレンダーをもらったりしますが,岩波書店の手帳には作家や関係機関の住所録 (マスコミ住所録岩波版みたいな薄い冊子)が付いていて,これを眺めているとなかなか面白い。どういう人が「岩波関係者」なのかが, わかります。
12月11日
久しぶりに分厚い文庫を買った。それも幻冬舎の小林よしのり。タイトルは....「おぼっちゃまくん1」。旧コミック3冊分とお徳用。 通勤電車の中で,久しぶりに見た「ともだ×××」。笑いがこらえられない^^;;。おぼっちゃまくんのファンサイトもあり。
12月10日
一気に寒くなりましたね。札幌も記録的な大雪とか。すでにNEWS等でご承知の通り,社会・ 人文科学系専門の取次会社鈴木書店が自己破産。岩波書店は,鈴木書店の最大の債権者であり,98年には役員を送り込んで改革を主導してきた。 直接の影響はないというものの,「新規の販路開拓は今の岩波にとって簡単なことではなく,ますます窮地に立ったといえるかもしれません」 と話す出版関係者もいる。未来社の西谷能英社長は「現在のように構造的な出版不況の中では, 少部数の専門書を大手の取次の中に組み入れることは難しい。鈴木書店に代わる取次はないというのが正直なところ。 取次に対して同じような態度でいることはこれ以上許されない。ほうっておけば第二,第三の鈴木書店を生むことにもなりかねず,出版社-取次- 書店という流通関係全般を抜本的に見直さなければ」と言う。有斐閣の江草忠敬社長は,「「経済環境が変わり、出版社だけが『文化活動』 の名の下にのほほんとしたままでいることは許されないということだ。 われわれは出版人であると同時に出版社という経済活動も行っているのだという立場に立って,業界として困難を乗り切り, 良書を出し続けるという自助努力を痛感している。それがより厚みのある文化活動にもつながる」。また,東大名誉教授の松本三之介氏は, 「良質の硬派本が流通しにくい世の中というのはどう考えればいいのか。 知性や教養を支える土台自体が壊滅的な打撃を受けているような気がしてならない」と憂慮し,「大型の取次店にはなじまないという理由で, 学術書の流通が滞ることになれば,人類の知的遺産の継承もストップしかねない。研究者として忸怩たる思いだが, かといってこの思いをぶつける有効な場も簡単に見つからない。何とか突破口が見つかればいいのだが・・・」と語っている(以上, 東京新聞ほか)
12月6~9日
いやいや多忙に紛れてご無沙汰です。仕事以外でも,ポトリス(ネットワークゲーム)に, はまっていたせいもあります....。ネットワーク上でチームに分かれて戦車から大砲を打ち合うという非常に単純で, 子供でも十分操作できるゲームなんですが,これがやられると非常に悔しいのですね! WinMXで逮捕者が出たり, なかなか賑やかな師走ではありますが,どうにか無事に年を越したいものです。 「創業者 八木敏夫物語」に,岩波文庫創刊の頃のことが,いろいろ書かれています。
12月5日
我が家にもクリスマスツリーやリースが飾られて,いよいよクリスマス間近,といった感じ。 若い人のカップル同士のクリスマスも結構ですが,サンタをホントに信じている子供がいれば,一層盛り上がりますね。息子も寝る前に必ず, 「ベイブレード,赤いのと黄色いのと黒いのをお願い」などと祈っています。とっくに他の色を買ってしまっている親としては,「う~ん, サンタさん,色まではだめかもね~^^;;」などと情けないいいわけをしているところ。
12月4日
日本ペンクラブの電子文藝館がオープン。 趣旨は『日本ペンクラブは「ペンの日」を期して,ここに独自の「電子文藝館」を開設し,島崎藤村初代会長以来,あまた物故会員の優作を, また,二千人に及ぼうとする現会員の自愛・自薦の作品ないし発言,加えて簡明な筆者紹介を,努めて網羅展観する事業を通じて,国内外に, メッセージを発信する。大きな支持を得たい。』 なぜこれをペンクラブがやるのか? ほかにより充実した電子図書館ができつつあるのに。 ページも見にくいし(当方IE使用),どうもよくわからない。いまのところ,詩や小説など,各ジャンルに分かれた作品が数点ずつ電子化 (テキスト)されているだけなので,まだ内容云々を言える状態ではないのだが。
12月3日
岩波書店のホームページに,「アクティブ新書」編集長の言葉が。『これまで堅い本ばかり(?)作ってきた岩波書店で, どんな編集者がこのような本を作っているのか,とお思いでしょうか。出身は岩波新書だったり,雑誌「世界」 の編集部だったりとさまざまですが,どの編集者も一度はこのような本を作ってみたかった,と感じています。自分が個人的に好きなこと, 自分の身のまわりにあることを企画に結びつけられるということで,みなはりきっています。そのアクティブな雰囲気が, 本を通してきっとみなさんに伝わると思います』とのこと。(?)に自意識過剰を感じつつも,ぜひ楽しい企画をお願いしたい。
12月1~2日
「クリスタル」というのは,我が家では頻繁に出てくる言葉で,数字を199まで数えると,
次がなんだか悩んでしまう4歳の息子でさえ,「クリスタル,ゲットだぜぃ!」などと叫んでいる。そう,すべてSONIC
(とSONIC2)のおかげである。ドイツ語では「Bergkristall」。シュティフターのあの名作「水晶」だ。と,
強引に今月重版される「水晶」に話を持っていったところで,この本がいま重版されることには意味がある。この作品はもともと
「聖夜」というタイトルであり,短篇「石さまざま」に収録される際,「水晶」と改題されたのだ。
一応岩波書店もクリスマスに気を遣っているわけ....。
山深い村の幼い兄妹が,クリスマスの前日,山を越えて祖父母のある町に出かける。その帰り道,激しい吹雪に見舞われた二人は, 道しるべを見失ってしまい,青白い雪と氷の世界をさまよう。厳しい自然に翻弄されながらも,健気に助け合う幼い子供たちの姿が, なんともいじらしい。岩波文庫の中でも,とくにお薦めの一冊。(※原文は,http://www.gutenberg.aol.de/)
11月29~30日
ジャズの本は面白い。我が家のCD棚は,ほとんどがPOPSとクラッシックだが,本で読む音楽はジャズが一番。 クラシック音楽の本に興味がもてないのは,つまらない作曲家や名曲のエピソード,独善的な演奏評が多いからで,唯一面白いのは, インタビューや自伝など,演奏家と直に関わったものだけだと思う。その点, ジャズの本はミュージシャンに関するものやジャズファンが日常のジャズライフを語るものがほとんどで, 著者の音楽への愛情が素直にでている感じがする。また,面白いのはジャズ喫茶の店主が書いた本がたくさんあることで,講談社+α文庫の新刊 「JAZZを聴く 五感ときには第六巻で」の著者寺島靖国氏も,吉祥寺ジャズ喫茶「メグ」の店主だ。こういう本は, 知らないジャズメンの名前がいっぱいでてきても,オーディオのウンチク話に終始していても,それなりに楽しく読める。 熟達したジャズ喫茶の店主には,演奏家としての視点があるようだ。
11月28日
創元ライブラリの新刊「ほんの本棚」(いしいひさいち)を読む。おなじみヒロオカ先生,タブチ先生,藤原先生が, 話題の書をとりあげて批評するというもの。もちろん4コマまんが付き。おもしろおかしく書かれてはいるが,各書評はみな真っ当で, これは読んでみよう!と思わせるもの多数。まあ,私が勉強不足なだけかも....。著者による簡単な自書紹介?のみで,無粋な「あとがき」 など無いのも潔し。なんか4コマばかり読んでいると切り口上になってしまう。以上!
11月27日
祥伝社文庫15周年記念の「400円文庫シリーズ」。創刊より1年が経過しましたが,我が街の書店では, 平積みのかなりの面積を取って新刊が並べられており,なかなか人気はあるようです。私のようなミステリ音痴には, なにがなんだかわからないラインナップには違いないのですが,中篇150ページで400円という価格設定は,かなり割高だと思いませんか。 まあ,人気作家を揃えたとはいえ,400円で書き下ろしなのだから,味の薄い作品ばかりになってしまうのもわかりますが, ファンのみなさんの評価もききたいところ。「定額文庫」ですぐに思い出すのは,誠文堂や百華書房の「十銭文庫」。 アカギ文庫も十銭だったかな。「円本」も含めて,当時は書籍の大量生産と普及が急務だったわけですが,現在の「400円」は, 中途半端な感を免れません。
11月26日
地元代議士・河野太郎氏によると,『衆議院副議長,衆議院議員および事務総長で,皇孫殿下御誕生の際, 両陛下および皇太子同妃両殿下に参賀を希望する方は,以下のようにお受けになる旨,宮内庁より通知』があったとのこと。 いよいよご誕生間近ということで,皇太子と同学年の私としては,なんとなく嬉しいのですね。河野太郎氏は, メールマガジンでまめに国会報告を送ってくるので,興味がある人はhttp://www.taro.org/へどうぞ。
11月25日
「ふるほん文庫やさん」のオークションページは面白いですね。 リストをダウンロードしてつらつら眺めると....と言いたいところですが,私のところではなぜかうまく解凍できません。仕方がないので, 途中経過のページを見ています。みなさんはいかがですか?
11月23~24日
好天に恵まれた連休でしたね。我が家では,近くの公園や江ノ島へいったり,横浜のデパートで買い物程度でしたが, どこもたいへんな人出でした。子供がクリスマスプレゼントに,ベイブレードが欲しい,というので,あちこち見てみましたが, ほとんど売り切れ状態ですね。本人だけなら,紛い物でもわからないわけですが^^,持っている友達と対戦する!ということなので....。
11月22日
古書店店頭の100円本コーナーは,大いに気になる存在ですが,その100円ファンによるページがあります。 懐かしい「秋本文庫」についても蘊蓄が。
11月21日
bk1スペシャルフェア4として, 「筑摩書房」謝恩価格本全集セールを実施中です。筑摩書房の文学全集を2割引で販売。 太宰治全集 決定版(全13巻), 梶井基次郎全集(全4巻),半七捕物帳(全6巻)などいろいろあります。欲しいものもありますが,いまのところ置き場所が^^;;。
11月20日
新規オープンの本のみみ楽天ブックスでは, 書籍の送料無料キャンペーン実施中です。ここの新刊文庫一覧は役立ちますね。
11月19日
三月書房の「地味な文庫本」によると,『冨山房百科文庫は長らく新刊出ていません。53番「周作人随筆」がたぶん最後です。 品切れのものも多く重版されそうにありません。』 ということで, 全点リストへ。
11月16~18日
週末は幼稚園のバザーのおつき合いでバタバタと。90歳近くになる園長先生が自分の本を並べて売っていましたが, さすがに年期の入ったものばかりで,感心しました。リクルートの情報ページISIZE BOOKが,「サービス終了のお知らせ」。 『日頃よりご愛顧を頂き、誠にありがとうございます。突然ではありますが、たいへん勝手ながら12月25日(火)を持ちまして、ISIZE BOOKを一旦クローズさせて頂くことになりました。一部のコーナー(「5時から作家塾」「マガチラ」etc.)につきましては、 年末より順次、他のサイトに場を移して継続の予定です。クローズ時には、移設先などこの場でお知らせしますので、 引き続きよろしくお願い申しあげます』とのこと。
11月15日
ビーンズ文庫創刊!とのことで,何がなんだかわからなくなった角川書店の文庫を整理してみました。(1)本家の角川文庫,(2) 角川ホラー文庫,(3)角川ソフィア文庫,(4)角川スニーカー文庫,(5)角川ルビー文庫,(6)角川ビーンズ文庫,(7)角川ミニ文庫, (8)ザテレビジョン文庫,(9)ドラゴンブック,(10)富士見ファンタジア文庫,(11)富士見ミステリー文庫, ってこれでいいのかしら。
11月13日
Amazon.co.jpで,代引き決済が始まりました。私のように,クレジットカードで本を買いすぎで, カミサンから怒鳴られている情けない人には福音かも....。手数料は1件250円です。
11月12日
青空文庫にクスミン(森鴎外訳)「フロルスと賊と」 が入った。クスミンとは何者か?ということを寡聞にして知らなかったので,調べてみると (国内でクスミンに関するページはほとんどありません),クスミンはロシア生まれの詩人,小説家,戯曲作者で音楽家。 同性愛をテーマとしたKryl'ia(Wings)でデビュー。革命の波に揉まれながらも,文学者としてロシアの中で生きる道を選びました。 詩と散文は,発禁となり,1934年まで書かれた日記は,秘密警察のもとに置かれ,36年に彼は処刑されました。 この作品をなぜ鴎外が取り上げたのか? 「ウィタ・セクスアリス」に同性愛に関する記述はあるが....。
11月10~11日
とにかく忙しくなってしまい,少し読書の方はお休み。誕生日もバタバタしているうちに過ぎてしまいました。それでも週末には, パソコンにたまったクリスマスソングいろいろを,CDに焼いたりして整理していたのですが,O Holy Night!だけで, CD何枚分かになりました^^;;。
11月7~9日
今年はすんなりと秋がやってきたようで,この数日は朝晩寒いくらいの陽気になりました。当地の紅葉は11月中旬過ぎなのですが, この分では少し早まりそうな気もします。YahooBBについて,いろいろ喧しいですが,繋がってしまえばそれなりに快適で, 私は別にYahoo信者というわけでもないから,トラブルが多ければ乗り換えればよい,という感じでおおらかに構えていたいと思う^^;;。 いままでのプロバイダーとの付き合いでもそうだったように。
11月6日
角川文庫の新刊「駅は見ていた」(宮脇俊三)を読みました。鉄道マニア向けの作家はいろいろいますが,宮脇さんの文章は, 地味ではあっても,抜群の巧さだと思っています。ということは,マニア以外が読んでも,とても面白いということ。夕張,古川など, 各地の古い駅を訪ね,歴史の重みを感じつつ,ぶらり旅の楽しさも味わえるエッセイ集。お薦めです。おまけとして, 編集者時代の苦労と作家になってから思うこと,をいろいろ書かれていて,これも納得のいく話でした。
11月5日
卒論 『国産パソコンの歴史』というのが面白かったので,私のかつての愛機PC-9801DA(NECのパソコン)について調べてみたら, 当時(10年前)の本体定価が60万円ほどであることがわかりました。いくら独身貴族であったとはいえ,よくも買ったな! と我ながら感心する一方,あれからまだ10年しか経っていないのか,とこちらはもっと驚きました。CPUが20MHz, メモリ12Mという仕様は,当時としては強力で,巨大な40Mのハードディスクなど,永遠に埋まらないのではないか,と感じていました。 5インチフロッピー2連装というのも懐かしい。このマシンは,2400bpsのモデムとともにパソコン通信にハマルきっかけとなり, CPUアクセラレータを付けたり,9600modemを載せたりして延命措置をはかり,96年まで現役で頑張っていました。
11月2~4日
4ヶ月も前に申し込んでいたYAHOO!BBがようやく開通。といっても現在のところ2M程度しか出ていませんが, これまでの56kに比べればさすがに速く,まずは満足です。4日には,東京ディズニーランドのクリスマスシーズン初日ということで, さっそく行ってきました。まだまだクリスマスには間がありますが,園内はツリーやオーナメントで輝きまくっていて,これから年末年始まで, TDLがいちばん楽しい時期ですね。
岩波書店のホームページ。コンテンツが充実してきたのはいいが,新刊一覧が一発で出なくなってしまい,非常に不便。詳細検索にすると, 今月の新刊のタグが出てくるのだけれど,トップページにもぜひ置いて欲しい。
11月1日
雑誌「BRUTUS」最新号は『眺めのいい集合住宅』。最近,都内あちこちで目に付く100mオーバーの超高層マンション特集。 六本木の再開発も進んでいますし,文字通りの億ションでも,とにかくよく売れているらしい。私が子供の頃愛読した小松左京の 「空中都市008」は,超高層マンションが建ち並ぶなかを自動操縦のエアカー(懐かしいですな)が走り回っているという夢の世界でしたが, いまではあの「おじゃる丸」も超高層マンション住まいとのことで,子供たちにとって,空中庭園を持った超高層マンションに住むというのは, 夢物語ではないようです。
10月30~31日
新しい「図書」が届きました。7日に秋の重版があり,「日本風景論」や「経国美談」など,他文庫で(現在) 読めない明治期の作品がまとめて出るほか,コールドウェルの「タバコ・ロード」も重版再開。しかし,最後に載っている赤,黄, 白帯の在庫一覧を眺めると,やっぱりこれだけしかないか....という一種の感慨が^^;;。コールドウェルは,ジョージア生まれの米作家。 「タバコ・ロード」については,Dear Mr.Iwanamiに詳しい説明があります。
10月29日
岩波書店から「新日本古典文学大系明治編」の刊行が始まった。岩波自らが 『明治の文学を古典の領域に位置づけるという画期的視点に基づくシリーズ』というように,明治=古典というイメージは, 少なくとも私にはありませんでしたが,開化風俗誌集に収められた「東京新繁昌記」,「西京伝新記」,「怪化百物語」をはじめ, 教科書や讃美歌集,翻訳小説をも含むヴァラエティーに富んだ構成と,5500円という価格は,かなり気になっています。
10月25~8日
先週の運動会で運動不足を痛感したせいもあり,ハイキング&アスレチックということで,二宮町の吾妻山公園に行ってきました。 アスレチック以前の問題で,公園に至る長い階段で,すでにバテ気味とは,我ながら情けないです。新潮OH文庫 「イギリスの家を1000万円台で建てた!」(井形慶子)を読む。これは「個性的な家をハウスメーカーで建てる!」を改題したもの。 イギリスの古い家に憧れた著者が,個性的な家を,低予算,かつ周囲の反対にもめげず大手ハウスメーカーによる建築により実現した記録。 既存の枠組みに押し込もうとする営業マンを相手に,いかに自分のイメージを伝えたらよいのか,その奮闘ぶりが面白い。しかし, コストの問題や諸々の安心感はあるのだろうが,これをやるならなぜハウスメーカーなのか?という疑問はやはり残る。 個性的なローコスト住宅には,予算を重点配分し,こだわらないところにはメーカーの格安標準品をあてるというのがポイントだが,私自身は, 外壁の仕上げや家具以上に,床材の品質が家の満足感には効いてくると思うので,やはりこれにも限界があるとの印象。
10月24日
岩波書店より,しばらく品切れとなっていた児童書30冊が復刊されました。その中で,サトクリフの歴史物語がシリーズで出ます。 サトクリフは,2歳のときにスティル氏病に冒され歩行できなくなりましたが,1950年ごろから作家活動を始め, ローマ軍支配下のイギリスを舞台に,心や身体に傷を受けた者がぞの傷をのりこえて生きる様を子供たちのために書きつづけました。 サトクリフの諸作に関してはここを参照下さい。
10月23日
今月より,25年ぶりの新編集となる「中島敦全集」(筑摩書房)が刊行されます。全3巻で 『25年ぶりに原資料にすべて当たり直した新編集による決定版。公表された作品のみならず,原稿類,ノート,手帳,日記,断片, 書簡にいたるまですべて収録。新発見のエッセイ2篇と未翻刻のノート・断片等も新たに収録。生前未刊行のものについては,原文にある抹消, 挿入,併記を本文中に表示。主要なものについて語注を巻末に掲示。難読の漢字に編者によるルビを付す。』とのこと。
10月22日
今月の岩波文庫新刊は,「人間の絆(上)」(モーム),「近世風俗志(4)」(喜田川守貞),「歴史序説(3)」 (イブン=ハルドゥーン),「国富論(4)」(アダム・スミス)の4点。『自分は読者を楽しませる一介のストーリー・ テラーだと言って憚らなかったモーム。その数ある作品の中でも,唯一自分自身のために書いた精神的半自伝小説が『人間の絆』である。 幼くして両親を失い,不自由な足ゆえに劣等感に苛まれ続ける主人公フィリップに,自らの精神形成を託して書かれた人生遍歴の物語』 (岩波書店)。新訳(全3冊)。同書には新潮文庫,講談社文庫,角川文庫,旺文社文庫版があり,新潮のみ現役。
10月21日
少し遅めではありましたが,運動会に行って来ました。ウチの息子の幼稚園はこぢんまりとしたところなんですが,地域密着型というか, 運動会ともなると親兄弟はもとより,親戚一同,卒業生,近所の人々などなど,園児1人に10人はくっついてくるといった様子で, 相変わらず賑やかでした。私自身は,タイヤ引っ張り競争,綱引きに出場したものの,普段の運動不足は如何ともしがたく, あちこち傷だらけといった結果に。
10月18~20日
来年1月に出る「岩波アクティブ新書」の創刊ラインナッブに,田中長徳「デジカメだからできるビジネス写真入門」が入る。岩波, アクティブ,チョートクと並べると,ずいぶんミスマッチにも思えるが,35mm一眼レフの寿命はとうに尽きている,という氏の 『これまでにない撮影ハウツー本』には,とりあえず注目。ついでに「カメラジャーナル」103号の特集は, 『このカメラのここが気に入らない』。読者の不満に対する各メーカーからのコメントが面白い。この雑誌,8月からページ数12倍, 定価5倍という大変化を遂げたが,いまのところ,読みでの方も一桁アップ,にはなっていないのが残念。
岩波アクティブ新書については,岩波書店の発表によると『この双書は,岩波新書・岩波ジュニア新書に続く新書シリーズで,「実用」 を企画の軸にしています。直接役立ち,しかも信頼できる本物の情報を満載した実践的新書に,どうぞご期待ください。』とのこと。
10月17日
岩波文庫新刊「ワーニャおじさん」(チェーホフ)を読む。来年5月,新国立劇場にて上演予定の新訳。平易な訳で, すんなりと頭に入ってくる。訳注は,各ページごとに付けられていて読みやすいが,(私にとって) 何となくピントがズレている感じで役に立たない記述が多いのは残念。『自分が創れぬものを破壊するのは,無分別な野蛮人の所業です。 有るものを何倍にも増やすために,人には理性と創造力が与えられている。だがこれまで人は創らずに,壊してばかりいました。』, 『年寄りは子供と同じで,誰かに可哀そうがってもらいたいのです。でも年寄りを可哀そうがる者などおりません。』, 『女が男の親友になるには,決まった順序がある。初めはただの友達,それから愛人,その後で親友。』 これはなにか全然違った順序で訳していたのがあったな。
10月16日
「田中康夫が訊く-どう食べるかどう楽しむか」(田中康夫,光文社)を読む。雑誌「BLIO」の連載をまとめたもので,和食, フレンチ,イタリアン,中華,韓国,バーと一流店のプロ(シェフやオーナー)に,お店で役立つマナーと料理を味わうコツを訊ねるというもの。 「ソムリエに訊け」のヴァラエティだが,なかなか実用的。お茶屋の話など,(行く行かないはともかく)全くの素人には勉強になりました。
10月15日
新橋大古本市。やはり古い漫画や,料理,工芸等の実用書には興味を惹かれるものもありましたが,文庫本は新しいものばかり。 そんな中で,慶応義塾大学第109回卒業記念と表紙と背に朱刷りされた岩波文庫「福翁自伝」が目に付き, これを100円で売り出されたのでは,諭吉先生もお気の毒だと思い,買っておきました。表紙以外に変わったところはなく,奥付には, ★3つの昭和43年刊とありました。
10月14日
昨日は,ハロウィンパーティーに行って来ました。ウチみたいに正当派?悪霊スタイルの子供もいましたが, メジャーなのはお姫様スタイルに,なぜか仮面ライダーやウルトラマン。まあ,何でもありですが,お菓子ももらえて, 子供たちは満足そうでした。大人は....疲れましたね,ホント。
新橋駅前の大古本市が本日より開催。天気もよさそうなので,お近くの方はどうぞ。例年,岩波文庫はあまり出ていませんが, 古い実用書に面白いものがあります。
10月11~13日
「沿線別・東京近郊101の街」(新潮文庫)を読む。こういうのが王様文庫じゃなくて新潮文庫の本家から出るというのも意外。 『居住地と恋愛運の恐るべき関係もわかるスーパーガイド』という副題は,いかにも際物的で実際中身も薄いが,悪口がない分, コンチキショウと怒る住民もない。なかではそれぞれの街に対する『対極の街,同類の街』というのが面白い。私は藤沢なので,東武・ 西武は全く不案内だから,そこは参考になった。ちなみに,中庸・堅実・安定感が特徴らしい藤沢の対極は中野,同類は逗子とのこと。中野って, そんな街?
10月10日
8月刊の「カオスだもんね!7 旅情編」(アスキー)をようやく入手。水口画伯が週刊アスキーに連載中のレポートマンガ「カオス・・・ 」集成版。声優,ザリガニ釣り,ビリヤード,トラックステーション,警察署,F1,よっちゃんいか,男性下着など, 相変わらず笑わせてくれます。ホームページ水口JAPANも面白いよ。
10月9日
Amazonで注文すると最近は書店と同じようなブックカバーを付けてくれる。体裁はよいのだが, 硬い紙なのでとくに文庫本の場合扱いづらい。サイズ,紙質ともに文庫本専用のを作って欲しいところ。岩波文庫「嘘つき男・舞台は夢」 (コルネイユ)を読む。岩瀬 孝訳の「嘘つき男」は40年ぶりの改版。井村順一訳の「舞台は夢」は新訳。 『法律の勉強から逃げ出しパリへ舞い戻ってきた貴族の息子ドラントが,美しい婦人をなんとか手に入れようと大法螺,言い逃れ, 取り繕いの才能を披露する恋愛劇(嘘つき男)。家出息子の父親が,洞窟の暗闇に魔術師の出してみせた,波瀾万丈の息子の幻想を見守る (舞台は夢)』(岩波書店)。出たとこ勝負のいい加減な男でありながら,なんとなく憎めないのは,彼の大法螺ぶりが, 芸の域に達しているからか....。
10月3~8日
来週はハロウィンパーティとのことで,カミサンは息子の衣装作りに余念がありません。ハロウィンとは,『キリスト教の万聖節のイブで, 子供たちはかぼちゃの中身をくりぬき,目鼻口をくりぬいたちょうちんを作り,夜になると怪物の格好をして,近所の家を訪ね歩き, 「Trick or treat?」(いたづらされたい? いやなら接待して)という決まり文句を言ってお菓子をもらうことになっています。 このお祭りの起源は古代ケルトにさかのぼり,秋の収穫を祝い,冬の始まりを迎えるにあたって悪霊を追い払う祭りとしていました。 子供たちの仮装はこの悪霊のまねということになります。』ということです。
岩波文庫「真の独立への道」(ガーンディー)を読みました。ガーンディーは, 1869年にインド西部カチアワル地方ポルバンダルに生まれました。イギリスに留学し弁護士となり, インド商会の訴訟の件で南アフリカに招かれたのがきっかけで,21年にわたる南アフリカでの生活が始まります。そこでは, 有色人種に対する激しい差別を身をもって体験し,抗議行動を開始しますが,それは非暴力主義に立つ不殺生を基調とするものでした。 1913年には,南アフリカのナタール州からトランスバール州への「サチャグラハ行進」を行い,世界的な共感を呼びました。 インドに帰国したのは,1915年のことです。本書は, 南アフリカでのインド人の地位向上のためにイギリスとの間で奔走していた40歳の頃に, イギリスから南アフリカへ帰還する船の中で書かれたものです。新聞の編集長と読者との問答形式となっていて,自治とは何か, インドはなぜ滅んだか,真の文明とは何か,インドはどのように解放されるか,など,若きガーンディーの考えが分かりやすく示されています。
10月2日
ついでに,「ふるほん文庫やさん」の値付けの方針を復習しておきましょう。
(1)岩波文庫:1,280円(稀少価値のもの),680円(岩波文庫のみ発行のもの,稀少性のあるもの),480円
(新潮文庫で流通しているもの)
(2)その他文庫で1,280円のもの:講談社名作,講談社少年倶楽部,講談社落語,講談社江戸川乱歩推理,アテネ,改造,雄山閣,
日本古典,旧創元,旧河出,河出市民,近代,旧新潮,三笠,青木,ロマン,新日本,新潮復刊,冨山房百科,岩波リクエスト復刊,
角川リバイバル復刊。
(3)その他文庫で880円のもの:カラーブックス,教養ビジュアル。
(4)その他文庫で680円のもの:講談社遠藤周作,異文化を知る一冊 。
(5)その他文庫で480円のもの:講談社森村桂。 (6)旺文社文庫:1,280円(トップ価格),680円(新潮文庫にて流通のもの),
480円(カバーの無いもの,箱入り,特装版)。
(7)中公文庫:1,280円と680円。
(8)その他,稀少度,教養度により,1,280円,880円,680円,480円,の4つのランクに価格付けされます。
※原則として,どんな稀少本も,1,280円以上の価格にはしない,と価格据え置き宣言をしています。関東地区では,絶版・品切れ本は,2,
3千円のものも多く,中には万単位 のものもあります。復刊文庫が650円で発行されても,差は350円,
大きなリスクにはならないとの判断で1,280円でストップ宣言しています。地方の方で,
文庫のプレミアム価格を高いとお感じになる方があるかもしれませんが,絶版・品切れ本を,何年間もかけて足を棒にして探される時間・労力を,
一発回答の専門店に求める事によって,価格差を了承していただけるかどうかでしょう。専門店が,絶版・
品切れ本にプレミアム価格をつけざるをえないという事を,御理解いただければと思います。
1,280円を越える文庫として東洋文庫品切れのみは,例外文庫となります。
10月1日
おなじみブックオフが,EASYSEEK上で,古本の「福袋」を始めた。これが阿漕な商売だという。なぜ? toribesouitirouさんによると,『「スタ-タ-キット」と称したこの福袋は少年漫画,少女漫画,文庫に分かれていて, 特に少年漫画は1タイトル1巻~5巻のセットという「全く役に立たない物」と成っています。少年漫画を古本で集めている方には「釈迦に説法」 でしょうが,少年漫画の古本は大抵,頭のほうの巻が多く市場で余っているのが現実です。終りの方の巻,特に最終巻とも成ると, なかなか見つからないのが(一時期市場で余りまくっていた「ドラゴンボ-ル」でさえ42巻はなかなか見つからなかった。)現状です。 どこの古本屋さんでも巻数の多い少年漫画の頭のほうは持て余しているのは言うまでもありません。だからこそ,「全巻揃い」となると, 売るのも,買うのも,割増になるのです。』
9月28~30日
岩波文庫新刊「ワーニャおじさん」にもとづく舞台が,新国立劇場小劇場にて2002年5月9~26日に演出・栗山民也,出演・ 角野卓造・片平なぎさらによって上演されるとのこと(岩波書店)。ワイド版岩波文庫は,10月16日に200点刊行記念新刊& 復刊が行われます。記念復刊(10点)は次の通り。蕪村俳句集,森鴎外訳 即興詩人(全2冊),北越雪譜,ファウスト(全2冊), プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神,易経(全2冊),墨東綺譚,杜甫詩選,往生要集(全2冊),忘れられた日本人。鴎外訳 「即興詩人」は,岩波文庫版が品切中なので,こちらでどうぞ。
9月27日
出版梓会,出版ダイジェストのWebサイトを開設http://www.digest-pub.net/。 梓会は専門出版社112社の加盟する団体。潮出版社,音楽之友社,工作社,金の星社,三省堂など,様々なジャンルの出版社が含まれている。 サイトには,新刊重版案内のほか,編集者の独り言のコーナーも。
9月26日
岩波文庫今月の新刊,といってもすでに発売中ですが,「嘘つき男・舞台は夢」(コルネイユ),「今昔物語集 本朝部下」, 「真の独立への道」(ガーンディー),「ワーニャおじさん」(チェーホフ)の4点。 コルネイユに関する書籍で現役なのは河出書房の喜劇全集のみ。岩波文庫では戦前の「ポリウクト」(古書店で比較的見かける)と旧版 「嘘つき男」(1958年)が出ていました。「ワーニャ」には戦前の岩波文庫版と世界名作文庫版「伯父ワーニャ」, 現役の神西 清訳新潮文庫版があります。
9月25日
中公文庫の新刊「南洋通信」を読む。本書は,中島敦の南洋もの小品集「環礁」,「南島譚」に当時の書簡を加えたもので, その一部は岩波文庫でも読める。書簡は, ほとんどが夫人あて。病気に苦しみながらも努めて優しく書かれており,南洋庁官吏としての本音がよく表れていて興味深い。
9月17~24日
一週間札幌へ行っていました。天気には恵まれたのですが,一日だけヒョウの降るとても寒い日があり,地元の人もビックリしていました。 残念ながら時間がなく,古書店をぶらぶらというわけにはいかなかったのですが,昔に比べて大学周囲で元気があるのは, カメラ屋と電器屋ばかり....といった印象。梁井さんから情報のあった南陽堂がなかったのでどうしたんだろうと思っていたのですが, 学生に聞いてもわかりませんでした。復活するならなによりです。ここと弘南堂は,学生時代,よく覗いていていました。で, 週末は疲労困憊ながら,東京ディズニーシー,ホテル・ミラコスタへ初めて出撃。息子は,もう何回目か行っているので, しょうがないから案内してやるか,といった態度。空いている平日に,のんびり滞在するのには誠に結構なところと感じました。しかし, 連休中の大混雑のなか,やたらに起伏の多い園内でのダッシュと120分待ちの列には,さすがにへばりました。
9月13~16日
来週は一週間札幌滞在なので,その準備でバタバタしています。井伏訳の「ドリトル先生」について,石井桃子さんが翻訳を勧め, 下訳までしたことはよく知られています。これについて,松岡正剛さんが「千夜千冊」 でよくまとめていて,『そこには一人の女性の乾坤一擲があった。『ノンちゃん雲にのる』の石井桃子の乾坤一擲だ。昭和15年のこと, 石井桃子は文芸春秋社をやめた退職金で白林少年館をつくり,当時の暗い世相を打ち破る少年少女むきの出版に単身でのりだした。 その第1弾が本書であった。石井は翻訳(下訳)を自分でやり,そのブラシアップを,当時,近所に住んでいる井伏鱒二に頼んだ。 井伏のブラシアップはすばらしいものだった。翻訳というより,ほとんど日本語の文章をこしらえた。たとえば, ドリトルもふつうに訳せばドゥーリトゥルで,あえて訳せば「薮博士」というところだが, それを日本の子供の発音でも親しめるドリトル先生にした。そのほか「オシツオサレツ」「アベコベ」 などの動物たちの名前や冒険先の国の名前にも工夫を凝らした。ところが出版されたのはこれ1冊きりで, 時代はどんどん戦火のほうへ巻きこまれていった。戦後,石井はふたたび決断をして, 岩波書店にドリトル先生シリーズを出させる約束をとりつける。井伏にも翻訳をひきうけさせた。 岩波もこれに応えて全12巻の刊行をひきうけた。』と記しています(このことは,「ドリトル先生の英国」(文春新書)にも書かれている)。 「千夜千冊」は,岩波文庫所収の作品もいくつか取り上げられており,詳しい解説が付けられているのでお薦め。 ちなみにドリトル先生のシリーズは,米国では人種差別的表現が問題となり,オリジナルの形では出版されていないという。しかしながら, 著作権切れにともない,グーテンベルク・ プロジェクトが電子化を開始しており,それはオリジナルのままなので,邦訳と比べてみると面白いと思います。
9月12日
小学館文庫より飯島愛の「PLATONIC SEX」が8月に出た。出たのはかまわないのだが,この本, 単行本でベストセラーになってから半年ちょっとしか経っていない。同じ本を単行本と文庫本で買う人は少ないだろうから, それなら最初っから文庫本書き下ろしで出せばよい....と思うのは読み手の都合で,商売熱心^^;;ということなのだろう。 文庫本しか置いていないような書店もあるのだし。べつに単行本買って,つまんなかったから言ってんじゃないよ....。
9月11日
しかし,なんというかとんでもない事態となってしまいましたね,連続テロ。 こちらはのんきにEasySeekの古本出品を見ているのですが,「澁澤龍彦 文庫本」24冊一括が43200円というのはビックリ。 「川上澄生全集」(中公文庫)全14冊8800円は状態にもよるけどリーズナブルか。岩波文庫では「トリストラム・シャンディ」 全3冊7800円はちょっと高いね。でも岩波文庫の古書価って,ここ20年ほど変わっていないように思える。
9月10日
岩波文庫「欧米の旅」(野上弥生子)を読む。なかなか手を付けられずにいたのだが,いざ読み始めてみると, 上中下巻一気に読まざるを得ない楽しさだった。これは昭和13~14年に,アジアからスエズ運河,地中海を経て, 欧州各地を訪ねた旅行記を帰国後にまとめたものだが,何よりその精緻な記録観察ぶりに感嘆させられる(ローマだけでも一冊の本になりそうだ) 。欧州大戦直前の微妙な時期であり,戦争にかかわる記述も若干はあるが,出発前に大慌てで洋装を調え, 洋髪に変身するゴタゴタ話から始まるなど,全体的におっとりした物見遊山的気分であるのも面白い。
9月6~9日
台風接近中で,ハッキリしない天気が続いていますね。我が家の近所に新しいカフェができたので,さっそくのぞいてみたら,雨と風の中, せっかくのテラス席が難民キャンプのようになっていました。お気の毒。
9月5日
4日にオープンしたディズニー・シーにカミサンと息子がさっそく出撃してきた。思ったより空いていて, とくに子供の姿が少なかったのでビックリしたそう。インディジョーンズは,最低身長制限までまだまだ届かず, 5歳になっても駄目なんだよなー,と本人は不機嫌だったらしい。ディズニーランドに比べれば大人向きで,ショーを見たり, いろいろなレストランで食べたり飲んだりがメインか。
9月4日
田中長徳責任編集の「カメラジャーナル」がいままでの8ページ立てパンフレット様のものから,A5判96ページに大変身。 というわけで,その変身第一号なる通巻101号を近所の書店で購入。いままで,カメラ店でしか見たことがなかったので, 昼休みに近所のカメラ屋をのぞいては,まだ出ていないかなぁと心待ちにしていたのですが,意外にも普通の書店に置いてあったのにはビックリ。 これでメジャー雑誌の仲間入り....というわけにはいかないでしょうが,「メーカーから広告をもらわない」姿勢は堅持するとのこと。 内容は,「今月のカメラ」「メトロポリス 4×5」「自伝 日本・カメラ発達史」「佃日記」「今月の掘出物」「カメラ屋名人列伝」 「カメラ人類列伝」「ライカ同盟通信」「このカメラについてご存じの方は」「うちのネコたち」「愛と哀しみのコシナ研究会」「世界写真全集」 「カメラの売り方,教えます」「デジタルカメラで写真は撮れない」「いま,このカメラが欲しい!」・・・相変わらずだな。ちなみに, デジタルカメラで撮影されたものは,著作権法上,写真ではなく,絵画と同じ美術に分類されるという。それは事実の記録ではなく,撮影者 (グラフィックデザイナー)による自由な改変が可能だから。
9月3日
岩波書店のホームページ「編集部だより」に,文庫編集部のコーナーが新設されました。文庫豆知識には, 岩波文庫が8月現在で5200冊を刊行したこと,過去の売上げベスト10,★定価表示の変遷,などが載っています。もちろん, 新刊案内や重版のお知らせも。コレットの「シェリの最後」はお薦め。
9月2日
岩波書店9月のMonthly Selectionのテーマは「旅をしよう」とのことで,文庫ではゲーテの「イタリア紀行」 など数点が取り上げられています。私だったら,ほかにアンデルセンの「即興詩人」も加えたいところ。 鴎外訳のこれを読んでイタリアにあこがれ旅立った先達も多く,私もテレビで青の洞窟が出てくるたびに, 思い出します....行ったことは無いのですが。
9月1日
新橋駅頭で,産経新聞朝刊100円のキャンペーンをやっていた。産経新聞といえば,9月1日からブロードバンド(高速大容量) インターネットを使って,「新聞まるごと“電子配達”(ニュースビュウ)」の実用サービスを始めるとのこと。 新聞のレイアウトや広告をそのままデジタル化して圧縮,ユーザーは手元のパソコンで紙面を取り出し,拡大して読むことができる。 朝刊は毎朝午前5時,夕刊は午後4時に届けられ,1カ月1900円。電車の中じゃ読めないな。
8月31日
8月もいよいよ終わり。学生時代は,一年中でいちばんいやな日^^;;だった気もしますが,いまでは, また電車が混むなぁと思うくらい。息子はまだ一週間休みがあるけれど,夏休み中,遅寝遅起きの癖がついているので, また生活のペースを戻すのが大変だ。
8月27~30日
夏休みボケは未だ直らず,9月号の「図書」を眺めていたら,岩波文庫ユルスナール「とどめの一撃」と「ナラ王物語」 が重版されるという。「とどめの一撃」は,『「エリック! なんて変ったんでしょう!」少年期をともに過ごした館に帰り着いたエリック, コンラートのふたりを迎えたのはコンラートの姉ソフィーだった。第一次世界大戦とロシア革命の動乱期, バルト海沿岸地方の混乱を背景に三人の男女の愛と死のドラマが展開する。フランスの女流作家ユルスナールの傑作』。「ナラ王物語」は, 『絶世の美女ダマヤンティー姫は婿選びの式でかねて恋こがれていた美貌の貴公子ナラ王を夫に選ぶが幸せの日々は短かかった。 嫉妬に狂う魔神カリ王にとりつかれたナラ王は狂気のように賭けつづけ,ついには王国までも失ってしまうのである。―古代インドの長篇叙事詩 『マハーバーラタ』中もっとも美しい愛の物語の原典訳』。こちらは結構手強かった^^;;記憶がありますが,ユルスナールはお薦め。
8月24~26日
ちくま新書の新刊「へそまがり写真術」(柳沢保正)を読む。著者は朝日新聞の海外報道などで長年活躍したカメラマンで, 最近はニュース番組のキャスターなども務めている。クラッシックカメラ,とくにコンタックスに詳しく,「クラシックカメラと遊ぶ」 (筑摩書房)も出している。報道カメラマンらしく,極めて実務的なテクニック(高感度のネガフィルムを常用するなど)を中心に, ライカとの不幸な出会い,なぜコンタックスを愛用するのかなど,楽しい話題がいっぱい。長徳氏のエピソードも。
8月23日
岩波文庫新刊「新編 明治人物夜話」(森 銑三)を読む。かつて,講談社文庫(昭和48年)で出ていたものに,その後書かれたもの (一部は中公文庫所収)を加えて,「新編」と題した。明治天皇,西郷隆盛や勝海舟など,明治期の政治家,文士,ジャーナリストなどの 「ちょっといい話」を集めたものだけれど,普段,がちゃがちゃした本ばかり読んでいるせいか, たとえ混雑している通勤電車の中でもこういうのを読むと落ち着きますな,ほんと。
8月22日
小学館文庫の新刊「中古カメラ屋通の本」(円谷 円著)を読む。雑誌ラピタに連載していた全国中古カメラ店巡りをまとめ, 一部改稿したもの。北海道から沖縄まで,40軒の中古カメラ屋を訪れ,それぞれの印象を記すと共に, 毎回バラエティに富んだ中古カメラを必ず(自腹で)購入。国産の普及タイプのカメラが多いが,「出会いを大切に」ということで, 多少不具合があろうが,東京の店より高かろうが,潔く買ってしまうところは,なかなか気持ちがよい。カメラ店の店主には(古書店の店主同様) ,なかなか癖のある人が多いので,もっとその辺を書いてくれれば面白いと思うのだが,それは別の機会にまとめるのかな。
8月17~21日
夏休みから戻ってきましたら,台風で大雨。皆さんの方では被害が出ていませんか? 休みの間は,もっぱら子供の相手で, プールへ行ったり,ドラえもんのイベントへ行ったりと,仕事をしている方が楽だ....といった感じでした。また, ぼちぼち読み進めていきたいと思いますので,よろしくお願いします。
8月14~16日
文春新書「気づきの写真術」(石井正彦)を読みました。著者は,文藝春秋で写真部長を務めた雑誌カメラマン。 『どこの家にも一台や二台はカメラが有る時代。ありふれたカメラも工夫次第で自然との触れ合い,人間関係,人生までも深めてくれる』 ということで,技術にとらわれることなく,日常の記録としてカメラを十分に活用し,『カメラを持った芭蕉』を目指そう,と提唱。 私も季節感を大事にした,ほのぼのとした写真をいつも目指してはいるのですが....。
8月13日
岩波文庫8月新刊「欧米の旅」(野上弥生子)は,岩波書店と関係の深い書物です。 『昭和13年日英交換教授として渡欧する夫豊一郎にぜひ同伴するようにすすめ,遂に弥生子に同行の決心をさせたのは岩波茂雄でした。 1年近く家を留守にすること,渡欧の費用のこと,それにもまして伯母(弥生子)に躊躇させたのは, 明治の女性としてのたしなみだったのでしょう。行きたいのは山々だが,とても行けないと考えあぐんでいた北軽の山荘にいた伯母の所に, 朝突然岩波さんがたずねて来たのです。シャツに鉢巻姿で草刈がまをもったまゝベランダでの立ち話で同行すべきである, 金の事は心配するなと強くすすめたのです。その岩波さんの真摯な態度に伯母もやっとふんぎれたのでしょう。なんとありがたい事でしょう。 そうすすめる人,すすめられる人の火花が散ったときです。弥生子は夫と共にヨーロッパに行き,世界を広く見る事が出来ました。帰国後, 伯母は「欧米の旅」を岩波書店から出版しました。』 これは,フンドーキン醤油(株)会長,小手川力一郎氏の思い出話。
8月8~12日
夏休みモードに入ってしまい,ちょっと一休みです。文庫本買い取り専門のbunkobon.netには, 文庫本買い取り基準なるものがあって,カバー無し,破れ・書き込み・カビ・シミ・ヤケのあるものは定価の0%(タダね), 最高でも定価の12%で,高いジャンルは 翻訳ミステリ,ノンフィクション,自然科学・学術書。安いジャンルは エッセイ,ハウツーもの, ティーンズもの,ハーレクイン,アダルトもの。出版社では,ちくま,講談社学術,朝日,ハヤカワ,創元が高く,角川スニーカー文庫, 富士見ロマン文庫,コバルト文庫が安いとのこと。ということは, コレクターとしては読み捨てられそうなロマン文庫あたりが狙い目ということですな。まぁ,岩波文庫は評価外かな^^;;。
8月7日
おなじみ井狩春男編集の鈴木書店日刊まるすニュース。 毎日更新されてはいないとは思っても,つい訪れてしまうんですね。ついでに井狩氏も参加している定有堂ジャーナル。今回は, 「夏休み,ハリー・ポッターの打ち上げ花火があったのだった」と題して,『ほんパラ!関口堂書店』 で希望の本を取り上げてもらうにはどうしたらよいか,なんてことを書いています。ちなみに,WEB本の雑誌では,新・ 新刊採点員単行本班を若干名募集しています。 『とにかく本を読むのが大好きだ! 本について書くのも大好きだ! あるいは書いてみたいという方,WEB本の雑誌の新刊採点員として思う存分,筆を振るってみませんか。 謝礼は毎月送られてくる新刊本10冊のみですが,それでもいいから「やったろうじゃないか」という方はどしどしご応募ください。 待っています』とのこと。いかがですか。
8月6日
新潮文庫「純粋なるもの」(島 朗)を読む。研究会「島研」を率いて先輩棋士として,森下 卓,佐藤康光,森内俊之, 羽生善治という将棋界を支える4人の若者の成長ぶりを観てきた著者が,勝負師としての,また普通の若者としての,彼らの日常を描いている。 書きっぷりには,同業者としてちょっと遠慮しがちなところはあるものの,あらためて羽生の凄さを感じさせてくれる本。元版は96年刊だが, 文庫化に際し加筆している。
8月4~5日
土曜日は茅ヶ崎の花火大会。自転車で行けばすぐなのですが,ほかに用事があり,バスで行ったら大混雑でなかなか動かず。 我々の乗った臨時直行バスも,ビーチを前に立ち往生。パンパン音だけは頭上から聞こえてくるという悔しい思いをしました。まぁ, サザンビーチと名前は変えても,やっぱり幼い頃からおなじみの海ではあります。日曜日は,横浜のデパートへ買い物と子供を遊ばせに。 そんな合間を縫って,クザーヌスの「神を観ることについて」を読んでいます。
8月3日
角川書店グループは,期間・場所限定で再販拘束を外す弾力運用「お客様感謝市」を,9月17~10月9日の期間で実施するとのこと。 5月末に紀伊國屋書店新宿本店で実験的に開催したフェアの結果を受け,品切れ文庫,自由価格本とともに, 売れ筋単行本も含めた自由価格フェアになる。(文化通信より)
8月2日
文春新書の新刊「チーズ図鑑」を読む,というより見る。1993年に同社より単行本として出されたものの新書化。フランスをメインに, ヨーロッパ各国のチーズが,フルカラーでいかにも美味しそうに並んでいて,電車の中でも涎が出そう。もちろん図鑑というだけあって, 原料乳の種類,製造法,産地,特徴など,コンパクトではあるが判りやすくまとめられている。この中で,パリのチーズ店ならともかく, 近くの店で手に入るものがどれだけあるかは?ですが,我が職場に近い虎ノ門には,著者の一人, 本間さんが開いているフェルミエというチーズ専門店があるようです。
8月1日
岩波「図書」8月号に,屋名池さんの「横書き以前」という小論がある。日本語の横書きがどのようにできたかを検証したもの。 日本語には幕末明治初期まで横書きが存在しなかったこと,それ以前のものでも古い額などに右から書かれている横書き文字があるが, あれは右横書きではなくて,1字1字の縦書きなのである,などなかなか面白かった。
7月30~31日
もう7月も終わり。なにかあっという間に夏が去っていくようで寂しいですね。岩波文庫解説総目録のセットが増刷されています (1996年版)。本来,ホームページにでもあげて,毎月アップデートすべきものなのに....。「本との出会い診断」 なんてやってる暇があったら,即作って欲しいの^^;;。
7月27~29日
週末はピカチュー,ということで,横浜のポケモンイベントに行ってきたのですが, 面白かったのが輪投げとバスケットボールとは....。こら800円も取るなよ,これで。NET24という書店団体ができました。『ここ数年, 私達中小書店の疲弊が進行する中,『「本」を書店から地域の読者へしっかり届けるにはどうすればいいか』 という命題の達成のため私達書店有志は,任意団体を組織し試行錯誤してきました。しかし, さまざまな問題は思うようなスピードでは解決されず,その結果スピードある解決方法として,私たちは協業化(コラボレーション) を選択しました。以下の基本理念のもと個々の書店が個性を発揮しつつ協力し(コラボレイト),発展を目指すことで, この業界の発展に少しでも寄与したいと考えます』という設立趣旨で,本と読者を結ぶ確固たる礎を築くこと, 出版社様に書店のデータや生の声をより多く集めて頂き,より多くの良い本を出版してもらうこと,出版社様・ 書店が販売データをもとに強固な信頼を作り,より効率的な販売を行う事(一冊でも多くの本を読者に効率よく届ける) を目的としているとのこと。面白いのは,書店にとって出版社様々であることで,やっぱり普通の業種とは違いますな。
7月26日
湘南地方は,午後からすごい雷。夜には江ノ島の花火大会も加わって,ドカンドカンとそれは賑やかだったよう....。というのも, 落雷の影響で電車が止まり,家に着いたのが11時だったからなんですが。手持ちぶさたなので,祥伝社黄金文庫の新刊「人生は合コンだ」 (静月透子)など買ってしまい,さっそく役立てようと目論んでいます^^;;。これは,スチュワーデスによる合コン指南書なのですね。 オジサン連中にも気を遣ってくれてるのは○。
7月25日
夏休み旅行シーズンというわけで,角川文庫の宮脇俊三「時刻表2万キロ」も衣替えして書店に並んでいる。この文庫, もともと河出文庫ででたものを,角川文庫が引き継いだわけだが,その体裁が,最初の地図の綴じ込みから, あとがきの日本ノンフィクション賞受賞に関する記事まで,そっくりそのまま。角川のカバーを付け変えただけという感じ。 以来20年近くを経た今回の新装刊にあたっても,なにもいじられていない。普通の小説ならともかく,本書は国鉄の全線完乗が主題であるから, 現在とは全く違う当時の鉄道事情について,ひとこと説明しておいたほうが,若い読者には,より興味が湧くと思うのだが。
7月24日
岩波文庫新刊「今昔物語集 本朝部中」を読む。『巻19から巻26まで,物語性豊かで世俗臭の濃厚な説話群となる。天狗異類譚, 因果応報譚などの仏教関連説話から,栄華を極めた藤原一門,怪力無双の僧俗男女,芸道術道の名人上手のエピソード, 台頭してきた平安武士の棟梁源平二氏の武勇,地方の民間伝承など,多様な題材の珍譚奇聞が読者を魅了する。』ということで, 谷崎潤一郎によって潤色もされた,藤原時平が叔父の国経大納言の妻を寝取る話など,ゴシップ話も豊富。
7月23日
帰ってきた片岡義男....。あの「スローなブギにしてくれ」が今月,角川文庫より新装刊。本人による解説 『彼の第三京浜は今日も薄曇り。走ってもとまっても,うんざりの毎日へ,類は友を呼んであいつが現れた。ヘッドライトを消すと夜明けが来て, いよいよ朝のどんづまり。わかってない奴らは,これを“青春”と呼ぶ』。1979年文庫化されたものだが,わざわざ新版と書くからには, なにか変わったところが? 浅野温子の映画が懐かしいけれど,あれはゴチャゴチャした感じで,原作のドライな感じとは,違和感があったな。
7月19~22日
いやいや暑い3連休でしたね。息子の友達の幼稚園へ「ケンタロウ」お兄さんを見に行ったりはしたのですが, もっぱら家の中で涼んでいました。アルメディアによると,今年1~6月開店の新規書店は170店で2万955坪。 閉店は773店で3万6384坪とのこと。大型チェーン店が増えて,個人書店が減っているという傾向は,ずっと変わっていません。 古本屋ブック・オフの「再生術」をテレビでやってましたが(コマーシャルも流れてますな), 本の小口を削って小さくなってもいいから綺麗にしちゃう,というのは,ブック・オフがはじめた手口というわけではないでしょうが, ああいう風に本の内容に関わらず,流れ作業でやっているのを見ると,ちょっと吃驚しますね。
7月18日
講談社学術文庫の新刊「古本説話集(上・下)」。岩波文庫版(1955初版)が品切れ中なので,なかなか嬉しい(もっとも,有精堂 「古本説話集全註解」(1985)の改題文庫化なのだが)。 『日本古典文学の一大ジャンル説話文学の領域に登場した近年新発見の魅力ある作品の全訳注。風雅な生活を送った大斎院も, 出家し往生を遂げる。恐怖・病・飢えなど当時の人々の生活感を投影した話や観音・毘沙門・吉祥天女の霊験奇瑞の逸話が展開する。 貴族子女の啓蒙書として編纂され,王朝文化の雰囲気を醸す仏教説話を収録。』 ちなみに,「古本説話集」は外題, 内題等書名の手掛りとなるものが何もなく,梅沢記念館本以外に伝本もなく,昭和18年に「古本説話集」 と仮の名を与えられたまま今日に至っている編者未詳の説話集。成立は平安末期とも鎌倉初期ともいわれ,「今昔物語集」や「世継物語」 などと多くの共通した説話をもち,「今昔物語集」と共通する説話は40話ほどにものぼるとのこと。
7月17日
夏休みまで秒読みですね。学生時代だったら,一番嬉しいときでしたし,今でも,別に休めるわけではないのですが, なんとなくウキウキする時期であります。息子も夏休みの計画に余念がなく,プール,海,ディズニーランド,友達の家,テレビゲーム, 回転寿司?....ま,それだけなんですけれど。文春文庫の新刊「少年A この子を生んで」を読みました。 神戸の連続児童殺傷事件で逮捕された少年の両親の手記です。
7月16日
ちくま文庫の新刊,岡崎武志「古本でお散歩」を読む。「文庫本雑学ノート」の著者ですね。文庫王,均一小僧の異名を持つとか^^。 古本屋での作法とか,古本好きの性癖とか,初心者向け紀田順一郎みたいな感じだが,いろいろ面白く書いてある。「買った本, 全部読むんですか?」と聞くのは,風俗嬢に「お客さん全員に愛を感じて相手をしてるんですか?」と聞くのと同じ....だって。 読者は本屋じゃないんで,それはちょっと違うような。あ,金が貰えるなら,どんな本でも読んでみましょう,ってなことかな。私は, アマチュア読者として,面白くない本を読まない権利を留保するつもり。
7月12~15日
週末はプール開きだったので,さっそく出かけて,はやくも真っ黒に。文庫本の方は,夏枯れといいましょうか,低調ですな。 書店をのぞいても,これといって欲しい本がない。これは人生最大(に近い)の痛恨事であります。そこで,新刊ではないのですが, 新潮文庫チャペック「ダーシェンカ 小犬の生活」を読む。本書は1998年に新潮文庫から出て,今年改装されたもの。収められているのは 「ダーシェンカ」第一部とチャペックの写真集で,第二部「犬のためのお話」を読みたい場合は,保川亜矢子訳のSEG出版本を。 チャペックの文庫化されている作品には,岩波文庫「山椒魚戦争」,「ロボット」,岩波少年文庫「長い長いお医者さんの話」のほか, 「園芸家12か月」,「チャペックのこいぬとこねこは愉快な仲間」がある。
7月11日
35mm/F2を買った。いまどき,単焦点など買う人は少ないのかもしれないが,重たいズームはどうしても馴染めない。普段は, 28mm/50mm/85mmの3本で済ましているので,ズームはずっとお蔵入りだ。35mmはあまり好きでないが, ContaxのT2を売ってしまったのでその代わりのつもり。荒木経惟氏いわく,「ズームは,ズーズーいってるだけで, 気持ちが大きくならないから駄目よ!」 その通りだ。
7月10日
なにか間抜けなことに,雷も鳴らないうちに梅雨が明けてしまいました。年々,季節のメリハリが薄れていくようですね。9日発売の 「岩波文庫夏の一括重版」は,こちら。私のお薦めは, 「視覚的人間―映画のドラマツルギー」(ベラ・バラージュ),「新編 近代美人伝」(長谷川時雨),懐かしいところで「ウィーンの辻音楽師」 (グリルパルツァー)の3点にしておきます。
7月9日
講談社+α文庫の新刊「ジャズ喫茶「ベイシー」の選択」を読む。著者は,一関のジャズ喫茶「ベイシー」店主。
日本一音の良いジャズ喫茶として,全国各地からジャズファンが訪れる聖地だ。カウント・ベイシーから名を取った店には,
海外の著名なジャズプレイヤーや作家も訪れ,色川武大は「ベイシー」に惹かれて,一関に移り住んだほど。
自らジャズというよりオーディオファンだというとおり,JBLの話がもっぱらだが,元本が手に入りにくかっただけに,
文庫化は嬉しい。足元にも及ばないながら,学生時代の私は,いろいろカートリッジを取り替えてはLPの音を確かめていた。
いまでは,すっかり縁遠くなってしまい,シュアーV15TYPE3なんて久しぶりにきいた感じ。まあ,中央線乗っていて,
オーディオテクニカの看板を見るたびに懐かしくなる,なんてこともあるが....。ちなみに,
この店を舞台にしたオムニバス作品集,村松友視「「ベーシー」の客」というのもある。
7月6~8日
週末は良い天気だったので,平塚の七夕でも見物に行こうと思ったのですが,子供が風邪で熱っぽかったため, おとなしくテレビゲームなどしていました。今月の岩波文庫新刊は,「神を観ることについて 他2篇」(クザーヌス),「今昔物語集 本朝部中」,「努力論」(幸田露伴),「連続性の哲学」(パース)の4点。クザーヌス(1401-64)は,各地の大学で神学, 法学を学んだのち,司祭となりました。当時は,フランス国王とドイツ皇帝とがそれぞれに教皇を擁立し, 異端派が乱立するなど教会の混乱期でしたが,クザーヌスはトルコの圧力を受けていた東方教会が合同を求めて来訪した際, 教皇使節団の一員としてコンスタンティノープルへ赴くなど,各地で活躍し,帰国後はドイツの地方教会改革を行い,枢機卿となりました。 「知ある無知」,「反対対立の合致」を唱え,終生にわたり思索とともに実践活動にも力をそそぎ,その思想は極めて多面的ででした。その 「神秘的思弁」の頂点をなす「神を観ることについて」および本邦初訳の2篇を収録(岩波書店)。「反対対立の合致」とは,有限なもののあらゆる対立を自己の内に統一している絶対である神の属性。したがって,神は, 可能であるとともに存在であり,最大であるとともに最小である。また,神は万物の包含であり,逆に,万物は神の展開である。それは, 無限大の円周が直線となり,無限大の三角形の底辺と他の2辺が一致し,無限小の円が中心と一致するようなものである。 神のように無限なるものは悟性的な矛盾律を越えており,そこでは矛盾するものも一致するのである。この発想は新プラトン主義的であり, 排除しあう対立性質を近代的極限概念で解決したものである。「知ある無知」は,人間は,感覚・悟性・知性の3段階を経て,認識を高める。 悟性は,感覚に形象を与え,知識に区別と連関を与える数学的認識能力であり,その原理は矛盾律である。しかし, 絶対的統一である神を認識するには,この矛盾律を越えた反対の一致を認める知性が必要である。つまり,我々は,悟性認識の極限において, 自己の無知を自覚することによって,はじめて,より高い認識に達することができる。( 西洋哲学詳説による)
7月5日
ちくま文庫から,「マーク・トウェイン・コレクション」の刊行が始まりました。第一弾は,「完訳 ハックルベリ・フィンの冒険」。 この内容はわからないのですが,ハックルベリ・フィンについては,90年にトウェインの自筆原稿が発見され, 角川書店より大久保博の新訳が出ていますね。
7月4日
本ページも,ようやく10万アクセスを超えました。ありがとうございました。開設以来,4年がかりでしたが, この間asahi-net,geocities,airnet,mixedmediaとサーバーを転々としながら, よく続けてこれたと我ながら感心。今後ともよろしくお願いします。
7月2~3日
猛暑です。岩波書店より,文芸書初版復刻シリーズが刊行されます。今月は,「墨東綺譚」(7200円)と「こころ」(8000円)。 以後毎月一冊ずつの予定で,「明暗」,「道草」,「大導寺信輔の半生」,「或阿呆の一生」,「小説 不如帰」,「おもかげ」と続きます。 だいぶ前に,「墨東綺譚」と「つゆのあとさき」が復刻されて,それは持っているのですが,なかなか丁寧な造りでした。木村荘八の挿画は, やはり文庫本ではなく,こちらで読みたいですね。詳しくは,岩波書店のホームページで。
7月1日
もう7月なんですね。はやくも夏休みの計画でウキウキ気分の諸兄も多いでしょう。 そんな爽やかな気分にお似合いな今月の岩波文庫新刊は,幸田露伴「努力論」。久しぶりの改版ですな。露伴曰く,『幸福に遭う人の多くは 「惜福(せきふく)」の工夫のある人であって,非運の人のほとんどは,その工夫のない人である。「惜福」とは,文字どおり福を惜しむことで, 自分に訪れた幸福のすべてを享受してしまわず,後に残しておくという意味である。』 やはり,浮かれている場合じゃないようで....。
6月27~30日
梅雨はどこへ行ってしまったのでしょうか? 毎日暑い日が続いていますね。息子はプールが待ちきれないので, 狭いバスルームに浮き輪を持ち込み,バタバタやっています。九州の方より,「母は今年で90才になる戦争未亡人で自分の兄のことが, 出ている本を探しています。キーワードは,1)発行は昭和21~26年,2)文庫サイズ,3)紙質は当時教科書にも使われていたザラ紙,4) 作者は多分,従軍記者で米国人,5)内容は硫黄島の攻防を描いたもの,という程度で探す方法があるでしょうか。 もしあれば探してあげたいと思っています。」というメールが届きました。なかなか難しそうですが,お心当たりの方はご連絡下さい。
6月26日
凸版印刷の印博ページは, 印刷の歴史や手法が簡単にまとめられています。おなじみ百万塔陀羅尼もありますが,疱瘡絵とか麻疹絵って,知ってました? あと東京カフェマニアも美しくリニューアル。
6月25日
岩波文庫新刊のサン=シモンがなかなか面白い。名前はよく知られているが,本書のあとがきによると,サン=シモンの邦訳は少なく, 文庫本では終戦直後の世界古典文庫に収録されているだけだという。フランス革命の時代にあって,貴族階級に代わり,産業者(農業,工業, 商業のほか,金融や芸術など,生産に関わる者すべてを含む)が社会の主力になるべきとし,そのためには暴力ではなく, 人と人との信用に基づく欧州共同体を作り上げ,産業界,科学者,芸術家などが指導者として産業発展につくすべし,と訴えている。
今月の岩波文庫復刊では,「古語拾遺」に注目。『老翁広成には何としても言い残さなくては死ねぬと思い定めたことがあった。 斎部氏と中臣氏の携ってきた祭祀がいつしか中臣氏に集中している憤懣である。幸い平城天皇の召問を機に,国史・氏族伝承に基づきそれを 「古語の遺りたるを拾ふ」と題して撰上した。時に大同2(807)年。記紀にない記載も含み研究史上多くの示唆に富む 』(岩波書店による) 1985年版。
6月25日
岩波文庫の新刊「福沢諭吉の哲学」(丸山真男)を読む。私の丸山真男体験と言えば,岩波新書の「『文明論之概略』を読む」, 「日本の思想」くらい。これじゃいかんので,市民のための丸山真男ホームページも見る。 我々の世代は,丸山真男を戦後日本精神の柱とする旧世代の感覚がよくわからないので,これは参考になった。しかし, 岸信介内閣の安保強行採決には反対した丸山が,全共闘系学生による東大法学部封鎖のときには, 「このような愚挙はナチスも軍国主義者もやらなかった」と憤ったという話を知っても,それを誰に語ればいいのやら....。
6月20~24日
ハッキリしない天気が続いていますが,どうにか元気で頑張っています。雑誌「POPEYE」は創刊25周年とのことで,最新号には, 創刊号の復刻版が別冊付録でついています。これは面白い。25年前,私は高校生でした。まあ,POPEYEより, GOROの方をよく読んでいた気がします。あか抜けない学生だったんですな....。
紫陽花のシーズンということで,当地の名所,鎌倉の明月院など行こうと思ったら, カミサンはそこいらの紫陽花でも見ておけばいいじゃないと言う。まあ,この時期,紫陽花寺は,押すな押すなの大混雑で, ひとつ紫陽花でも愛でて....という優雅さとはほど遠いことは確かだが。それでも,雨上がりの早朝など,なかなか良いのですね。
6月19日
「アレクサンドロス大王東征記」を読んでいます。上巻は一応,5月の新刊となっていますが,6月15日の刊行です。 私のような歴史知らずの人間にもわかりやすい訳者まえがきが○。訳文も平易で,耳慣れない地名人名におぼれそうになりながらも, 快調に読み進んでいます。当然ながら,たくさんの注釈がつけられており,その内容も読みでがあるのですが,巻末にまとめられている注を, いちいち参照するのは電車読書人にとっては至難の業。各ページに置いてくれればなぁ。
6月18日
岩波文庫今月の新刊で,「アレクサンドロス大王東征記 上,下」が出るようですね。まだ現物は見ていませんが....。新刊はほかに, 「産業者の教理問答 他1篇」(サン=シモン),「福沢諭吉の哲学 他6篇」(丸山眞男編),「歴史序説 1」(イブン=ハルドゥーン)。 サン・シモンはフランスの空想社会主義者。フランス大革命を,貴族,ブルジョアジー,無産者の対立である階級闘争とし, 経済が政治の基礎が経済にあると考えるなど,科学的社会主義の先駆けとなりました。また,イブン・ハルドゥーン(1332~1406)は, イスラム世界最高の歴史哲学者として有名。チュニス出身で法学を学び,政治家となり若くして北アフリカのハフス朝の高官となりましたが, 妬まれて各地を転々としたり投獄されるなど波乱の半生を過ごし,43歳で政界を引退。「歴史序説」を執筆し,遊牧民と定住民との関係・ 交渉を中心に,王朝興亡の歴史に法則性があることを論じました。50歳の時エジプトに移住し,マムルーク朝に仕えてカイロの大法官となり, その後カイロで没。
6月16~17日
土曜日は先週に引き続いて東京ディズニーランドへ。新しい夜のパレードは,なかなか綺麗....だが, パレード終了後の人混みはすごく,待ち合わせのバス停まで,たどり着くことが出来なかった。ちなみに, ディズニーランドではPHSは使えないので,携帯をお忘れなきよう。翌日,日曜日は天気が良かったので,近くの海へ。 ほとんど夏のような賑わい。砂が熱くて,裸足では立っていられない。まあ,子供をだしに使った目の保養といった感もあるが^^;;。
6月15日
講談社文庫から「墜落遺体-御巣鷹山の日航機123便」が出た。数年前,元本を読んだ際にも涙,涙だったが,
事故から16年が経った今,あらためて読み返してみて,あの事故が人々にどれだけの衝撃を与えたかがよくわかる。
著者の飯塚 訓氏は,当時高崎署の刑事官で,身元確認班の担当。本書は520人,全遺体の身元確認までの127日を描いた記録で,
警察官だけではなく,身元確認に当たった医師や看護婦が,極限状態の中で,何を感じ,何を思ったのかが克明に記されている。
外国人の犠牲者の家族が,遺体の発見,引き取りにはこだわらなかったことも書かれているが,
このような事態に急ごしらえの陣容で捜査に当たらなくてはならなかった著者の苦労,早期の遺体引き渡しを目指しつつ,
誤認を防ぐために最善の努力を尽くした関係者の姿が心を打つ。
6月13~14日
雨が降り続いています。宮脇俊三「時刻表2万キロ」が出たのは,1978年。
ちょうど私が大学に入ったばかりの時で,大いに影響を受け,まず北海道から全線制覇を果たすべく,
休みのたびに夜行列車を乗り継いでは,路線図を塗りつぶしていた。現在,その多くは廃線となったが,宮脇氏の本は,
新刊が出るたびに読み続けてきた。その宮脇氏も,75歳とのこと。最近は,
多忙な業務の合間を縫っての強行軍が無くなったかわりに,海外の豪華列車や名所旧跡を訪ねる紀行が多くなったのは,ちと寂しい。
今月文庫化された「豪華列車はケープタウン行」は,やはりそんな旅の記録で,11年ぶりの台湾鉄道一周を目指す「台湾一周,
全線開通」,すっかり落ち着きを取り戻した「ヴェトナム縦断列車,二泊三日」,世界最高の豪華列車を訪ねる
「豪華列車はケープタウン行」,ほとんど飛行機旅のパックツアーに参加した「ブラジル・ツアー日誌」,
豪華さではこっちの方が上か「マレー半島のE&O急行」,の5篇を収める。
相変わらず地味だけれど見事な文章だなぁと感心する一方,いよいよ行くべきところがなくなってきたなと思うと,
ちょっと悲しくもある。それでも,台湾の太魯閣峡では『もう一度訪れたいし,明円君(同行した編集者)にも見せたいのだが,
前回も今回も鉄道で台湾を一周するだけ,と決めているので,観光はしない』,
ケープタウンでは列車一両の3分の2を占めるスイート個室に陣取り『日本は午後9時である。夕方のラッシュ時は過ぎたが,
まだ電車は混雑しているだろう。この時刻に世界の55億の人口のうち,どれだけの人が鉄道に乗っているのか計りかねるが,
私たち二人が頂点にいることはたしかだ』など,まだまだ意気軒昂なところもみられて嬉しくなる。
6月12日
観光地に行くと,たいてい置いてある,武将やお姫様の顔の部分だけくりぬいてあって,そこから顔を出して記念写真を撮る,あの看板。 なんて呼んでいますか? なんとなく,顔出し看板かな?と思っていたのですが,「顔ハメ」と呼ぶのがポピュラーらしい。ということを, 新潮OH文庫の新刊「全日本顔ハメ紀行―記念撮影パネルの傑作88カ所めぐり」(いぢち ひろゆき)で知りました。これは, タイトル通り各地のユニークな顔ハメ看板を集めたもので,立派なものから,情けないものまで,著者の脱力系コメントもなかなか笑わせます。
6月11日
コーヒー好きなので,一日何杯も飲んでいます。そこで,いま話題の小学館文庫新刊「スターバックス・マニアックス」を読みました。 私など,初めて行ったときに,どうやって注文したらよいのか,見当がつかず,カフェオレのラージなどと妙なことを口走っておりましたが, これを読めばもう安心^^;;。ちなみにスタバに関する親切なホームページもいろいろあり,「おどおどしないスターバックスのお作法」 など勉強になります。まあ,たかがコーヒー屋に客が気を遣ってどうする,といった感もありますが。
6月5~10日
関東地方も梅雨入り以来,鬱陶しい日々が続いています。先週は,全く余裕がなかったため,読書の方もあまり捗りませんでしたが, 岩波文庫ベルグソンの新訳「時間と自由」をぼちぼち読みはじめました。旧版(服部訳)は1937年刊だから,60数年ぶりの改訳ですね。 『自由を主題とするこの学位論文は,原題を「意識に直接与えられたものについての試論」という。全てを持続の相の下に眺める, というベルクソンの哲学の基本構想は,深い直観的洞察に裏打ちされた本論文において初めて確立され,絶対形而上学への新たな道を切り開いた。 』....いうことです。私にとっては,アキレウスと亀しか思い浮かばない....。岩波文庫で現在手に入るベルグソンは,「創造的進化」, 「笑い」,「思想と動くもの」の3点。「道徳と宗教の二源泉」と「物質と記憶」は品切れ。ちなみに,週末には,リフレッシュすべく, ディズニーランドでぶらぶらしてきましたが,帰りは子供が寝てしまい,ひぃひぃいいながら帰ってきました。
6月4日
先月,今月の岩波文庫新刊「アレクサンドロス東征記(上下)」が,まだ出ていません。 ホームページにも刊行遅延のインフォメーションはないようです。これが一番読みたかったのにぃ。
6月1~3日
いよいよ6月。週末は天気に恵まれたので,近くの公園に行ったり,床屋に行ったりと,久しぶりにのんびり過ごしました。 岩波文庫新刊の「今昔物語集」(本朝部)をずっと読んでいたのですが,手軽で読みやすくはあっても,面白いものではありませんな。そこで, 本書の一部をインターネットで公開している京大のヴァーチャル図書館を見に行きました。いろいろな稀覯書の書影を見ることが出来て, これはなかなか勉強している気分になりました。
5月31日
グレアム・グリーン「第三の男」(小津次郎訳)がハヤカワ文庫の新刊として出た。かつて見てから読むか,読んでから見るか, という宣伝もあったが,これはもう見てから読む人が大部分ではないかと思う。だいたい,映画で感動したものをあとから本で読むと, がっかりする場合が多いけれど,本書は,読み終わってからまた映画も見たくなる優れた作品である。
5月30日
河出書房の新刊「再現・昭和30年代 団地2DKの暮らし」(青木俊也)を読んで,ちょっとショックを受けた。
昭和30年代,最もモダンな生活スタイルであった団地。新しい電化製品が次々と開発され,
洋風の暮らしにあこがれていた頃....。つまりよく知っていたはずの私の子供時代なのだが,
記憶の中でぼんやりとしかかってきたその生活を,こんなに鮮明な,
昨日ポストに投げ込まれたマンションの売り出し広告であるかのような,鮮明なカラー写真で見せられると,やはり吃驚させられる
(松戸市立博物館で保存されているそう)。なんといってもここに写っている家族の幸せそうな顔がよい。
いまの物にあふれた住まいに暮らす人々の顔を顧みるに,将来に対する希望が持てた時代があったんだなぁ,と詠嘆せざるを得ない。
5月29日
「湘南スタイル」(えい出版社)という雑誌がある。不定期刊(半年に一度くらいか)ではあるが,
地元雑誌なので毎号丹念に読んでいる。内容は,湘南らしい家や,店を探し,そのオーナーの生活ぶりを紹介するというもの。
我が家も第5号に登場しているが,残念ながらオーナーが湘南向きでないと思われたためか,
私のライフスタイルは紹介されていない^^;;。ユニークな不動産物件も紹介されているので,「移住」を考えている人にもお薦め。
都内に比べれば,物価もずっとリーズナブル。この出版社,最近調子に乗って,横浜スタイルとか田園スタイル
(といっても田舎暮らしではなく,田園都市線沿線だけど)も出しているようだ。
5月28日
暑くなってきましたので,いよいよ上着なしで出勤です。身軽なのはいいけれど,ラジオや携帯など, いままでポケットに入れていたものが急に邪魔になりました。集英社新書の新刊 「天才アラーキー写真ノ方法」(荒木経惟)が出ました。『写真つーのはさ,生きることなんだよね』と, 天才写真家アラーキーがカメラやフィルムの選び方,風景・ヌードの撮り方,ポラロイドの極意など写真の撮り方を実践的に伝授。 今すぐ写真を撮りたくなることうけあい。アラーキーの最新写真も多数収録。 『この本は60歳を超えてなお日本を代表する写真家として世界的に大活躍を続けている写真家による, 湯気の立つような写真をもとにした今の写真論です。(集英社)』
5月24~27日
土日も仕事で出ていたため,かなりへばっています。そんなときは,軽い本しか読めなくなるもので,パソコン関係とか,カメラとか, クルマとか....なんとなくメカ系の本が多くなるのが特徴かな。来週はどうにか「まともな」本を読んで行きたいと思います。
5月23日
あいかわらず雨が降り続いています。講談社文庫の新刊,渡辺篤史「こんな家を建てたい」にはびっくり。
サイズは普通の文庫本サイズなんだけれど,子供の絵本みたいな横開き....^^;;。
普通に棚に入れると背文字が上にいってしまうので,どうやって並べればよいのか,書店も悩んだことでしょう。
アイデアあふれるたくさんの家を豊富な写真で紹介しているお薦め本なのですが,ちょっと書店で開いてみてください。
妙な感じがしますよ。あ,カバーかけてください,って言ってみればよかったな。
5月21~22日
どうも最近,新橋大古書市は雨にたたられていますね。Web上でヴァーチャル書店を作ろう!という『みんなの書店』 が始まりました。 イーエスブックスのホームページ上に自分の趣味で本を並べて開店。その店を見て,実際に本を買った人がどれだけいるのか, 実際の売上げや来店者数も知らせてくれます。まあ,他力本願なインターネット書店ということですが, 面白い企画のある人はチャレンジしてみたら。
5月18~20日
週末は良い天気に恵まれて,行楽地は賑わったことでしょうが,我が家は3人とも風邪気味で,遠出することが出来ませんでした。 新橋駅機関車広場恒例の大古本市が21日~24日まで開催中です。都内の古書店からの出品で,文庫本やムック,画集,小説類が中心ですが, 通勤読書用にいかがですか?
ちくま文芸文庫から,「デュメジル・コレクション」の刊行が始まりました。文庫で1700円という値段もなかなか。 デュメジル(1898-1986)は,言語比較よりも神話の構造比較を重視した新比較神話論を研究,ローマの年代記,ゲルマン,ケルト, インドの神話,イランのゾロアスター教などに共通してみられる神話の3つの機能,第1機能 神聖,第2機能 戦闘力,第3機能 再生産性を明らかにしました。これは,日本神話の研究でもよく言及されるところなので,私も勉強してみようと思っています。
5月17日
ずっとカメラはマニュアルフォーカスを使っていたのだが,ここ数年は眼が悪いせいもあり,
オートフォーカスじゃなければとても素早くピントが合わない状態。だけどオートフォーカスは,クルマのオートマティックと同じで,
便利ではあるが,操作していて楽しいものではない。そこで,またまた内田ユキオ「M型ライカの買い方・使い方」を読む。内容は,
M型ライカの特徴,使い方,購入ガイド,各レンズ特徴,ライカとの付き合い方^^;;,といったHow toと豊富な作例。
この作例が印刷の関係で,今ひとつ冴えないのが残念だが,モノクロの作品は,なかなか巧い。
マニュアルの魅力は十分感じられるものの,さて自分がライカ病に罹るかとなると?
5月15~16日
さて,岩波文庫「ユトク伝」を読んで,なにか一言,と思っていたのですが,読み進んでいっても,さてどうしたものやら見当がつかない。 見出しを並べると,弟子のコンポユトクに伝記を請う,主バヌマ天界より来臨す,シェーラブ・レティとイトマの出会い,イトマと聖者バミバ, イトマナーガの国へ,三人の守護尊の指示,王妃の誘拐,天からの植物,薬の種子を蒔く,薬師仏の啓示といった具合で, 個々には興味深いエピソードもあるのですが,全体としては恐れ入りました,といった感じ。もう少し読み込んでみます。
5月14日
岩波文庫新刊「うるしの話」(松田権六)はとても楽しく,かつ勉強になりました。うるしとは何か?,古代からの漆工芸の歴史, 各種の技法,各地に伝承された技術などを解説するとともに,漆聖と呼ばれた著者が,客船の室内装飾や国会議事堂御便殿の漆芸加飾など, スケールの大きな漆工芸を手がける一方,中尊寺金色堂の保存修理,正倉院宝物の調査など文化財の修復にも取り組み, 果ては海外へ売り込みをはかって,ブランドものの万年筆やパイプに蒔絵を取り入れ評判になるなど,興味深い話がたくさん。元版は岩波新書。
5月10~13日
暑くなりましたね。当地でも昼間は25度以上とか。
水着のまま歩いている女性もちらほら見かけるようになりました。水着といえば,写真?というわけですが,ナツメ社の新刊
「ライカの写真術―写真はライカが教えてくれた」(内田ユキオ)を読みました。
内田さんは,長身でごついけれど,ちょっと少年ぽい印象のあるカメラマン。よく整理された,綺麗な画面を作る人で,
作品は私好み....。この本は,あくまでライカ初心者向けなので,写真好きな人には物足りないでしょうが,
作例がうまく配されていて,わかりやすい。私など,(購入資金がないのが第一の理由だけれど・・・
シグマのズームも愛用中^^;;)街中でライカを持って撮影する....ということを考えただけで恥ずかしい気持ちがするので,
まだまだ子供だ,ということかしらね。
5月9日
本屋に入って,なにも買わずに出てくるというのは,大変な屈辱なので,
入ったからにはなんとか面白そうな本を見つけたいと思ってはいる