12月27~31日
本年もいろいろとおつき合いいただき,ありがとうございました。来年もまた,よろしくお願いいたします。
12月26日
昨晩もディズニーランドにいました^^;;。今日から30日まで,新宿・伊勢丹で「20世紀最後の大古本市」が開催されています。 ちなみに出品一覧目録に,岩波文庫は出ていないようです。角川文庫などの推理作家の揃いはいろいろあるようですが。
12月25日
いよいよ20世紀も残り6日。子供の頃描いていた21世紀のイメージは,小松左京「空中都市008」みたいだったかな (小学生の頃愛読していたのです)。空中を飛び交うエア・カー,子供の味方でもある召使ロボット, 月への観光旅行....この辺はまだ先送りだなぁ。やはり一番進歩したのは,テレビのCMじゃないけど,携帯電話なんでしょうね。 もうほとんどテレビ電話みたいになってるし。
12月22~24日
メリー・クリスマス! 我が家は,先週末,今年20回目くらい?のディズニーランドへ行ってきました。大混雑が予想されたので, 朝5時にディズニーランドゲート前に到着。すでに徹夜組が多数待機しており,今日も嵐の予感^^;;。 集まってきたディズニーランド仲間と整理券確保の割り当てを決め,7:30のゲートオープンと同時にダッシュ。普段の運動不足を反省しつつ, レストランやアトラスションの予約に走り回りました。8時前には,一通り確保できたようなので,集合場所へ向かい, お互いに確保した整理券を分配交換。ようやくほっとして,カミサンと子供を迎えに行きました。この時期,いろいろなアトラクション (とくにプーさんですね)に乗ったり,ショーを良い場所で見たいと思うならば,8時の定刻ゲートオープンに行ってもとても無理で (8時半には大概入場制限で当日券販売が中止されます),なんでこんな馬鹿馬鹿しいことやってるんだろうと思いつつ, ディズニーランドに踊らされているわけです。ということで,次の我が家のディズニーランド予定は,また29日から4日間連続で^^;;。 自分でも呆れております。
12月19~21日
掲示板で小向さんが丸山真男と音楽のことを書いて下さいました。その新書は読んでいないのですが,丸山真男と言えば,フルトベングラ- とベートーヴェン。自分でもピアノを弾き,古いSP盤のコレクターでもありました。『現代の演奏家は「何を演奏するか」ではなく, 「いかに表現するか」だけを考えている』などと至極当たり前なことを大まじめに言ったりもしていますが, とにかくその音楽に対する思い入れは,大したものだったようです。関連して,岩波新書「フルトヴェングラー」(脇 圭平・芦津丈夫著) の一節,「フルトヴェングラーをめぐって」(音楽・人間・精神の位相)にも丸山真男を交えた座談会が載っていて, 逝去の報に接した際の気持ちなど,フルトヴェングラーへの傾倒ぶりがよく出ています。私はフルトヴェングラーの音楽自体には, なかなか馴染めないところがあるけれど,大好きなワルターとの比較や,ナチスドイツとの関係では興味があります。
12月18日
創元推理文庫の新刊「古書収集十番勝負」(紀田順一郎)が出ました。これは「魔術的な急斜面」を改題し,文庫化したもの。 同じ著者の新刊「古本街の殺人」も,既刊文庫「鹿の幻影」を改題改装したもの。ということで,化粧直しが好きなんですな。私, 紀田さんの古書読書関係のエッセイは好きなんだけど,小説はどうも馴染めません。ミステリファンの方の評価はいかが?
12月14~17日
年末進行で,ちょっと余裕がなくなっております。というわけで,ちょっと更新はお待ち下さい。
12月13日
我が家は住宅展示場によく行く。といっても,これから家を建てようというわけではなく, インテリアやエクステリアの参考にしようと思っているからなのだが,ご存じのようにああいうところの家は,建坪も大きく, たいていは二世帯仕様。狭い我が家に取り入れるためには,かなり無理がある。そこで心強いのが,話題の書「9坪の家」(廣済堂出版)。 建築デザイナー萩原 修さんが,「スミレアオイハウス」と名付けた自邸を建てる過程を描いたもの。正方形2階建て, 3間×3間9坪という4人家族にはミニマムの家だが,軽い口調で『小さな家からはじめよう』と唱えつつ,読者をして 「現代人にとって豊かな住まいとは」という根元的な問題に立ち向かわせる。本書出版の後日談が 「9坪の家 その後」に連載される(らしい)。
12月12日
メガネが壊れた,というか壊したのですが,いままで高屈折のプラスティックレンズを使っていたのに, いま着けている予備のメガネは分厚いガラス(度が強いのです)。重くてしょうがない。でも,傷だらけだった前のメガネに比べて, 見え方はとってもクリア。
最近出た文庫版「侯爵サド」(藤本ひとみ,文春)は,サド侯爵の生涯を小説として描いた本。 精神病院での生活や裁判の証言などを織り込みつつ,ジャンヌ・テスタル事件,マルセイユ事件など, 当時スキャンダルとなった事件を要領よくまとめている。サドに関する文庫本としては,作品として「悪徳の栄え」(河出),「閨房哲学」 (河出,角川),「恋のかけひき」(河出,角川),「恋の罪」(河出,岩波),「食人国旅行記」(河出),「新ジュスティーヌ」(河出), 「ジュスチーヌあるいは美徳の不幸」(富士見),「ジュリエット物語」(富士見),「ソドム百二十日」(河出,富士見,角川), 「美徳の不幸」(河出,角川)など。岩波文庫(植田祐次)以外は,すべて澁澤龍彦訳。 関連書目としては,澁澤龍彦「サド侯爵の生涯」 (中公),バタイユ「文学と悪」(ちくま)などがある。
12月11日
東京では,地下鉄「大江戸線」がいよいよ全線開通となります。が,JRより乗車時間が短くなる区間があっても, 地下深くのホームまで潜るために時間がかかって,かえって手間取るという話も。 ちなみに建設費を抑えるためにトンネルの断面積を従来の半分ほどの大きさにしたため,車両は小さい。ますますモグラっぽいイメージですね。 東京大江戸散歩は, 永井荷風にちなんだ東京の風景を写真を交えて紹介しており,なかなか楽しめます。
12月9~10日
週末は,またまたディズニーランドへ行っていました。しか~し,ものすごい混みよう。8時に着いたところ, 入場ゲートから駐車場まで人の渦。乗り物に乗るどころか,歩くだけでも一苦労で,気持ちが悪くなって倒れている人はいるわ, 押すな踏むなの叫び声は聞こえてくるわ,で悲惨な状況。プーさんのハニーハントは,もちろん安全装置作動で停止, イッツアスモールワールドまでトラブル停止,となかなかにぎやかな一日でした。我々は,空いてるアトラクションだけ地道に乗るのが一番, とダンボやサーキットなどお子ちゃま向けのところで過ごしていました....。今月は来週のみ休み^^;;で,再来週, 年末とディズニーランドツアーを強行予定!なのです。
12月6~8日
所用で幕張に泊まっていました。かつてはいかにも殺風景だった街に,いろいろなショッピングモールやホテルが立ち並び, たしかに賑やかにはなったものの,海の近くのビル風というのは,本当に寒かったのですね....。その間, 倉木麻衣パパの本もちょっと気になりましたが,ここはやはり「文庫本を狙え!」(坪内祐三,晶文社)を読んでみましょう。本書は『週刊文春』 で連載中のコラムをまとめたもので,ターゲットにされた本は,村上春樹,団鬼六,勝新太郎,江藤淳,殿山泰司, 小林信彦などなどヴァラエティーに富んだ154冊。「摘録 劉生日記」や「窪田空穂随筆集」,「書物」など岩波文庫も取り上げられています。 坪内さんは,1958年生まれというから,若い人だったのですね。
12月5日
ハイシッヒ「モンゴルの歴史と文化」は,岩波書店から1967年に出たものの文庫化。この岩波版の入手は難しく, 研究者にとってはありがたい文庫化とのこと(英語版は入手しやすいが,岩波版は注が詳しい)。モンゴルに関しては, ほかに岩波文庫よりモンゴル族の英雄チンギス・カハンの一代記「元朝秘史」。岩波新書から小澤重夫「元朝秘史」。同じく新書で, 懐かしいハズルンド「蒙古の旅」などがある。
12月2~4日
今月の岩波文庫新刊(15日発行)は,「万治絵入本 伊曾保物語」,「古琉球」,「モンゴルの歴史と文化」(ハイシッヒ), 「トロツキー わが生涯 上〔全2冊〕」の4冊。
※「伊曾保物語」は,すでに「天草本」が岩波文庫から,「キリシタン版 エソポ物語」が角川文庫から出ている (私の持っているのはリバイバル本)。角川文庫版には「天草版」のほか,「古活字版」と万治版の挿画のみが含まれている。今回新たに出る 「万治絵入本」は,文語体の古文と浮世絵師の描く挿絵により,江戸時代に広く親しまれたスタイルでイソップ物語を味わえる楽しい本。付録に 『絵入教訓近道』など資料を収録。
12月1日
ここのところ,新書の創刊が相次いでいる中,本日「角川oneテーマ21」新書が創刊されました。初回は,「ミトコンドリアと生きる」 (瀬名秀明・太田成男),「集中力」(谷川浩司),「プーチン主義とは何か」(木村 汎)など12点。編集長からのメッセージ 『そんな躍動しつずける時代を抉り,考え,楽しむ。そこには新しい発見がかならずあります。 歴史の変革期に生きる21世紀人へのネオ新書時代の幕開けです。錯綜する価値観を多彩なラインナップと個性ある執筆人で的確に捉え, あなたの豊かな毎日をサポートするまったく新しいワンテーマ新書主義。こんな生き方,こんな考え方, こんな見方があったことを感じることができるシリーズです』。ネオ新書はいいけど,字が違うぞ....。
11月30日
花村萬月「愛の風俗街道」(光文社新書)と荒木経惟「温泉ロマンス」(知恵の森文庫)など読んでいました。荒木さんのは, 旧作のリメイクだと思っていたのですが,湯河原温泉編は撮り下ろしのようです。まあ,読むというより眺める本ですが。
11月29日
我が家の本棚の整理が進んでいる....といっても,やっているのはカミサンで,私は整理された本棚を眺めて,こんな本があったのか, と嬉しがる役である。そこで,今朝は「ライカ同盟」なる本を見つけて,久しぶりに読んでみた。おなじみ赤瀬川原平またの名を尾辻克彦さんが, ライカ病に初期感染した頃のことを綴った楽しい本で,出てくるのはライカを初めとする中古カメラばかり。なかでも面白いのは, 早田カメラでコンチュラやアンスコを修理してもらう下り。お客の前で勘と経験を駆使し, いまは亡きそれらのカメラの設計者との真剣勝負に臨む修理人の姿が見事に描かれている。尾辻さんの集めるカメラは, あくまで写真を撮るためのものであり,お飾りになっていないのも嬉しい。
11月28日
ドリトル先生といえば,最近出た文春新書「ドリトル先生の英国」(南条竹則)がなかなか面白かった。 ドリトル先生シリーズの時代設定や,それにときどき入り込む執筆当時の時代背景(シリーズは第一次大戦で書き始められ, 第二次大戦まで続いた)が,わかりやすく説明されている。物語自体の引用は少ないので,かつてドリトル先生を読んだことのある人なら, なるほど!と思うことがいろいろあるが,まだ読んでいない人は,まずお話を読んでから....が良いだろう。 シリーズの訳者井伏鱒二のエピソードにも若干触れている。
11月27日
早々と職場の忘年会が築地でありました。この時期,通勤電車も暖房がよく効くので, ついウトウトして乗り過ごしてしまうことがあります。今朝も,新橋を通り越して,有楽町で目が覚め,また折り返しの山手線で戻ってきた次第。 帰りだと,結構遠くまで連れて行かれてしまうことも。
日本語.comドメインは,相変わらず先行き不透明ですが,日本語対応WHOISはうまく動いているようです。 名前や地名を入れて検索してみると,誰が所持しているのかわかって面白いですよ。 その名前に関わりのある人が登録している場合は納得しますが,実際には,組織的にあたり構わず取得している場合が多いわけです。ちなみに, 文庫.comは横浜の金沢区ネットワークサービス,読書.comはインターネットアカデミーというインターネット教育の会社, 岩波.comはisinternational.comという組織的....なクチ,岩波文庫.comはMieko ICHIKAWAさんというロサンジェルスの人(ただし,登録開始日から数日残っていた)に決まりました!
11月23~26日
週末は良い天気でしたね。新宿のカメラ屋へ行ったり,公園で遊んだりと,のんびりしていました。改装された岩波少年文庫で, ドリトル先生のシリーズが揃いつつあります。私としては物心ついたときから,体裁が変わるたびに買って読み込んできたシリーズなので, 今回もちょっと誘惑されます^^;;。シリーズ中,一番面白いのは,やはり「航海記」だと思うのですが, これを読んでしまうとプロローグである「アフリカへゆく」が,後回しになってしまうんですね。 動物語をしゃべれない獣医というのはナンセンスだと言い,動物や子供に優しく,太った体で世界中を旅する(ときには巨大な貝に運ばれて) 大忙しのドリトル先生は,動物大好き少年のあこがれの的です。 英語版では絵入りのシリーズがAmazon.comで探すとたくさんあるようですので,クリスマスプレゼントにいいかも。 誰かくれないかな^^。
11月22日
クリスマスシーズンというのが毎年早くなって,ディズニーランドなどでは11月初めからずっとイベントをやっているわけですが, さて我が書棚の中で,クリスマスに相応しい本があるか?と思い出してみると,例の「賢者の贈り物」,「クリスマスキャロル」 などの文庫本に混じって,村上春樹「羊男のクリスマス」(講談社)がありました。もう15年も前の絵本ですが,調べてみると, いまでも初めに出たときのままで売れているんですね。山下達郎みたいなものかしら。
11月21日
オンライン書店の利用方法や比較などをまとめたサイト「本屋のリンク」にリンクしていただきました。主催の石塚さん, ありがとうございました。
11月16~20日
土~月と3連休。日曜日は東京ディズニーランドがクリスマス前の大騒ぎとのことで,またまた行ってきました。いやぁ,すごい人。 プーさんのハニーハントは,待ち時間4時間半。昼を食べるのにも1時間待ち。で,カミサンは怒って先に帰ってしまいました^^;;。 私と子供は,再会されたウェスタンリバー鉄道など無難なところに乗って,夜のパレード前に脱出。なんか,年々混み方が凄くなっていて, 始発電車で行って,ものすごいダッシュしなければショーも見られない。休日に子供連れで行けるようなところではなくなってきているのが残念。
今月の岩波文庫新刊は,「鴎外随筆集」,「おもろさうし 下〔全2冊〕」,「紋切型辞典」(フローベール),「ロシア革命史 3 〔全5冊〕」(トロツキー)の4点。「紋切辞典」は身近な事柄を1000ほど集め,『当時流布していた偏見や言葉の惰性, 硬直した紋切型の表現を揶揄し,諷刺してみせた』もの。「悪魔の辞典」ほど,露悪的ではない。いままでに,1966年筑摩書房, 1978年青銅社,1998年平凡社(青銅社と同じもの)から出ている。海外のサイトでは, Dictionary of Received Ideasや Dictionary of Received Ideasなどが参考になる。
11月15日
青弓社など14社が,25%の低正味,買切の自由価格販売「謝恩価格本フェア」をスタート。ということで,青弓社のホームページにそのことがいろいろ書かれています。 それからこんなニュースも....「ハリー・ポッター」初版本に約77万円の高値-英国のスウィンドンで15日開催のドミニク・ ウィンター社のオークションに出品される「ハリー・ポッターと賢者の石」の初版本が,3年前に出たばかりの本としては異例の5000ポンド (約77万5000円)もの高値をつけそうだとのこと。初版本の発行は500部のみ,ハードカバー本は300部と少部数だった上, 日本を含む世界各国で訳され大ベストセラーとなっているため。私は読んでいないのですが,そんなに面白い? ついでに, 紀田順一郎さんの古書ミステリ最新作「神保町の怪人」(創元クライム・クラブ)が出ました。 本と古本を巡る奇々怪々な人々を巻き込んで起こる様々な事件。「展覧会の客」,「「憂鬱な愛人」事件」,「電網恢々事件」の3編を収録。
11月14日
岩波文庫の希少書。アーノルド「亜細亜の光」。戦時中に出したものの,戦後は省みられなくなり,いまどき復刊の見込みもないし, 古書価は高い。ところで,アーノルドって誰だ?
エドウィン・アーノルド(Sir Edwin Arnold)は1832年に英国Gravesendで生まれ, オクスフォードで学んだ後,ジャーナリストとして活躍。1861年にはデイリーテレグラフ主筆となった。 彼は優秀なジャーナリストであったが,詩人として世に出る野望を持ち,1879年にブッダの生涯を描いた詩集「亜細亜の光」を発表。 その後何の作品も出版していないにもかかわらず,今では詩人としてのみ名を残している。当時「亜細亜の光」は, そのエキゾチックな雰囲気や不思議な言葉(サンスクリット用語)で,評判を得た。ブッダのモラル主義は西洋によく知られていたが, その実際の生活,背景となるインドの風景は目新しく感じられたのだ。出版されるとすぐにヨーロッパ各国で翻訳され, アメリカやイギリスでは数十版を重ねる人気を得た。しかし,今日ではそれらの国でもすっかり読まれなくなっている。 ....これじゃ読む気にならないけど,海外のサイトでは結構取り上げられていますね。
11月13日
全国書店ネットワーク「イーホン」 がOPEN。オンラインで注文でき,手数料無料。本は,近くの書店で受け取るという仕組み。ここの文庫の分類がちょっと面白い。 SF・推理(ハヤカワ文庫・創元推理文庫などSF・ミステリーのシリーズ),文庫一般(角川書店・講談社・新潮社・ 文藝春秋など一般的な文庫はすべてここです),学術・教養(岩波書店・筑摩書房・講談社学術文庫など,学術的なものや教養が深まる文庫です) ,雑学文庫(三笠書房・PHPなどビジネスマン向けから生活実用まで,知識を得たい方はこちら),歴史(山岡壮八・ 吉川英治など著名な歴史時代小説はこちらです),ティーンズ・少女(集英社コバルト・講談社X・角川ルビーなど少女向けの文庫です), ティーンズ・ファンタジー(富士見ファンタジー・角川スニーカーなどファンタジーをテーマにしている文庫です),レディース文庫 (大人の女性のためのロマンス小説),コミック文庫(文庫サイズのコミック。あの名作が文庫として再登場),官能文庫(オトナの為の文庫)。 これは,いまの書店側の感覚なんでしょうね。私は使いそうもないな....。
11月9~12日
10日は,日本語.comの登録開始日。どこのレジストラも午前中は大混雑で,登録画面が先に進まない状態。 午後になって若干改善され,国外のレジストラは比較的順調に登録作業が進むようになりましたが,国内はずっと混雑が続いていたようです。 ちなみに文庫.com,文庫本.com,読書.comなどは,即登録されたようです。 まだ本当に使えるかどうかもよくわからない状態での先取り競争。今後どうなることやら....。
土曜日は,本棚を買い足しに家具屋へ。ごく普通の天井近くまである木製の本棚で,文庫本専用というわけではないから, なにやらグチャグチャになっていて,整理する気もなくなっているこの頃。昔から?揃った本は人を誘う,という言葉もあるようですが, 分冊文庫本さえ,あちこちに散らばっているようじゃ,読書欲が減退するのも当然か。
日曜日は,ズーラシア(横浜動物園)へ行ってきました。有名なオカピーなど,いろいろ見られてよかったのですが, 広すぎて動物を探すのが一苦労でした。もっとも子供は動物より山あり谷ありの園内を走り回ることに熱心でした。
11月8日
出たばかりの岩波文庫新刊「唐詩選(上)」が版元品切れだという。まあ,増刷待ちということなんだろうが,売れていることは確か。 私など,上中下と同時に出ていたら,たとえ,上巻の半分までもよまないだろうな・・・と思っても,当然全部買ってしまう。 そもそも3巻合わせて1冊の書なわけだし。何より揃っていないのは気持ちが悪い。実際,分冊ものは, 後に行けば行くほど極端に販売部数が落ちるということだから,世の中「お試し買い」という人も結構いるんだろうね。
11月7日
岩波文庫の新刊,ジェーン・オースティンの「エマ」を読みました。41歳で亡くなったオースティンが,エマを書いたのは39歳のとき。 オースティン家は旧家ではあるが,格別裕福というわけではなく,ジェーンが若い頃から書きためてはいたものをもとに,35歳で「分別と多感」 を自費出版し評判となってから,「高慢と偏見」や「説得」,「マンスフィールドパーク」など主要な作品を出版した時期は, 4~5年に過ぎなかったのですね。主人公エマは,地方の名家であるウッドハウス家の若い娘。ウッドハウス家は,「高慢と偏見」 のベネット家より,ちょっとばかし裕福だけど,姉が嫁ぎ,早くになくなった母代わりの家庭教師も結婚して出ていってしまうと, 老いた父親との二人暮らしはやはり寂しい。もっとも人の良いウッドハウス氏とエマのおかげで,お客は絶えず, その人たちの噂話で独り者の男女が出てくると,エマはそれ自分の出番,とばかり,本人たちの気持ちは思案の外, 恋のキューピッド役をかって出るわけ。エマの理解者で,最後には結ばれるナイトリーが, あなたは干渉することで彼らに利益をもたらすより自分を傷つけたんじゃないかな,と言うように, そのお節介にはちょっと独りよがりのところがあるものの,なかなか憎めない人。わたしは,フォスターの眺めのいい部屋なんてが好きだから, イギリスものではブロンテ姉妹よりも,オースティンの方が好きかな。
オースティンに関しては,http://www.pemberley.com/janeinfo/janeinfo.htmlに詳しい情報とオリジナルテキストがあります。 エマについては,"Emma, published in 1815, has been described as a "mystery story without a murder". The eponymous heroine is the charming (but perhaps too clever for her own good) Emma Woodhouse, who manages to deceive herself in a number of ways (including as to who is really the object of her own affections), even though she (and the reader) are often in possession of evidence pointing toward the truth. Like Catherine Morland in Northanger Abbey, Marianne Dashwood in Sense and Sensibility, and Elizabeth Bennet in Pride and Prejudice, she overcomes self-delusion during the course of her novel. The book describes a year in the life of the village of Highbury and its vicinity, portraying many of the various inhabitants. Emma was dedicated to the dissolute Prince Regent (George Augustus Frederick), at his request; he was the uncle of Victoria, and was Prince Regent from 1811-1820 and later king George IV (1820-1830). Jane Austen was apparently not especially pleased by this honour (see her letter on the infidelities of the Prince and his wife). "と巧く書かれています。
11月6日
サーバー業者より,お詫びで期限一ヶ月延長との連絡があり,メールは復旧しました。青弓社「絶版文庫三重奏」を読んでいます。 講談社文庫版のドリトル先生は,私も持っているのですが,絶版になっているのですね。子供の頃は岩波の単行本,少年文庫,講談社文庫と, 出るたびに買っていた(訳者,中身は同じです)ファンとしては,ちょっと残念。本書には,マンスフィールドの園遊会,ゲーテのミニヨンなど, 親しみやすい作品ばかり取り上げられているので,マニアな人でなくても楽しめます。もちろん,絶版文庫に関する蘊蓄もいろいろ。※ SuperTag32という新しいHTML作成フリーソフトを使い始めたのですが,なかなか使いやすいですね。 ちょっとツールボタンが直観的にわかりにくいのが難だけれど。
11月1~5日
連休中はみなさん楽しく過ごされたでしょうか? 我が家は私とカミサンが風邪でダウンし, 5日になってようやく近所の大学の大学祭を見に行ったり,江ノ島へ散歩に出かけたりした程度。療養生活を送っていました。その間, 「文庫パノラマ館」を眺めていたわけですが,さすがにレアな文庫本ばかりで感心いたしました。矢口さんも言われていたように, 明治から戦前にかけてのマイナーな文庫は,正確な目録,発行状況を調べることが極めて困難であり, いちいち実物にあたってみるほかないところも多いのですね。古い文庫本に興味をお持ちの方には,とても楽しく,かつ励みになる本です。
なお,現在メールサーバー不具合により,メールが受け取れない状況です。メールをお送りいただいている方, お返事はしばらくお待ち下さい。
10月31日
BOLでは,年内配送料無料キャンペーン中です。 『BOLからお客様へのミレニアム・キャンペーンとして11/1より年内,配送料は全国一律無料でお届けいたします。 すでに受付けしている予約本に関しても発売日が11月1日以降でしたら,配送料は無料です。但し, ご注文が無料キャンペーン開始の11月1日以前の場合は,ご注文時の150円を配送料金としてご請求させていただきますので, ご了承ください。』とのこと。無料は嬉しいが,システムの信頼性は?
10月30日
読売新聞の調査によると,読書人口は減少傾向が止まらず,30代では70%が月に1冊も読まないという。ちなみに, 本に関する不満の第一位は,値段が高いこと。多くの情報がインターネットで流れている現在, 情報入手のコスト感覚も変わってきているんでしょう。
10月26~29日
しかし,寒い日が続いていますね。わたしも風邪をひいてしまい,絶不調。週末は寝込んでいました。「絶版文庫三重奏」と 「文庫パノラマ館」も入手したのですが,まだまだ眺めただけ。まあ,楽しみにとってあるわけです。テリー伊藤の 「テリー伊藤のお笑いニッポン大改造計画」(知恵の森文庫)だけは読みました....。ところで,bk1では取り寄せの場合, 入荷順にまめに送ってくれるのは嬉しいけれど,文庫本数冊を頼んで1刷ずつバラバラに宅配便でというのは,ちょっとありがた迷惑。でも, 揃うまでストックして管理するより,いちいち送る方が,結局安くつくのかも....。
10月25日
27日は「読書の日」。11月9日まで開催される「読書週間」の初日にあたる。「読書週間」は,大正13年に始まり,読書の奨励や, 図書館利用の促進運動が行われてきた。その後,第2世界大戦などにより一時中断したものの,現在まで続けられている。もっとも最近は, 読書というより,出版社と書店のための販売促進週間というイメージが強いけれど。読書推進・ 図書普及連絡会の窓口である日本書籍出版協会の立花部長にしてから,『読書離れは進む一方だ。今後, 本の購買者層が大きく伸びる要素は考えられない。せめてこのまま横ばいを維持するか,多少でも上向けばいいだろう』 とずいぶん悲観的な見解だ。
10月24日
小学館文庫の新刊「巣鴨プリズン未発表フィルム」(織田文二)を読む。元巣鴨プリズン(現在, 池袋サンシャイン60の建っているところ)の刑務官だった著者が,自ら撮影した写真をもとに,当時の刑務所内部の生活を記録したもの。 写真以外に目新しいものはないが,東京裁判前後の事情がコンパクトにまとめられている。ただし, 刑務官としての著者の立場ははっきりしているので,それに馴染めない人がいるかもしれない。もっともこの辺りのことは, インターネットで調べた方が早いだろう。たとえば,東京裁判など。
10月23日
11月8日に,岩波文庫秋の一括重版があります。鈴木信太郎訳の「ヴァレリー詩集」や,ベルトランの「夜のガスパール」,ユゴーの 「ライン河幻想紀行」,ハックスリの「恋愛対位法」など30点。ちなみに漱石の「三四郎」には,『次の日は空想をやめて, はいるとさっそく本を借りた。しかし借りそくなったので,すぐ返した。あとから借りた本はむずかしすぎて読めなかったからまた返した。 三四郎はこういうふうにして毎日本を八,九冊ずつは必ず借りた。もっともたまにはすこし読んだのもある。三四郎が驚いたのは, どんな本を借りても,きっとだれか一度は目を通しているという事実を発見した時であった。 それは書中ここかしこに見える鉛筆のあとでたしかである。ある時三四郎は念のため,アフラ・ベーンという作家の小説を借りてみた。 あけるまでは,よもやと思ったが,見るとやはり鉛筆で丁寧にしるしがつけてあった。』という下りがあります。アフラ・ ベインはイギリスの女性作家で,文筆によって生活を支えた最初の職業閨秀作家であるといわれており,その「オルノーコ・美しい浮気女」 も重版されます。
10月20~22日
いろいろ新しい文庫シリーズが創刊されますが,学研M文庫ってのは,あまり目立たないような....。学研サイトの, 全冊立ち読みコーナーっていうのは,ちょっと面白いですね。画像で4頁ばかり読めるだけなんですが。参考にはなります。コリン・ ウィルソンの「超読書体験」というタイトルには笑ってしまったが,読んでみるつもり。
10月19日
「日経ビジネス人文庫」が11月7日に30点一斉発売される。テーマは『さらば「20世紀の会社人間」』で,シンプリシティ-「過剰」 な時代の新競争戦略,20世紀 日本の経済人,経済を見る目はこうして磨く,リストラに克った・・・ということで,経済人 (私のことじゃないな)が21世紀に生き残る道を探るらしい。編集長インタビューなど詳しくは.bk1のサイトで。
10月17~18日
岩波文庫新刊の「唐詩選」。かつて,漆山又四郎訳注や前野直彬注解(ワイド版岩波文庫にもあり)でも出ていたが, 今回は佐藤保補訂による改版。原文・訓読文と語釈・現代語訳を掲載。参考にと思い,インターネットの漢詩, 唐詩のサイトをいくつか見てみましたが,みんな「濃ゆい」ですなぁ。
10月16日
先日店じまいした職場のそばの書店跡に,新しい書店(新橋書店が)開店した。前の店に比べて, アダルト関係が一層充実しているみたい^^;;。各社文庫本の解説目録が積み上げてあったのと, 安い雑誌を買ったらボールペンをくれたのは良し。新橋「大古本市」は,全然収穫なしです。
10月15日
神保町のメールマガジン「神保町ドットコム」 が創刊されました。『神保町ドットコムは10月1日よりブックタウン神田に登録された会員・本を愛し・神田神保町を愛する人々にむけて, メールマガジンとしてリアルタイムな情報を毎月発信していく予定です。メールに載せきれない画像やムービーは本サイトで公開していきます』 とのことで,第1号には,「三代目座談会 あとつぎ物語」,「澁澤龍彦の書斎 画像420枚,動画5本一挙公開!」 などの企画記事が掲載されています。※現在,新橋駅前では,大古本市が開催中です。ちょっと天気が心配ですが, お近くの方は覗いてみてはいかが。
10月12~14日
悪魔の辞典は各社から出ているビアスですが,文庫本で読める作品は限られていて,岩波文庫の「いのちの半ばに」
(1955年刊)のほか,角川文庫(死の診断,1979),創元推理文庫あたりに小品が入っているくらい。今回岩波書店から出た
「ビアス短篇集」に収められた13編は,その多くが「いのちの半ばに」にも含まれていたもの。
ところがことごとく邦訳題名が変えられているのには笑ってしまいました。「人間と蛇」が「男と蛇」,「ふさわしい環境」が
「環境が肝心」,「ふさがれた窓」が「板張りの窓」,「哲人パーカー・アダスン」が「哲学者パーカー・アダソン」,「空飛ぶ騎手」
が「宙を飛ぶ騎馬兵」,「アウル・クリーク橋の一事件」が「アウル・クリーク鉄橋での出来事」・・・
てな具合で全部変えられています。ちなみに「いのちの半ばに」というよく知られた短篇集の題名も「命の盛りのそのときにも」
と訳すんだそう....。先行訳のことにもふれられていないし,これは訳者大津栄一郎氏のポリシーなんでしょうね^^;;。
土曜日は息子と二人でディズニーランドへ行ってきました。早起きして開門時間の8時ちょうどに到着。しかし,お目当てのプーさんは, 朝からトラブルで止まっていた・・・。小さい頃は,トイレと食事が大変で,カミサン抜きで行くのはヘヴィーだったのですが, 最近はカミサン抜きの方が気楽なのよね^^;;。
10月11日
そのOH!文庫の一冊,「子どものことを子どもにきく」(杉山 亮)を読む。著者はおもちゃ作家。3歳から10歳までの8年間, 息子に年に1回,インタビューして,その時々の心境を聞き,その年なりの子供の世界観を探る....というユニークな試みの記録。 このインタビューがなかなか巧い。昔,リンクレターというアメリカのテレビ司会者が,子供へのインタビュー番組をやっていて,その問答が 「ほざくなチビッ子」という楽しい文庫本にまとめられていたが,結局子供にインタビューするときのポイントは,「自分(大人) が知っていることを訊かない」,「大人の都合のいいところに誘導しない」,「話をまとめようとしない」というようなことになるようだ。
10月10日
10日創刊の新潮OH!文庫。さっそく書店でかなりのスペース(新橋文教堂では,新刊文庫棚の1/3程度)
をとって売りに出ています。編集長によるとOH!文庫は,『旧来の新潮文庫は作家で買っていく人のためのもの。
昨今はそうではなく,テーマ性で売れる作品が目に付く。内容が面白いから売れる,そうした鉱脈を文庫で発掘しようと考えた。
ノンフィクション系を中心とし,新潮社は新書がないので,その分野もカバーする,いわゆるサブカルチャー,インタビュー,
対談ものをラインナップする。内容の面白い作品を,単行本より敷居の低い文庫で出版することも意義があると思い,
最初は3割くらいを考えていたが,結果的には創刊50冊のうち半分ぐらいが書き下ろしになった。
ベストセラーの文庫化が第一の目的ではありません』。とのことで,私は「ディズニーランド101の謎」,
「これでも終の住処を買いますか」,「箱根人の箱根案内」あたりに惹かれましたね。
10月6~9日
3連休でしたが,子供が風邪気味だったので遠出せず,近場で買い物などしていました。その間読んだのは,岩波文庫では「量子力学と私」 に続いて2冊目となる朝永振一郎「科学者の自由な楽園」。少年時代,学生時代の思い出や,仁科博士との出会い,理研での研究生活など, 「湯川博士に比べて,自分の進むべき道を早くから決められなかった」という著者の,とくに啓蒙的な著作をまとめたもの。 ファインマンを面白く読んだわたしとしては,湯川博士の文章より,朝永先生の方が好きですね。学生時代,朝永先生の「量子力学」 で勉強してた....というのも遠い昔^^;;。
10月3~5日
ちょっと忙しくて,トッチラカッテイマス・・・ここのところ,本の通信販売は,bk1を利用しています。送料が250円と安いのが魅力。で,注文したのは, 【今週の旬。】『アンパンマンvsアンパンマン』^^;;。『特に第四幕「クライマックスはこれからだ 登場キャラクター面白話」では, 僕にとって『アンパンマン』シリーズ最大の謎だった「ジャムおじさんとバタコさんの関係」がついに明らかにされ,「胸がすく思い」 とはこういうことなのかと実感した次第。また,おむすびまん&こむすびまんが農協への気遣いから生まれたという政治的背景や, シリーズの中で唯一母親がいるのが○○まんだという,言われて初めて気付くプチ真実など,ファンにとってはたまらない真相の連続。』 なんだって。これは気になる,でしょ!
10月2日
今月の岩波文庫新刊は, エマ〔全2冊〕(オースティン,工藤政司訳),国富論 2〔全4冊〕(アダム・スミス),唐詩選〔全3冊・
改版〕,増補 俳諧歳時記栞草 下(曲亭馬琴)。 その中でも楽しみな「エマ」は,1974年に中公文庫から出ているほか,
1997年に映画化された際,阿部知二訳(改装)とハーディング祥子訳も出ました。亡き淀川長治さんの紹介で映画「エマ」・・・
■イギリスのエレガント ここに吸い込みたまえ■ 42歳で独身で死んだイギリスの女流作家ジェーン・オースティンの代表小説「エマ」
(1816年発刊)の映画化。この作家の「分別と多感」(1811),「高慢と偏見」(1813)も映画化されている。
それはともにアメリカのMGMの映画だったが,この「エマ」は1996年のイギリス映画2時間2分。色彩が美術画のごとく美しい。
19世紀イギリス南部ハイベリー,この地の上流社会の娘エマがお嬢さんごのみで友人たちを縁結びする。
映画は余すことなくイギリスのこの時代の上流社会をこの目この心に染み込ませる。監督ダグラス・マクグラスはウディ・
アレン映画の脚本にも協力したニューヨーカー誌のエッセー執筆家。
この映画,女の香り,女のうれしさ,女の夢,それがあふれているのはジェーン・オースティン自身のあこがれに違いない。エミリー・
ブロンテが男を求めて鬼と化したごとき「嵐が丘」を書いたのと同じく,
イギリスの牧師の娘がフランス貴族の影響を受け絹刺しゅうに仕上げた花のごとき作。女ならではの“女の映画”。
かわいいエマ,もう結婚してもいいエマ,この彼女が“あの人とこの人”と縁結びのキューピッドを気取っているこの映画は,
男女のエレガントが“愛”と“恋”の錦を織り成しながら恋の熱をさます冷風にも吹き付けられる。
男の“心”,女の“心”,その秘密をエマが知り,わが身を責める。女の観客はこの作に酔うであろう。男の観客はアクビするであろう。
そして男自身の無感覚に気付いて舌打ちするであろう。グウィネス・パルトロウ,ジェレミー・ノーサム,それに「トレインスポッティング」
のユアン・マクレガー,グレタ・スカッキ,ポリー・ウォーカーと,この配役は地味ながら,イギリスのこの時代の富豪屋敷,
そこでのダンスパーティー,この時代の衣装。
さながらイギリスの美術アルバムに見とれてその一頁一頁をめくるがごとき楽しみ。この映画から今はもはやホコリだらけのジェーン・
オースティンの本を取り出した人はもうけもの。必読のお薦め。
必読のお薦め,と言われては,読まずにすませられませんね。
10月1日
あっという間に10月となりました。当地ではここ数日雨模様です。10月といえば,神田古本まつり。今年第41回は,青空掘り出し市 (10月27日~11月3日,岩波会場・三省堂会場 午前10時~午後7時30分)と古書特選即売会 (10月27日~29日 午前10時~午後6時 東京古書会館2階)が行われます。それにあわせて,神田古書店連合目録「古本」 第26号を10月27日に発行(送料共600円)。詳しくは,「BOOK TOWN 神田」へ。
9月27~30日
さて仕事の方は先日の代休などもあって,4連休。といっても,ディズニーランドなど近場で過ごしていました。 ディズニーランドの新しいアトラクション「プーさんのハニーハント」は,相変わらず2時間以上待ちでしたが, とりあえずちゃんと動いていました(ファストパスを利用して2回乗りました^^;;)。クマのプーさんについては,「クマのプーさん」 (石井桃子訳,岩波少年文庫1957),「プー横丁にたった家」(同1958)を。
作者のミルン(A.A.Milne)は,1882年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学卒業後,「パンチ」誌の副編集長に就くが, 第1次世界大戦でフランスに出征し,病気により帰国。その後執筆生活に入り,息子のクリストファー・ロビンのために童謡, 童話を創るようになり,1926年に「クマのプーさん」(Winnie-the-Pooh)を出版。1956年に72歳で亡くなっています。 そうそう,ユーモア溢れる長篇推理「赤い館の秘密」(創元推理・旺文社・角川文庫)も有名ですね。
9月25~26日
岩波文庫9月新刊「下谷叢話」(永井荷風)は,以前全集で読んだときから,たいへん情感溢れる素敵な作品だと思っていました。 『は絶対の存在であった文学上の師鴎外の死に続き,「わが青春の夢もまた消えにけり」という痛恨事,関東大震災が荷風を襲った。翌年, 45歳の荷風は,幼い一時期を過ごした下谷の家,そこに住んだ母方の祖父鷲津毅堂やその周辺の, 時代の潮流に超然と生きた幕末維新の漢詩壇の人々を,大きな共感をもって描く。』 浅草下谷については,浅草下谷散歩をご覧下さい。 ★★★★☆
9月24日
岩波文庫在庫僅少書目一覧を作成しました。 副題は,「まもなく品切れ-書店へ急げ!」です。上下続き本の中には,すでに上巻が品切れとなっているものもあります。 書店で手に入りにくい場合は,岩波書店のオンライン通信販売をご利用下さい。
9月21~23日
重版された岩波文庫「ハインリヒ・ベル短篇集」。『戦争という苛酷な運命にまきこまれた人々の人生はいかに踏みにじられていったのか。 また,戦争は,人々の現在の生活や心の中にいかに深い傷跡を残すものか。 第2次大戦での従軍体験をもとに戦争とその後遺症を描いた初期短篇を中心とする20篇を精選(うち本邦初訳13篇)。 諷刺とユーモアに満ちたベル(1917-85)珠玉の短篇集』とのことで,12年ほど前に刊行されたものですが, 内容はあまり記憶になかったので,ちょっと読み返してみました。
9月20日
岩波文庫「増補 俳諧歳時記栞草」(曲亭馬琴)を読む。馬琴が1803年に編纂した「俳諧歳時記」を,藍亭青藍が整理,追補したもの。 オリジナルの「俳諧歳時記」に対し,植物,動物関係の季題を大幅に充実し,月別・いろは順に並び替えている。 一見古めかしいが意外に読みやすく,とにかくあっちこっちの文献から故事由来を引っ張り出してきていて, ものを知らないことにかけては自信がある私としては,大変楽しく勉強になった。★★★★☆
9月19日
まだ8月の岩波文庫新刊を読んでいるのですが,「随筆集 団扇の画」(柴田宵曲著,小出昌洋編)はなかなか面白かった。 紹介文によると『決して声高に語ることのなかった柴田宵曲(1897-1966)の文章には,常に節度と品格が湛えられている。 その未刊随筆の中からテーマ別に選出・編集。とりわけ,宵曲が心酔し,その精神形成を培った隠逸の先人たちを偲んで綴った文章は, アカデミズムの世界とは一線を画した古き良き趣味人たちの面影を髣髴させてやまない』とのこと。★★★☆☆
ちなみに昨年出た同じ編者による「増補 新橋の狸先生」(森 銑三著)は,残部僅少とのこと。急ぎましょう。
9月18日
PHP文庫の新刊「千字寄席」(立川志の輔監修)を読む。江戸明治期の名作傑作落語250席の粗筋を,各々1000字でまとめた 「噺がわかる落語笑事典」。各噺ごとに,粗筋,原話(その噺の起源),鍵語(登場する食べ物,人物,地名など),得意とした噺家,こぼれ話, 出てくる面白いギャグなど,なかなかうまくまとめられていて,やっぱりオリジナルを読みたく(聴きたく)なります^^。各噺が粋,艶,熟, 笑,落の各分野で5段階評価されているのも便利。★★★☆☆
9月17日
森村誠一「平家物語」。以前新書版で出ていたものですね。今回,分厚い文庫本で出ましたが,読んだ方いますか。 わたしはとても読む自信がないです^^;;。
9月16日
香港の本屋さん事情をみると,香港では本のディスカウントがあるんですね。
9月13~15日
行ってきました,青森へ。いや~,暑かった。留守の間,ウチの方は大雨と落雷で大変だったようで, カミサンなど妹宅へ非難していたとのこと。
9月12日
週末まで青森大学に出張しています。
9月11日
職場で不幸があり,ちょっとバタバタしておりました。bk1では,がんばれ平凡社!キャンペーン実施中。スタッフの安藤氏「先日, 僕らの大好きな雑誌『太陽』が経営的な理由で休刊するという報せが届いた。その鮮やかな写真に彩られた特集は毎号圧巻だった。 往来堂書店で働いていた頃,『太陽』は単価が高くてよく売れるドル箱雑誌で,常に売上に貢献してくれた。また「新刊が欲しい」 と無理を言えば営業の福田氏はすぐ納品してくれた。いまでも感謝している。僕がbk1に移ってからも,平凡社・ 宣伝部の緒方氏は足繁く営業に来てくださる。いつも面白そうな企画をたくさん持って。だからこんないい出版社は, 僕ら書店が盛り立てなくちゃ。そんな思いを込めてこのキャンペーンを企画しました。bk1スタッフ全員が応援してますよ。平凡社さん!」
9月9~10日
岩波国語辞典(第6版)が11月17日発売になります。今回は,ヨコ組版も登場。タテ組が1404頁で,ヨコ組が1480頁だから, やはりヨコ組にするとちょっと増えるのね(値段は同じ)。ちなみに岩波書店推奨の略称は「岩国」らしい。 私の周りでそう呼んでいる人はいないけれど。
9月8日
河出文庫で「夢のかたち-言葉の標本函」(澁澤龍彦編)なんていうのが出たけど,これは前に出ていた「澁澤龍彦コレクション」 を改題したものなんですね。古今東西の文学作品や名著の中から〈夢〉というテーマで数々の文章を採集し,自由な断章として編まれたもの。 280pで750円とはなかなかよいお値段。
9月7日
婦人雑誌の新年号といえば,家計簿を始め分厚い付録でパンパン。子供の頃我が家でも, 普段は買わない主婦の友などを新年号だけは買っていた記憶があります。時代が進んで,主婦と生活社「新春すてきな奥さん2001年版」。 今年の目玉は「5大付録・3大プレゼント・CD付き」とのこと。 やっぱり家計簿CDかな? ちなみに主婦と生活社では, 「わたしたちの皇室」という季刊誌も出しているんですね。
9月3~6日
岩波文庫新刊「日本滞在記」を読む。最近まで刊行を禁じられていたロシア全権大使レザノフの鎖国日本・
長崎滞在記。一向に進まぬ交渉に苛立ちながらも,ねばり強く交渉に当たったレザノフの詳細な記録は,
当時の日本側役人の言動を生き生きと伝えるとともに,とくに直接対峙した若き通詞たちの仕事ぶりに目を見張らせる。
★★★★☆
※1804年9月6日, ロシア皇帝アレキサンドル一世より対日通商条約締結を目的とし全権大使として派遣された国務顧問レザノフが長崎に入港した。 レザノフはオランダ商館長ドゥーフらを介して対日交渉に臨み,幕府目付遠山景晋と会見するも,通商を認めぬ旨の諭書が渡され, 5ヶ月余りの滞在ののち帰国した。その後,さらに通商を求めるべく,北海道の沿岸を攻撃,日本側もそれに対し北方防備のため, 間宮林蔵を初めとする調査隊を樺太に送るなどの事態となった。レザノフは首都ペテルスブルグに赴く途中, シベリアのクラスノヤルスクで病没した。(参考:ロシア使節レザノフ来航絵巻)
9月2日
「電子文庫パブリ」が9月1日オープン。大手出版社8社で結成する「電子文庫出版社会」が運営する電子本販売サイト「電子文庫パブリ」 が,約1000点の品揃えでオープンした。出版社が手掛ける初の本格的な電子書店だが, ファイルフォーマットや対象商品などには著作権管理や表示品質,オンライン出版への期待度など各社独自の考え方が表れている。今後, 年内には規約をまとめ,他出版社にも参加を呼びかける。(文化通信)
9月1日
ここのところ,各社文庫において,めぼしい海外文学が現れず寂しかった。しかし今月は,コンラッド「ロード・ジム」(講談社文芸文庫) が出る。新潮文庫版が絶版になって以来,久しぶりの登場だ。かつて,ビクター・フレミング監督作をはじめ,3度映画化された名篇。 不運な海難事故に遭遇し,悪徳船長とともに,数百人の乗客を見捨てて脱出してしまった船乗りジム。海難審判にあって, 卑劣な行為だと世界中の人々から非難されたジムのその後は・・・・。 「新潮文庫の100冊」の変遷によると,ロード・ジムがそれに選ばれたのは1965年のこと。ちなみに, 英文ではWebにて全文が読めます。
8月31日
「君は書店員に嫌われていないか?」 は,「カバーは結構です」は最初に言いましょう,無理に手渡ししようと思わないでください, 平積してる本の上にモノを置かないでください,エロ本買いたいなら堂々と買いましょう・・・ などなど投稿も含めて書店員の立場からの要望がいろいろ書かれていておもしろい。でも,最近はカバーをおかけしますか?ときかれて, お願いします,というと,いかにもめんどくさそうに作業する人が多いのではないかな。
8月30日
以前から買い置き?していた「満里奈の旅ぶくれ-たわわ台湾」(渡辺満里奈,新潮社)をようやく読む。
夏休み前に読んでしまっては,台湾行きたい病が再発することは確実とみて,自重していたのだ。台湾大好きな渡辺満里奈が,
台湾各地の料理を食べ歩き体験ガイド。特に中国茶については詳しい。最近,アフリカをはじめ,あちこち出歩いて,
いかにもレポーター然とした姿がファンにはちょっと寂しかった満里奈。ここではさすがにハマっている台湾だけあって,ノリがいい。
お茶好き,台湾好き,満里奈好き(すなわち私)にとっては,嬉しい楽しい本。
昨日書店に山積みされているのを見たら早くも5刷だった。売れてるな~。★★★☆☆
8月29日
新刊「カオスだもんね」第6巻サイン会編を読む。今回のネタは,アイドルお宝鑑定団,プラモで再現!日本の風景, 東京コレクション通信,はじめてのサイン会,天晴!!日本の編集長,などなど。週刊アスキーを買うと真っ先に読む「カオスだもんね」 の単行本化第6弾。ということは,ネタはすべて読み込み済だが,それでもまとめて読めて嬉しい^^;;。「パパはつらいよ(浦和市死闘編)」 など,三人の子供を抱えて締切に追われまくる日常を描いていて,涙なくして読めません....。著者・水口画伯のプロフィールは, ここ! ★★★★☆
8月28日
角川文庫の新刊,いとうせいこう・みうらじゅん「見仏記3 海外篇」を読む。国内シリーズ2作に続き,いよいよ見仏ツアーは海外へ。 韓国,タイ,中国,インドへ,ひたすら仏像を求めて男二人の珍道中。韓国の仏像にぴかぴかなものが多いのは信仰が生きているから, 日本の仏像が古ぼけてもやたらに手が加えられないのは仏教に対しても舶来崇拝精神があるから,と考察するも,韓国の人々はみな, 古い仏がないのは,秀吉に始まる日本侵攻のせいだと語る。それでもめげずに,キッチュな観光みやげを漁り, ホモカップルと間違えられぬよう気を遣う。ちなみに,出版記念いとうせいこう・みうらじゅんサイン会が9月3日14:00~15: 00に紀伊国屋書店新宿本店で行われます(あ~,もう整理券配布は終わってしまったようです)。★★★★☆
8月26~27日
夏休み最後の土日ということで,近くの海浜公園プールは大にぎわいでした。8月19日,角川春樹事務所より新シリーズ「ハルキ・ ホラー文庫」が創刊された。初回は19点書き下ろし。角川ホラー文庫に対抗し,強力な執筆陣を揃え,刊行ペースは3ヶ月に4~5点, 書き下ろし中心でいくとのこと。「ホラー」という言葉は角川春樹社長が角川書店時代に日本で初めて使用したという(ホント?)。
8月25日
新潮文庫と角川文庫の編集者対談によると,角川文庫は最低ロット3万部だという。 学術系も入っている角川文庫ソフィアは定価設定を少し高めにして,少ない部数でも重版できるような形にしているが, エンターテインメント系の小説なら最低でも3万部でスタートしたいとのこと。一方,新潮文庫の海外ものは4万部が目標ライン。 『各社の刊行点数が増えてますからね。ほとんど月刊誌を作っている感覚ですから。平台に並んでいるうちにどれだけ出すかで決まってしまう。 海外ものは特に足が早いので,棚に入ってしまうとなかなか動かない』,『単行本と文庫の読者は違うと思うんです。 常に文庫の新刊が供給されているから,文庫の読者は単行本の新刊コーナーに行く必要がない。 それに棚まで行って探そうという奇特な読者は少なくなっている。平台が勝負なんですよ。平台で見て,ぱっと買う』,『だから, 編集者も作ればいいというんじゃなくて,どうプロデュースするかを考える時代になっていますね。書店をまわって, どこに配置されどうやって売れているのかまで目配りしなければならない』,『うちでも去年あたりから編集者が全国の書店をまわっています。 編集者が作って営業にバトンタッチするやり方はもう古いですよ。でも,具体的な話はしにくいですよね。どこも厳しい状況だから』。 岩波文庫は厳しくないのかな。
8月24日
デジカメの出荷台数・金額が銀塩写真(変な言葉ですな)カメラのそれを上回ったという。いずれ, 現在のフィルムを使ったカメラは姿を消し,すべてデジタルカメラとなり,街角のミニラボのデジカメデータを持ち込んでプリントしてもらう (あるいは,もっと簡易で性能の良いデジカメ専用プリンタで自分ちで印刷)....というのが普通になるのでしょうか。 暗いところではデジカメのほうがコンパクトカメラより明るく写るのは確かで,レンズ口径が大きいコンパクトカメラより受光部の面積が小さい (35mmフィルムの1/9)デジカメの方が 小さいところに光を集めるから, レンズ口径が小さくても明るいレンズができるという理屈ですね。それなら,デジカメの方がいいじゃん,ということになりそうですが, いまのところ最高クラスのデジカメでも334万画素各色8bit。35mmフィルムだったら, だいたい2000万画素各色12bitだそうですから,プリントで大きく伸ばす際には,まだ相当差があるようです。 私自身は四切程度で差がなくなれば,デジタル一眼レフを使ってもいいかな,と思っているのですが,数年のうちに実現されるでしょうか。
8月23日
あまり話題にならなかったが,ことしの岩波文庫のフェア「岩波文庫で1000年を読む」。読者プレゼントの「特装版岩波文庫手帳」 (岩波文庫の装丁で,中身が白紙)に当選された方はいますか? 500本限りなので, 将来プレミアがつくかも....山陽堂に持ち込んでみたらいかが^^;;。いや,ちょっと欲しかったりして。
8月21~22日
高野悦子さんにつづいて,「青春の墓標」がどうなっているのか調べてみたら,私が読んだ文春文庫版(1974年刊) はすでに絶版のようです。60年代は私の高校でも,激しい学生運動があり,退学者を多数出した....ということを聞きましたが, これはさすがに当時でも,ずっと昔のことと感じられました。古書店ではよく見かけますので,興味のある方は探してみてはいかが。 そこには当時の読み手による『熱い言葉』が書き込まれているかもしれません。
青春の墓標:マル学同中核派の活動家であった奥浩平(1943~1965)の遺稿集。原潜寄港阻止闘争, 日韓会談反対闘争などに参加するが,1965年に羽田で展開された外相訪韓阻止闘争で警棒により鼻の骨を折られ入院。同年3月6日, 敵対党派と恋人への愛に悩み,「ああ,生きることはかくも厳しく闘うことなのか。かくも激しく分断されることなのか。それ故の確かさよ」 という言葉を残して,プロバリン三百錠を服用し自殺。享年二十一歳。奥浩平は中核派, 高校時代の同級生で恋人であった中原素子は早大生で革マル派に属していた。自殺の前年,革共同が中核派と革マル派に分裂し, 敵対しあっていたことが,彼の自殺の動機の一つになったようだ。(全共闘時代用語の基礎知識より)
8月17~20日
さてさて,火曜日まで夏休み中です。連日プールに行っているので,背中の皮がボロボロです。
ISIZE BOOK連載の『永江朗ホンとの話』。第31回は 「どうして岩波書店の本はない?」。これは,みなさんよく御存知の岩波書店買い切り制の説明だ。もっとも, 新聞の広告を見て書店に探しに行っても,岩波に限らず,多くの本は見つからないと思う。そして書店に注文しても,いつくるかわかりません, なんて言われるだけだから,店頭で見つかりそうもない本は在庫豊富なオンライン書店に注文する,というのが普通になるだろう (もうなっているか)。だから,岩波書店も中途半端なことはせず,すべての出版物を受注制またはオンライン販売とすればよい。 岩波書店に限って言えば,それでも大勢に影響なし,と思うのだけど....^^;;。
ところで,最近またぞろ写真雑誌など読みふけっている。そこでよく使われているのが,ハイアマチュアなる不思議な言葉。 写真好きの人って,アマチュアとか初心者とか言われると逆上するらしいので,メーカーが気を遣ってこういう言葉を編み出したのか^^;;。 まあ,普通にベテランとでも言えばいいのに。カメラのカタログなどで,プロまたはハイアマチュアの方にお薦め, などとまじめにかいてあるのを見ると,気持ちが悪くて,笑ってしまう。
8月16日
私の学生時代,1970年代,学生運動はすでに過去のものであった。入学式はまだ復活したばかりだったし,下宿での勧誘は激しく, それなりの緊張感はあったとしても,キャンパス内は静かだった。2ちゃんねる掲示板で,高野悦子「二十歳の原点」が話題となっていて, この本が今年から「新潮文庫の百冊」に洩れたことを知った。学生運動にかかわり挫折した一人の女子学生の記録として読んだときには, たしかに時代背景がわからないと馴染みにくい。しかしそれを除いても,高野さんの孤独感,率直さなど,一人の若者, 学生として純粋に共感を得られるところが多いのではないかと思う。
旅に出よう テントとシュラフの入ったザックをしょい ポケットには一箱の煙草と笛をもち 旅に出よう 出発の日は雨がよい 霧のようにやわらかい春の雨の日がよい 萌え出でた若芽がしっとりとぬれながら そして富士の山にあるという 原始林の中にゆこう ゆっくりとあせることなく 大きな杉の古木にきたら 一層暗いその根本に腰をおろして休もう そして独占の機械工場で作られた一箱の煙草を取り出して 暗い古樹の下で一本の煙草を喫おう 近代社会の臭いのする その煙を 古木よ お前は何と感じるか 原始林の中にあるという湖をさがそう そしてその岸辺にたたずんで 一本の煙草を喫おう 煙をすべて吐き出して ザックのかたわらで静かに休もう 原始林を暗やみが包みこむ頃になったら 湖に小舟を浮かべよう 衣服を脱ぎすて すべらかな肌をやみにつつみ 左手に笛をもって 湖の水面を暗やみの中に漂いながら 笛をふこう 小舟の幽かなるうつろいのさざめきの中 中天より涼風を肌に流させながら 静かに眠ろう そしてただ笛を深い湖底に沈ませよう
長い日記を読み続けてたどり着く,この静謐な詩。1969年6月23日未明,高野さんが鉄道自殺する前の絶筆である。
8月15日
朝日文庫の新刊「ライカとその時代」(酒井修一)を読む。 第1次世界大戦後のバルナック型ライカの誕生から, 第2次世界大戦後のライカM3の出現まで,日本製を含め数多く作られた小型カメラの歴史をも含め, 同時代の社会現象との関連のなかで, 歴史を考証するという真面目な本。それまでプレスでは使えないカメラと考えられていたライカを,2・ 26事件で朝日新聞社が急遽導入した話など,話題は豊富。もう少し図版があれば,と思うが,普段チョートク本ばかり読んでいる私には, なかなか勉強になった。★★★☆☆
8月10~14日
さて,遅ればせながら,私も夏休みモードに入りました。とはいえ,帰省先もない我が家のこと, 近くの海やプールで普段の休日と変わらぬ日々を送っています。
8月9日
岩波文庫の新刊(といっても7月分ですが)「フランス革命についての省察」 (上)についてのメモ。著者エドマンド・バーク (Edmund Burke 1729-1797)は,イギリスの政治家,政治哲学者。ダブリンに生まれ, 法律家を目指してロンドンに出たが,「自然社会の擁護」や「崇高と美の観念の起原」が評判となり文壇へ。その後,ウイッグ党貴族の秘書, 下院議員となる。国王の金権的専制による憲政の危機に際して,近代の政党政治の原理を唱えた。アメリカ独立戦争の際には, 「アメリカの課税に関する演説」,「植民地との和解決議の提案に関する演説」などを唱え,植民地への軍事介入の非を熱烈に説き, アメリカの抵抗を支持した。フランス革命における民主主義と平等の理念に不信を感じていたバークは,革命が勃発するや, これをヨーロッパ秩序への挑戦と受けとめて本書を執筆した。政治思想史上,本書は保守主義の聖典と称され,大きな影響を与えた。 有名な書だけあって,原文もあちこちで読めるが, とりあえずここを。★★★☆☆
8月8日
林真理子の新刊「美女入門Part2」を読む。ほかの女性作家のものは全然読まないのに,林真理子に限って必ず読む, というのも我ながら不思議。以前,読書猿で『ほんとうにこの人は何をやっても大間違い。金にアカして何百万の着物をバカのように買うのだが, バカ丸だしというより,何か新興宗教にはまって何億とつぎ込む(ほかにやることない,おもいつけない)成金ババアのよう。ときどき,この 「バカで豪快な金遣いを見るとスッとする」という手取り16万くらいのOLの人がいるが,ご用心ご用心。』というのを読んだが, ライカオヤジとかニコンオヤジが大好きな私としては,金持ちっぽく,バカっぽく見せるのも芸のうちと感心。それより, 手取り0万円の専業主婦なのに,バカスカ使いまくる林真理子教のカミサンをどうにかしてくれ。★★★★☆
8月7日
いやいや,通勤電車が若干空いていて嬉しいです。ふだんは,立ったまま文庫本を広げるもの大変なんですよね。 いつになったら夏休みがとれるのやら....。
岩波文庫新刊,トロツキー「ロシア革命史」(1)を読み始める。トロツキーについては,スターリン批判の「裏切られた革命」 がすでに岩波文庫から出ており,今回いよいよ本命の登場というわけなのだが,「ロシア革命史」自体は,すでに角川文庫版で出ているので, こちらで読んだ人も多いだろう(わたしはその復刻版で読んだ)。というわけで,いまさらながらトロツキーの紹介。★★★★☆
※レオン・トロツキー(1879~1940年) ウクライナのユダヤ人農家出身のロシア革命指導者。本名レフ・ブロンシュタイン。 1902年トロツキー名の偽造パスポートでロンドンに亡命。1917年の「10月革命」 でペトログラード(現サンクトペテルブルク)のソビエト議長となり,「ソビエト政府」成立後は外務・ 陸海軍人民委員として赤軍の創設を指導した。革命指導者の中で最も知的とされながら敵も多く,世界革命の必要性を説く「永久革命論」は, ソ連一国だけでも社会主義は建設できるとするスターリンの「一国社会主義論」と激しく対立した。 レーニン死後の権力闘争に敗れて29年に国外追放。38年にはソ連主導の第3インターナショナル(コミンテルン)に対抗する国際左翼組織 「第4インターナショナル」を結成して,ソ連批判を続けた。
※レーニンが1924年に死去したとき,後継指導者になりうる人物の中で, 革命理論と実践の両面でレーニンに次ぐ権威をもっていたのは当時44歳のトロツキーであった。しかし, トロツキーのあまりの鋭さと果断さが古参のボルシェビキ革命家らを恐れさせた。トロツキーより若いが, 古参党員としての権威はあったジノビエフとカーメネフはトロツキーを警戒した。そして, それ以上に強い敵がい心を抱いていたのはトロツキーとほぼ同年齢のスターリンである。 スターリンは明晰な理論や華やかな活動歴ではトロツキーらに遠く及ばない。しかし,スターリンには「権威」よりも「組織」があった。 そのころ,スターリンは党内事務を統括する書記長として,しだいに拡大する党官僚機構を掌握することで基盤を固めはじめていた。 レーニンが発作で倒れる直前の1922年4月に新設された書記長にスターリンが就いたとき, ほかの最高幹部らはこのポストをあまり重視していなかった。最初に事態の重大さに気づいたのはレーニンだった。彼は遺書となった 「大会への手紙」でスターリンの権限拡大と独善的な権力行使への懸念を表明して,書記長解任を求める。 スターリンがレーニン死後も書記長にとどまることができたのは,トロツキーを警戒するジノビエフ,カーメネフがスターリンと組んで, 指導部内で多数派を形成したからだ。トロツキーは孤立した。レーニン亡きあとの最高権威と目されたトロツキーを抑えることで, スターリンの立場はいっそう強固になった。スターリンに主導権を握られ, 思惑の外れたジノビエフとカーメネフは一転してトロツキーとともに反スターリン闘争を開始したものの,時すでに遅かった。 3人は政治局から追われて失脚するが,スターリンはこの反抗をけっして忘れることはなかった。ジノビエフとカーメネフは, それから10年後にスターリンが始めた大粛清のなかで銃殺され,そのさらに数年後, メキシコに亡命したトロツキーもスターリンの指令で暗殺される。(産経新聞ほか)
8月4~6日
夏休み真っ盛りという感じですね。週末は買い物で新宿へ行き,やはりますます暑苦しい思いをしてきました。あんまり暑いので, ヨドバシカメラに寄った帰り,歌舞伎町の方で涼んでいこうか...とも一瞬思いましたが,なんとか踏みとどまることができたのは, 我ながらエライ!と思いました^^。
岩波文庫新刊「一遍聖絵」を読む。我が町藤沢市には一遍を宗祖とする時宗総本山「遊行寺」があり, 国宝一遍聖絵もここに納められている。本書は,鎌倉仏教の祖師たちの中で,とりわけ行動的な一遍(1239~89)の伝記で, 弟子聖戒が絵師と共に師の足跡をたどって全国を行脚して執筆,師の没後10年に成ったもの。画図は当時の生活風俗を伝え,社会経済史・ 民衆史の史料としても貴重である。若杉準治氏によると,『一遍の絵伝は,聖戒の「一遍聖絵」と, 他阿真教の弟子宗俊が徳治2年(1307)以前に撰述した「遊行上人絵」の2つがある。聖戒本は一遍の生涯の足跡を克明に追い, それを再現するところに特色があり,祖師絵伝通有の誇張や神聖化は殆ど見られない。それに対し,宗俊本は多くを他阿真教の伝にあて, 時宗における他阿真教の正統性を特筆するところに特色がある。聖戒本の成立は,その意図に関らず, 真教を祖とする遊行派にとって1つの脅威であり, 一遍の継承者は聖戒ではなく真教であることを明言する必要に迫られて宗俊本は撰述されたのである。 そして聖戒本の流布の範囲が限られるのに対し,宗俊本が広く流布していることは,その後の遊行派の拡大を示すものであり, また宗俊本を転写することが,遊行派の正統性を継承する意味を持っていたことを示している。 時宗の祖師絵伝はこのように派閥意識が顕著であり,また逆に宗派の宣揚のために“絵巻” という形式の有効性が強く意識されているところに特色がある。』★★★★☆
8月3日
光文社文庫の新刊,小町文雄「趣味は佃煮」を読む。ロシア語専門家の著者が,無趣味を脱すべく,なぜか佃煮(や乾物,干物,薫製など) の自家製造に手を出し,面倒だけど意外になんでもできた,というお話。佃煮の作り方,なんて普段あまり考えたことがなかったが, これを読んで,やっぱり大変なんだ,とわかった。少なくとも手間と時間はかかる(あたりまえか)ので,やっぱり「趣味」の範疇だな,これは。 ★★★☆☆
8月1~2日
岩波文庫新刊「アイルランド短篇選」(橋本槇矩編訳)を読む。18世紀のエッジワースから現役のオブライエンまで, 年代を追って15作家の短篇を取り上げており,なかには,アイルランドの解放運動の歴史に関係する作品も多く, その背景を知らないとわかりにくいところがある(解説で比較的詳しく説明されている)。 もちろんすべてが政治的な問題や荒涼とした自然だけを題材としているわけではなく, ダブリンという特徴ある都会に生きる人々を描いたジョイスの作品など,ヴァラエティーに富んだ楽しい作品も多い。★★★★☆
アイルランドに関しては,近代作家を紹介した 「ロレンスと読むアイルランド文学」や,文学・風土などを広く紹介した 「アイルランド文学の歴史」が参考になる。
7月31日
朝日文庫の新刊「図の劇場」(荒俣 宏)を読む(元本は1994年同社刊)。荒俣氏の博物画像コレクションのうち, 大航海時代のB級モノを集めたもの。B級とはいってもそれは博物学的には....であって,多くの精細で美しい画像が楽しめる。 基本は西洋人が想像力をたくましくして描いた,日本をはじめとするエキゾチックな東洋の怪しい風物だが, 荒俣ファンはこの手の本を買い続けて,氏の稀覯書代借金返済に協力しているわけだ。私もそのクチ。
7月28~30日
ニコンのF80を買っちゃいました。子供の頃からカメラ好きで,キャノン,オリンパス,コンタックスと使ってきて, なんとはじめてのニコン&オートフォーカスだっ^^;;。コンタックス下取りに出して買うつもりだったけど,結局未練があって, まだ手元に残してあります。ちょっと撮ってみましたが,オートフォーカスって,ホントに必要? 近眼乱視の私でも十分マニュアルフォーカスでいけるんですが....。まあ, 動体予測が必要なスポーツ写真では役に立つのかもしれませんが,運動会以外でスポーツ写真なんて撮ったことないし。
インターネット古書サービスの「紫式部」が,「マイ蔵書印制作・お届サービス」 を開始しました。『貴方の大切な愛着のある蔵書に貴方だけの蔵書印を押す。 紫式部は読書生活における新しいライフスタイルをご提案いたします。』ということで,蔵書印はいまの若い読者にとって「新しい」 ものなんでしょうね。私は蔵書印が好きで,自分のを押すばかりでなく,古書に押してある他人の蔵書印も全然気にしません....というより, 古い文庫本の中には,押してある蔵書印が気に入って買ってきたものもあります。
7月27日
中公文庫の新刊「遙かなる鏡」(大竹省二)を読む。写真で綴る敗戦日本秘話,という副題が示すように, 戦後すぐGHQの嘱託カメラマンとしてアーニー・パイル劇場や米軍関係者の写真を撮影してきた著者が, 若き日の貴重な経験を写真を交えて語る。マッカーサーやモンロー,朝鮮戦争当時次々と来日したスターのエピソードとともに, 木村伊兵衛や土門拳など日本のフォトジャーナリズム黎明期における写真家達の姿も伝えている。
7月26日
7月20日に「文春ウェブ文庫」 が開店しました。 「文春文庫」としてこれまでに発売された本を1冊500円から800円でデジタル化して提供するもの。 ダウンロードすると,パソコンで文春文庫が読めます。クレジット決済も可。なつかしい名著をはじめ、いまでは書店で見つけにくい, 希少性の高い本をずらり揃えるとのこと。まずは60点で,毎月20日に15点前後追加の予定。
7月25日
ISIZE BOOKの古本情報を見ていると, 岩波文庫も800点あまりが掲載されているが,ほんとにこんなに安くていいのだろうか,と思う。ムジールの 「愛の完成 静かなヴェロニカの誘惑」が100円,スターンの「センチメンタルジャーニー」が500円,ドーデの「タラスコンみなと」 が1000円,ラーベの「雀横丁年代記」が600円。どうにか高いのを探そうと思っても,「白銀公爵」2冊で2500円,「アラン島」3, 000円あたりがせいぜい。もちろん安いのは嬉しいが,岩波文庫が店頭均一本の中に放り込まれているようで,ちょっと悲しい。
7月24日
『千石英世による新訳「白鯨 モービィ・ディック」(講談社文芸文庫,5・6月刊)をパラパラ見ただけで, おおっこりゃすごいと思った。』という 柴田元幸さんの紹介が面白い。『間違いなく,今年の翻訳界最大の収穫だろう。』ということなので,私もパラパラめくってみるつもり。
7月21~23日
家の近くのプールで泳いできました。日焼けで肩がヒリヒリしています。我が家でいま流行っている絵本は,五味太郎さんのもの。 五味さんの著作は,これまでに300冊を超えるそうで,1年に10冊以上という驚異的なペースで製作を続けてきました。徹子の部屋で 「絵本を書くのは趣味みたいなものだから,楽しくて仕方ない。描くのが楽しいからどんどん作品ができてしまうんですよ」と言っていたように, 五味さんの絵本は発想がユニークでありながら,子供に媚びて無理したところ,嫌みなところがなく,スッとその世界に入っていける。 有名なところでは,77年作品「みんなうんち」。いろいろな動物の糞の仕方にスポットを当てたユニークな絵本で, 海外でも広く発売されているベストセラー。五味さんは,「大人たちが,自分たちの都合の良い子供を作ろうと教育している。その結果, みんなが個性の無い子供になってしまう。このままではいけないと思う」と話しています。
7月19~20日
岩波文庫の新刊に横目を使いつつ,新刊文春文庫「河童が語る舞台裏おもて」を読む。妹尾さんの本業である舞台美術の仕組み, とくに製作現場の秘密をおなじみの立体細密画で描いたもの。日本最初(ということは世界で最初)の回り舞台の仕組みや, 時に本物より本物らしく見せる最近のオペラや演劇のセットの巧妙な騙しのテクニックを解説するとともに, 裏方の職人さん達の名人芸にも触れている。本業の秘密を暴露....ということで,ちょっとためらいながらも, 芝居のおもしろさを少しでも伝えたいという妹尾さんの気持ちが感じられる好著。
7月18日
サーバー接続不良でご迷惑をおかけしました。読んでたのは,扶桑社文庫「孤独のグルメ」。まあ, コミック版B級グルメ本の一つなんですが,個人輸入雑貨商の主人公が格好いいわりに気が弱いというのが良いです。 仕事先で行きずりの定食屋に入るときのためらいや,場違いな店に入ってしまたっときの気まずい思い。 大阪の屋台で威勢の良い常連に混じって小さくなりながらたこ焼きをつまんだり,焦ってよけいなものまで注文してしまい,寂しく後悔。 「モノを食べる時はね 誰にも邪魔されず自由で なんというか救われてなきゃあ,ダメなんだ。独りで静かで豊かで・・・」 というセリフが全体の雰囲気。実際,外で一人でちゃんと飯を食うというのは,なかなか難しいんですよね。
しかし,CONTAXのついに出たオートフォーカス一眼レフ,本体はともかくレンズが高いっ....。
7月16~17日
というわけで,猛暑の中行って来ました東京ディズニーランド。アンバサダーホテルは, もっとディズニーディズニーしているのかと思ったら,なかなか落ち着いた良いホテルでした。人はものすごく多かったけど (チェックインに1時間くらいかかった)。ディズニーランドへの直行バスも頻繁に出ているし, なにより子供に対してサービスが良いので助かります。昼食をとったレストラン・シェフミッキーも, ドナルドやプルートなどキャラクターが子供と遊んでくれるので食事よりそちらが大忙し。まあ,「休日」にはなりませんでしたが, 楽しめました。
7月13~15日
今月の岩波文庫新刊は,「アイルランド短篇選」(橋本槇矩編訳),「一遍聖絵」(聖戒編),「フランス革命についての省察 上」 (エドマンド・バーク),「ロシア革命史 一」(トロツキー)の4点。岩波文庫でアイルランドといえば,童話集「隊を組んで歩く妖精達」 (1935年刊)のほか,ジョージ・ムア,イェイツ,シングの諸作がある。今回の短篇集は,ジョイス,オフラハティ,オブライエン, トレヴァーなど,本邦初訳も多いとのことで,楽しみ。16日から夏休み第1弾で東京ディズニーランドへ行って来ます(といっても, 我が家から1時間ちょっとなんですが....)。
7月12日
一昨年,毎日新聞社から出て話題になった谷川浩司「復活」が,早くも角川文庫に登場した。 平成8年に羽生七冠誕生とともに無冠となった谷川が,無心になって復活を遂げ17世名人となるまでの葛藤の日々を,自ら書きつづったもの。 羽生との厳しい対決を中心に,勝負師が心の内底をこんなにあからさまに語ってしまってよいのか,と驚かされる。それを書けるところ, 将棋に対してだけではない正直さ,真摯さに谷川の真の強さがあるのかと思う。将棋を全然知らない読み手にも感動を与える書。
7月11日
で,「bk1」に荒木経惟さんへのインタビューが載っていて,これが良い。「センチメンタルな旅」以来, 荒木さんの写真集やエッセイは欠かさず読んでいるが,過激なスタイルの中には,こんなに優しい人がいるんだなぁ,といつも思う。新刊 「写真私情主義」は,プラウベル・マキナで撮りためた日常の記録。今回は自分でプリントもして, 『撮ったときの俺の気持ちを再現しようとするんじゃなくて,いいかげんな気持ちも「いま」の俺の私情』を伝えたかったという。 アラーキーを変態カメラマンみたいに思っている人は,亡き陽子夫人との共著「十年目のセンチメンタルな旅」あたりから読んでみよう。
7月10日
ネット書店「bk1」が開店。 日本最大の書誌データベース検索,読書関連記事,無料メール購読,読者書評を投稿したりと,さまざまなサービスがあります。 最短当日発送という本の宅配は,「24時間以内発送」(約2万タイトル),「2~3日以内発送」(約20万タイトル),「2週間以内発送」 をマークでリアルタイムに表示。その本がいつ届きそうか一目で分かるなど,なかなか便利。送料1回250円というのも安いですね。 文庫本に関する企画も,「bk1夏の100冊フェア-bk1エディターが選ぶ珠玉の文庫百選」,「東洋文庫・夏の100冊フェア」, 「1万円でこんな文庫と新書を買いました企画(近日公開)」などいろいろ。
7月5~9日
何か急に忙しくなってしまい,バタバタ。台風は大したことがなかったので,週末は近くの平塚七夕祭りを見物しつつ (しかし毎年ものすごい人出),映画を見たり,子供の教室に付き合ったりと少し落ち着いてきました。しかし,今月の文庫新刊は, 早くも夏枯れというか,めぼしいものがないですね。講談社文芸文庫の「カルメン・コロンバ」,宝島社文庫「この文庫がすごい!の文庫」 くらいかな,めくってみたいのは....。この時期,かつては読書感想文用の「名作」文庫が一斉に重版再版されてたと思うけれど, それもなし。なにか『夏向きの文庫』ベスト10みたいなのを考えてみましょうか。
7月4日
光文社知恵の森文庫の書き下ろし新刊「ライカはエライ」(田中長徳)を読む。著者がいままであちこちで書いてきたうんちく話を, やさしくQ&Aの形でまとめたもの。あとがきで著者自身言っているように,ちょっとお手軽に雑談しながら一丁上がり,といった感じで, ライカファンの人には物足りないだろう。挿入されている作例のカラー写真も冴えない(作品じゃなくて印刷がね)。 まあ590円だからしょうがないのか。
7月1~3日
週末は,天気も良かったので,江ノ島水族館や近くの公園へ散歩に行っていました。月曜日も良い天気ではあったのですが, 夕方から雷雨となり,帰りの電車が信号トラブルで立ち往生。ギュウギュウ詰めの蒸し暑い車内でグッタリしていました。 読書の方も小休止といった感じで,カメラジャーナル新書・田中長徳「カメラ&レンズベストテン」などをパラパラと。 カミサンは,この7日にオープンするディズニーランドのホテル宿泊計画に血道を挙げております。
6月29~30日
日版が運営しているインターネット通販「本やタウン」は, 書籍の検索までは一般の通販と同じだが,その本を近くの書店で受け取るというところがポイント。手数料がかからないのはよいが, 受け取れる加盟書店は少ない。古書店で稀覯書を探すのならともかく,普通の書籍なら, わざわざ遠くまで出向いて受け取るということはないだろうから,多少の手数料がかかっても普通の通販の方がよいなぁと思う。もちろん, 書店客注の活性化?という日版の意図はわかるんだけど。ちなみに人口40万ほどの我が町には,加盟店が一軒も無かった。 (エキスパート検索ページは,使いやすい!)
6月28日
今週の週刊アスキー,BOOK関係のサイト特集。普段訪れたことのないところも多くて,なかなかよかったのですが,「廃本」 というのは....。古本,絶版本,古書,最近ではリサイクル本ですか,いろいろ呼び方はあると思うけど, ゴミ屋さんのサイトじゃないんだから,廃本というのはびっくり^^;;。辞書にもないんじゃないかな。
6月27日
岩波文庫の新刊,河野与一「学問の曲り角」を読んだ。河野与一は岩波の翻訳書を多く手がけているが,山本夏彦「私の岩波物語」 によると,『・・・たぶん原本はかくの如く面白いものなのだろう。それを翻訳が晦渋難解なものにしたのだろう。その例は河野与一の 「プルターク英雄伝」に最も見らる。岩波は外国語の出来るだけの人を重く用いて,その人の日本語能力を問わなかった。 英雄伝だから手に汗にぎるはずのものが,世にも退屈なものになっている。こんなにつまらなくするのは人間わざではない。』などと散々である。 私も岩波文庫「クォ ヴァディス」で討ち死にしたが,本書では「欠伸がうつる」の典拠や「プラトニック・ラヴ」の由来など,身近な話題を, 大先生らしい偉ぶった風もなく,楽しく説いている。
6月26日
岩波文庫の新刊,フォークナー「熊」を読む。岩波文庫のフォークナーは珍しく,40年近く前にでた「寓話」に続く2冊目。「熊」 自体は,かつて赤祖父哲二訳の旺文社文庫版があった。幼い少年が狩猟仲間に入り,長年彼らが追いかけてきた森の主である大熊との戦いの中で, 人間と動物の死を見つめ,大地や森の神秘を感じる。フォークナーは難しい,という先入観があったせいか,この物語の重厚ではあるが, すっきりとした読み易さは意外であり,嬉しかった。
6月24~25日
ノートパソコンが吹っ飛んでしまい,データ修復に苦戦。最近, しょっちゅうフリーズするのでちょっと弄ろうとしただけなのですが....。
岩波文庫の新刊「明治のおもかげ」を読む。昭和28年,新聞記者で俳人, 落語や小唄もよくした鶯亭金升によって描かれた江戸の面影が残る東京思い出話。小話や洒落,あるときにはまじめな考証と, 大名旗本から吉原色街まで,自在な語り口は見事で,気楽に楽しく読むことができた。
6月22~23日
世界最古の現役客船ドゥロス号が,世界各地で本の普及を目指す航海活動の一環として横浜港・新港ふ頭に寄港し, 23日から9日まで一般公開中。本の販売のほか,各国から集まったボランティア乗組員との交流イベントも企画されている。入場無料。 ドゥロス号は、タイタニック号より2年遅い1914年に建造され,貨物船として就航していたが, 発展途上国などに良書を紹介するドイツの非営利団体「GBA」が77年に購入。名称をギリシャ語で「仕える者」を意味する「ドゥロス」 に変更し,以来87カ国、400以上の港に寄港,約1500万人が同船を訪れているという。 ボランティア乗組員は約35カ国から300人余り集まり,自国の文化を紹介しながら,寄港先の国々の人と交流を深めている。 日本を訪れるのは3度目
船内の一角にある「洋上書店」では,約6000タイトル,50万冊もの書籍が並ぶ。国によって通貨が異なることから「ユニット」 という独自の単位で価格を表し,洋書を中心に料理やスポーツに関する本,辞書,絵本などを低価格で販売。 Tシャツなどの記念グッズも売り出されている。
6月21日
岩波文庫新刊「随筆滝沢馬琴」(真山青果)を読む。馬琴といえば,傲慢で偏屈で強情でケチで酷い人,というイメージが定着している (詳しくは,白龍亭参照)が, 青果は馬琴の日記や関係資料を丹念に漁り,馬琴の過去の習慣にこだわり,争いを好まない性格, 息子にかける過剰な期待が満たされなかったことから,あのような態度になってしまったと分析。馬琴の弱さ,一途さを明らかにしているものの, 詳細に調べられた馬琴の行動を見ていくと,やはりお近づきにはなりたくない人のような....。
6月20日
福井のインターネット古書店「科学堂」に,アテネ文庫301冊完全揃い16万円というのが出ていますが,これはどうですか? 前に明大の奥村さんのページに,『アテネ文庫の創刊は昭和23年3月25日で、この日には1の久松眞一著「茶の精神」から15川端康成著 「私の伊豆」までの15冊が同時に刊行された。その次の発行は16の和辻哲郎著「ケーベル先生」で同年5月15日である。 そして終刊は昭和35年4月に発行された301大西克礼著「古典的とロマン的」であった。刊行総数は301冊であるが,この他に「總目録」 が何冊か出ている。』という記述がありました。16万円というのは安い気もしますが....。アテネ文庫に関しては, 「臼井史朗さんに聞くアテネ文庫創刊の頃」という興味深い記事があります。
6月19日
いままでずっと興味がありながら敬遠気味だった「赤毛のアン」を読んでいます。松本郁子さんのページやその関連リンクを辿って, ようやく感じが掴めてきたところ。
6月16~18日
週末はまずまずの天気で,職場の女性の結婚披露パーティに行ったり,庭に作成中のウッドデッキ(のようなもの) の材料を買い出しに行ったりと,バタバタしていた。それでその間,何を読んでいたのかというと,ビートたけしの「漫才病棟」(文春文庫)。 93年に元本が出た,たけしの下積み時代を元にした自伝的小説。たけしの他の本は読んでいたが,なぜかこれは未読。20年近く前, たけしのオールナイトニッポンを毎週欠かさず聴いていた人間としては,結構そこで喋っていたネタが出てきて,懐かしい。そういえば, 松鶴家千代若さんが15日に亡くなりましたね。
6月15日
雨が続いていましたが,きょうは久しぶりの晴れ。なんとなく気分がよいところで,CDNOWをいろいろ眺めていたら, アシュケナージとショルティの懐かしいベートヴェンP協全集が格安で出ており,思わずクリック一発!買ってしまいました。 私が中学生か高校生になったばかりの頃,このLP盤を買い,よく聴いていたのです。宇野功芳氏が,内容はないけど美音で勝負した皇帝, などと言っていたのも思い出しました。アシュケナージは,その後メータともやっており,それはCDで持っているのですが,全然だめ。 ゼルキンと小澤もだーめ。ということで,結局ショルティかなぁ,と感じる今日この頃....。
6月14日
岩波文庫を焼く....『西村陽平氏は、近年陶芸用の窯を用いて本や雑誌を焼き固める作品づくりをしている作家として知られている。 今回は特別に岩波文庫版のダンテ「神曲」を上、中、下とも3巻焼いていただいた。 西村氏の手にかかるとある特定の温度環境の中で焼かれた紙は、そのままその質のみを残し、