12月27~31日
本年もいろいろとおつき合いいただき,ありがとうございました。来年もまた,よろしくお願いいたします。
12月26日
昨晩もディズニーランドにいました^^;;。今日から30日まで,新宿・伊勢丹で「20世紀最後の大古本市」が開催されています。 ちなみに出品一覧目録に,岩波文庫は出ていないようです。角川文庫などの推理作家の揃いはいろいろあるようですが。
12月25日
いよいよ20世紀も残り6日。子供の頃描いていた21世紀のイメージは,小松左京「空中都市008」みたいだったかな (小学生の頃愛読していたのです)。空中を飛び交うエア・カー,子供の味方でもある召使ロボット, 月への観光旅行....この辺はまだ先送りだなぁ。やはり一番進歩したのは,テレビのCMじゃないけど,携帯電話なんでしょうね。 もうほとんどテレビ電話みたいになってるし。
12月22~24日
メリー・クリスマス! 我が家は,先週末,今年20回目くらい?のディズニーランドへ行ってきました。大混雑が予想されたので, 朝5時にディズニーランドゲート前に到着。すでに徹夜組が多数待機しており,今日も嵐の予感^^;;。 集まってきたディズニーランド仲間と整理券確保の割り当てを決め,7:30のゲートオープンと同時にダッシュ。普段の運動不足を反省しつつ, レストランやアトラスションの予約に走り回りました。8時前には,一通り確保できたようなので,集合場所へ向かい, お互いに確保した整理券を分配交換。ようやくほっとして,カミサンと子供を迎えに行きました。この時期,いろいろなアトラクション (とくにプーさんですね)に乗ったり,ショーを良い場所で見たいと思うならば,8時の定刻ゲートオープンに行ってもとても無理で (8時半には大概入場制限で当日券販売が中止されます),なんでこんな馬鹿馬鹿しいことやってるんだろうと思いつつ, ディズニーランドに踊らされているわけです。ということで,次の我が家のディズニーランド予定は,また29日から4日間連続で^^;;。 自分でも呆れております。
12月19~21日
掲示板で小向さんが丸山真男と音楽のことを書いて下さいました。その新書は読んでいないのですが,丸山真男と言えば,フルトベングラ- とベートーヴェン。自分でもピアノを弾き,古いSP盤のコレクターでもありました。『現代の演奏家は「何を演奏するか」ではなく, 「いかに表現するか」だけを考えている』などと至極当たり前なことを大まじめに言ったりもしていますが, とにかくその音楽に対する思い入れは,大したものだったようです。関連して,岩波新書「フルトヴェングラー」(脇 圭平・芦津丈夫著) の一節,「フルトヴェングラーをめぐって」(音楽・人間・精神の位相)にも丸山真男を交えた座談会が載っていて, 逝去の報に接した際の気持ちなど,フルトヴェングラーへの傾倒ぶりがよく出ています。私はフルトヴェングラーの音楽自体には, なかなか馴染めないところがあるけれど,大好きなワルターとの比較や,ナチスドイツとの関係では興味があります。
12月18日
創元推理文庫の新刊「古書収集十番勝負」(紀田順一郎)が出ました。これは「魔術的な急斜面」を改題し,文庫化したもの。 同じ著者の新刊「古本街の殺人」も,既刊文庫「鹿の幻影」を改題改装したもの。ということで,化粧直しが好きなんですな。私, 紀田さんの古書読書関係のエッセイは好きなんだけど,小説はどうも馴染めません。ミステリファンの方の評価はいかが?
12月14~17日
年末進行で,ちょっと余裕がなくなっております。というわけで,ちょっと更新はお待ち下さい。
12月13日
我が家は住宅展示場によく行く。といっても,これから家を建てようというわけではなく, インテリアやエクステリアの参考にしようと思っているからなのだが,ご存じのようにああいうところの家は,建坪も大きく, たいていは二世帯仕様。狭い我が家に取り入れるためには,かなり無理がある。そこで心強いのが,話題の書「9坪の家」(廣済堂出版)。 建築デザイナー萩原 修さんが,「スミレアオイハウス」と名付けた自邸を建てる過程を描いたもの。正方形2階建て, 3間×3間9坪という4人家族にはミニマムの家だが,軽い口調で『小さな家からはじめよう』と唱えつつ,読者をして 「現代人にとって豊かな住まいとは」という根元的な問題に立ち向かわせる。本書出版の後日談が 「9坪の家 その後」に連載される(らしい)。
12月12日
メガネが壊れた,というか壊したのですが,いままで高屈折のプラスティックレンズを使っていたのに, いま着けている予備のメガネは分厚いガラス(度が強いのです)。重くてしょうがない。でも,傷だらけだった前のメガネに比べて, 見え方はとってもクリア。
最近出た文庫版「侯爵サド」(藤本ひとみ,文春)は,サド侯爵の生涯を小説として描いた本。 精神病院での生活や裁判の証言などを織り込みつつ,ジャンヌ・テスタル事件,マルセイユ事件など, 当時スキャンダルとなった事件を要領よくまとめている。サドに関する文庫本としては,作品として「悪徳の栄え」(河出),「閨房哲学」 (河出,角川),「恋のかけひき」(河出,角川),「恋の罪」(河出,岩波),「食人国旅行記」(河出),「新ジュスティーヌ」(河出), 「ジュスチーヌあるいは美徳の不幸」(富士見),「ジュリエット物語」(富士見),「ソドム百二十日」(河出,富士見,角川), 「美徳の不幸」(河出,角川)など。岩波文庫(植田祐次)以外は,すべて澁澤龍彦訳。 関連書目としては,澁澤龍彦「サド侯爵の生涯」 (中公),バタイユ「文学と悪」(ちくま)などがある。
12月11日
東京では,地下鉄「大江戸線」がいよいよ全線開通となります。が,JRより乗車時間が短くなる区間があっても, 地下深くのホームまで潜るために時間がかかって,かえって手間取るという話も。 ちなみに建設費を抑えるためにトンネルの断面積を従来の半分ほどの大きさにしたため,車両は小さい。ますますモグラっぽいイメージですね。 東京大江戸散歩は, 永井荷風にちなんだ東京の風景を写真を交えて紹介しており,なかなか楽しめます。
12月9~10日
週末は,またまたディズニーランドへ行っていました。しか~し,ものすごい混みよう。8時に着いたところ, 入場ゲートから駐車場まで人の渦。乗り物に乗るどころか,歩くだけでも一苦労で,気持ちが悪くなって倒れている人はいるわ, 押すな踏むなの叫び声は聞こえてくるわ,で悲惨な状況。プーさんのハニーハントは,もちろん安全装置作動で停止, イッツアスモールワールドまでトラブル停止,となかなかにぎやかな一日でした。我々は,空いてるアトラクションだけ地道に乗るのが一番, とダンボやサーキットなどお子ちゃま向けのところで過ごしていました....。今月は来週のみ休み^^;;で,再来週, 年末とディズニーランドツアーを強行予定!なのです。
12月6~8日
所用で幕張に泊まっていました。かつてはいかにも殺風景だった街に,いろいろなショッピングモールやホテルが立ち並び, たしかに賑やかにはなったものの,海の近くのビル風というのは,本当に寒かったのですね....。その間, 倉木麻衣パパの本もちょっと気になりましたが,ここはやはり「文庫本を狙え!」(坪内祐三,晶文社)を読んでみましょう。本書は『週刊文春』 で連載中のコラムをまとめたもので,ターゲットにされた本は,村上春樹,団鬼六,勝新太郎,江藤淳,殿山泰司, 小林信彦などなどヴァラエティーに富んだ154冊。「摘録 劉生日記」や「窪田空穂随筆集」,「書物」など岩波文庫も取り上げられています。 坪内さんは,1958年生まれというから,若い人だったのですね。
12月5日
ハイシッヒ「モンゴルの歴史と文化」は,岩波書店から1967年に出たものの文庫化。この岩波版の入手は難しく, 研究者にとってはありがたい文庫化とのこと(英語版は入手しやすいが,岩波版は注が詳しい)。モンゴルに関しては, ほかに岩波文庫よりモンゴル族の英雄チンギス・カハンの一代記「元朝秘史」。岩波新書から小澤重夫「元朝秘史」。同じく新書で, 懐かしいハズルンド「蒙古の旅」などがある。
12月2~4日
今月の岩波文庫新刊(15日発行)は,「万治絵入本 伊曾保物語」,「古琉球」,「モンゴルの歴史と文化」(ハイシッヒ), 「トロツキー わが生涯 上〔全2冊〕」の4冊。
※「伊曾保物語」は,すでに「天草本」が岩波文庫から,「キリシタン版 エソポ物語」が角川文庫から出ている (私の持っているのはリバイバル本)。角川文庫版には「天草版」のほか,「古活字版」と万治版の挿画のみが含まれている。今回新たに出る 「万治絵入本」は,文語体の古文と浮世絵師の描く挿絵により,江戸時代に広く親しまれたスタイルでイソップ物語を味わえる楽しい本。付録に 『絵入教訓近道』など資料を収録。
12月1日
ここのところ,新書の創刊が相次いでいる中,本日「角川oneテーマ21」新書が創刊されました。初回は,「ミトコンドリアと生きる」 (瀬名秀明・太田成男),「集中力」(谷川浩司),「プーチン主義とは何か」(木村 汎)など12点。編集長からのメッセージ 『そんな躍動しつずける時代を抉り,考え,楽しむ。そこには新しい発見がかならずあります。 歴史の変革期に生きる21世紀人へのネオ新書時代の幕開けです。錯綜する価値観を多彩なラインナップと個性ある執筆人で的確に捉え, あなたの豊かな毎日をサポートするまったく新しいワンテーマ新書主義。こんな生き方,こんな考え方, こんな見方があったことを感じることができるシリーズです』。ネオ新書はいいけど,字が違うぞ....。
11月30日
花村萬月「愛の風俗街道」(光文社新書)と荒木経惟「温泉ロマンス」(知恵の森文庫)など読んでいました。荒木さんのは, 旧作のリメイクだと思っていたのですが,湯河原温泉編は撮り下ろしのようです。まあ,読むというより眺める本ですが。
11月29日
我が家の本棚の整理が進んでいる....といっても,やっているのはカミサンで,私は整理された本棚を眺めて,こんな本があったのか, と嬉しがる役である。そこで,今朝は「ライカ同盟」なる本を見つけて,久しぶりに読んでみた。おなじみ赤瀬川原平またの名を尾辻克彦さんが, ライカ病に初期感染した頃のことを綴った楽しい本で,出てくるのはライカを初めとする中古カメラばかり。なかでも面白いのは, 早田カメラでコンチュラやアンスコを修理してもらう下り。お客の前で勘と経験を駆使し, いまは亡きそれらのカメラの設計者との真剣勝負に臨む修理人の姿が見事に描かれている。尾辻さんの集めるカメラは, あくまで写真を撮るためのものであり,お飾りになっていないのも嬉しい。
11月28日
ドリトル先生といえば,最近出た文春新書「ドリトル先生の英国」(南条竹則)がなかなか面白かった。 ドリトル先生シリーズの時代設定や,それにときどき入り込む執筆当時の時代背景(シリーズは第一次大戦で書き始められ, 第二次大戦まで続いた)が,わかりやすく説明されている。物語自体の引用は少ないので,かつてドリトル先生を読んだことのある人なら, なるほど!と思うことがいろいろあるが,まだ読んでいない人は,まずお話を読んでから....が良いだろう。 シリーズの訳者井伏鱒二のエピソードにも若干触れている。
11月27日
早々と職場の忘年会が築地でありました。この時期,通勤電車も暖房がよく効くので, ついウトウトして乗り過ごしてしまうことがあります。今朝も,新橋を通り越して,有楽町で目が覚め,また折り返しの山手線で戻ってきた次第。 帰りだと,結構遠くまで連れて行かれてしまうことも。
日本語.comドメインは,相変わらず先行き不透明ですが,日本語対応WHOISはうまく動いているようです。 名前や地名を入れて検索してみると,誰が所持しているのかわかって面白いですよ。 その名前に関わりのある人が登録している場合は納得しますが,実際には,組織的にあたり構わず取得している場合が多いわけです。ちなみに, 文庫.comは横浜の金沢区ネットワークサービス,読書.comはインターネットアカデミーというインターネット教育の会社, 岩波.comはisinternational.comという組織的....なクチ,岩波文庫.comはMieko ICHIKAWAさんというロサンジェルスの人(ただし,登録開始日から数日残っていた)に決まりました!
11月23~26日
週末は良い天気でしたね。新宿のカメラ屋へ行ったり,公園で遊んだりと,のんびりしていました。改装された岩波少年文庫で, ドリトル先生のシリーズが揃いつつあります。私としては物心ついたときから,体裁が変わるたびに買って読み込んできたシリーズなので, 今回もちょっと誘惑されます^^;;。シリーズ中,一番面白いのは,やはり「航海記」だと思うのですが, これを読んでしまうとプロローグである「アフリカへゆく」が,後回しになってしまうんですね。 動物語をしゃべれない獣医というのはナンセンスだと言い,動物や子供に優しく,太った体で世界中を旅する(ときには巨大な貝に運ばれて) 大忙しのドリトル先生は,動物大好き少年のあこがれの的です。 英語版では絵入りのシリーズがAmazon.comで探すとたくさんあるようですので,クリスマスプレゼントにいいかも。 誰かくれないかな^^。
11月22日
クリスマスシーズンというのが毎年早くなって,ディズニーランドなどでは11月初めからずっとイベントをやっているわけですが, さて我が書棚の中で,クリスマスに相応しい本があるか?と思い出してみると,例の「賢者の贈り物」,「クリスマスキャロル」 などの文庫本に混じって,村上春樹「羊男のクリスマス」(講談社)がありました。もう15年も前の絵本ですが,調べてみると, いまでも初めに出たときのままで売れているんですね。山下達郎みたいなものかしら。
11月21日
オンライン書店の利用方法や比較などをまとめたサイト「本屋のリンク」にリンクしていただきました。主催の石塚さん, ありがとうございました。
11月16~20日
土~月と3連休。日曜日は東京ディズニーランドがクリスマス前の大騒ぎとのことで,またまた行ってきました。いやぁ,すごい人。 プーさんのハニーハントは,待ち時間4時間半。昼を食べるのにも1時間待ち。で,カミサンは怒って先に帰ってしまいました^^;;。 私と子供は,再会されたウェスタンリバー鉄道など無難なところに乗って,夜のパレード前に脱出。なんか,年々混み方が凄くなっていて, 始発電車で行って,ものすごいダッシュしなければショーも見られない。休日に子供連れで行けるようなところではなくなってきているのが残念。
今月の岩波文庫新刊は,「鴎外随筆集」,「おもろさうし 下〔全2冊〕」,「紋切型辞典」(フローベール),「ロシア革命史 3 〔全5冊〕」(トロツキー)の4点。「紋切辞典」は身近な事柄を1000ほど集め,『当時流布していた偏見や言葉の惰性, 硬直した紋切型の表現を揶揄し,諷刺してみせた』もの。「悪魔の辞典」ほど,露悪的ではない。いままでに,1966年筑摩書房, 1978年青銅社,1998年平凡社(青銅社と同じもの)から出ている。海外のサイトでは, Dictionary of Received Ideasや Dictionary of Received Ideasなどが参考になる。
11月15日
青弓社など14社が,25%の低正味,買切の自由価格販売「謝恩価格本フェア」をスタート。ということで,青弓社のホームページにそのことがいろいろ書かれています。 それからこんなニュースも....「ハリー・ポッター」初版本に約77万円の高値-英国のスウィンドンで15日開催のドミニク・ ウィンター社のオークションに出品される「ハリー・ポッターと賢者の石」の初版本が,3年前に出たばかりの本としては異例の5000ポンド (約77万5000円)もの高値をつけそうだとのこと。初版本の発行は500部のみ,ハードカバー本は300部と少部数だった上, 日本を含む世界各国で訳され大ベストセラーとなっているため。私は読んでいないのですが,そんなに面白い? ついでに, 紀田順一郎さんの古書ミステリ最新作「神保町の怪人」(創元クライム・クラブ)が出ました。 本と古本を巡る奇々怪々な人々を巻き込んで起こる様々な事件。「展覧会の客」,「「憂鬱な愛人」事件」,「電網恢々事件」の3編を収録。
11月14日
岩波文庫の希少書。アーノルド「亜細亜の光」。戦時中に出したものの,戦後は省みられなくなり,いまどき復刊の見込みもないし, 古書価は高い。ところで,アーノルドって誰だ?
エドウィン・アーノルド(Sir Edwin Arnold)は1832年に英国Gravesendで生まれ, オクスフォードで学んだ後,ジャーナリストとして活躍。1861年にはデイリーテレグラフ主筆となった。 彼は優秀なジャーナリストであったが,詩人として世に出る野望を持ち,1879年にブッダの生涯を描いた詩集「亜細亜の光」を発表。 その後何の作品も出版していないにもかかわらず,今では詩人としてのみ名を残している。当時「亜細亜の光」は, そのエキゾチックな雰囲気や不思議な言葉(サンスクリット用語)で,評判を得た。ブッダのモラル主義は西洋によく知られていたが, その実際の生活,背景となるインドの風景は目新しく感じられたのだ。出版されるとすぐにヨーロッパ各国で翻訳され, アメリカやイギリスでは数十版を重ねる人気を得た。しかし,今日ではそれらの国でもすっかり読まれなくなっている。 ....これじゃ読む気にならないけど,海外のサイトでは結構取り上げられていますね。
11月13日
全国書店ネットワーク「イーホン」 がOPEN。オンラインで注文でき,手数料無料。本は,近くの書店で受け取るという仕組み。ここの文庫の分類がちょっと面白い。 SF・推理(ハヤカワ文庫・創元推理文庫などSF・ミステリーのシリーズ),文庫一般(角川書店・講談社・新潮社・ 文藝春秋など一般的な文庫はすべてここです),学術・教養(岩波書店・筑摩書房・講談社学術文庫など,学術的なものや教養が深まる文庫です) ,雑学文庫(三笠書房・PHPなどビジネスマン向けから生活実用まで,知識を得たい方はこちら),歴史(山岡壮八・ 吉川英治など著名な歴史時代小説はこちらです),ティーンズ・少女(集英社コバルト・講談社X・角川ルビーなど少女向けの文庫です), ティーンズ・ファンタジー(富士見ファンタジー・角川スニーカーなどファンタジーをテーマにしている文庫です),レディース文庫 (大人の女性のためのロマンス小説),コミック文庫(文庫サイズのコミック。あの名作が文庫として再登場),官能文庫(オトナの為の文庫)。 これは,いまの書店側の感覚なんでしょうね。私は使いそうもないな....。
11月9~12日
10日は,日本語.comの登録開始日。どこのレジストラも午前中は大混雑で,登録画面が先に進まない状態。 午後になって若干改善され,国外のレジストラは比較的順調に登録作業が進むようになりましたが,国内はずっと混雑が続いていたようです。 ちなみに文庫.com,文庫本.com,読書.comなどは,即登録されたようです。 まだ本当に使えるかどうかもよくわからない状態での先取り競争。今後どうなることやら....。
土曜日は,本棚を買い足しに家具屋へ。ごく普通の天井近くまである木製の本棚で,文庫本専用というわけではないから, なにやらグチャグチャになっていて,整理する気もなくなっているこの頃。昔から?揃った本は人を誘う,という言葉もあるようですが, 分冊文庫本さえ,あちこちに散らばっているようじゃ,読書欲が減退するのも当然か。
日曜日は,ズーラシア(横浜動物園)へ行ってきました。有名なオカピーなど,いろいろ見られてよかったのですが, 広すぎて動物を探すのが一苦労でした。もっとも子供は動物より山あり谷ありの園内を走り回ることに熱心でした。
11月8日
出たばかりの岩波文庫新刊「唐詩選(上)」が版元品切れだという。まあ,増刷待ちということなんだろうが,売れていることは確か。 私など,上中下と同時に出ていたら,たとえ,上巻の半分までもよまないだろうな・・・と思っても,当然全部買ってしまう。 そもそも3巻合わせて1冊の書なわけだし。何より揃っていないのは気持ちが悪い。実際,分冊ものは, 後に行けば行くほど極端に販売部数が落ちるということだから,世の中「お試し買い」という人も結構いるんだろうね。
11月7日
岩波文庫の新刊,ジェーン・オースティンの「エマ」を読みました。41歳で亡くなったオースティンが,エマを書いたのは39歳のとき。 オースティン家は旧家ではあるが,格別裕福というわけではなく,ジェーンが若い頃から書きためてはいたものをもとに,35歳で「分別と多感」 を自費出版し評判となってから,「高慢と偏見」や「説得」,「マンスフィールドパーク」など主要な作品を出版した時期は, 4~5年に過ぎなかったのですね。主人公エマは,地方の名家であるウッドハウス家の若い娘。ウッドハウス家は,「高慢と偏見」 のベネット家より,ちょっとばかし裕福だけど,姉が嫁ぎ,早くになくなった母代わりの家庭教師も結婚して出ていってしまうと, 老いた父親との二人暮らしはやはり寂しい。もっとも人の良いウッドハウス氏とエマのおかげで,お客は絶えず, その人たちの噂話で独り者の男女が出てくると,エマはそれ自分の出番,とばかり,本人たちの気持ちは思案の外, 恋のキューピッド役をかって出るわけ。エマの理解者で,最後には結ばれるナイトリーが, あなたは干渉することで彼らに利益をもたらすより自分を傷つけたんじゃないかな,と言うように, そのお節介にはちょっと独りよがりのところがあるものの,なかなか憎めない人。わたしは,フォスターの眺めのいい部屋なんてが好きだから, イギリスものではブロンテ姉妹よりも,オースティンの方が好きかな。
オースティンに関しては,http://www.pemberley.com/janeinfo/janeinfo.htmlに詳しい情報とオリジナルテキストがあります。 エマについては,"Emma, published in 1815, has been described as a "mystery story without a murder". The eponymous heroine is the charming (but perhaps too clever for her own good) Emma Woodhouse, who manages to deceive herself in a number of ways (including as to who is really the object of her own affections), even though she (and the reader) are often in possession of evidence pointing toward the truth. Like Catherine Morland in Northanger Abbey, Marianne Dashwood in Sense and Sensibility, and Elizabeth Bennet in Pride and Prejudice, she overcomes self-delusion during the course of her novel. The book describes a year in the life of the village of Highbury and its vicinity, portraying many of the various inhabitants. Emma was dedicated to the dissolute Prince Regent (George Augustus Frederick), at his request; he was the uncle of Victoria, and was Prince Regent from 1811-1820 and later king George IV (1820-1830). Jane Austen was apparently not especially pleased by this honour (see her letter on the infidelities of the Prince and his wife). "と巧く書かれています。
11月6日
サーバー業者より,お詫びで期限一ヶ月延長との連絡があり,メールは復旧しました。青弓社「絶版文庫三重奏」を読んでいます。 講談社文庫版のドリトル先生は,私も持っているのですが,絶版になっているのですね。子供の頃は岩波の単行本,少年文庫,講談社文庫と, 出るたびに買っていた(訳者,中身は同じです)ファンとしては,ちょっと残念。本書には,マンスフィールドの園遊会,ゲーテのミニヨンなど, 親しみやすい作品ばかり取り上げられているので,マニアな人でなくても楽しめます。もちろん,絶版文庫に関する蘊蓄もいろいろ。※ SuperTag32という新しいHTML作成フリーソフトを使い始めたのですが,なかなか使いやすいですね。 ちょっとツールボタンが直観的にわかりにくいのが難だけれど。
11月1~5日
連休中はみなさん楽しく過ごされたでしょうか? 我が家は私とカミサンが風邪でダウンし, 5日になってようやく近所の大学の大学祭を見に行ったり,江ノ島へ散歩に出かけたりした程度。療養生活を送っていました。その間, 「文庫パノラマ館」を眺めていたわけですが,さすがにレアな文庫本ばかりで感心いたしました。矢口さんも言われていたように, 明治から戦前にかけてのマイナーな文庫は,正確な目録,発行状況を調べることが極めて困難であり, いちいち実物にあたってみるほかないところも多いのですね。古い文庫本に興味をお持ちの方には,とても楽しく,かつ励みになる本です。
なお,現在メールサーバー不具合により,メールが受け取れない状況です。メールをお送りいただいている方, お返事はしばらくお待ち下さい。
10月31日
BOLでは,年内配送料無料キャンペーン中です。 『BOLからお客様へのミレニアム・キャンペーンとして11/1より年内,配送料は全国一律無料でお届けいたします。 すでに受付けしている予約本に関しても発売日が11月1日以降でしたら,配送料は無料です。但し, ご注文が無料キャンペーン開始の11月1日以前の場合は,ご注文時の150円を配送料金としてご請求させていただきますので, ご了承ください。』とのこと。無料は嬉しいが,システムの信頼性は?
10月30日
読売新聞の調査によると,読書人口は減少傾向が止まらず,30代では70%が月に1冊も読まないという。ちなみに, 本に関する不満の第一位は,値段が高いこと。多くの情報がインターネットで流れている現在, 情報入手のコスト感覚も変わってきているんでしょう。
10月26~29日
しかし,寒い日が続いていますね。わたしも風邪をひいてしまい,絶不調。週末は寝込んでいました。「絶版文庫三重奏」と 「文庫パノラマ館」も入手したのですが,まだまだ眺めただけ。まあ,楽しみにとってあるわけです。テリー伊藤の 「テリー伊藤のお笑いニッポン大改造計画」(知恵の森文庫)だけは読みました....。ところで,bk1では取り寄せの場合, 入荷順にまめに送ってくれるのは嬉しいけれど,文庫本数冊を頼んで1刷ずつバラバラに宅配便でというのは,ちょっとありがた迷惑。でも, 揃うまでストックして管理するより,いちいち送る方が,結局安くつくのかも....。
10月25日
27日は「読書の日」。11月9日まで開催される「読書週間」の初日にあたる。「読書週間」は,大正13年に始まり,読書の奨励や, 図書館利用の促進運動が行われてきた。その後,第2世界大戦などにより一時中断したものの,現在まで続けられている。もっとも最近は, 読書というより,出版社と書店のための販売促進週間というイメージが強いけれど。読書推進・ 図書普及連絡会の窓口である日本書籍出版協会の立花部長にしてから,『読書離れは進む一方だ。今後, 本の購買者層が大きく伸びる要素は考えられない。せめてこのまま横ばいを維持するか,多少でも上向けばいいだろう』 とずいぶん悲観的な見解だ。
10月24日
小学館文庫の新刊「巣鴨プリズン未発表フィルム」(織田文二)を読む。元巣鴨プリズン(現在, 池袋サンシャイン60の建っているところ)の刑務官だった著者が,自ら撮影した写真をもとに,当時の刑務所内部の生活を記録したもの。 写真以外に目新しいものはないが,東京裁判前後の事情がコンパクトにまとめられている。ただし, 刑務官としての著者の立場ははっきりしているので,それに馴染めない人がいるかもしれない。もっともこの辺りのことは, インターネットで調べた方が早いだろう。たとえば,東京裁判など。
10月23日
11月8日に,岩波文庫秋の一括重版があります。鈴木信太郎訳の「ヴァレリー詩集」や,ベルトランの「夜のガスパール」,ユゴーの 「ライン河幻想紀行」,ハックスリの「恋愛対位法」など30点。ちなみに漱石の「三四郎」には,『次の日は空想をやめて, はいるとさっそく本を借りた。しかし借りそくなったので,すぐ返した。あとから借りた本はむずかしすぎて読めなかったからまた返した。 三四郎はこういうふうにして毎日本を八,九冊ずつは必ず借りた。もっともたまにはすこし読んだのもある。三四郎が驚いたのは, どんな本を借りても,きっとだれか一度は目を通しているという事実を発見した時であった。 それは書中ここかしこに見える鉛筆のあとでたしかである。ある時三四郎は念のため,アフラ・ベーンという作家の小説を借りてみた。 あけるまでは,よもやと思ったが,見るとやはり鉛筆で丁寧にしるしがつけてあった。』という下りがあります。アフラ・ ベインはイギリスの女性作家で,文筆によって生活を支えた最初の職業閨秀作家であるといわれており,その「オルノーコ・美しい浮気女」 も重版されます。
10月20~22日
いろいろ新しい文庫シリーズが創刊されますが,学研M文庫ってのは,あまり目立たないような....。学研サイトの, 全冊立ち読みコーナーっていうのは,ちょっと面白いですね。画像で4頁ばかり読めるだけなんですが。参考にはなります。コリン・ ウィルソンの「超読書体験」というタイトルには笑ってしまったが,読んでみるつもり。
10月19日
「日経ビジネス人文庫」が11月7日に30点一斉発売される。テーマは『さらば「20世紀の会社人間」』で,シンプリシティ-「過剰」 な時代の新競争戦略,20世紀 日本の経済人,経済を見る目はこうして磨く,リストラに克った・・・ということで,経済人 (私のことじゃないな)が21世紀に生き残る道を探るらしい。編集長インタビューなど詳しくは.bk1のサイトで。
10月17~18日
岩波文庫新刊の「唐詩選」。かつて,漆山又四郎訳注や前野直彬注解(ワイド版岩波文庫にもあり)でも出ていたが, 今回は佐藤保補訂による改版。原文・訓読文と語釈・現代語訳を掲載。参考にと思い,インターネットの漢詩, 唐詩のサイトをいくつか見てみましたが,みんな「濃ゆい」ですなぁ。
10月16日
先日店じまいした職場のそばの書店跡に,新しい書店(新橋書店が)開店した。前の店に比べて, アダルト関係が一層充実しているみたい^^;;。各社文庫本の解説目録が積み上げてあったのと, 安い雑誌を買ったらボールペンをくれたのは良し。新橋「大古本市」は,全然収穫なしです。
10月15日
神保町のメールマガジン「神保町ドットコム」 が創刊されました。『神保町ドットコムは10月1日よりブックタウン神田に登録された会員・本を愛し・神田神保町を愛する人々にむけて, メールマガジンとしてリアルタイムな情報を毎月発信していく予定です。メールに載せきれない画像やムービーは本サイトで公開していきます』 とのことで,第1号には,「三代目座談会 あとつぎ物語」,「澁澤龍彦の書斎 画像420枚,動画5本一挙公開!」 などの企画記事が掲載されています。※現在,新橋駅前では,大古本市が開催中です。ちょっと天気が心配ですが, お近くの方は覗いてみてはいかが。
10月12~14日
悪魔の辞典は各社から出ているビアスですが,文庫本で読める作品は限られていて,岩波文庫の「いのちの半ばに」
(1955年刊)のほか,角川文庫(死の診断,1979),創元推理文庫あたりに小品が入っているくらい。今回岩波書店から出た
「ビアス短篇集」に収められた13編は,その多くが「いのちの半ばに」にも含まれていたもの。
ところがことごとく邦訳題名が変えられているのには笑ってしまいました。「人間と蛇」が「男と蛇」,「ふさわしい環境」が
「環境が肝心」,「ふさがれた窓」が「板張りの窓」,「哲人パーカー・アダスン」が「哲学者パーカー・アダソン」,「空飛ぶ騎手」
が「宙を飛ぶ騎馬兵」,「アウル・クリーク橋の一事件」が「アウル・クリーク鉄橋での出来事」・・・
てな具合で全部変えられています。ちなみに「いのちの半ばに」というよく知られた短篇集の題名も「命の盛りのそのときにも」
と訳すんだそう....。先行訳のことにもふれられていないし,これは訳者大津栄一郎氏のポリシーなんでしょうね^^;;。
土曜日は息子と二人でディズニーランドへ行ってきました。早起きして開門時間の8時ちょうどに到着。しかし,お目当てのプーさんは, 朝からトラブルで止まっていた・・・。小さい頃は,トイレと食事が大変で,カミサン抜きで行くのはヘヴィーだったのですが, 最近はカミサン抜きの方が気楽なのよね^^;;。
10月11日
そのOH!文庫の一冊,「子どものことを子どもにきく」(杉山 亮)を読む。著者はおもちゃ作家。3歳から10歳までの8年間, 息子に年に1回,インタビューして,その時々の心境を聞き,その年なりの子供の世界観を探る....というユニークな試みの記録。 このインタビューがなかなか巧い。昔,リンクレターというアメリカのテレビ司会者が,子供へのインタビュー番組をやっていて,その問答が 「ほざくなチビッ子」という楽しい文庫本にまとめられていたが,結局子供にインタビューするときのポイントは,「自分(大人) が知っていることを訊かない」,「大人の都合のいいところに誘導しない」,「話をまとめようとしない」というようなことになるようだ。
10月10日
10日創刊の新潮OH!文庫。さっそく書店でかなりのスペース(新橋文教堂では,新刊文庫棚の1/3程度)
をとって売りに出ています。編集長によるとOH!文庫は,『旧来の新潮文庫は作家で買っていく人のためのもの。
昨今はそうではなく,テーマ性で売れる作品が目に付く。内容が面白いから売れる,そうした鉱脈を文庫で発掘しようと考えた。
ノンフィクション系を中心とし,新潮社は新書がないので,その分野もカバーする,いわゆるサブカルチャー,インタビュー,
対談ものをラインナップする。内容の面白い作品を,単行本より敷居の低い文庫で出版することも意義があると思い,
最初は3割くらいを考えていたが,結果的には創刊50冊のうち半分ぐらいが書き下ろしになった。
ベストセラーの文庫化が第一の目的ではありません』。とのことで,私は「ディズニーランド101の謎」,
「これでも終の住処を買いますか」,「箱根人の箱根案内」あたりに惹かれましたね。
10月6~9日
3連休でしたが,子供が風邪気味だったので遠出せず,近場で買い物などしていました。その間読んだのは,岩波文庫では「量子力学と私」 に続いて2冊目となる朝永振一郎「科学者の自由な楽園」。少年時代,学生時代の思い出や,仁科博士との出会い,理研での研究生活など, 「湯川博士に比べて,自分の進むべき道を早くから決められなかった」という著者の,とくに啓蒙的な著作をまとめたもの。 ファインマンを面白く読んだわたしとしては,湯川博士の文章より,朝永先生の方が好きですね。学生時代,朝永先生の「量子力学」 で勉強してた....というのも遠い昔^^;;。
10月3~5日
ちょっと忙しくて,トッチラカッテイマス・・・ここのところ,本の通信販売は,bk1を利用しています。送料が250円と安いのが魅力。で,注文したのは, 【今週の旬。】『アンパンマンvsアンパンマン』^^;;。『特に第四幕「クライマックスはこれからだ 登場キャラクター面白話」では, 僕にとって『アンパンマン』シリーズ最大の謎だった「ジャムおじさんとバタコさんの関係」がついに明らかにされ,「胸がすく思い」 とはこういうことなのかと実感した次第。また,おむすびまん&こむすびまんが農協への気遣いから生まれたという政治的背景や, シリーズの中で唯一母親がいるのが○○まんだという,言われて初めて気付くプチ真実など,ファンにとってはたまらない真相の連続。』 なんだって。これは気になる,でしょ!
10月2日
今月の岩波文庫新刊は, エマ〔全2冊〕(オースティン,工藤政司訳),国富論 2〔全4冊〕(アダム・スミス),唐詩選〔全3冊・
改版〕,増補 俳諧歳時記栞草 下(曲亭馬琴)。 その中でも楽しみな「エマ」は,1974年に中公文庫から出ているほか,
1997年に映画化された際,阿部知二訳(改装)とハーディング祥子訳も出ました。亡き淀川長治さんの紹介で映画「エマ」・・・
■イギリスのエレガント ここに吸い込みたまえ■ 42歳で独身で死んだイギリスの女流作家ジェーン・オースティンの代表小説「エマ」
(1816年発刊)の映画化。この作家の「分別と多感」(1811),「高慢と偏見」(1813)も映画化されている。
それはともにアメリカのMGMの映画だったが,この「エマ」は1996年のイギリス映画2時間2分。色彩が美術画のごとく美しい。
19世紀イギリス南部ハイベリー,この地の上流社会の娘エマがお嬢さんごのみで友人たちを縁結びする。
映画は余すことなくイギリスのこの時代の上流社会をこの目この心に染み込ませる。監督ダグラス・マクグラスはウディ・
アレン映画の脚本にも協力したニューヨーカー誌のエッセー執筆家。
この映画,女の香り,女のうれしさ,女の夢,それがあふれているのはジェーン・オースティン自身のあこがれに違いない。エミリー・
ブロンテが男を求めて鬼と化したごとき「嵐が丘」を書いたのと同じく,
イギリスの牧師の娘がフランス貴族の影響を受け絹刺しゅうに仕上げた花のごとき作。女ならではの“女の映画”。
かわいいエマ,もう結婚してもいいエマ,この彼女が“あの人とこの人”と縁結びのキューピッドを気取っているこの映画は,
男女のエレガントが“愛”と“恋”の錦を織り成しながら恋の熱をさます冷風にも吹き付けられる。
男の“心”,女の“心”,その秘密をエマが知り,わが身を責める。女の観客はこの作に酔うであろう。男の観客はアクビするであろう。
そして男自身の無感覚に気付いて舌打ちするであろう。グウィネス・パルトロウ,ジェレミー・ノーサム,それに「トレインスポッティング」
のユアン・マクレガー,グレタ・スカッキ,ポリー・ウォーカーと,この配役は地味ながら,イギリスのこの時代の富豪屋敷,
そこでのダンスパーティー,この時代の衣装。
さながらイギリスの美術アルバムに見とれてその一頁一頁をめくるがごとき楽しみ。この映画から今はもはやホコリだらけのジェーン・
オースティンの本を取り出した人はもうけもの。必読のお薦め。
必読のお薦め,と言われては,読まずにすませられませんね。
10月1日
あっという間に10月となりました。当地ではここ数日雨模様です。10月といえば,神田古本まつり。今年第41回は,青空掘り出し市 (10月27日~11月3日,岩波会場・三省堂会場 午前10時~午後7時30分)と古書特選即売会 (10月27日~29日 午前10時~午後6時 東京古書会館2階)が行われます。それにあわせて,神田古書店連合目録「古本」 第26号を10月27日に発行(送料共600円)。詳しくは,「BOOK TOWN 神田」へ。
9月27~30日
さて仕事の方は先日の代休などもあって,4連休。といっても,ディズニーランドなど近場で過ごしていました。 ディズニーランドの新しいアトラクション「プーさんのハニーハント」は,相変わらず2時間以上待ちでしたが, とりあえずちゃんと動いていました(ファストパスを利用して2回乗りました^^;;)。クマのプーさんについては,「クマのプーさん」 (石井桃子訳,岩波少年文庫1957),「プー横丁にたった家」(同1958)を。
作者のミルン(A.A.Milne)は,1882年ロンドン生まれ。ケンブリッジ大学卒業後,「パンチ」誌の副編集長に就くが, 第1次世界大戦でフランスに出征し,病気により帰国。その後執筆生活に入り,息子のクリストファー・ロビンのために童謡, 童話を創るようになり,1926年に「クマのプーさん」(Winnie-the-Pooh)を出版。1956年に72歳で亡くなっています。 そうそう,ユーモア溢れる長篇推理「赤い館の秘密」(創元推理・旺文社・角川文庫)も有名ですね。
9月25~26日
岩波文庫9月新刊「下谷叢話」(永井荷風)は,以前全集で読んだときから,たいへん情感溢れる素敵な作品だと思っていました。 『は絶対の存在であった文学上の師鴎外の死に続き,「わが青春の夢もまた消えにけり」という痛恨事,関東大震災が荷風を襲った。翌年, 45歳の荷風は,幼い一時期を過ごした下谷の家,そこに住んだ母方の祖父鷲津毅堂やその周辺の, 時代の潮流に超然と生きた幕末維新の漢詩壇の人々を,大きな共感をもって描く。』 浅草下谷については,浅草下谷散歩をご覧下さい。 ★★★★☆
9月24日
岩波文庫在庫僅少書目一覧を作成しました。 副題は,「まもなく品切れ-書店へ急げ!」です。上下続き本の中には,すでに上巻が品切れとなっているものもあります。 書店で手に入りにくい場合は,岩波書店のオンライン通信販売をご利用下さい。
9月21~23日
重版された岩波文庫「ハインリヒ・ベル短篇集」。『戦争という苛酷な運命にまきこまれた人々の人生はいかに踏みにじられていったのか。 また,戦争は,人々の現在の生活や心の中にいかに深い傷跡を残すものか。 第2次大戦での従軍体験をもとに戦争とその後遺症を描いた初期短篇を中心とする20篇を精選(うち本邦初訳13篇)。 諷刺とユーモアに満ちたベル(1917-85)珠玉の短篇集』とのことで,12年ほど前に刊行されたものですが, 内容はあまり記憶になかったので,ちょっと読み返してみました。
9月20日
岩波文庫「増補 俳諧歳時記栞草」(曲亭馬琴)を読む。馬琴が1803年に編纂した「俳諧歳時記」を,藍亭青藍が整理,追補したもの。 オリジナルの「俳諧歳時記」に対し,植物,動物関係の季題を大幅に充実し,月別・いろは順に並び替えている。 一見古めかしいが意外に読みやすく,とにかくあっちこっちの文献から故事由来を引っ張り出してきていて, ものを知らないことにかけては自信がある私としては,大変楽しく勉強になった。★★★★☆
9月19日
まだ8月の岩波文庫新刊を読んでいるのですが,「随筆集 団扇の画」(柴田宵曲著,小出昌洋編)はなかなか面白かった。 紹介文によると『決して声高に語ることのなかった柴田宵曲(1897-1966)の文章には,常に節度と品格が湛えられている。 その未刊随筆の中からテーマ別に選出・編集。とりわけ,宵曲が心酔し,その精神形成を培った隠逸の先人たちを偲んで綴った文章は, アカデミズムの世界とは一線を画した古き良き趣味人たちの面影を髣髴させてやまない』とのこと。★★★☆☆
ちなみに昨年出た同じ編者による「増補 新橋の狸先生」(森 銑三著)は,残部僅少とのこと。急ぎましょう。
9月18日
PHP文庫の新刊「千字寄席」(立川志の輔監修)を読む。江戸明治期の名作傑作落語250席の粗筋を,各々1000字でまとめた 「噺がわかる落語笑事典」。各噺ごとに,粗筋,原話(その噺の起源),鍵語(登場する食べ物,人物,地名など),得意とした噺家,こぼれ話, 出てくる面白いギャグなど,なかなかうまくまとめられていて,やっぱりオリジナルを読みたく(聴きたく)なります^^。各噺が粋,艶,熟, 笑,落の各分野で5段階評価されているのも便利。★★★☆☆
9月17日
森村誠一「平家物語」。以前新書版で出ていたものですね。今回,分厚い文庫本で出ましたが,読んだ方いますか。 わたしはとても読む自信がないです^^;;。
9月16日
香港の本屋さん事情をみると,香港では本のディスカウントがあるんですね。
9月13~15日
行ってきました,青森へ。いや~,暑かった。留守の間,ウチの方は大雨と落雷で大変だったようで, カミサンなど妹宅へ非難していたとのこと。
9月12日
週末まで青森大学に出張しています。
9月11日
職場で不幸があり,ちょっとバタバタしておりました。bk1では,がんばれ平凡社!キャンペーン実施中。スタッフの安藤氏「先日, 僕らの大好きな雑誌『太陽』が経営的な理由で休刊するという報せが届いた。その鮮やかな写真に彩られた特集は毎号圧巻だった。 往来堂書店で働いていた頃,『太陽』は単価が高くてよく売れるドル箱雑誌で,常に売上に貢献してくれた。また「新刊が欲しい」 と無理を言えば営業の福田氏はすぐ納品してくれた。いまでも感謝している。僕がbk1に移ってからも,平凡社・ 宣伝部の緒方氏は足繁く営業に来てくださる。いつも面白そうな企画をたくさん持って。だからこんないい出版社は, 僕ら書店が盛り立てなくちゃ。そんな思いを込めてこのキャンペーンを企画しました。bk1スタッフ全員が応援してますよ。平凡社さん!」
9月9~10日
岩波国語辞典(第6版)が11月17日発売になります。今回は,ヨコ組版も登場。タテ組が1404頁で,ヨコ組が1480頁だから, やはりヨコ組にするとちょっと増えるのね(値段は同じ)。ちなみに岩波書店推奨の略称は「岩国」らしい。 私の周りでそう呼んでいる人はいないけれど。
9月8日
河出文庫で「夢のかたち-言葉の標本函」(澁澤龍彦編)なんていうのが出たけど,これは前に出ていた「澁澤龍彦コレクション」 を改題したものなんですね。古今東西の文学作品や名著の中から〈夢〉というテーマで数々の文章を採集し,自由な断章として編まれたもの。 280pで750円とはなかなかよいお値段。
9月7日
婦人雑誌の新年号といえば,家計簿を始め分厚い付録でパンパン。子供の頃我が家でも, 普段は買わない主婦の友などを新年号だけは買っていた記憶があります。時代が進んで,主婦と生活社「新春すてきな奥さん2001年版」。 今年の目玉は「5大付録・3大プレゼント・CD付き」とのこと。 やっぱり家計簿CDかな? ちなみに主婦と生活社では, 「わたしたちの皇室」という季刊誌も出しているんですね。
9月3~6日
岩波文庫新刊「日本滞在記」を読む。最近まで刊行を禁じられていたロシア全権大使レザノフの鎖国日本・
長崎滞在記。一向に進まぬ交渉に苛立ちながらも,ねばり強く交渉に当たったレザノフの詳細な記録は,
当時の日本側役人の言動を生き生きと伝えるとともに,とくに直接対峙した若き通詞たちの仕事ぶりに目を見張らせる。
★★★★☆
※1804年9月6日, ロシア皇帝アレキサンドル一世より対日通商条約締結を目的とし全権大使として派遣された国務顧問レザノフが長崎に入港した。 レザノフはオランダ商館長ドゥーフらを介して対日交渉に臨み,幕府目付遠山景晋と会見するも,通商を認めぬ旨の諭書が渡され, 5ヶ月余りの滞在ののち帰国した。その後,さらに通商を求めるべく,北海道の沿岸を攻撃,日本側もそれに対し北方防備のため, 間宮林蔵を初めとする調査隊を樺太に送るなどの事態となった。レザノフは首都ペテルスブルグに赴く途中, シベリアのクラスノヤルスクで病没した。(参考:ロシア使節レザノフ来航絵巻)
9月2日
「電子文庫パブリ」が9月1日オープン。大手出版社8社で結成する「電子文庫出版社会」が運営する電子本販売サイト「電子文庫パブリ」 が,約1000点の品揃えでオープンした。出版社が手掛ける初の本格的な電子書店だが, ファイルフォーマットや対象商品などには著作権管理や表示品質,オンライン出版への期待度など各社独自の考え方が表れている。今後, 年内には規約をまとめ,他出版社にも参加を呼びかける。(文化通信)
9月1日
ここのところ,各社文庫において,めぼしい海外文学が現れず寂しかった。しかし今月は,コンラッド「ロード・ジム」(講談社文芸文庫) が出る。新潮文庫版が絶版になって以来,久しぶりの登場だ。かつて,ビクター・フレミング監督作をはじめ,3度映画化された名篇。 不運な海難事故に遭遇し,悪徳船長とともに,数百人の乗客を見捨てて脱出してしまった船乗りジム。海難審判にあって, 卑劣な行為だと世界中の人々から非難されたジムのその後は・・・・。 「新潮文庫の100冊」の変遷によると,ロード・ジムがそれに選ばれたのは1965年のこと。ちなみに, 英文ではWebにて全文が読めます。
8月31日
「君は書店員に嫌われていないか?」 は,「カバーは結構です」は最初に言いましょう,無理に手渡ししようと思わないでください, 平積してる本の上にモノを置かないでください,エロ本買いたいなら堂々と買いましょう・・・ などなど投稿も含めて書店員の立場からの要望がいろいろ書かれていておもしろい。でも,最近はカバーをおかけしますか?ときかれて, お願いします,というと,いかにもめんどくさそうに作業する人が多いのではないかな。
8月30日
以前から買い置き?していた「満里奈の旅ぶくれ-たわわ台湾」(渡辺満里奈,新潮社)をようやく読む。
夏休み前に読んでしまっては,台湾行きたい病が再発することは確実とみて,自重していたのだ。台湾大好きな渡辺満里奈が,
台湾各地の料理を食べ歩き体験ガイド。特に中国茶については詳しい。最近,アフリカをはじめ,あちこち出歩いて,
いかにもレポーター然とした姿がファンにはちょっと寂しかった満里奈。ここではさすがにハマっている台湾だけあって,ノリがいい。
お茶好き,台湾好き,満里奈好き(すなわち私)にとっては,嬉しい楽しい本。
昨日書店に山積みされているのを見たら早くも5刷だった。売れてるな~。★★★☆☆
8月29日
新刊「カオスだもんね」第6巻サイン会編を読む。今回のネタは,アイドルお宝鑑定団,プラモで再現!日本の風景, 東京コレクション通信,はじめてのサイン会,天晴!!日本の編集長,などなど。週刊アスキーを買うと真っ先に読む「カオスだもんね」 の単行本化第6弾。ということは,ネタはすべて読み込み済だが,それでもまとめて読めて嬉しい^^;;。「パパはつらいよ(浦和市死闘編)」 など,三人の子供を抱えて締切に追われまくる日常を描いていて,涙なくして読めません....。著者・水口画伯のプロフィールは, ここ! ★★★★☆
8月28日
角川文庫の新刊,いとうせいこう・みうらじゅん「見仏記3 海外篇」を読む。国内シリーズ2作に続き,いよいよ見仏ツアーは海外へ。 韓国,タイ,中国,インドへ,ひたすら仏像を求めて男二人の珍道中。韓国の仏像にぴかぴかなものが多いのは信仰が生きているから, 日本の仏像が古ぼけてもやたらに手が加えられないのは仏教に対しても舶来崇拝精神があるから,と考察するも,韓国の人々はみな, 古い仏がないのは,秀吉に始まる日本侵攻のせいだと語る。それでもめげずに,キッチュな観光みやげを漁り, ホモカップルと間違えられぬよう気を遣う。ちなみに,出版記念いとうせいこう・みうらじゅんサイン会が9月3日14:00~15: 00に紀伊国屋書店新宿本店で行われます(あ~,もう整理券配布は終わってしまったようです)。★★★★☆
8月26~27日
夏休み最後の土日ということで,近くの海浜公園プールは大にぎわいでした。8月19日,角川春樹事務所より新シリーズ「ハルキ・ ホラー文庫」が創刊された。初回は19点書き下ろし。角川ホラー文庫に対抗し,強力な執筆陣を揃え,刊行ペースは3ヶ月に4~5点, 書き下ろし中心でいくとのこと。「ホラー」という言葉は角川春樹社長が角川書店時代に日本で初めて使用したという(ホント?)。
8月25日
新潮文庫と角川文庫の編集者対談によると,角川文庫は最低ロット3万部だという。 学術系も入っている角川文庫ソフィアは定価設定を少し高めにして,少ない部数でも重版できるような形にしているが, エンターテインメント系の小説なら最低でも3万部でスタートしたいとのこと。一方,新潮文庫の海外ものは4万部が目標ライン。 『各社の刊行点数が増えてますからね。ほとんど月刊誌を作っている感覚ですから。平台に並んでいるうちにどれだけ出すかで決まってしまう。 海外ものは特に足が早いので,棚に入ってしまうとなかなか動かない』,『単行本と文庫の読者は違うと思うんです。 常に文庫の新刊が供給されているから,文庫の読者は単行本の新刊コーナーに行く必要がない。 それに棚まで行って探そうという奇特な読者は少なくなっている。平台が勝負なんですよ。平台で見て,ぱっと買う』,『だから, 編集者も作ればいいというんじゃなくて,どうプロデュースするかを考える時代になっていますね。書店をまわって, どこに配置されどうやって売れているのかまで目配りしなければならない』,『うちでも去年あたりから編集者が全国の書店をまわっています。 編集者が作って営業にバトンタッチするやり方はもう古いですよ。でも,具体的な話はしにくいですよね。どこも厳しい状況だから』。 岩波文庫は厳しくないのかな。
8月24日
デジカメの出荷台数・金額が銀塩写真(変な言葉ですな)カメラのそれを上回ったという。いずれ, 現在のフィルムを使ったカメラは姿を消し,すべてデジタルカメラとなり,街角のミニラボのデジカメデータを持ち込んでプリントしてもらう (あるいは,もっと簡易で性能の良いデジカメ専用プリンタで自分ちで印刷)....というのが普通になるのでしょうか。 暗いところではデジカメのほうがコンパクトカメラより明るく写るのは確かで,レンズ口径が大きいコンパクトカメラより受光部の面積が小さい (35mmフィルムの1/9)デジカメの方が 小さいところに光を集めるから, レンズ口径が小さくても明るいレンズができるという理屈ですね。それなら,デジカメの方がいいじゃん,ということになりそうですが, いまのところ最高クラスのデジカメでも334万画素各色8bit。35mmフィルムだったら, だいたい2000万画素各色12bitだそうですから,プリントで大きく伸ばす際には,まだ相当差があるようです。 私自身は四切程度で差がなくなれば,デジタル一眼レフを使ってもいいかな,と思っているのですが,数年のうちに実現されるでしょうか。
8月23日
あまり話題にならなかったが,ことしの岩波文庫のフェア「岩波文庫で1000年を読む」。読者プレゼントの「特装版岩波文庫手帳」 (岩波文庫の装丁で,中身が白紙)に当選された方はいますか? 500本限りなので, 将来プレミアがつくかも....山陽堂に持ち込んでみたらいかが^^;;。いや,ちょっと欲しかったりして。
8月21~22日
高野悦子さんにつづいて,「青春の墓標」がどうなっているのか調べてみたら,私が読んだ文春文庫版(1974年刊) はすでに絶版のようです。60年代は私の高校でも,激しい学生運動があり,退学者を多数出した....ということを聞きましたが, これはさすがに当時でも,ずっと昔のことと感じられました。古書店ではよく見かけますので,興味のある方は探してみてはいかが。 そこには当時の読み手による『熱い言葉』が書き込まれているかもしれません。
青春の墓標:マル学同中核派の活動家であった奥浩平(1943~1965)の遺稿集。原潜寄港阻止闘争, 日韓会談反対闘争などに参加するが,1965年に羽田で展開された外相訪韓阻止闘争で警棒により鼻の骨を折られ入院。同年3月6日, 敵対党派と恋人への愛に悩み,「ああ,生きることはかくも厳しく闘うことなのか。かくも激しく分断されることなのか。それ故の確かさよ」 という言葉を残して,プロバリン三百錠を服用し自殺。享年二十一歳。奥浩平は中核派, 高校時代の同級生で恋人であった中原素子は早大生で革マル派に属していた。自殺の前年,革共同が中核派と革マル派に分裂し, 敵対しあっていたことが,彼の自殺の動機の一つになったようだ。(全共闘時代用語の基礎知識より)
8月17~20日
さてさて,火曜日まで夏休み中です。連日プールに行っているので,背中の皮がボロボロです。
ISIZE BOOK連載の『永江朗ホンとの話』。第31回は 「どうして岩波書店の本はない?」。これは,みなさんよく御存知の岩波書店買い切り制の説明だ。もっとも, 新聞の広告を見て書店に探しに行っても,岩波に限らず,多くの本は見つからないと思う。そして書店に注文しても,いつくるかわかりません, なんて言われるだけだから,店頭で見つかりそうもない本は在庫豊富なオンライン書店に注文する,というのが普通になるだろう (もうなっているか)。だから,岩波書店も中途半端なことはせず,すべての出版物を受注制またはオンライン販売とすればよい。 岩波書店に限って言えば,それでも大勢に影響なし,と思うのだけど....^^;;。
ところで,最近またぞろ写真雑誌など読みふけっている。そこでよく使われているのが,ハイアマチュアなる不思議な言葉。 写真好きの人って,アマチュアとか初心者とか言われると逆上するらしいので,メーカーが気を遣ってこういう言葉を編み出したのか^^;;。 まあ,普通にベテランとでも言えばいいのに。カメラのカタログなどで,プロまたはハイアマチュアの方にお薦め, などとまじめにかいてあるのを見ると,気持ちが悪くて,笑ってしまう。
8月16日
私の学生時代,1970年代,学生運動はすでに過去のものであった。入学式はまだ復活したばかりだったし,下宿での勧誘は激しく, それなりの緊張感はあったとしても,キャンパス内は静かだった。2ちゃんねる掲示板で,高野悦子「二十歳の原点」が話題となっていて, この本が今年から「新潮文庫の百冊」に洩れたことを知った。学生運動にかかわり挫折した一人の女子学生の記録として読んだときには, たしかに時代背景がわからないと馴染みにくい。しかしそれを除いても,高野さんの孤独感,率直さなど,一人の若者, 学生として純粋に共感を得られるところが多いのではないかと思う。
旅に出よう テントとシュラフの入ったザックをしょい ポケットには一箱の煙草と笛をもち 旅に出よう 出発の日は雨がよい 霧のようにやわらかい春の雨の日がよい 萌え出でた若芽がしっとりとぬれながら そして富士の山にあるという 原始林の中にゆこう ゆっくりとあせることなく 大きな杉の古木にきたら 一層暗いその根本に腰をおろして休もう そして独占の機械工場で作られた一箱の煙草を取り出して 暗い古樹の下で一本の煙草を喫おう 近代社会の臭いのする その煙を 古木よ お前は何と感じるか 原始林の中にあるという湖をさがそう そしてその岸辺にたたずんで 一本の煙草を喫おう 煙をすべて吐き出して ザックのかたわらで静かに休もう 原始林を暗やみが包みこむ頃になったら 湖に小舟を浮かべよう 衣服を脱ぎすて すべらかな肌をやみにつつみ 左手に笛をもって 湖の水面を暗やみの中に漂いながら 笛をふこう 小舟の幽かなるうつろいのさざめきの中 中天より涼風を肌に流させながら 静かに眠ろう そしてただ笛を深い湖底に沈ませよう
長い日記を読み続けてたどり着く,この静謐な詩。1969年6月23日未明,高野さんが鉄道自殺する前の絶筆である。
8月15日
朝日文庫の新刊「ライカとその時代」(酒井修一)を読む。 第1次世界大戦後のバルナック型ライカの誕生から, 第2次世界大戦後のライカM3の出現まで,日本製を含め数多く作られた小型カメラの歴史をも含め, 同時代の社会現象との関連のなかで, 歴史を考証するという真面目な本。それまでプレスでは使えないカメラと考えられていたライカを,2・ 26事件で朝日新聞社が急遽導入した話など,話題は豊富。もう少し図版があれば,と思うが,普段チョートク本ばかり読んでいる私には, なかなか勉強になった。★★★☆☆
8月10~14日
さて,遅ればせながら,私も夏休みモードに入りました。とはいえ,帰省先もない我が家のこと, 近くの海やプールで普段の休日と変わらぬ日々を送っています。
8月9日
岩波文庫の新刊(といっても7月分ですが)「フランス革命についての省察」 (上)についてのメモ。著者エドマンド・バーク (Edmund Burke 1729-1797)は,イギリスの政治家,政治哲学者。ダブリンに生まれ, 法律家を目指してロンドンに出たが,「自然社会の擁護」や「崇高と美の観念の起原」が評判となり文壇へ。その後,ウイッグ党貴族の秘書, 下院議員となる。国王の金権的専制による憲政の危機に際して,近代の政党政治の原理を唱えた。アメリカ独立戦争の際には, 「アメリカの課税に関する演説」,「植民地との和解決議の提案に関する演説」などを唱え,植民地への軍事介入の非を熱烈に説き, アメリカの抵抗を支持した。フランス革命における民主主義と平等の理念に不信を感じていたバークは,革命が勃発するや, これをヨーロッパ秩序への挑戦と受けとめて本書を執筆した。政治思想史上,本書は保守主義の聖典と称され,大きな影響を与えた。 有名な書だけあって,原文もあちこちで読めるが, とりあえずここを。★★★☆☆
8月8日
林真理子の新刊「美女入門Part2」を読む。ほかの女性作家のものは全然読まないのに,林真理子に限って必ず読む, というのも我ながら不思議。以前,読書猿で『ほんとうにこの人は何をやっても大間違い。金にアカして何百万の着物をバカのように買うのだが, バカ丸だしというより,何か新興宗教にはまって何億とつぎ込む(ほかにやることない,おもいつけない)成金ババアのよう。ときどき,この 「バカで豪快な金遣いを見るとスッとする」という手取り16万くらいのOLの人がいるが,ご用心ご用心。』というのを読んだが, ライカオヤジとかニコンオヤジが大好きな私としては,金持ちっぽく,バカっぽく見せるのも芸のうちと感心。それより, 手取り0万円の専業主婦なのに,バカスカ使いまくる林真理子教のカミサンをどうにかしてくれ。★★★★☆
8月7日
いやいや,通勤電車が若干空いていて嬉しいです。ふだんは,立ったまま文庫本を広げるもの大変なんですよね。 いつになったら夏休みがとれるのやら....。
岩波文庫新刊,トロツキー「ロシア革命史」(1)を読み始める。トロツキーについては,スターリン批判の「裏切られた革命」 がすでに岩波文庫から出ており,今回いよいよ本命の登場というわけなのだが,「ロシア革命史」自体は,すでに角川文庫版で出ているので, こちらで読んだ人も多いだろう(わたしはその復刻版で読んだ)。というわけで,いまさらながらトロツキーの紹介。★★★★☆
※レオン・トロツキー(1879~1940年) ウクライナのユダヤ人農家出身のロシア革命指導者。本名レフ・ブロンシュタイン。 1902年トロツキー名の偽造パスポートでロンドンに亡命。1917年の「10月革命」 でペトログラード(現サンクトペテルブルク)のソビエト議長となり,「ソビエト政府」成立後は外務・ 陸海軍人民委員として赤軍の創設を指導した。革命指導者の中で最も知的とされながら敵も多く,世界革命の必要性を説く「永久革命論」は, ソ連一国だけでも社会主義は建設できるとするスターリンの「一国社会主義論」と激しく対立した。 レーニン死後の権力闘争に敗れて29年に国外追放。38年にはソ連主導の第3インターナショナル(コミンテルン)に対抗する国際左翼組織 「第4インターナショナル」を結成して,ソ連批判を続けた。
※レーニンが1924年に死去したとき,後継指導者になりうる人物の中で, 革命理論と実践の両面でレーニンに次ぐ権威をもっていたのは当時44歳のトロツキーであった。しかし, トロツキーのあまりの鋭さと果断さが古参のボルシェビキ革命家らを恐れさせた。トロツキーより若いが, 古参党員としての権威はあったジノビエフとカーメネフはトロツキーを警戒した。そして, それ以上に強い敵がい心を抱いていたのはトロツキーとほぼ同年齢のスターリンである。 スターリンは明晰な理論や華やかな活動歴ではトロツキーらに遠く及ばない。しかし,スターリンには「権威」よりも「組織」があった。 そのころ,スターリンは党内事務を統括する書記長として,しだいに拡大する党官僚機構を掌握することで基盤を固めはじめていた。 レーニンが発作で倒れる直前の1922年4月に新設された書記長にスターリンが就いたとき, ほかの最高幹部らはこのポストをあまり重視していなかった。最初に事態の重大さに気づいたのはレーニンだった。彼は遺書となった 「大会への手紙」でスターリンの権限拡大と独善的な権力行使への懸念を表明して,書記長解任を求める。 スターリンがレーニン死後も書記長にとどまることができたのは,トロツキーを警戒するジノビエフ,カーメネフがスターリンと組んで, 指導部内で多数派を形成したからだ。トロツキーは孤立した。レーニン亡きあとの最高権威と目されたトロツキーを抑えることで, スターリンの立場はいっそう強固になった。スターリンに主導権を握られ, 思惑の外れたジノビエフとカーメネフは一転してトロツキーとともに反スターリン闘争を開始したものの,時すでに遅かった。 3人は政治局から追われて失脚するが,スターリンはこの反抗をけっして忘れることはなかった。ジノビエフとカーメネフは, それから10年後にスターリンが始めた大粛清のなかで銃殺され,そのさらに数年後, メキシコに亡命したトロツキーもスターリンの指令で暗殺される。(産経新聞ほか)
8月4~6日
夏休み真っ盛りという感じですね。週末は買い物で新宿へ行き,やはりますます暑苦しい思いをしてきました。あんまり暑いので, ヨドバシカメラに寄った帰り,歌舞伎町の方で涼んでいこうか...とも一瞬思いましたが,なんとか踏みとどまることができたのは, 我ながらエライ!と思いました^^。
岩波文庫新刊「一遍聖絵」を読む。我が町藤沢市には一遍を宗祖とする時宗総本山「遊行寺」があり, 国宝一遍聖絵もここに納められている。本書は,鎌倉仏教の祖師たちの中で,とりわけ行動的な一遍(1239~89)の伝記で, 弟子聖戒が絵師と共に師の足跡をたどって全国を行脚して執筆,師の没後10年に成ったもの。画図は当時の生活風俗を伝え,社会経済史・ 民衆史の史料としても貴重である。若杉準治氏によると,『一遍の絵伝は,聖戒の「一遍聖絵」と, 他阿真教の弟子宗俊が徳治2年(1307)以前に撰述した「遊行上人絵」の2つがある。聖戒本は一遍の生涯の足跡を克明に追い, それを再現するところに特色があり,祖師絵伝通有の誇張や神聖化は殆ど見られない。それに対し,宗俊本は多くを他阿真教の伝にあて, 時宗における他阿真教の正統性を特筆するところに特色がある。聖戒本の成立は,その意図に関らず, 真教を祖とする遊行派にとって1つの脅威であり, 一遍の継承者は聖戒ではなく真教であることを明言する必要に迫られて宗俊本は撰述されたのである。 そして聖戒本の流布の範囲が限られるのに対し,宗俊本が広く流布していることは,その後の遊行派の拡大を示すものであり, また宗俊本を転写することが,遊行派の正統性を継承する意味を持っていたことを示している。 時宗の祖師絵伝はこのように派閥意識が顕著であり,また逆に宗派の宣揚のために“絵巻” という形式の有効性が強く意識されているところに特色がある。』★★★★☆
8月3日
光文社文庫の新刊,小町文雄「趣味は佃煮」を読む。ロシア語専門家の著者が,無趣味を脱すべく,なぜか佃煮(や乾物,干物,薫製など) の自家製造に手を出し,面倒だけど意外になんでもできた,というお話。佃煮の作り方,なんて普段あまり考えたことがなかったが, これを読んで,やっぱり大変なんだ,とわかった。少なくとも手間と時間はかかる(あたりまえか)ので,やっぱり「趣味」の範疇だな,これは。 ★★★☆☆
8月1~2日
岩波文庫新刊「アイルランド短篇選」(橋本槇矩編訳)を読む。18世紀のエッジワースから現役のオブライエンまで, 年代を追って15作家の短篇を取り上げており,なかには,アイルランドの解放運動の歴史に関係する作品も多く, その背景を知らないとわかりにくいところがある(解説で比較的詳しく説明されている)。 もちろんすべてが政治的な問題や荒涼とした自然だけを題材としているわけではなく, ダブリンという特徴ある都会に生きる人々を描いたジョイスの作品など,ヴァラエティーに富んだ楽しい作品も多い。★★★★☆
アイルランドに関しては,近代作家を紹介した 「ロレンスと読むアイルランド文学」や,文学・風土などを広く紹介した 「アイルランド文学の歴史」が参考になる。
7月31日
朝日文庫の新刊「図の劇場」(荒俣 宏)を読む(元本は1994年同社刊)。荒俣氏の博物画像コレクションのうち, 大航海時代のB級モノを集めたもの。B級とはいってもそれは博物学的には....であって,多くの精細で美しい画像が楽しめる。 基本は西洋人が想像力をたくましくして描いた,日本をはじめとするエキゾチックな東洋の怪しい風物だが, 荒俣ファンはこの手の本を買い続けて,氏の稀覯書代借金返済に協力しているわけだ。私もそのクチ。
7月28~30日
ニコンのF80を買っちゃいました。子供の頃からカメラ好きで,キャノン,オリンパス,コンタックスと使ってきて, なんとはじめてのニコン&オートフォーカスだっ^^;;。コンタックス下取りに出して買うつもりだったけど,結局未練があって, まだ手元に残してあります。ちょっと撮ってみましたが,オートフォーカスって,ホントに必要? 近眼乱視の私でも十分マニュアルフォーカスでいけるんですが....。まあ, 動体予測が必要なスポーツ写真では役に立つのかもしれませんが,運動会以外でスポーツ写真なんて撮ったことないし。
インターネット古書サービスの「紫式部」が,「マイ蔵書印制作・お届サービス」 を開始しました。『貴方の大切な愛着のある蔵書に貴方だけの蔵書印を押す。 紫式部は読書生活における新しいライフスタイルをご提案いたします。』ということで,蔵書印はいまの若い読者にとって「新しい」 ものなんでしょうね。私は蔵書印が好きで,自分のを押すばかりでなく,古書に押してある他人の蔵書印も全然気にしません....というより, 古い文庫本の中には,押してある蔵書印が気に入って買ってきたものもあります。
7月27日
中公文庫の新刊「遙かなる鏡」(大竹省二)を読む。写真で綴る敗戦日本秘話,という副題が示すように, 戦後すぐGHQの嘱託カメラマンとしてアーニー・パイル劇場や米軍関係者の写真を撮影してきた著者が, 若き日の貴重な経験を写真を交えて語る。マッカーサーやモンロー,朝鮮戦争当時次々と来日したスターのエピソードとともに, 木村伊兵衛や土門拳など日本のフォトジャーナリズム黎明期における写真家達の姿も伝えている。
7月26日
7月20日に「文春ウェブ文庫」 が開店しました。 「文春文庫」としてこれまでに発売された本を1冊500円から800円でデジタル化して提供するもの。 ダウンロードすると,パソコンで文春文庫が読めます。クレジット決済も可。なつかしい名著をはじめ、いまでは書店で見つけにくい, 希少性の高い本をずらり揃えるとのこと。まずは60点で,毎月20日に15点前後追加の予定。
7月25日
ISIZE BOOKの古本情報を見ていると, 岩波文庫も800点あまりが掲載されているが,ほんとにこんなに安くていいのだろうか,と思う。ムジールの 「愛の完成 静かなヴェロニカの誘惑」が100円,スターンの「センチメンタルジャーニー」が500円,ドーデの「タラスコンみなと」 が1000円,ラーベの「雀横丁年代記」が600円。どうにか高いのを探そうと思っても,「白銀公爵」2冊で2500円,「アラン島」3, 000円あたりがせいぜい。もちろん安いのは嬉しいが,岩波文庫が店頭均一本の中に放り込まれているようで,ちょっと悲しい。
7月24日
『千石英世による新訳「白鯨 モービィ・ディック」(講談社文芸文庫,5・6月刊)をパラパラ見ただけで, おおっこりゃすごいと思った。』という 柴田元幸さんの紹介が面白い。『間違いなく,今年の翻訳界最大の収穫だろう。』ということなので,私もパラパラめくってみるつもり。
7月21~23日
家の近くのプールで泳いできました。日焼けで肩がヒリヒリしています。我が家でいま流行っている絵本は,五味太郎さんのもの。 五味さんの著作は,これまでに300冊を超えるそうで,1年に10冊以上という驚異的なペースで製作を続けてきました。徹子の部屋で 「絵本を書くのは趣味みたいなものだから,楽しくて仕方ない。描くのが楽しいからどんどん作品ができてしまうんですよ」と言っていたように, 五味さんの絵本は発想がユニークでありながら,子供に媚びて無理したところ,嫌みなところがなく,スッとその世界に入っていける。 有名なところでは,77年作品「みんなうんち」。いろいろな動物の糞の仕方にスポットを当てたユニークな絵本で, 海外でも広く発売されているベストセラー。五味さんは,「大人たちが,自分たちの都合の良い子供を作ろうと教育している。その結果, みんなが個性の無い子供になってしまう。このままではいけないと思う」と話しています。
7月19~20日
岩波文庫の新刊に横目を使いつつ,新刊文春文庫「河童が語る舞台裏おもて」を読む。妹尾さんの本業である舞台美術の仕組み, とくに製作現場の秘密をおなじみの立体細密画で描いたもの。日本最初(ということは世界で最初)の回り舞台の仕組みや, 時に本物より本物らしく見せる最近のオペラや演劇のセットの巧妙な騙しのテクニックを解説するとともに, 裏方の職人さん達の名人芸にも触れている。本業の秘密を暴露....ということで,ちょっとためらいながらも, 芝居のおもしろさを少しでも伝えたいという妹尾さんの気持ちが感じられる好著。
7月18日
サーバー接続不良でご迷惑をおかけしました。読んでたのは,扶桑社文庫「孤独のグルメ」。まあ, コミック版B級グルメ本の一つなんですが,個人輸入雑貨商の主人公が格好いいわりに気が弱いというのが良いです。 仕事先で行きずりの定食屋に入るときのためらいや,場違いな店に入ってしまたっときの気まずい思い。 大阪の屋台で威勢の良い常連に混じって小さくなりながらたこ焼きをつまんだり,焦ってよけいなものまで注文してしまい,寂しく後悔。 「モノを食べる時はね 誰にも邪魔されず自由で なんというか救われてなきゃあ,ダメなんだ。独りで静かで豊かで・・・」 というセリフが全体の雰囲気。実際,外で一人でちゃんと飯を食うというのは,なかなか難しいんですよね。
しかし,CONTAXのついに出たオートフォーカス一眼レフ,本体はともかくレンズが高いっ....。
7月16~17日
というわけで,猛暑の中行って来ました東京ディズニーランド。アンバサダーホテルは, もっとディズニーディズニーしているのかと思ったら,なかなか落ち着いた良いホテルでした。人はものすごく多かったけど (チェックインに1時間くらいかかった)。ディズニーランドへの直行バスも頻繁に出ているし, なにより子供に対してサービスが良いので助かります。昼食をとったレストラン・シェフミッキーも, ドナルドやプルートなどキャラクターが子供と遊んでくれるので食事よりそちらが大忙し。まあ,「休日」にはなりませんでしたが, 楽しめました。
7月13~15日
今月の岩波文庫新刊は,「アイルランド短篇選」(橋本槇矩編訳),「一遍聖絵」(聖戒編),「フランス革命についての省察 上」 (エドマンド・バーク),「ロシア革命史 一」(トロツキー)の4点。岩波文庫でアイルランドといえば,童話集「隊を組んで歩く妖精達」 (1935年刊)のほか,ジョージ・ムア,イェイツ,シングの諸作がある。今回の短篇集は,ジョイス,オフラハティ,オブライエン, トレヴァーなど,本邦初訳も多いとのことで,楽しみ。16日から夏休み第1弾で東京ディズニーランドへ行って来ます(といっても, 我が家から1時間ちょっとなんですが....)。
7月12日
一昨年,毎日新聞社から出て話題になった谷川浩司「復活」が,早くも角川文庫に登場した。 平成8年に羽生七冠誕生とともに無冠となった谷川が,無心になって復活を遂げ17世名人となるまでの葛藤の日々を,自ら書きつづったもの。 羽生との厳しい対決を中心に,勝負師が心の内底をこんなにあからさまに語ってしまってよいのか,と驚かされる。それを書けるところ, 将棋に対してだけではない正直さ,真摯さに谷川の真の強さがあるのかと思う。将棋を全然知らない読み手にも感動を与える書。
7月11日
で,「bk1」に荒木経惟さんへのインタビューが載っていて,これが良い。「センチメンタルな旅」以来, 荒木さんの写真集やエッセイは欠かさず読んでいるが,過激なスタイルの中には,こんなに優しい人がいるんだなぁ,といつも思う。新刊 「写真私情主義」は,プラウベル・マキナで撮りためた日常の記録。今回は自分でプリントもして, 『撮ったときの俺の気持ちを再現しようとするんじゃなくて,いいかげんな気持ちも「いま」の俺の私情』を伝えたかったという。 アラーキーを変態カメラマンみたいに思っている人は,亡き陽子夫人との共著「十年目のセンチメンタルな旅」あたりから読んでみよう。
7月10日
ネット書店「bk1」が開店。 日本最大の書誌データベース検索,読書関連記事,無料メール購読,読者書評を投稿したりと,さまざまなサービスがあります。 最短当日発送という本の宅配は,「24時間以内発送」(約2万タイトル),「2~3日以内発送」(約20万タイトル),「2週間以内発送」 をマークでリアルタイムに表示。その本がいつ届きそうか一目で分かるなど,なかなか便利。送料1回250円というのも安いですね。 文庫本に関する企画も,「bk1夏の100冊フェア-bk1エディターが選ぶ珠玉の文庫百選」,「東洋文庫・夏の100冊フェア」, 「1万円でこんな文庫と新書を買いました企画(近日公開)」などいろいろ。
7月5~9日
何か急に忙しくなってしまい,バタバタ。台風は大したことがなかったので,週末は近くの平塚七夕祭りを見物しつつ (しかし毎年ものすごい人出),映画を見たり,子供の教室に付き合ったりと少し落ち着いてきました。しかし,今月の文庫新刊は, 早くも夏枯れというか,めぼしいものがないですね。講談社文芸文庫の「カルメン・コロンバ」,宝島社文庫「この文庫がすごい!の文庫」 くらいかな,めくってみたいのは....。この時期,かつては読書感想文用の「名作」文庫が一斉に重版再版されてたと思うけれど, それもなし。なにか『夏向きの文庫』ベスト10みたいなのを考えてみましょうか。
7月4日
光文社知恵の森文庫の書き下ろし新刊「ライカはエライ」(田中長徳)を読む。著者がいままであちこちで書いてきたうんちく話を, やさしくQ&Aの形でまとめたもの。あとがきで著者自身言っているように,ちょっとお手軽に雑談しながら一丁上がり,といった感じで, ライカファンの人には物足りないだろう。挿入されている作例のカラー写真も冴えない(作品じゃなくて印刷がね)。 まあ590円だからしょうがないのか。
7月1~3日
週末は,天気も良かったので,江ノ島水族館や近くの公園へ散歩に行っていました。月曜日も良い天気ではあったのですが, 夕方から雷雨となり,帰りの電車が信号トラブルで立ち往生。ギュウギュウ詰めの蒸し暑い車内でグッタリしていました。 読書の方も小休止といった感じで,カメラジャーナル新書・田中長徳「カメラ&レンズベストテン」などをパラパラと。 カミサンは,この7日にオープンするディズニーランドのホテル宿泊計画に血道を挙げております。
6月29~30日
日版が運営しているインターネット通販「本やタウン」は, 書籍の検索までは一般の通販と同じだが,その本を近くの書店で受け取るというところがポイント。手数料がかからないのはよいが, 受け取れる加盟書店は少ない。古書店で稀覯書を探すのならともかく,普通の書籍なら, わざわざ遠くまで出向いて受け取るということはないだろうから,多少の手数料がかかっても普通の通販の方がよいなぁと思う。もちろん, 書店客注の活性化?という日版の意図はわかるんだけど。ちなみに人口40万ほどの我が町には,加盟店が一軒も無かった。 (エキスパート検索ページは,使いやすい!)
6月28日
今週の週刊アスキー,BOOK関係のサイト特集。普段訪れたことのないところも多くて,なかなかよかったのですが,「廃本」 というのは....。古本,絶版本,古書,最近ではリサイクル本ですか,いろいろ呼び方はあると思うけど, ゴミ屋さんのサイトじゃないんだから,廃本というのはびっくり^^;;。辞書にもないんじゃないかな。
6月27日
岩波文庫の新刊,河野与一「学問の曲り角」を読んだ。河野与一は岩波の翻訳書を多く手がけているが,山本夏彦「私の岩波物語」 によると,『・・・たぶん原本はかくの如く面白いものなのだろう。それを翻訳が晦渋難解なものにしたのだろう。その例は河野与一の 「プルターク英雄伝」に最も見らる。岩波は外国語の出来るだけの人を重く用いて,その人の日本語能力を問わなかった。 英雄伝だから手に汗にぎるはずのものが,世にも退屈なものになっている。こんなにつまらなくするのは人間わざではない。』などと散々である。 私も岩波文庫「クォ ヴァディス」で討ち死にしたが,本書では「欠伸がうつる」の典拠や「プラトニック・ラヴ」の由来など,身近な話題を, 大先生らしい偉ぶった風もなく,楽しく説いている。
6月26日
岩波文庫の新刊,フォークナー「熊」を読む。岩波文庫のフォークナーは珍しく,40年近く前にでた「寓話」に続く2冊目。「熊」 自体は,かつて赤祖父哲二訳の旺文社文庫版があった。幼い少年が狩猟仲間に入り,長年彼らが追いかけてきた森の主である大熊との戦いの中で, 人間と動物の死を見つめ,大地や森の神秘を感じる。フォークナーは難しい,という先入観があったせいか,この物語の重厚ではあるが, すっきりとした読み易さは意外であり,嬉しかった。
6月24~25日
ノートパソコンが吹っ飛んでしまい,データ修復に苦戦。最近, しょっちゅうフリーズするのでちょっと弄ろうとしただけなのですが....。
岩波文庫の新刊「明治のおもかげ」を読む。昭和28年,新聞記者で俳人, 落語や小唄もよくした鶯亭金升によって描かれた江戸の面影が残る東京思い出話。小話や洒落,あるときにはまじめな考証と, 大名旗本から吉原色街まで,自在な語り口は見事で,気楽に楽しく読むことができた。
6月22~23日
世界最古の現役客船ドゥロス号が,世界各地で本の普及を目指す航海活動の一環として横浜港・新港ふ頭に寄港し, 23日から9日まで一般公開中。本の販売のほか,各国から集まったボランティア乗組員との交流イベントも企画されている。入場無料。 ドゥロス号は、タイタニック号より2年遅い1914年に建造され,貨物船として就航していたが, 発展途上国などに良書を紹介するドイツの非営利団体「GBA」が77年に購入。名称をギリシャ語で「仕える者」を意味する「ドゥロス」 に変更し,以来87カ国、400以上の港に寄港,約1500万人が同船を訪れているという。 ボランティア乗組員は約35カ国から300人余り集まり,自国の文化を紹介しながら,寄港先の国々の人と交流を深めている。 日本を訪れるのは3度目
船内の一角にある「洋上書店」では,約6000タイトル,50万冊もの書籍が並ぶ。国によって通貨が異なることから「ユニット」 という独自の単位で価格を表し,洋書を中心に料理やスポーツに関する本,辞書,絵本などを低価格で販売。 Tシャツなどの記念グッズも売り出されている。
6月21日
岩波文庫新刊「随筆滝沢馬琴」(真山青果)を読む。馬琴といえば,傲慢で偏屈で強情でケチで酷い人,というイメージが定着している (詳しくは,白龍亭参照)が, 青果は馬琴の日記や関係資料を丹念に漁り,馬琴の過去の習慣にこだわり,争いを好まない性格, 息子にかける過剰な期待が満たされなかったことから,あのような態度になってしまったと分析。馬琴の弱さ,一途さを明らかにしているものの, 詳細に調べられた馬琴の行動を見ていくと,やはりお近づきにはなりたくない人のような....。
6月20日
福井のインターネット古書店「科学堂」に,アテネ文庫301冊完全揃い16万円というのが出ていますが,これはどうですか? 前に明大の奥村さんのページに,『アテネ文庫の創刊は昭和23年3月25日で、この日には1の久松眞一著「茶の精神」から15川端康成著 「私の伊豆」までの15冊が同時に刊行された。その次の発行は16の和辻哲郎著「ケーベル先生」で同年5月15日である。 そして終刊は昭和35年4月に発行された301大西克礼著「古典的とロマン的」であった。刊行総数は301冊であるが,この他に「總目録」 が何冊か出ている。』という記述がありました。16万円というのは安い気もしますが....。アテネ文庫に関しては, 「臼井史朗さんに聞くアテネ文庫創刊の頃」という興味深い記事があります。
6月19日
いままでずっと興味がありながら敬遠気味だった「赤毛のアン」を読んでいます。松本郁子さんのページやその関連リンクを辿って, ようやく感じが掴めてきたところ。
6月16~18日
週末はまずまずの天気で,職場の女性の結婚披露パーティに行ったり,庭に作成中のウッドデッキ(のようなもの) の材料を買い出しに行ったりと,バタバタしていた。それでその間,何を読んでいたのかというと,ビートたけしの「漫才病棟」(文春文庫)。 93年に元本が出た,たけしの下積み時代を元にした自伝的小説。たけしの他の本は読んでいたが,なぜかこれは未読。20年近く前, たけしのオールナイトニッポンを毎週欠かさず聴いていた人間としては,結構そこで喋っていたネタが出てきて,懐かしい。そういえば, 松鶴家千代若さんが15日に亡くなりましたね。
6月15日
雨が続いていましたが,きょうは久しぶりの晴れ。なんとなく気分がよいところで,CDNOWをいろいろ眺めていたら, アシュケナージとショルティの懐かしいベートヴェンP協全集が格安で出ており,思わずクリック一発!買ってしまいました。 私が中学生か高校生になったばかりの頃,このLP盤を買い,よく聴いていたのです。宇野功芳氏が,内容はないけど美音で勝負した皇帝, などと言っていたのも思い出しました。アシュケナージは,その後メータともやっており,それはCDで持っているのですが,全然だめ。 ゼルキンと小澤もだーめ。ということで,結局ショルティかなぁ,と感じる今日この頃....。
6月14日
岩波文庫を焼く....『西村陽平氏は、近年陶芸用の窯を用いて本や雑誌を焼き固める作品づくりをしている作家として知られている。 今回は特別に岩波文庫版のダンテ「神曲」を上、中、下とも3巻焼いていただいた。 西村氏の手にかかるとある特定の温度環境の中で焼かれた紙は、そのままその質のみを残し、そして固定するらしい。 本来身近なものを焼いてみることからはじまった行為が本と出会うことによって極まったように見える。 焼かれて白くなった紙のひだをいくら見つめても、そこにはもはや活字はなく、もちろん「ダンテ」も「神曲」もない。 本の物質性だけが大きくクローズアップされることによって、かえってそこに書かれてあったであろうダンテの「神曲」が目立つことになる。』
6月13日
13日はご存じの通り,1948年に太宰治が愛人といわれる 山崎富栄と玉川上水に入水自殺した日。「人間失格」新潮文庫版の惹句は『この主人公は自分だ,と思う人とそうでない人に, 日本人は二分される』。私は初めて読んだ高校生の時からいままで,変わらず前者であり続けている。そして『そうでない人』 が私の周りにいるかと思うと,不思議でなんとなく不安な気持ちになる....。太宰の主要な作品は青空文庫で。
6月11~12日
Jules Verne Pageの邦訳一覧を眺めていて,子供の頃に読んだ地底旅行や八十日間世界一周が 「学研 少年少女ベルヌ科学名作全集 1964」だったことを思い出した。ヴェルヌのクイズはわからなかったけど....。
16日発売予定の岩波文庫新刊は,「新編 学問の曲り角」(河野与一,原二郎編),「熊 他3篇」(フォークナー),「随筆滝沢馬琴」 (真山青果),「明治のおもかげ」(鶯亭金升)の4点。鶯亭金升(おうてい・きんしょう 1868~1954)は新聞記者で, 古典芸能に詳しく,その一部はここで読めます。
6月10日
洋泉社新書の新刊「クラシック名盤ほめ殺し」 を読む。著者・鈴木淳司氏によると,『名演奏や名盤は存在しない。あるのは,それを認識する個々や社会のシステムのみ』とのこと。 パラパラめくるとちょっと変わったことが書いてありそうな感じだったが, よく読むとなんか大学のクラシック音楽鑑賞同好会の会報みたいな作り。演奏比較論しかやらない従来の音楽評論から脱却して, ということらしいけど,「レコード芸術」の評なんて30年前からずっとホメ殺しだと思っていたよ,私は....。
6月9日
6月1日にオープンした「復刊・ドットコム」は,(株) ブッキングと(株)ビズシークが共同で運営する復刊書のリクエストサイト。 なんでこんなことを個人の愛書家でも出版社でもない会社がやるのかというと,ブッキングの保有するオンデマンド印刷機を使用し, ニーズが少なく,重版することのできなかった書籍を復刊。最終的には, 一定の数のリクエストが集まることによって復刊を可能にする完全読者主導型出版システムの実現を目指すとのことらしい。『復刊・ ドットコムは,ビズシークの運営する探しものお手伝いサービス「EasySeek(会員5万人)」, 古本探しサービスをはじめとする古本販売サイト「EasySeek古本」とサービス連携を図る事でより多くの読者の参加を募り, 本を探す人が集まる本探しのポータルサイトとして,3年後には100万人の会員数を目指します。』 う~む,ホントにうまくいくのか???
6月9日
小学館文庫の新刊,広重「江戸名所百景」を読みました。これは前に人文社から出た「広重の大江戸名所百景散歩」 のダイジェスト版ですね。古地図と現在の地図,広重の画と現在の写真を対比させ,ぼんやり眺めていてもなかなか面白い。アダチ版画ギャラリーで, 江戸名所百景の一部を含む広重らの名作を見ることができます。
6月7~8日
光文社「知恵の森文庫」が8日創刊された。ジャンルは,まなびの森(ノンフィクション,科学,実用),こころの森(エッセイ,心理, 哲学),あそびの森(趣味,旅行,グルメ,パズル)の3つ。カバーデザインは,従来の光文社文庫ほどギラギラせず, ちゃんと価格も入っている背表紙は棚にあっても探しやすく好感が持てる。さて,本文は....となると, これはデザインもなにもかも光文社文庫そのままじゃないか^^;;。よく言えば軽快で,悪く言えば安普請。まあ,既刊書目を見る限りでは, 哲学といっても遠藤周作の軽めのエッセイや家田荘子,中山庸子といった感じだから,これでいいのかも。でも, それならなぜ新しいシリーズとして出す必要があったのか....はやくも森に迷っちまった気分。
6月6日
【文化通信】集英社の夏以降の新企画の目玉商品は「まんがこども大百科」全1巻。11月9日に発売されるが,1392頁,4色, オールカラー,定価は2001年末まで発刊記念特価の6500円,1巻物百科としては類書のない新企画で, 業務関係を総動員して軽量紙を開発,2・7キロに押さえている。その他の企画では「集英社国語辞典第2版」「スーパーダッシュ文庫」の創刊, 文庫「夏の1冊」のキャラクター変更などが発表された。
6月5日
「ツアンポー峡谷の謎」の続きですが,やはりチベットのこのあたり(としか判らない)に馴染みがないのが一番の障碍だ,というわけで, 勉強しました,チベットのことを。 これには,「I LOVE TIBET」という楽しいページがお薦め。これ見てるとほんとに行きたくなるなぁ。 基本的にウォードの探検時代と現代で大差はないようです....。。
6月2~4日
岩波文庫の新刊「ツアンポー峡谷の謎」は,昨年出た「植物巡礼」に続くF.キングドン‐ウォードによる東ヒマラヤ, チベットの探検記録。ヒマラヤ山脈に長い流路を刻むツアンポー川の流れに沿って,1924年から1年にわたり,植物,動物, 民族を調査したウォードは,自らをプラント・ハンターあるいはプラント・コレクターと称し, 多くの珍しい植物を英国の園芸業者のために提供しました。訳者あとがきによると,ウォードは英国以外ではほとんど翻訳されたことがなく, 日本は例外に属するとのこと。インターネットでも英国のサイトでは,ウォード関係の記述にたくさんヒットしますね。
6月1日
おそまきながら講談社文庫 「もっとおもしろくても理科」。清水義範の名調子と,西原理恵子のあまり内容とは関係ないイラストが楽しめます。 進化してますか,生物と非生物のわかれ目,動物それとも植物,男と女の分岐点,ロはロケットのロ,理科室からアトムへ,ビッグバンを疑う, カエルの子はなぜカエル,遺伝子とDNAと生物たちといった内容で,前作よりちょっと理科的に踏み込んだものが多く, なかなかためになりました。
5月31日
電車の中で,スーパーの大きなチラシをカバーにした本を読んでいる人がいました。私も書棚に納める本を, 新聞に入っているチラシやカレンダーなどでカバーすることがありますが,外で持ち歩くのはちょっと恥ずかしい。紀田順一郎さん曰く, 本屋でくれる全集やシリーズもののチラシは,そのままではゴミだが20年,30年ととっておけば貴重な書誌資料となる。我が家のスーパー・ チラシカバーも,20年,30年経ったものは,貴重な食料品・衣料品価格の資料と....なっていないか^^;;。
5月30日
ここのところ図書館に行く時間がなく寂しい思いをしています。地域の公民館にくっついたような図書室ではなく, 大規模な図書館の仕組みについては,なかなか知る機会がないのですが, 50歳近くで教師から兵庫県立図書館員に転じた大西氏の「図書館へ行こう」を見ると, 図書館業務のあれこれがよくわかります。私自身は文庫本を中心に読んでいるので,図書館の恩恵を受けることはあまりないのですが,郷土資料, 歴史資料に関しては,やはり図書館が頼り。あと,CDやビデオもね。
5月29日
集英社新書「新・シングルライフ」(海老坂武著)は,同じ著者が14年前に出して話題となった「シングルライフ」の第2弾。 今回は著者が65歳となり,もっぱら高齢化時代のシングルライフを考える,というのがテーマ。それゆえ,シングルライフを謳歌し, シングルライフは素晴らしい,と語ってはいるものの,前作の勢いはなく,寂しさをいかに紛らわすか,といった話になりがち。 未婚既婚を問わず,最終的には多くの人がシングルライフを送らざるを得ない高齢化社会。本書を通読しても, 素晴らしいものとは思えなかったのだが....。
5月27~28日
週末は自転車で市内の公園へ。ここは周囲が1500m程のかなり高低差のある山路となっていて,3歳児ではちょっと歩ききれるかな, と思ったのですが,まあ疲れたとも言わず,非常に元気で歩き通しました。親の方が,汗かいてハアハアとは情けない限り。ところで, このページが知らないうちにYahoo!の【ホーム > 芸術と人文 > 人文 > 文学 > 本と印刷の歴史 】 というカテゴリに移動していました。周りを見ると,お馴染みのページが多い。その中で,「角川文庫の黄帯を読む」 はお薦めです。
5月24~26日
宝島社文庫の新刊「倒産体験」を読む。なんか最近,この手の本ばかり読んでるな....なにか潜在的不安が^^;;。 などと思っていたら,わが職場のすぐそばにある第一ホテル東京が倒産とのこと。昼にカレー食べにいったり,夜飲みにいったり, なかなか使わせて貰っていたのに残念。まあ,消滅しちゃうわけではないけれど。
5月23日
「ギャスケル短篇集」,これは面白かった(and泣かせてくれました)。老嬢が暮らす古いお屋敷に現れる子供の幽霊の正体とは (婆やの話),若き日の諍いがもとで妻を亡くした男と落ちぶれてその家へ迷い込んだかつての恋敵との悲劇(ジョン・ミドルトンの心) などなど,一気に読ませてくれます。その巧みな語り口で,ディケンズがシェヘラザードと呼んだギャスケルは, 訳者の松岡氏によると21世紀に向けてますます流行るらしい....ので,いまから押さえておかなくちゃ。 美しい写真入りの英文テキストはこちら。
5月22日
JR新橋駅前機関車広場では,22日~24日午後9時まで「大古本まつり」を開催中です。都内35の古書店が出品し,文庫, 新書はもとより,辞書,実用書,ムック,写真集など,新しめの本が中心ですが,なかなか賑わっています。場所柄,料理, 園芸関係雑誌のバックナンバーなどもかなり出ていました。
5月19~21日
3月新刊予定だった岩波文庫「国富論(1)」が,こそっと5月発売に変更され,ようやく出ていました。 岩波書店からなにかアナウンスがあったのかな? 今月は,「ヴェニスに死す」と「サロメ」が改版,「リア王」が改訳,「ギャスケル短篇集」 と「ツアンポー峡谷の謎」が新顔ですね。19世紀前半の英国女流作家ギャスケルの短篇集は,8篇中4篇が本邦初訳とのこと。1924年, ヒマラヤ山脈のツアンポー川を探検した植物採集家たちによる植物,動物,民族に関する記録は,探検記というにはちょっと読みにくいが, 興味深い。
地元情報誌の広告によると,有隣堂書店の10色から選べる文庫カバーというのは,実用新案なんだそうです。
5月18日
文春文庫の新刊「田宮模型の仕事」は,おなじみ田宮模型の社長・田宮俊作氏の回想記。父の跡を継ぎ, 木製模型からプラスチック模型への転身,世界各地での軍事車両取材,ミニ四駆の歴史など, まさに模型とともにあった人生を豊富なエピソードを交えて語っています。我々の世代には懐かしいスロット・レーシングや, 1960年代F1で活躍したHONDA-F1の開発など,子供の頃模型に親しんだ人には必読の書です。元本は1997年ネスコ刊。
5月17日
宝島社文庫の新刊「不動産というバケモノ」は,バブル期の不動産に踊った人,踊らされた人の物語。地上げ屋の手口や, 銀行融資の裏側など,業界関係者からの聞き書きを集めたもの。バブルのはじけた直後,1993年に出た別冊宝島の改訂版ですが, 今読んでも当時の衝撃がリアルに伝わってきます。バブル絶頂期,苦闘の末に手に入れたマイホームの灯を見て,「ああ,俺の家だな」 と涙するサラリーマン氏の気持ちは痛いほどわかります....。
5月16日
栞のコレクションに関する新しいサイト「SIORIX」ができました。 私自身も,文庫本の栞は,結構関心を持って見ている方だと思うのですが,栞欲しさに本を買ってしまう,という病には, さいわい未だ感染しておりません^^。
5月15日
掲示板でもご紹介いただきました通り,6月18日まで岐阜県博物館マイミュージアムギャラリーで「文庫の世界」展が開催されています。 立川文庫など稀少文庫本を700冊程展示しているとのこと。 詳細は,中島泉さんまでお問い合わせ下さい。 わたしも期間中の土日に行ければよいな,と思っているのですが,予定がたてられるかな。
5月13~14日
日曜日はよい天気に恵まれ,海岸や公園はたいへん賑わっていました。子供たちは,はやくも裸になって水遊び。わたしも, 日焼けでかなり赤くなっています。
光文社文庫新刊「シュピオ傑作選」(幻の探偵雑誌3)を読みました。本書には,「シュピオ」の前身雑誌,昭和10年創刊の「探偵文学」 から3篇,「シュピオ」から5篇が採られているほか,創刊・終刊の辞や,資料なども豊富。本書の半分以上を占める「白日鬼」は,昭和13年, 小学六年生に掲載の「地底大陸」で知られる蘭郁二郎の作品。蘭は,従軍作家として初の殉職者でもありました。 『軍靴の音が高まりつつある時代,探偵小説隆盛期の最後の雑誌』の雰囲気をよく伝えています。雑誌「シュピオ」自体は, 古書店でも容易に揃わない稀本のようで,文生堂書店の目録によると, 2冊で65000円,「探偵文学」は9冊300000円とのこと。
5月12日
「TOKYO カフェマニア」は,『電車に乗って,カフェからカフェへ旅をする。あわあわのカプチーノや文庫本と一緒に過ごす時間。 風が気持ちいいオープンエアのカフェ,シャンパンがおいしいカフェ,一人でも心やすらかに座れるカフェをご紹介します。 音楽がうるさいなんて論外。大人がなごめないカフェも避けよう。』ということで,東京の青山・原宿・渋谷,恵比寿・代官山,自由が丘,広尾・ 六本木,銀座などにある文庫本の似合う静かでおしゃれなカフェを紹介。眺めているだけでも楽しくなります。「カフェで愉しむカフェの本」 の紹介も。
5月11日
Columnに 「光文社文庫」を追加しました。
5月10日
Columnに 「宝島社文庫」を追加しました。
5月9日
Columnに「王様文庫」 を追加しました。
5月8日
自転車ついでに,朝日文庫の新刊「ちゃりんこ西方見聞録」を読みました。元本は10年ほど前に出ており, 夫婦二人での奈良東大寺からローマに至る400日余りの自転車ツーリングの記録。夫婦掛け合い日記風に書かれているせいか, たぶん道中深刻な事態もあったと思われるのに,肉体的な過酷さが伝わらず,そうかといって観光案内風でもなく, なんとなくヒマラヤと砂漠を超えて着いてしまった,400日もかかったの....といった感じ。奥さん一人で書けばよかったのに。
5月2~7日
みなさん,連休はいかがでしたでしょうか? 我が家は,ドイトでのガーデニング用品買い出し,鎌倉への自転車ツーリング, 「こどもの日」にNintendo64を購入(Dreamcastにお子ちゃま向けのソフトがなかなか出ないから), あとは家のそばの海浜公園での砂遊び....など,もっぱらローカルなイベントでなんとなく過ごしました。 久しぶりにNEW自転車を買ったので,それを乗り回していたわけです。
「もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵」(椎名誠)が角川文庫に登場。「本の雑誌」発行人・目黒考二氏を蔵に閉じ込め, 禁断症状が出てきた頃に文字を書いた紙を投げ入れると彼は喜びもだえる,という変な表題小説をはじめ, 「すべての問題を前向きに善処したいのだ」「本ばかり読んでいる人生は△である」など,"活字"にまつわる私的で過激なエッセイ,対談など, てんこ盛り。変な判型の元本を読んだのはずいぶん前です。だけど,この本だけは絶対に文庫にしないと, 目黒考二氏は言っていたような....。
5月1日
日本経済新聞によると,同社は10月下旬に初の文庫「日経ビジネス人文庫」25点を創刊するとのこと。 これまで実務書を扱った新書判の「日経文庫」というのはあるが,文庫判としては初めての刊行。しかし, ビジネス人とは....知的生きかた文庫×150%くらい買うのが恥ずかしいかも
光文社文庫から,新シリーズ『幻の探偵雑誌(1)「ぷろふいる」傑作選』が刊行されました。これまで,
「新青年」や「宝石」はあったとおもいますが,「ぷろふいる」とは珍しいですね。
「探偵作家・雑誌・団体・賞名辞典」によると, 『昭和8年5月創刊。京都のぷろふいる社発行。経営者は京都の老舗呉服商の若主人, 熊谷晃一。氏は京都の老舗百貨店,藤井大丸の分家の長男でもある。はじめは西田政治や山本禾太郎,山下利三郎など,東京の「新青年」 に対抗すべく,京阪神在住作家の同人誌的性格が強かったが,経営者熊谷晃一の親戚であり,東京在住の堀場慶三郎の尽力により, 東京の作家たちも執筆をするようになり,しだいに全国に展開する。当時は「新青年」が探偵小説に力を入れていなかったこともあり, 部数を伸ばしたが,ついに営業雑誌まで成長することはなかった。創作や評論に力を入れ, 特に海外作品を論じた井上良夫の評論には見るべきものが多い。また,「シュピオ」とともに,探偵小説と芸術を巡る甲賀三郎, 木々高太郎の論争の舞台のひとつになった。本誌によって登場した作家には,蒼井雄や西尾正がいる。翻訳も長編を掲載するなど, 力を入れていた。しかし,クイーンの「フランス白粉の謎」を「飾窓の秘密」の題で掲載したが,五分の一に満たない抄訳で, しかも犯人が違っているという事件を起こした。戦前の雑誌のなかでは「新青年」を除いては,最も寿命が長く,最も純粋だった。 昭和12年4月に休刊し,「探偵倶楽部」と改題するはずだったが,経営者の熊谷晃一の事業が失敗し,休刊した。全48冊発行。その後, 昭和21年7月から季刊雑誌として復活。創作は再録と編集者である九鬼澹の新作ぐらいで,むしろ随筆欄が豊富だったが, 戦後の出版界の動乱期に関西の小冊子では太刀打ちできず,長続きしなかった。第二次「ぷろふいる」は昭和22年12月まで続き,「仮面」 と改題し,また,別会社から「小説」を発刊した。』
幻の探偵雑誌第2弾「探偵趣味傑作選」。版元によると,第1弾の「ぷるふいる」はたいへん好評につき増刷。たしかに, 普段ミステリーや探偵小説に縁がないと思っていた私(読んだことがあったのは就眠儀式だけ)でさえ,一気に読んでしまいましたから....。 探偵,というより大正,昭和初期のこれらの作品にあらわれた雰囲気が好きなのですね。ちなみに,一部の(というより多くの) 著者には連絡がとれず,消息を知っている人は光文社まで連絡してほしいとのこと。光文社は池袋に「ミステリー文学資料館」 というのも開いているのも知りませんでした。なにかマンガ喫茶のミステリー版みたいな雰囲気かしら。もっと立派な物だったらゴメンなさい。
「シュピオ傑作選」(幻の探偵雑誌3)。「シュピオ」の前身雑誌,昭和10年創刊の「探偵文学」から3篇,「シュピオ」 から5篇が採られているほか,創刊・終刊の辞や,資料なども豊富。本書の半分以上を占める「白日鬼」は,昭和13年,小学六年生に掲載の 「地底大陸」で知られる蘭郁二郎の作品。蘭は,従軍作家として初の殉職者でもありました。『軍靴の音が高まりつつある時代, 探偵小説隆盛期の最後の雑誌』の雰囲気をよく伝えています。雑誌「シュピオ」自体は,古書店でも容易に揃わない稀本のようで, 文生堂書店の目録によると, 2冊で65000円,「探偵文学」は9冊300000円とのこと。
4月28~30日
連休が始まって,我が家の近くの海浜公園や海岸通りは,すでに大渋滞。もっとも,我が家親子3人は,日焼けと戦いながら, もっぱら自転車で走り回っています。5連休中は,特別出かける用事もなく,のんびり近場で遊ぶ予定。
毎日新聞によると, 『インターネットからダウンロードし,パソコンや携帯端末で読む「電子書籍」の市場が,じわじわと広がりつつある。 150社あまりが参加して配信実験を行った「電子書籍コンソーシアム」は,事業化を前に解散となったものの, 今度は光文社や新潮社など出版大手8社が,秋口にも文庫本のネット配信を始める。ネットからデータの小さい文庫本を携帯端末に落とし, 電車のなかで読む新スタイルが生まれつつある。背景には読者ニーズの広がりだけでなく,年間6万冊以上の新刊があり“過当競争” に陥っている出版業界側の事情もあるようだ』とのこと。
4月27日
わが地元の古書店 「BOOKSTATION」のホームページが出来たというので,覗いてみました。文庫本にはあまり目新しい物はありませんでしたが, スーパー源氏にも投入とのことなので,期待しましょう。ページミルの使い方なるホームページ作成指南のページもあるのですが, このページ自体は,格別凝ったデザインというわけではありません^^;;。
4月26日
岩波文庫新刊「量子力学の誕生」ニールス・ボーア論文集2は,今世紀前半の量子力学史を概説したもの。いわゆる論文だけでなく, 講演やエッセイも含み,パラパラめっくてみると,数式はほとんど出てこないので,アレルギー体質の人も安心。索引も細かく, 基礎的な用語について辞書的に使うこともできます。もう少し引き締まった訳文であれば,快適に読めるのですが。
4月25日
岩波現代文庫新刊「荷風語録」は,明治・大正,戦前,戦後にわたって,それぞれの時代の東京下町の風景を描いた荷風作品を集めたもの。 語録とはいうものの,小品はまるまる収まっており,各時代ごとの川本三郎氏による解説も丁寧で,荷風入門としてお勧め。断腸亭日乗の 「読みどころ」もよく押さえてあります。
4月24日
岩波文庫新刊「新訂 孫子」を読む。今回は,銀雀山竹簡の新資料を参考にしたとのことで....それはなに^^;;? (1972年に山東省で発掘された漢初の竹簡資料) 旧版の方も,もちろん以前読んでいたわけですが, 格別読みやすくなったという印象は受けませんでした。各々の文中の注が丁寧につけられているのも,勉強にはなりますが, 興味本位で読んでいる者には,ちょっと鬱陶しい感じ。現代語訳だけ追っかけて読んでいっても,十分楽しめますね。
4月21~23日
週末は近くの海で,砂浜にトンネル掘り。はやくもかなり日焼けしております。ここのところ,「銀河鉄道の夜」(アニメ版) をケーブルテレビでやっているので,久しぶりに涙^^;;。宮沢賢治のサイトで面白いのは,森羅情報サービス。 賢治の全童話と詩を掲載しており,「銀河鉄道の夜」が初期形から最終形へどのように変わっていったのかを, テキストを細かく色分けして示しています。それによると『物語は初期形では, 「孤独なジョバンニ少年がブルカニロ博士の実験によって夢の銀河鉄道を旅し,ほんとうの幸福を求めて進んでゆく勇気を獲得し, 博士から金貨をもらって帰る」話であり,最終形では,「ジョバンニ少年が病気の母のために牛乳をとりにいく途中, 友人を助けるために死んだカムパネルラ少年といっしょに銀河鉄道を旅し,カムパネルラとは最後までいっしょに行けなかったが, 牛乳と父親が帰る情報とを持って帰る」話になっています』。
4月20日
ロシア文学といえば,プーシキン以降,ゴーゴリやレールモントフ, ツルゲーネフなどは岩波文庫にも多数収録されているのでお馴染みですが,それよりも古い時代のものとなると, イーゴリ軍記を除けばトルストイが翻案した民話程度しか知りませんでした。岩波文庫新刊「ロシア文学案内」は,ロシアに神話がなかったこと, ロシア人が10世紀末まで体系的な文字を持っていなかったこと,ロシア人が最初に出会った文字文化が異国の言葉で書かれたもので, その内容も自分たちの伝統とは違う異文化のもの(キリスト教)だったこと,などロシア文学創成期の特異な事情や, その歴史の浅いロシア文学が19世紀になってなぜ世界文学に大きな影響を与える存在となったのか....ロシア史に疎い人にもわかりやすく書かれていてお薦めです。 もちろん,ドストエフスキーやトルストイらについては,くわしい解説がなされています。
4月19日
岩波少年文庫が50年ぶりに改装新版発行! 6月16日に,くまのプーさん,ドリトル先生航海記, はてしない物語など50冊一気刊行とのニュースをきき,ニコニコです。刊行予定リストを見ると,既刊の改装と,新刊・新訳が半々くらい。 0番台が小学生向け,500番台が中学生向けとなっていますが,読みたいのは小学生向けばかりだなぁ。別冊として「なつかしい本の記憶- 岩波少年文庫の50年」も同時に刊行されるとのことで,こちらも楽しみ。
4月18日
光文社文庫・幻の探偵雑誌第2弾「探偵趣味傑作選」をさっそく読みました。版元によると,第1弾の「ぷるふいる」 はたいへん好評につき増刷。たしかに,普段ミステリーや探偵小説に縁がないと思っていた私(読んだことがあったのは就眠儀式だけ)でさえ, 一気に読んでしまいましたから....。探偵,というより大正,昭和初期のこれらの作品にあらわれた雰囲気が好きなのですね。ちなみに, 一部の(というより多くの)著者には連絡がとれず,消息を知っている人は光文社まで連絡してほしいとのこと。光文社は池袋に 「ミステリー文学資料館」というのも開いているのも知りませんでした。なにかマンガ喫茶のミステリー版みたいな雰囲気かしら。 もっと立派な物だったらゴメンなさい。
4月17日
岩波文庫4月の新刊は,「窪田空穂歌集」,「新訂 孫子」,「ニールス・ボーア論文集2 量子力学の誕生」,「新版 ロシア文学案内」 の4点。窪田空穂は,なぜか随筆集の方が先に出ていて,歌人の渋い随筆というイメージとは異なり,大正時代の東京名所めぐりや, 古き良き時代の早稲田大学の思い出などを自由に書きつづっており,これは楽しい読みものでした。
4月14~16日
週末は天気が悪くて残念でしたが,横浜で遊んでいました。筑摩書房のホームページができました。 ニュースとして,第16回太宰治賞決定のほか,『20世紀最大の宗教学者による人類の壮大な精神史-ちくま学芸文庫版『世界宗教史』 全8巻刊行開始。20世紀最大の宗教学者ミルチア・エリアーデによる集大成『世界宗教史』がついに文庫判になって登場した。 現代人を取り巻く細分化された宗教の状況から,もう一度立ち戻って大局的に眺めようとした時, 宗教現象の史的展開を膨大な資料を博捜し記された本著は有効であろう』など。ちなみに直接注文の場合, 送料は1回のお届けにつき何冊でも380円,ご注文の本体価格合計が5000円以上の場合は無料とのこと。
4月13日
講談社α新書,立川談志「食い物を粗末にするな-「並の日本人」の食文化論」を読みました。『"捨てる""残す"に腹が立つ!家元が 「美味い水掛け飯」「正しいカレーの作り方」「ペット様の食生活」他を論じる。『BART』(集英社)連載の「だんしんぼ」 に加筆した食い物漫談』ということで,確かに漫談風の自在な話っぷり。まわりまわって,なんだか訳の分からないことになったりしてますが, 不況不況といいながら,誰も腹を減らしていない暢気な日本人を切り捨て(てるんじゃないかな,たぶん)。読んでいると, どうでもいい気分になってくる。これも一種の癒し本?
4月12日
市川龍資氏の「書物の放射能」というエッセイによると,書物には紙の目止剤に白土,滑石などの鉱物が使われているので, 自然放射性核種カリウム40のほか,ラジウムやトリウムが含まれているとのこと。書物の出版年とセシウム137濃度の関係を調べた人もいて, 1950年代後半から60年代前半,大気圏内核実験がたくさん行われた時期に作られた本における濃度が,圧倒的に高いことがわかっています。
4月11日
マスコミ界の専門紙 「文化通信」によると,99年の文庫市場での売上高は1554億円で前年比1・3%減。返品率は42・1%とのこと。 返品に関しては,『講談社,小学館をはじめとした大手出版社が相次いで取次各社に不正返品の是正を申し入れている。 スリップやカバーのないもの,マンガ喫茶のスタンプ入りなどの商品が返品されていることから,各社とも今後,事前了承がない場合は 「スリップ無し」「カバー無し」返品を入帳しないとしている。今年に入って大手新刊書店が古書販売を併設するなどの動きに, 出版社が警戒感を高めていることが背景とみられる。』という記事も。
4月10日
文庫本に挟んである宣伝パンフは,いつも見ないで捨ててしまう,あるいは栞代わりに挟みっぱなし,というのが普通でしょう。でも, 光文社文庫のように,月替わりのエッセイが載っている変わりものもあります。このパンフ,いまはミステリー評論家,新保博久さんの 「シンポ教授のミステリー・カルト道場」や読者参加「今月の一句」,カッパの四駒マンガなど,結構楽しめます。 『お花見で下戸が読んでる文庫本』....。
4月7~9日
「西洋事物起源」全4冊を読み終わり,というか眺め終わりました。本書は,特許庁技術史研究会の訳ですが, その代表者である富田徹男氏のページには, 関連情報がいろいろ載っており(巻末の解説もそのまま),その中で翻訳の動機については, 「特許庁審査官は発明の審査をすることにより産業行政を支えているのであるから,発明の歴史に興味を持つのは, 一般の技術者よりも強いということである。またその翻訳の結果,単に技術史上の情報が増加するだけでなく, 上述した様な産業技術体系の質的相違を示すデータを提供することになるので,広い意味での産業技術政策に寄与することとなる」 などと記されています。ちなみに,「第1巻は発行後わずか4ケ月の2月に第1刷が増製本となり, 我々の訳の一部分を切り張りしたような海賊版があらわれました。このような出版物には厳重に対処していきますが,同時に我々の行った作業も, 一流から,偽物の出る超一流にレベルアップしたと思っております」ですって。なんか楽しいですな^^;;。
インフォサイト・ ブックポートには,各社の文庫本,文芸書,コミックなどの新刊一覧が載っていて,なかなか便利(新書は現在情報更新中)。
4月6日
「ウィルヘルムマイスター」を読み終わったものの,なにか達成感がないのは,最後に解説がないせいかしら^^;;。つづいて, 沖縄最古の歌謡集「おもしろさうし」を読み始めたのですが,ちょっとまだコメントしようがない状態です。
4月5日
Netscape6,さっそく試してみました。軽い動作となかなか使いやすそうなインターフェースに好感が持てます。いまのところ, 落ちまくりではあります....。
いまさらですが,小谷野敦「もてない男-恋愛論を超えて」(ちくま新書)を読みました。著者は自らを「もてない男」とし, 古今東西の文学作品マンガや演劇,テレビドラマなどを題材に,もてない男の姿を明らかにしていきます。過去の文学作品中で「もてない男」 がいかに粗略に扱われてきたか。なかなかためになります。最後まで読んだ感じでは,著者は自称もてない男であり, 好きな女性から相手にしてもらえない....と愚痴るだけで,だれからも相手にされないというわけではなさそう。著者近影写真も含めて, ずいぶん「作って」いるような感じがするな。ズルい。最近の若者たちには「恋愛するのが当たり前」 という強迫観念が植え付けられているのではないか,と感じている著者と同世代の人(私もそうだが)には, もてるもてないにかかわらず共感を呼ぶのでは。もっとも,若者に限らず「恋愛の出来ない男は人間として不完全だ」というのは, 近代が生んだ恋愛至上主義の脅迫観念らしいけど。
4月4日
自分のことを「読書は好きだが愛書家ではない」と思っている人は多いでしょう。開田あや氏(週刊アスキー)によると,そういう人は, 「女好きだが愛妻家ではない」というのと同じこと?らしい。古本なら引き取り手はあるが,古女房となると....。
4月3日
宝島社文庫「麻雀やろうぜ!」を読む。人気マンガ家15人による全37手役の図解や,イカサマ技解説,フリー麻雀初体験, プロ試験に挑戦など,なかなか笑わせてくれます。だあいたい,将棋でも囲碁でも,ちっとも強くならない割に,読むことだけは好きなんですね。 本家「別冊宝島」の方は,通算500号になったようで,いまキャッチコピーを募集中。
椎名誠ファンの文庫本サイト「我武者羅書房」では, 椎名誠ファンこだわりのアンケートというのをやっています。「無人島に持って行く椎名本5冊」,「椎名誠を知らない人にお薦めの一冊」, 「旅に出たくなる本」について,椎名ファンの投票結果が。もちろん挙げられているのは椎名本のみです。
4月1~2日
バタバタしているうちに4月になってしまいました。小渕首相も心配ですが,私も仕事が溜まってピンチであります。
3月27~31日
無事帰ってきました。いやいや,一週間天気が悪い日が多くて残念でしたが,松山は良いところですな。道後温泉の湯に浸かりながら, 久しぶりにゆったりした気分になりました。今回,旅のお供には,永井荷風の墨東綺譚をまた持っていったんです。 そのかなりボロくなった岩波文庫は,20年ほど前,学生時代に読了した日付も書かれていて,以来何度となく読み返したものなのです。 そういう我が定番岩波文庫といえるものは,雪国や即興詩人(鴎外版)などいくつかあり,旅に出るときはよく持っていきます。 旅先での新しい本との出会いというのも楽しみですが,お馴染みの本を違った風景の中で何度も読み返すというのも,もう一つの楽しみなのです。
3月26日
今週は,金曜日まで愛媛大学へ出張しています。また戻ってきましたらよろしくお願いします。
3月22~25日
永井荷風「出版屋惣まくり」(昭和24年)によると,岩波書店から出した「墨東綺譚」について, 『昭和12年に佐藤春夫さんが岩波で私の「墨東綺譚」を出したいという話があるから承諾してくれという事でした。 私は岩波書店は大学に関係のある人が好きなように思われるし,それに「墨東綺譚」 のようないかがわしい処の事を書いた小説なんぞは不向きだろうと考えて,とっちでもいいようにと返事をしたのです。 本ができると挿し絵をかいた画家の謝礼は私の印税の中から差し引くという話を持ち出されて驚きました。 それから現金の支払いは本が売り出されてから3ヶ月後だという話をされ, まるで此方から無理に頼んで出版して貰ったような話だと思ったがお金の事で愚図愚図いうのはいやだから私の方では何にもいいませんでした。 画家の謝礼を著者が支払うなんていう事は馬琴北斎のむかしから聞いた事のない話です。「墨東綺譚」 の表紙の意匠は私がしたのですがこれについて本屋は別に謝礼も何も寄越しはしませんでした。』 ほかにも出版社の悪口を並べた後, 『戦敗後の文化の程度も出版商の善悪から見れば大抵推察される次第です。 日本の出版社も本の奥付にペタペタ印を押さなくても報酬を著者に贈るようになりたいものです。西洋の本には支那の本も同じこと, 印紙を貼り付けるような不体裁なものは存在していません。実に厭うべき習慣であります。』 荷風先生,お金の話になると, 俄然調子が出てきますね^^。
3月21日
今月の岩波文庫新刊が地味なので,いまいち盛り上がりませんね~,個人的には。それで,ちくま文庫を読んでおります。 「三文役者のニッポンひとり旅」(殿山泰治),「東京の下層社会」(紀田順一郎)。しかし,ちくま文庫は高い!ですな。
3月19,20日
ガーデニングのまねごと,あるいはドイトの策略にハマって,家のペンキ塗り。腰が痛い。光文社文庫から,新シリーズ『幻の探偵雑誌(1) 「ぷろふいる」傑作選』が刊行されました。これまで,「新青年」や「宝石」はあったとおもいますが,「ぷろふいる」とは珍しいですね。
「探偵作家・雑誌・団体・賞名辞典」によると, 『昭和8年5月創刊。京都のぷろふいる社発行。経営者は京都の老舗呉服商の若主人, 熊谷晃一。氏は京都の老舗百貨店,藤井大丸の分家の長男でもある。はじめは西田政治や山本禾太郎,山下利三郎など,東京の「新青年」 に対抗すべく,京阪神在住作家の同人誌的性格が強かったが,経営者熊谷晃一の親戚であり,東京在住の堀場慶三郎の尽力により, 東京の作家たちも執筆をするようになり,しだいに全国に展開する。当時は「新青年」が探偵小説に力を入れていなかったこともあり, 部数を伸ばしたが,ついに営業雑誌まで成長することはなかった。創作や評論に力を入れ, 特に海外作品を論じた井上良夫の評論には見るべきものが多い。また,「シュピオ」とともに,探偵小説と芸術を巡る甲賀三郎, 木々高太郎の論争の舞台のひとつになった。本誌によって登場した作家には,蒼井雄や西尾正がいる。翻訳も長編を掲載するなど, 力を入れていた。しかし,クイーンの「フランス白粉の謎」を「飾窓の秘密」の題で掲載したが,五分の一に満たない抄訳で, しかも犯人が違っているという事件を起こした。戦前の雑誌のなかでは「新青年」を除いては,最も寿命が長く,最も純粋だった。 昭和12年4月に休刊し,「探偵倶楽部」と改題するはずだったが,経営者の熊谷晃一の事業が失敗し,休刊した。全48冊発行。その後, 昭和21年7月から季刊雑誌として復活。創作は再録と編集者である九鬼澹の新作ぐらいで,むしろ随筆欄が豊富だったが, 戦後の出版界の動乱期に関西の小冊子では太刀打ちできず,長続きしなかった。第二次「ぷろふいる」は昭和22年12月まで続き,「仮面」 と改題し,また,別会社から「小説」を発刊した。』
このシリーズ,続刊として『「探偵趣味」傑作選』や『「シュピオ」傑作選』も予定しているらしいので,楽しみ。
3月15~18日
代休も含め4連休となりました。すこし本腰を入れてLinuxに取り組もうと思い,ハードディスクを入れ替えたりしながら環境づくり。 しかし,最新のKDEの画面を眺めるていると,Windowsより親切なんじゃないかと思うほど,至れり尽くせりですな。 なおかつ格好もいい。こうなると,私のようにインターネット中心,遊びでパソコンを使っている人間にとっては, べつにWindows2000買わなくてもいいじゃないか....と思うのが自然。かの地,中国ではLinuxがメジャーだということだし。 私のページにお立ち寄り下さっている皆さんぐらいの年代だと,パソコン通信でもなんでもDosでの経験が長いと思うので, Linuxさわっていると,なんとなくウキウキするんじゃないでしょか。なんてことを考えるのも, 代わり映えのしないWindows2000で,これからまた数年暮らさなければいけないのかと思って, なんとなく暗~い気分になっているからなのですが。
3月14日
カメラジャーナル新書「カメラコラム300」(田中長徳)を読む。本屋よりカメラ屋のほうでよく見かける新書シリーズの13弾。 長徳氏の1ページほどの短いコラムを集めたもの。冒頭より,エクターの暗号,アルパの製造台数,宇宙カメラを地上で使う,高梨豊氏とライカ・ ・・てな具合ですから,高梨豊ってだれ?というごく普通の方には縁のない本。長徳氏はカメラマンらしいというか, 長年同じようなネタを扱いながら,あちこち巧く書き分けていますな。
3月13日
大塚公子さんの一連の死刑に関するルポを読む。「死刑執行人の苦悩」は, 実際に死刑執行に当たった拘置所の刑務官たちへのインタビューを中心に,死刑執行に関わる人々の苦悩を描いたもの。 受刑者の社会復帰を任務とし,それに生き甲斐を感じる刑務官が,一方では「自分の犯した罪を悔い, 自由社会に暮らす一般人よりもずっと立派な人間に成長した」人を,自らの手で殺さなければならない。 死刑執行を経験してやっと一人前の刑務官だといわれながら,その後自らの任務に誇りを持てなくなり, 自分が汚れた人間に堕ちてしまったという後悔の念に一生苛まれる。知られることのない死刑執行の裏側を覗くことができるが, 当然心静かに読める本ではない。
3月10~12日
寒いですね。ウチの唯一のパソコンは,カミサンがゲームをやったり,メールを送ったりしているので, 最近あまり自由にいじれなくなっているんですね。たとえばWindows2000をやめてLinuxに乗り換えるとか....。 ハード的な改造なら,可能なんですが。それなら,デュアルブートならぬトリプルブートで乗り切ろう,といろいろインストールしているうちに, ホントに寒い目に遭いました^^;;。こういうときに,猪突猛進型で後先考えずに手を出してしまう亥年生まれはいけません。結局, ケチらずに新しいハードディスクを買ってトライした方がよさそうという,あたりまえな結論に達しました。Web現代の「編集者の学校」は, 興味深い話がいろいろ読めて楽しいですね。
3月9日
いやー,相変わらずJR東海道線辻堂駅前・前田書店の丁寧なカバーかけには感服しますな。ちゃんとハサミを使って, あっちこっちひっくり返しながら,ぴったりカバーの出来上がり。大型チェーン書店だったら,レジに行列必至,絶対許されない技ですな。 だれがレジにいても同じようにやってくれるのも偉いところ。私など申し訳なくて,2回に1回はカバー要りません! なんて言ってしまうくらい....。文庫本の品揃えもまあまあだし,夜遅くまでやっているし, ちょっと寄り道してもここで買おうかなという気にさせてくれますね。
3月8日
アスキー出版の新刊「オヂがパソコンを買うという暴挙」を読みました。パソコン未経験のおじさん(といっても42歳だ)が, ともかくMacを買い込み,家族に煽られながらも,それを使いこなすまでの日々の記録。なかなか面白い。 コンピュータと関係のない雑誌の編集長をしている著者は,私と同じ写真ファン(それもチェキを持っている!)らしい。本書の担当編集者曰く, 「この本,当初はQuarkExpressで作る予定だったのだが,結局アスキーが社内で開発したEWBとやら言う組版システムを使用した。 私は活版も写植も, もちろんQuarkExpressのDTPもやったことがあるという現在では信じられないキャリアを持った編集者だけれど, このEWBとやらは初めてだったので,苦労したのなんのって。文中で文字が大きくなったりする変な本だからかもしれないけど, 変なところに気をとられてけっこう疲れた。ま,組版代やら面付代はタダなんだから文句言えないけどね。 ちなみにこの本は他にも随所にけちったところが多くて,そのままやれば明らかに400ページを超える本になってしまったのだが, 会話の前後の改行を削ったりしてむりやり384ページにして紙代を節約した。」 私もしがない編集者だけど, こんなことはWeb上でもよう言わん。
3月7日
永六輔「夫と妻」(岩波書店)。『十代の夫婦は,セックスで夫婦。二十代になると,愛で夫婦。三十代になると,努力して夫婦。 四十代になると,我慢の夫婦。五十代になると,あきらめの夫婦。六十代になると,お互い感謝の夫婦 やっと夫婦です。』 う~む, 我慢我慢^^;;。しかし,永六輔は最近,この手の本ばっかしですな。
3月6日
ちくま文庫の新刊「古書狩り」(横田順彌)は,前にJust Systemから出ていたもの。古書収集の奇々怪々をモチーフにした, ハチャハチャ・ミステリの著者ならではの小説集(これ自体はハチャハチャではないけど)。詳しい紹介がここにあります。
3月4~5日
週末はあまり天気が良くなく,近くの公園やデパートに遊びに行ったくらい。あ,久しぶりに焼き肉屋で,腹一杯食べたのは嬉しかった。 以前から申し込んでいた藤沢市関係団体がやっているプロバイダから開通のお知らせが来たので,さっそくアクセス。 ここは市民であれば月500円で使い放題というなかなかお得なシステム。私の場合,テレホーダイでの使用が主なので,「優先コース」 という贅沢なコースにしたけれど,それでも月1000円。週末にアクセスした感じでは,ビジーもないし,値段の割には使いやすいかな。
3月3日
カッパブックス『在日コリアンの胸のうち』を読む。著者の辛淑玉さん(朝まで生テレビに出ている女性)は,東京生まれの在日3世。 以前『日本人対朝鮮人』を出したとき,「あの光文社から本を出すとは何事か,と思う人もいるようだが, 探してみると過去にはけっこういい本も出してる。この本も,光文社のいい本といわれるような内容を目指したつもりなのだが」と言っていた。 「君が代」に関するコラムを読んでいて,そういえば最近,来日オーケストラやオペラの演奏会の初日に, 両国国歌を演奏することが無くなってしまったのでは,と思う。以前は,ウィーンフィルやイタリアオペラでも演奏していたはずだけど。
3月2日
編集を担当している雑誌の「改装」について会議。他人の雑誌だと,いろいろ注文ばかりつけているが, いざ自分の担当する雑誌をどうするか,ということになると,さっぱりアイデアが湧いてこない。まあ,雑誌の性格上, あまりインパクトがありすぎて,臨界しちゃうのも問題なので^^;;。
3月1日
我が地元,藤沢で『第3回湘南古書まつり』(藤沢有隣堂6F(JR藤沢駅南口を出て左側)3/24(金)~29(水))があります。 「各店が力を込めて良品を用意しておりますのでぜひぜひ足をお運びください」とのこと。目録の発行もあります。また3/16(木)~29 (水)まで,同店4階イベントスポットでも古書セールを開催。こちらは点数は少な目,白っぽい本(新しめの本)が中心のようです。
2月29日
さて「罪と罰」が完結したので,ドストエフスキー関係のページを探してみよう....と思ったら,「ドストエフ好きーのページ」 というのが見つかったので,それで終わりになりました。ドストエフスキーへの個人的なこだわりが楽しいページです。私自身は, 「貧しき人々」が一番好きなので,北杜夫さんのコメントに共感しました。
2月28日
岩波文庫の新刊「ある巡礼者の物語」の著者イグナチオ・デ・ロヨラはイエズス会の創始者。 ザビエルとロヨラがパリ留学中に出会ったとき,ロヨラは36歳の老新入生,ザビエルはすでに助教(レジャン)として教壇に立っていました。 ロヨラは同郷(バスク)で優秀なザビエルを熱心に誘い,ついにはザビエルをして「魂の師父」と言わしめたほどの信頼を勝ち取ります。 はげ上がった広い額に、人を射すくめる瞳のロヨラは,ザビエルの兄たちが参加したパンプローナの攻城戦では, 守備軍として敵側で戦っていましたが,足を負傷し軍人としての未来を閉ざされました。けれども彼の強烈な個性と情熱は,新たな目標として, 教会の兵士として闘うという道を選ばせました。ローマ教皇を君主として忠誠と服従を誓い,聖母マリアを永遠の貴婦人として愛と貞潔を誓う, 「神の騎士」としての修道会-それが「イエズス会」を貫くロヨラの思想でした。この中世から抜け出たような「騎士」たちこそ, 人文主義の洗礼を受けた宣教師たちであり,彼らが現地からもたらす「新天地」の報告は,ヨーロッパの近代化に大きな影響を与えたのでした。 岩波文庫にはほかに,修行指南の書「霊操」(1995)があります。
2月22~27日
事務所の引っ越しも無事に終わり,ホッとしているところです。この間読んだ新刊本は,藤原鉄頭「マックな人4」 (毎日コミュニケーションズ),三谷幸喜「気まずい二人」(角川文庫),春風亭小朝「苦悩する落語」(光文社), 買ったけれどまだ読んでない本は,岩波文庫「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代(中)」,「ある巡礼者の物語」,「罪と罰(下)」 といった具合。
「マックな人4」は,相変わらず毒のないマック人生を歩むイラストレーター藤原氏の近況報告。 別段マックの知識が無くても気楽に読める。小朝の落語本は,不安と猜疑心のかたまりである現在の落語界を, 21世紀に向けてどう改革したらよいか,いろいろ私案を提示したもの。諸般の事情により歯切れの悪いところはあるが, 協会の古い体質に対する批判も多い。三谷幸喜の対談集は,日頃気になる女性をゲストに招いて, 初対面の二人がいかに共通の話題を見つけるのか,人見知りで会話がとぎれがちな著者が様々な女性と場数を踏むことによって, それをいかに克服していくか,その成長の過程を見せるというヘンな本(月刊カドカワの連載をまとめたもの)。ゲストは,十朱幸代, 西田ひかる,桃井かおり,林家パー子,安達祐美など13人。最初と最後のお相手を八木亜希子が務め,その間の成長ぶりを検証する。 かなり芝居がかっていて,どこまでがホントでどこまでが演技なのかわからない,著者はやっぱり怪しい男。
2月21日
今朝は京浜東北線が大幅に遅れたので,岩波文庫新刊「ハーディ短篇集」をじっくり読むことができました。訳者は,トマス・ ハーディの本質はユーモアだ,といっていますが,確かに不気味な題材を扱いながらも,ストーリーは芝居がかっていて, 読者受けする皮肉っぽい笑いがちりばめられています。訳文はそれを意識しすぎで,ちょっとわざとらしいけど。 ご承知のようにハーディの作品はよく映画化されていますが,淀川長治さんは 淀川長治の新シネマトークで,「トマス・ハーディいう人の作品は、映画につくりたくなるんでしょう。ストーリーに泣きどころが多い、 尾崎紅葉みたいですからね。」と言っています。
2月20日
岩波書店や白水社など8出版社の共同企画「書物復権」 は,「失われた書物を投票により復権させること」を目的としている。しかし,歴史の中に埋もれてしまった貴重な書物など, 専門家でなければ選びようがないのではないか・・・と思ったが,趣意書をよく読んでみると心配無用。 失われた書物とは自社で絶版にした書物であり,復権とは復刊のことらしい。岩波文庫のリクエスト復刊と同じことだ。 インターネット上でのリクエストの受付は、2月14日(月)から3月中旬まで。これまでの最高得点が「芸術における数学」 19票というのだから,「同一の書物に対してお一人様1回の投票を守るために投票権が必要」というのももっともか。
2月19日
平凡社ライブラリの新刊「楽園考古学-ポリネシアを掘る」は,太平洋考古学の第一人者,篠遠喜彦と荒俣宏の対談集。 幼い頃より考古学に興味を持ち,戦後すぐアメリカへ留学するも,ふとしたきっかけでハワイに立ち寄り,爾来50年。 そこを拠点に南太平洋の考古学調査に没頭してきた篠遠先生の驚くような発見や冒険の数々を荒俣氏が聞き書きした, いわば篠遠先生発掘人生一代記といった観があり,モアイ像の秘密や釣り針に着目した考古学的年代の推定など,興味深い話も満載。 篠遠先生のユニークで楽しい人柄をよく引き出しています。
2月18日
「噂の真相」から,こんなお知らせメールが。『本誌岡留安則編集長の初の文庫が2月20日に社会思想社の教養文庫から発売! 本誌編集長が20年間書き続けている「編集長日誌」の第一弾が「“スキャンダル雑誌”創刊物語」と題して2月20日に教養文庫 (社会思想社)から発売されることになりました。これは15年ほど前に木馬書館より単行本として出版され, 現在は絶版となっているものの初の文庫版です。版元側の宣伝コピーによると,「マスコミ界のタブーと戦う名物編集長の苦悶の告白!」 とのキャッチコピーの下,「政財官界,芸能界など分野を問わず“事件”の『真相と真実』を追い,またあらゆる“権威”に抗し,圧力・ 脅迫の言論封殺にもめげず,果敢に立ち向かったみずからの“スキャンダル雑誌”編集長半生を,半生と悔恨を織りまぜながら語る(苦笑) というものです。マスコミ『事件』裏面史の資料としても価値ある一冊! 『噂真』読者は第二弾を読むためにも是非一冊お手元に!!。
2月17日
日経産業新聞の記事より。結構おもしろい^^;;。
伝統のある出版社でさえヘアヌード写真で稼ぐポップな時代だが,一方で草の根の教養主義の動きも確実に広がっている」――。須坂市から
「岩波」を冠したセミナーを開きたいと打診を受けた岩波書店の大塚信一社長はこう喜ぶ。 不況に強いと言われてきた出版業界。
その神話はもろくも崩れ,推定販売金額は97年,98年と2年連続で前年割れとなった。厳しい市場環境に岩波もさらされる。そこへ「岩波」
の真価を再確認させてくれるセミナーの知らせが入った。岩波は戦前から日本の教養を担い,進歩的な知識人を支えてきた。文学・
哲学の古典を網羅した岩波文庫。大江健三郎氏の「ヒロシマノート」をはじめ硬派なテーマで固めた岩波新書など,日本の知識人は「岩波神話」
を信奉してきた。だが,漫画やロックなどポップカルチャーの台頭や経済中心の価値観,さらにはマルチメディア時代を迎えて
「一般教養の価値は不当におとしめられている」と大塚社長は嘆く。
しかし,「教養」が古臭いとされる風潮も変化しつつある。その兆候が岩波新書「日本語練習帳」の大ヒットだ。1月発売以来,
120万部に達し,岩波新書にとってここ数年で最高の売れ行きだ。練習問題を解きながら日本語力を鍛えるというユニークな構成。
著者の大野晋・学習院大学名誉教授は「岩波だから売れた面はある」と岩波神話の健在ぶりを説く。
「岩波なら十分知的な本だと思って読者は買う」と大野氏。
ある岩波関係者は「日本語練習帳」の好調ぶりから「長年の岩波の執筆人でも,時流に乗った話題ならば十分に売れる」と確信したという。ただ
「活字離れ」した読者の教養を一から鍛え上げる狙いも新書にはある。「岩波文庫で4分冊になるロマン・ロランの長編小説『ジャン・
クリストフ』を読破しなければ,真の教養人とは認めない」という時代もあったが,今は「重厚な教養を押し付けても無理。
まずは日本語の練習から」というわけだ。 だが,「日本語練習帳」のヒットを岩波神話のおかげと安易に考えるムードを戒める声は当然,
社内にある。新書や文庫を担当する小野民樹・第3編集部長は「岩波はもはや特別なブランドではない」と言い切る。
岩波神話が全盛だったころとは読者の性格が変わってきているからだ。「岩波文庫も新書も70年前後が売れ行きのピーク」と小野部長。
毎年徐々に販売部数は落ちている。岩波新書の場合,60-70年代は月三冊の発刊だったが,どれも初版で6万部は刷った。
「タイトルに関係なくとりあえず三冊全部買う。それが教養を身に付けるうえで当然のスタイルだった」と鈴木稔取締役編集担当は振り返る。
それが現在は毎月4冊に変わったものの,初版は平均して3万部程度。特に90年代に入って著者とタイトルで部数のばらつきが目立つ。「
『日本語練習帳』が売れたのは偶然。時代の変化に対応して旧来の方針を変える確固とした考えがあるわけではない」
とある社内関係者は批判する。
2月16日
『クラシック倶楽部~名曲解説書』 は,メールマガジンも出していて,今回届いた曲は,メンデルスゾーン ピアノ三重奏曲第1番。 私はメンデルスゾーン好きなんですよ。交響曲やピアノ協奏曲では,ほかの作曲家にも偉大な作品がたくさんあると思うけれど, ことヴァイオリン協奏曲に関しては,子供の頃から一貫してメンデルスゾーンがNo.1。いつ聴いても幸せな気分になれる曲なんて, そうたくさんはありません。このピアノ三重奏曲も美しい曲で,中学生の頃からお気に入りでした。もっとも,ピアノ三重奏曲自体, ほかにあまり有名な曲がなく,ベートーヴェンとメンデルスゾーンが突出している感じではありますが。
2月15日
アスキーの新刊「100万ヒットのホームページを作った人々」は,東京福袋やネットサーフレスキューなど, 定番となっている個人ページの運営者へのインタビューをまとめたもの(昨年,インターネット・アスキーに連載)。 あくまで普通の会社員でありながら,膨大なデータベースやメールを処理するというのは大変でしょう。 ホームページ歴5年くらいの人が多いのですが,気楽にやっていますといいながら, やはりパイオニアとしての誇りが原動力となっているんでしょうね。
2月14日
週刊新潮によると,少女監禁事件の犯人は,子どもの頃から星新一が好きだったそう。特に「ボッコちゃん」 の混血の女の子を金持ちの紳士がペットのように育てる話が好きだったという・・・。星新一といえば,ヨミダスに, 『文庫の読者を大切にする試みとして,もう一つ注目されるのは,ショートショートの旗手・星新一さんの新潮文庫の改訂作業。 「内職の封筒のあて名書き」が「内職の」に,「ロケット」は「宇宙船」,「高層アパート」は「高層マンション」へと,手直ししている。 「古びないSF作品を書こうとしてきましたが,どうしても変化する部分が出てくる。ただ新しい形にすると, また現実に追いつかれ古びるから削る」。作品は,ますますショートショート化した。「たばこはもうはやらないから」と「たばこ」 に関する記述も,姿を消している。昭和32年にショートショート第一作「ボッコちゃん」を書いて以来,30年以上。 58年に1001編を達成して以降は「もう年だから」と,ほとんどショートショートは書かず,この一年半は休筆状態。しかし, 「新しい読者には,より抵抗感のない形を提供したい」と手を入れる。星さんは最近文庫化された「ありふれた手法」のあとがきで, 手直しについて「もっと論じられていいと思うが,明治以後の有名作家は,かなり手直しをしている。芭蕉の『古池や』の句も, 旧作の手直しの産物なのだ」と書いている。また今回で11回目の刊行となる鮎川哲也の「りら荘事件」(講談社文庫)も百数十か所に手を入れ, 推敲(すいこう)されている。作品は発表すれば作家の手を離れるという考えもある。しかし,若者の大半は文庫の読者。 安易な文庫化が目立つ中で,うれしい試みだ。』という記事がありました。 ちょっと引用しすぎか^^;;。
2月12~13日
藤沢市長の選挙があった。藤沢市は,古くからの住宅地であり,住民意識は高いと思うのだが,投票率20数パーセントと, 全く盛り上がっていない。私自身は,他市に比べて図書館の充実度が劣っていると思っているのだが,この不況の時期, そういうことは全く公約にあがらない。市に一つしかない巨大な文化センターなど造るより, 身近なところに良い本やCDをそろえた図書館をたくさん造ってほしい。これは我が市に限ったことではないが。
2月11日
今日から3連休。といっても,別段計画があるわけではなく,元気があれば一日,東京ディズニーランドへでも行こうか, などと考えています。 『インターネットで選ぶ日本ミステリー大賞 2000 』 の投票は2月20日まで。 対象となるのは, 1999年1月1日~12月31日までに日本で出版された, 広い意味でのミステリー小説(旧作の文庫化,再版等は含まない)です。それで,類似企画『1999岩波文庫 of the Year!』 なんていうのを考えてみたんですが,私的には新刊部門でゾラの「制作」,改版部門で「水滸伝」か「平家物語」。いかがですか?
2月10日
宝島社文庫の新刊「戦う将棋指し2」は,いよいよ登場・羽生善治インタビュー2連発,米長棋聖と瀬戸内寂聴スペシャル対談, 現役棋士100人に聞きました「好きな駒とその理由」,などなど楽しい読み物がいっぱいで,将棋ファンじゃなくても楽しめます。ところで, 米長さんは,改名したんですか?(笑) 目次にデカデカと米永邦雄と2回もでてくるので,ちょっと気になりました。
2月8~9日
元ドリフターズの荒井 注さんが亡くなったとのこと。ドリフを脱退したのが74年だから, もう当時のことを知らない人も多いでしょうが,ドリフ世代の私としては,寂しいですな。しかし,新聞によると唯一のギャグが「ジス・イズ・ ア・ペン」というのは,なんとも・・・。「なんだ,ばかやろう」も取り上げてあげれば。
建築家・宮脇 壇「いい家の本」を読んでいますが,確かに理想ではありますね,この人の都市生活指向って。でも,多くの「地方」 在住者は反発を感じるんじゃないかしら。 パリやイタリアの諸都市と比べて,日本の都市が単なる職場となり, 生活の場とならなかったのはなぜか,ということを日本人の農民意識と絡めて考察しているんですが。
2月7日
鳩翁道話が書棚に見つからないので,2月の復刊で買わなければ....たしか読んだ記憶があるのですが^^;;。どうも整理が悪く, 読み散らかしているので,いざ探す段になると大変。ところで,今月重版される田山花袋「東京の30年」は,花袋の文学的自伝。 明治期の東京で出会った藤村や独歩など若き作家たちとの交流を描いた楽しい本で,お薦め。
2月6日
NHKラジオ日本の国際放送がインターネットでも聴けるようになったという。 30年来のBCL少年としては,あまりにお手軽に聴こえてしまったので,ちょっとショック。 当時あるいは今でも電波状況が悪く受信困難な世界各国からの日本語放送を苦労して聴いていたことを考えると夢のようですが, これは有線放送^^;だから,あまりオタクゴコロをくすぐらないのも確か。
2月4~5日
(朝日新聞)中原中也が死の9カ月前,精神に変調を来して千葉市の中村古峡療養所に入院していた時期に書いた日誌が見つかり, その内容が5日,明らかになった。日誌には,中也には珍しい民謡が書かれていたほか,前年に2歳の長男を失ったことを振り返っている。 遺稿となる「在りし日の歌」の集大成へと至る転換期のかぎを解く希少な記録で,中也研究を書き換える第一級の資料の出現に, 関係者らは驚いている。 中也は36年11月,最愛の長男文也を亡くして以来,神経症となり, 37年1月9日から2月15日まで同療養所に入院していた。入院中に書いたものとしては「千葉寺雑記」が見つかっているが, 日誌の存在は知られていなかった。
日誌は1月25日から31日まで毎日書かれ,13ページに及んでいる。欄外に中村院長のコメントが赤インクで書き込まれている。 30日付には,「八島の小父(おじ)さん」と山の掃除をし,昼食を食べた後,民謡を作ったとして書き記している。 療養所から見下ろす位置にあった千葉県庁のドーム形の屋根を,千葉の方言を使ってユーモラスに表現した内容だ。 生まれ育った山口県の方言を用いた詩はあるものの,他の方言を使った詩が見つかったのは初めて。芸術家以外とつき合わず, 俗人ぎらいの中也が,「小父さん」と語らい,ほのぼのとした民謡を作っていたことがわかり,その人間像に修正を迫る資料といえる。 詩人の佐々木幹郎さんは,「退院後,鎌倉に転居してから中也は『在りし日の歌』の編集方針を変えている。最晩年の詩と前年までの詩の間に, 長男の死と入院があり,そのエアポケットの時期をつなぐ資料として極めて貴重だ」と話している。日誌は,3月から刊行が始まる 「新編 中原中也全集」(角川書店)の第5巻に収録される。
2月3日
「男の隠れ家」3月号の特集は『書斎は語る』。手塚真,林 望など有名無名の諸氏が書斎を公開しています。作家は別として, 一般の人で紹介されるのは,いつも小ぎれいな建築雑誌のモデルルームみたいなのばかり。 もっと隠れ家という名にふさわしい足の踏み場もないような書斎を見てみたい(そんなとこ取材に応じないか?)。「書斎の遊戯」の項では, 岡崎武志さんが最近の文庫本事情として,異色の岩波文庫「踊る地平線」などを紹介しています。ちなみに我が家の書斎は, 家中で一番狭いけれど一番人が集まる部屋(もっとも家族3人であるが)。本とパソコン,オモチャ雑貨が入り乱れて,なんとも「落ち着く」 部屋なのです。
2月2日
メールマガジン「読書の素」 には,Web上にあるたくさんの読書日記の更新状況が載っていて,なかなか興味深いのですが, 私が読んだことのある本は....と探すと,これが全然ない。ミステリー系が多いようです。
最近,帰宅途中のバスの連絡が悪く,10分ほど待ち時間ができるので,駅近くの書店で時間をつぶしているのですが, お目当ての本があるのならともかく,10分間でおもしろそうな文庫本を探し出し,お金を払い,バスに乗り込むというのは, 毎日続けるとなかなかハードですね^^;;。本好きの方はみなさんそうかもしれませんが, 私にとって書店に入って手ぶらででてこなければならないというのは,人生最大の敗北だと思われます。
2月1日
東京・新橋駅というのは不思議なところで,あれだけ人があふれているのに「普通の大きな」書店が駅前にありません。 不便な思いをしていたところ,本日,日比谷口徒歩1分のところに「文教堂書店」がオープンしました。 廃止統合された銀行の跡を使っての営業ですが,通勤の際の通り道だし,これは嬉しい。ところがなんと今月, 我がオフィスは駅の反対側に移転してしまうのでした^^;;。
1月31日
やはりディズニーランドのホテルは,予約初日で12月までの土日はすべて完売とのこと。今朝発売のYokohama Walkerを読んでいたら,中村うさぎの新刊が紹介されていました。「麻布の高級マンションに住み, グッチやシャネルなどの高級ブランドを買いあさるが銀行残高98円・・・。平成の買い物女王・中村うさぎが私生活を綴った最新エッセイ」。 これは角川で文庫化されている「だって,欲しいんだもん!」の続編。そのハチャメチャな物欲人生が感動を呼ぶ迷作?ですよ。
1月27~30日
「ハイテク日記」はやはり文庫化されていました。奥村さん,ありがとうございます。週末は天気が良かったので,海へ行ったり, 花を植えたり,のんびり。ところで,東京ディズニーランドにできる新しいホテルの予約が30日に始まりました。 我が家は旅行会社に頼むとともに,朝10時前から電話攻撃。最初は話し中だったのでそのうちかかるだろう....と楽観していたのですが, すぐに「繋がりにくくなっております・・・」というアナウンスに変わり,結局夜8時までその状態。一度も繋がりませんでした^^;;。 まあその間何百回とかけ続けているというのも,暇といえば暇ですが。
1月26日
俵万智「ハイテク日記」の文庫本を書店で探したのだが,見つからなかった。検索したら,私の勘違いで文庫化はされていない様子。 いまさら10年前のパソコン通信時代の奮闘記を文庫化しても,俵さんのファンでフムフムと共感できる読者も少ないかもしれないが....。 でも本書は,パソコン通信時代を懐かしむ人にとって,ホントに楽しい読み物なんですよ。ついでに手元にあるアスキーが7, 8年前に出していたパソコン通信雑誌「NetWorks」を眺めてみたら,PC9801じゃなけりゃパソコンじゃない! という雰囲気に涙が出そう^^;;。
1月25日
ヴィルヘルム・マイスターは,だんだん調子が出てきて読了。残ったのは「西洋事物起源(3)」。今回は金融業,鏡,石鹸,手品師, 人造氷,メッキなどなど。この本は,注がたくさん出てくるのでいちいちめくるのが大変なのですが, 注の方が本文より面白かったりするんですよね。
1月24日
さてさて新訳「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」。「戦争と平和」でも「罪と罰」でも束になってかかってこい!という読書家でも, 「ヴィルヘルム・マイスター」を前にしては,さてさて,ちょっと待ってくれ,心の準備があるから....と思うのではないかな(私だけ?)。 今度の訳は読みやすいし,話の内容はよく知っているわけですが,それでも50ページ読んでは休憩,にしないとあとが続きませんでした。 読み手も居ずまいを正さざるをえないところは,さすがにゲーテですな。「君を知るや南の国」で有名なミニヨンの話は,ここにもあります。
1月21~23日
週末は寒かったですね。ちょっと江ノ電に乗って江ノ島方面へ行ったりしたのですが,さすがに凍えてしまいました。 サーバーを移行した理由は,これまで使っていたWorld-nicの転送サービスが高いので,それならいっそサーバーを借りちゃえ! ということと,近くプロバイダを移るかもしれないので,その準備のためなのです。今度はフレーム転送ではないので, リンク先表示も正しくなっているはずです。
1月20日
2月21日の岩波文庫復刊は,ちょっとタイトルが地味目ですが,キケローや聖アンセルムス,ベルナール「回想のセザンヌ」, A.K.トルストイ(あのトルストイとは別人)「白銀公爵」,レスコーフ「真珠の首飾り」など珍しい読み物もいろいろあり,楽しみですね。 戦前版の古ぼけた岩波文庫で読んでいたものでも,パリパリの新品復刊本で読むと,全く違う本を読んでいるように思えることがあるので, グロウヴ「フランツ・シュウベルト」など,この機会に気分一新読んでみようかと思っています。
1月19日
現在サーバー移動中です。http://www.tomita.net/ がアクセスしにくい場合は, http://www3.airnet.ne.jp/tomy/ へお願いします。
1月18日
続いて「仙境異聞・勝五郎再生記聞」。1820年江戸で評判となった天狗小僧寅吉の見聞記。7歳で天狗に連れ去られ, 天狗山人たちの住む異境で育ったという寅吉の不思議な経験を,平田篤胤らが聞き出し記したもの。ある人は, 単なる才気走ったインチキ少年だと言い,ある人は神童仙童と呼ぶ寅吉は,仙人の世界の事細かな生活様式に至るまで,見事に語りきる。 解説に折口信夫の言葉「(平田)先生という人は「俗神道大意」という本を書いていながら,天狗の陰間みたような子供を捕まえて, 一所懸命聴いて,それを疑っていない。事細かしく書いている。篤胤先生の学問も疑わしくなるくらい疑わずに,一心不乱に記録を作っている。 そういう記録になると篤胤先生の文章はうまい」。文体は古めかしいが,すんなり読めるし,天狗や仙人の生活に興味のある人は必読。
1月17日
岩波文庫新刊,永井荷風「江戸芸術論」を読みました。これは大正期に書かれた,荷風の浮世絵を中心とする江戸美術, 文芸に関する評論集。とくに図版を1枚も用いず,微細にわたり,言葉だけで浮世絵の魅力を語る荷風の表現力,描写力に圧倒される。 欧米における浮世絵研究事情にも詳しく,これはお薦め。
1月12~16日
いよいよ岩波現代文庫が創刊。近くの大手書店チェーンを見に行きましたが, 現代文庫の段ボールに入ったままの1セットが置いてあるだけで,目を惹くポスターもなく,地味な印象。まあ, 講談社文庫に対する学芸文庫と同じだと考えれば,こんなものでしょうか。 カバーを取ったときの感じも講談社文庫みたいだし....とりあえず数冊を買ってきました。いわゆる「刊行の辞」は,岩波文庫 「読書子に寄す」が出版社としての使命や意気込みを前面に押し出したものだったのに対し,現代文庫では, 「現状に甘んずることなく困難な事態に正対して,持続的に思考し,未来を拓こうとする同時代人の糧となる」ことを目的としているそうで, あまりインパクトがありませんね。
1月11日
いま読んでいるのは,林真理子の新刊「みんな誰かの愛しい女」。困ったときのマリコ頼み....というか, まあ好きなんですよ^^;;。本書では「最初で最後の出産記」が良い話。子育てを楽しみながら,外では何くわぬ顔で生きていたいから, 育児エッセイは書かない,と言っていますがホントかな?
1月8~10日
連休中,怪我療養中?の息子とふたりで,ショッピングに行ったカミサンの留守番をしていました。DreamCastのお相手で, 落ち着かなかったのですが,爆笑問題「世紀末ジグソーパズル」と,西ゆうじ「クラシックカメラ劇場」を読みました。クラカメ劇場は, なかなか作例が良く,古いカメラで撮った写真は(腕が良ければ)味があるなぁ,という感じ。 私自身は一眼レフを持ち歩くのも面倒になったので,ズームもないコンタックスのT2ひとつでほとんど済ませています^^;;。
1月7日
岩波現代文庫でもう一つ思ったこと。岩波文庫を毎月全部(といっても4~5冊です)買っているというと, 文学はともかく経済学や法学など,関心のない分野の本まで買ってどうするのか?と聞かれることがあります。これは簡単な質問で, そういう本もとりあえず読んでいるのです。「経済学や法学に興味はなくても,有名な本(原典)には興味があるから」 ....というミーハーな理由で。「諸国民の富」や「リヴァイアサン」,「価値と資本」なんていう本を, 予備知識のない人間が読んでも面白くはないでしょうが,教科書で名前だけ知っていたような本の実物(邦訳ですが) を読んだという満足感は味わえます。しかしそれも原典であるからそう感じるのであって,たとえば「リヴァイアサンを読む」とか「詳解 資本論」なんていう専門書だったら,読みたいとは思わないのです。数多いる岩波文庫ファンに対して, 岩波現代文庫ファンというのを想像できないのは,そういう理由によります。
1月5日
文庫本コレクションに,"岩波現代文庫の創刊"を追加しました。
1月4日
今日で正月休みも終わり。今年は,休んだんだかなんだか,わからないうちに過ぎてしまいました。その間,カビが生えていないかどうか, LPレコード棚を整理していたら,懐かしい「The Student Prince」の輸入盤が出てきました。これはご存じの通り「アルト・ ハイデルベルク」をミュージカル仕立てにしたもので,なかでもセレナーデは,たまにコンサートで耳にすることがあります。「アルト・ ハイデルベルク」は,Dear Mr.Iwanami...でも紹介されていたので,学生時代に買ったその岩波文庫本を,また読み返しているところです。
1月1~3日
新年あけましておめでとうございます。心配されていた2000年問題も,いまのところ大きなトラブルがなく, ホッとしている方も多いでしょう(我が家の2000年問題といえば,唯一このページで,掲示板などが100年表示になったこと^^;;)。 今年も一年間,無事に過ごせますようにと,元日は近くの江の島神社に初詣に行ってきました。こちら(神奈川県藤沢市)は, 年末より快晴で穏やかな日が続いており,のんびりとした気分で正月休みを過ごしています....と思ったら,息子が怪我をしてバタバタ。 まったく男の子は言う事を聞かず,乱暴で困ります。本人は,痛い思いをしたので,少しはおとなしくなりましたが。今年一年, またよろしくお願いいたします。